電気ブレーカー

2DKの場合は、1人暮らしにも2人暮らしにも、さらには子育て世代にも需要がある間取りです。

部屋の広さにばかり目が行きがちですが、快適な暮らしを考えるのであれば同居する人数によって電気の容量を考えることも大切です。

あなたのライフスタイルに合った電気容量をきちんと理解することによって、ブレーカーが頻繁に落ちるトラブルを回避することも電気代を節約することもできます。

そこで今回は2DKだからこそ知っておきたい電気容量の目安やアンペア数の計算方法、さらにアンペアの変更をしたい場合のやり方についてまとめてみました。

1. 2DKに最適な電気容量は何アンペア?

1-1. そもそも「アンペア(A)」ってなに?

家探しをする際に不動産会社から「この部屋は〇〇アンペアあるので、2人暮らしをしたい方におすすめの物件ですよ」と紹介されることがあります。

この時に会話に出て来る「アンペア」とは、「一度に使うことが出来る電気の容量」のことをいいます。

アンペア数が電気料金とどんな関係があるの?

アンペア数は基本的に「上げる」も「下げる」もできます。

でもアンペア数が変わると電気料金にも違いが出てきます。

これは大手電力会社が設定している「アンペア制」と関係しています。

電力会社から請求される電気料金ですが、その内訳は「電気の基本料金」と「電力量料金」の2種類になります。

ここでポイントになるのが「電気の基本料金」です。

電気の基本料金は、電力会社によって料金制度の設定が違います。

大手電力会社では「アンペア制」を採用していますが、大手電力会社の1部や新規参入の電力会社では「最低料金制」を採用しています。

アンペア制の場合は、契約者があらかじめ電力会社とアンペア数を契約します。

これを「契約アンペア」といいます。アンペアは電気の容量ですから、契約アンペアが高いとその分基本料金は高くなります。

アンペア数には7段階に分かれている

アンペア制を採用している電力会社の場合は、契約アンペアによって基本料金設定があります。

アンペア数は全部で7段階に分かれており、契約者のライフスタイルによってアンペア数を変更することが出来るようになっています。

ちなみに7段階のアンペアの単位は「A」と表記されます。

ですから「10A」の場合は「10アンペア」となります。

契約することが出来るアンペア数は、「10A」「15A」「20A」「30A」「40A」「50A」「60A」となっています。

1-2. 2DKで1人暮らしの場合

1人暮らしの場合、「自炊をする」「自炊をしない」で電気容量が変わります。

自炊をしない場合は電子レンジとガスコンロだけで十分に食事の準備が出来ますが、自炊となると炊飯器などの調理器具も使うのでアンペア数も上がります。

この条件に「日中は会社で仕事をしている」という条件を付けて、一人暮らしで必要となるアンペア数を考えるとこうなります。

自炊をする場合

テレビ(2.1A)+冷蔵庫(2.5A)+炊飯器(13A)+電子レンジ(15A)+照明(1A)+エアコン(1.35A)=34.45アンペア

通常2DKの場合は20~30アンペアが多いですので、すべてを同時に使う場合はブレーカーが落ちてしまうことも考えられます。

さらに卓上IHクッキングヒーターを使う場合は強火で14アンペア必要ですから、その他の家電と同時に使う場合には注意が必要です。

ほぼ外食の場合

テレビ(2.1A)+冷蔵庫(2A)+電子レンジ(15A)+照明(1A)+エアコン(1.35A)=21.45アンペア

自炊をしないという場合は「冷蔵庫」「照明」「エアコン」「テレビ」は同時に使いますが、弁当などの温めのために使う電子レンジを使っても21.45アンペアですので30アンペアあれば同時に洗濯機を使っても問題ありません。

ただし電気ケトルを使う場合は10アンペア必要ですので、使うタイミングには注意が必要です。

1-3. 2人暮らしの場合

2人暮らしの場合は、調理をしながら洗濯や入浴をすることもあります。

また場合によっては調理をしながら掃除と洗濯をする場合もあるでしょう。それぞれのケースでアンペア数を考えてみるとこうなります。

「調理」「洗濯」「入浴」を同時にした場合

テレビ(2.1A)+冷蔵庫(2A)+炊飯器(13A)+電子レンジ(15A)+照明(1A)+エアコン(1.35A)+洗濯機(2A)+ヘアドライヤー(12A)=48.45アンペア

もしも卓上IHクッキングヒーターを使うのであれば、追加で14アンペアが必要になります。

IHクッキングヒーターを使う場合は、同時にアンペア数の高い家電は使わないように注意が必要になります。

「調理」「洗濯」「掃除」を同時にした場合

テレビ(2.1A)+冷蔵庫(2A)+炊飯器(13A)+電子レンジ(15A)+照明(1A)+エアコン(1.35A)+洗濯機(2A)+掃除機(10A)=46.45アンペア

掃除機より炊飯器の方が電力を使用するんですね、驚きです。

2. 2DKのアンペア数と電気代の関係

2DKでアンペア数を考える場合は、「何人で部屋に住むのか」ということもポイントになります。

一人暮らしであれば、同時に行うことが出来る作業も限られていますのでアンペア数が低くても十分に快適な暮らしが出来ます。

ところが夫婦2人に子供が1人の3人家族だとすれば、それぞれが異なる行動をすれば1度に使う電気量は1気に上がります。

つまりある程度アンペア数が高くなければ、快適な暮らしとは言えなくなります。

現時点で大手電力会社ではアンペア制で電気の基本料金を設定していますから、契約アンペアが高くなればその分電気代も高くなります。

3. 2DKの生活に必要なアンペア数の計算方法

ライフスタイルによって1度に使用する家電の数も変わるので、実際に計算するときは「1度に使う家電の使用電気量」を調べる必要があります。

ただし問題は家電の場合「ワット(W)」で表示されているという点です。

でもこの場合もアンペアに変換するための計算方法を覚えておくと便利です。

家電のアンペアを計算するときは、「ワット(W)÷100ボルト(V)」となります。

ざっくりと概算を知りたい場合は「10A=1000W」となります。

4. 2DKの電気代節約術!アンペア数を変更する方法

4-1. アンペア数を下げるとどんな効果がある?

大手電力会社では、アンペア制で電気の基本料金を設定していることが多いです。

アンペア数を下げれば、基本料金が下がりますから電気の使用量が増えてもその分電気料金は下がります。

4-2. アンペア数を変更する方法とは?

電力会社と契約アンペア数の変更をすれば、アンペア数を下げることはできます。

5. 2DKで頻繁にブレーカーが落ちるならアンペアアップ!

5-1. どうして頻繁にブレーカーは落ちるの?

契約している電力会社の料金設定が「アンペア制」の場合、1度に使う電気の量が契約アンペア数を超えてしまうとブレーカーが落ちます。

つまり頻繁にブレーカーが落ちるということは、「1度にたくさんの家電を使っている」ということになります。

5-2. アンペアを上げるとブレーカーは落ちなくなる?

契約アンペアをあげれば、1度に使うことが出来る電気の容量が増えますからブレーカーは落ちなくなるはずです。

5-3. アンペアアップする方法とは?

電力会社と契約アンペア数の変更を申請しましょう。

契約アンペアには7段階に設定されていますから、ライフスタイルに合った契約アンペアに変更すればブレーカーが頻繁に落ちることはなくなります。

6. 2DKの電気代を節約する方法

電気代を節約したいのであれば、1度にたくさんの家電を使わないようにすることが大切です。

家電を使うタイミングを上手くズラして利用すれば、アンペア数を抑えても2DKで快適に暮らすことが出来ます。

7. まとめ

アンペア数の変更を考える時のポイントは、「1度に最大どれくらいの電気を使うのか」ということをきちんと把握することです。

もしも電気代の節約を考えるのであれば、①契約アンペアを下げる ②1度に使う家電の量を減らす で十分に効果が期待できます。