マンションの駐車場に空きが出た・・・そんなときにはトランクルームにしてみては?

昔は車を所有することはステータスの一つで、車は“一家に一台”が当たり前でした。

しかし、近年、車を所有する人の割合が減少し、都市部ではマンションの駐車場に空きが目立つこともあります。

駐車場をトランクルームにするマンションも増えているそうです。

そこで、今回は、マンションの駐車場に空きが出る原因や問題点、空き駐車場の改善策を解説します!

1. 駐車場をトランクルームにするマンションが増えている? 空きが出る三つの原因

まずは、なぜ近年マンションの駐車場に空きが出ているのかを検討してみましょう。             

若者の車離れが進んでいる

マンションの駐車場に空きが出る原因の1つは、若者の車離れです。

電通「d-camp」によると、“自動車に関心がある”と答えた人の割合が減少傾向にあります。

具体的には、2001年から2011年の10年間で、20代男性が29.4%、女性が25.3%も減少しているんです。

近年では、車の価格高騰や増税、維持費が高額であることから、若者が車を所有する余裕がないということもあります。

また、ライフスタイルの変化も影響しています。

交通インフラが充実したことにより、車がなくても生活に不自由しない人が増えたことや、趣味の多様化、カーシェアリングの普及なども若者の車離れを進めていると考えられます。

高齢者の免許返納が増えている

マンションの駐車場に空きが出る原因の二つ目は、高齢者の免許返納が増えていることです。

近年、高齢者による粗暴な運転による交通事故などが頻繁に報道されています。

この状況から、国では高齢者の免許自主返納を進めるべく、様々な対策を行っています。

たとえば、免許を返納すると「運転経歴証明書」が発行され、ホテルやデパート、タクシーなどで割引などのサービスを受けることができます

このような対策により、2005年には高齢者(65歳以上)の免許返納件数が17,410人だったのに比べて、2015年には27159人まで増加しました。

(参照:国土交通省 http://www.mlit.go.jp/common/001142282.xls

マンションの駐車場代が高い

マンションの駐車場に空きが出る原因の三つ目は、マンションの駐車場代が高いことです。

地域によって差は大きいですが、都心部では1万円~4万円ほど月々かかるケースも。

車は駐車場代だけでなく、ガソリン代、車検代、出先の駐車場代などのコストがかかるので、車を持たないという選択をしている人が増えていると考えられます。

2. 空きが出ることによる問題点

では、マンションの駐車場に空きが出るとどのような問題があるのでしょう。

実は、駐車場を借りている住人も借りていない住人も影響を受ける問題があるのです。

マンションの収入が減る

一番大きな問題は、マンションの収入が減ることです。

駐車場代の徴収ができないと、管理費・修繕積立費の大きな収入源がなくなってしまいます。

例えば、月3万円の駐車場に三つ空きが出てしまったら、年間で108万円の損失です。

マンションの収入が減ってしまうと、適切な管理や修繕が行えなくなってしまい、資産価値にも影響が出ます。

その結果、家賃や管理費の値上がりをせざるを負えないというケースもあります。

駐車場を借りている住人も、借りていない住人も費用の負担が増える可能性があり、さらに駐車場を借りる人が減るという悪循環が生まれる可能性もあります。

機械式駐車場のメンテナンスができなくなる

都心部のマンションでは、限られた敷地で多くの駐車台数を確保するために、機械式駐車場を導入している物件が多くあります。

機械式駐車場はメンテナンスにお金がかかります。

定期的な点検や部品の交換が必須であり、耐用年数は20年ほどといわれています。

20年に1回新しい設備に入れ替えるとすると、1台あたり100万円前後の費用がかかります。

駐車場に空きが多くある場合、機械式駐車場の維持管理費にお金を回すことが難しくなります。

また、住人の反対を受ける可能性もあり、機械式駐車場のメンテナンスができないという事態になるおそれもあります。

3. 空き駐車場の改善策

マンションの駐車場に空きが増えてしまうと、マンションの収入が減ってしまい、結果的に住人の負担が増えるという問題をお伝えしました。

それでは、マンションの駐車場に空きが出ている場合、どのような対策をとればよいのでしょうか。

住人にアンケートをして原因を調査する

まずは、住人にアンケートを実施することをおすすめします。

なぜ駐車場が利用されていないのかの原因を知るためです。

アンケート項目はざっくりと以下のようになっています。

  • マンションの駐車場を利用している、もしくは利用したいと思っているか
  • マンションの駐車場を利用していないのなら、それはなぜか
  • 空き駐車場を別の用途で活用する場合、ニーズはあるか(カーシェアリングサービス、トランクルーム、バイク駐車場、駐輪場など)

駐車場を利用しない理由として想定される回答は、「駐車場代が高すぎる」「経済的理由」「駐車場の利便性に不満(屋根がない、機械式で時間がかかる)」などが考えられます。

できるだけ多くの住人から意見を集め、駐車場に空きが出ている原因をしっかり掴みましょう。           

駐車場代の調整

住人にアンケートをとった結果、「本当は利用したいが駐車場代が高すぎる」という意見が多い場合、駐車場代を値下げすることで、駐車場利用率が上がることが期待できます。

しかし、基本的には駐車場代は一律です。(平置きと機械式の価格差などは例外)

新しく利用する人だけ駐車場代が安いということはNGなので、すでに利用している住人の駐車場代も値下げしなくてはなりません。

値下げしたのに駐車場の稼働率が上がらないとなると、収入がさらに減ってしまうので、しっかりとニーズを確認することが大切です。

また、周辺駐車場の料金もチェックするようにしましょう。

駐車場は近いに越したことはありませんが、周辺の駐車場の使用料が下がっていて、5000円ほどの差があったら住人もそちらに逃げてしまう可能性があります。

周辺の相場を調べ、価格を調整するようにしましょう。

外部に貸出をする

住人に駐車場利用希望者がいない場合、外部に貸出をするという手があります。

しかし、外部に貸出を行うには問題点もあります。

まずはセキュリティ面です。

マンションの敷地内に住人以外が出入りをすることになるので、反対意見も出るでしょう。

もう一つは費用面です。

貸出をするためには看板を立てたり、広告を出したりと費用がかかります。

また、外部貸出は営利事業とみなされるので、貸し出している区画は課税の対象になります。

マンションの収益改善のために行った貸出が、思ったより収益を生まないというケースも。

導入を検討する場合は、住人の意見調整と金額シミュレーションが大切になります。

④トランクルームなどに用途転換する

住人に駐車場利用希望者がいない場合、駐車場の用途転換をするという手があります。

つまり、駐車場以外のニーズがあるものにするということです。

用途転換の事例として以下のものがあります。

  • トランクルーム
  •  駐輪場
  •  バイク用駐車場
  •  カーシェアリングサービス

なかでもトランクルームは最近注目されています。

首都圏の新築マンションの平均専有面積は63.39

モノを持たない人が増えていますが、ファミリーで子どもが大きくなっていくと、収納に困る人も多いでしょう。

そのような人に注目されているのがトランクルームです。

トランクルームとは、普段使わないオフシーズンの衣類や季節用品、室内に置きたくないアウトドア用品などを保管する室外のスペースのことです。

一般的にトランクルームを借りる場合、都度取りに行ったり、配送してもらったりとタイムラグや手間がかかります。

もしマンションの敷地内という行き来しやすい場所に収納スペースができたら、便利だと感じてくれる人も多いでしょう。

マンションに空室がある場合、トランクルームがあるということにメリットを感じて入居してくれる可能性もあります。

トランクルームは初期投資や維持費もそれほどかかりません。

空き駐車場にトランクルームを設置することで、新たな収入の可能性が広がります。             

4. まとめ

車がステータスだった時代から、本当に必要なものを厳しく見極める時代になりました。

マンションの駐車場に空きが出てしまうと、マンションの管理費・修繕積立費の収入が減り、経営が悪化してしまいます。

まずは住人の意見を聞いて、何が原因で空きが出ているのかを把握することが大切。

そのうえで、駐車場代を調整したり、トランクルームなどに用途転換を行うか検討をしてみましょう。