賃貸物件から退去する場合、基本的には原状回復(入居時の状態に戻すこと)をしなくてはいけません。
汚れや臭いが残っていたり、壁や床に傷があったりすると、ハウスクリーニング代や原状回復費を請求される可能性があります。
そのため、賃貸ではあまり大掛かりなDIYをすることはできません。
でも、生活をしていくと「ここに棚があればなぁ…」などと思うことが出てくるものですよね。
とくにウォークインクローゼットは使い道に悩む隙間や空間ができやすいので、なんとかして少しでも収納量を増やしたいところです。
ここではそんなウォークインクローゼットに使える賃貸でもOKなDIYをご紹介しています。
もちろんウォークインクローゼットだけでなく、ほかの家具に関しても使えるアイデアなので、ぜひ試してみてください。
このページでわかること
1. 賃貸でウォークインクローゼットをDIYするアイデア5選
賃貸物件のウォークインクローゼットでもできるおすすめのDIYは5つあります。
いずれもあまりお金をかけず、女性だけでも行える簡単なDIYなのでDIY初心者の人や時間が取れない人でも気軽に試せて失敗も少ない方法です。
1-1. 積み上げるだけの簡単な棚の設置
ウォークインクローゼットは上部には棚があっても、足元付近はガランと空いていることが多いです。
引き出しを置いたり、大型の荷物を置いたりすることが多いですが、棚が欲しい場合はブロック・レンガ・すのこ・木の板などを使って簡単に作れます。
ブロックの上にすのこを置き、必要な段数分を積み上げるだけなのでほんの数分で完成します。
積み上げただけだとぐらつきが不安な場合は、材質に合わせた接着剤を使って強固にしましょう。
ブロックの代わりにかわいい色のレンガや木材を使ったり、すのこをカラーリングしたりすればアレンジも自由自在です。
100円均一だけで材料をそろえることも可能なので、DIYが初めての方にもおすすめです。
幅や高さを自由に調節できるので、ほんの小さなスペースに棚を置きたい場合にもとても活躍します。
1-2. 賃貸の強い味方!ディアウォールやラブリコを使う
賃貸物件の中に柱を設置したい場合の強い味方がディアウォールやラブリコといった製品です。
木材の上下にアジャスターを取り付け、床と天井で固定することでネジや釘を一切使わずにどこにでも柱を作れるアイテムです。
突っ張り棒を大幅に強化したような製品と言えば固定方法が想像できるでしょうか?
賃貸物件は壁に穴をあけることができませんが、ディアウォールやラブリコで設置した木材にならそういったことももちろん可能です。
木材の太さや厚みに合わせて複数のアジャスターがあるので、薄い柱~存在感のある太い柱まで好みに合わせて設置できます。
床から天井までの長さに近い木材を扱うので少し大変ですが、重いものを乗せられるしっかりした棚を取り付けたり、ポールを取り付けてコートもかけられるハンガーラックを付け足したりもできるので、一気にDIYの幅を広めてくれます。
1-3. 突っ張り棒を使って吊り下げ収納
長さを調節できる突っ張り棒はウォークインクローゼットだけでなく、さまざまな家具の設置に活躍するので、簡単DIYの強い味方ですよね。
設置するだけでポールになるので、そこにハンガーやS字フックをぶら下げれば一気に収納力を上げることができます。
帽子やマフラー・ストールのような軽いものであれば100円均一で売られているシンプルな突っ張り棒でも十分に支えてくれます。
突っ張り棒を2本並べればその上に収納ボックスやカゴを置けるので、簡易の棚としても使えるのも魅力です。
最近は吊り下げ収納用のグッズがとても豊富で、突っ張り棒と組み合わせて使うことでウォークインクローゼットの中をより効率的に使えるようになりました。
重さが出てくる場合は耐荷重量が高い、しっかりした作りの突っ張り棒を使うようにしましょう。
1-4. 有孔ボードはアレンジが無限大
有孔ボードは軽くて頑丈、サイズも豊富なので壁の一部や一面に設置すると収納力が格段に上がるアイテムです。
有孔ボード用の棚受けやフックも多く販売されているので、それらを使えば好きな場所に好きなサイズの棚を設置することができて壁面収納を一気に増やすこともできます。
あまり耐久性は高くないので、小物を入れるカゴを吊り下げたり、ベルトや帽子を収納したりするのにおすすめです。
靴が好きな方は有孔ボードに小さめの棚を作って、お店の展示のように1足ずつ飾ってみるのもよいかもしれませんね。
1-5. 天井付近のスペースにはハンモック
壁近くの天井付近のスペースはここまで紹介したDIYを行えば有効に使うことができますが、中央付近は使えないままですよね。
頭の上まで収納があると圧迫感が強いので、空けておくのもよいですが、収納が足りない場合はハンモックがおすすめです。
雑貨屋さんや100円均一で小さめのハンモックが売っているので、それをディアウォールやラブリコで設置した柱や有孔ボードを使って吊るせばすぐに収納になります。
安定性が悪いため、重たいものや硬いものの設置は危険ですが、ぬいぐるみやクッション、ファブリックの収納としては見た目も可愛いのでおすすめです。
2. 賃貸でウォークインクローゼットをDIYする便利グッズ
ウォークインクローゼットのDIYアイデアの中でも、ディアウォールやラブリコ、有孔ボードなどいろいろな便利グッズがでてきました。
ここではそれらを設置する時に便利だったり、更に収納力を上げられたりする便利グッズを紹介していきます。
2-1. フックやハンガー類
フックやハンガーは収納力アップの強い味方なので、使える機会がとても多いです。
とくにフックは多種多様なサイズ・形・機能を持つものが多く、上手に使うことで収納スペースを広くすることもできます。
挟んで吊り下げることができるフッククリップ・有孔ボードに使える各種フックは特に使い易いので、困ったら使えるフックはないか探してみると解決策がでてくるかもしれません。
2-2. 貼って剥はがせる壁紙やタイル
さまざまなメーカーが販売している貼ってはがせるタイプの壁紙やタイルは、ウォークインクローゼットの雰囲気を変えたい時や、壁や床を保護したい時にとても有効です。
サイズを合わせてカットして貼るだけで壁の模様を変えたり、タイルでアクセントを付けられたりするので、ウォークインクローゼット以外にも活躍してくれます。
壁面に何かを設置する前に貼っておけば元の壁を傷つける危険性や汚してしまう可能性を大幅に下げられるので、退去時の原状回復費を節約することにもつながります。
2-3. マスキングテープ
マスキングテープはDIYのさまざまなシーンで活躍するので、細いものと幅広のものを2種類くらい持っておくと便利です。
傷つけたくない場所の保護や、ペンキを使う場合は汚れないように保護することにも使えます。
前述した貼ってはがせる壁紙やタイルをまっすぐに張りたい時や、長さを決めたい時にも活躍します。
貼っても痕を残さずに簡単にはがせるので、軽いものに限られますがクローゼットの壁面に何かを貼り付けたい時にもおすすめです。
マスキングテープを張った上に張り付ければ、マスキングテープを剥がせば綺麗に取れるので壁を汚す心配がありません。
2-4. カラーボックス
市販のカラーボックスは手を少し加えるだけで見た目も機能も優秀な収納へと変化します。
中に突っ張り棒を配置すればアクセサリーをかけるのにも使えますし、引き出しを設置すれば雑貨類や隠しておきたい防虫グッズなどを収納にも使えます。
専用の引き出しやワイヤーラックが付いているタイプもあるので、それも合わせて使えば自由自在なDIYができます。
カラーボックスは好きな形・好きな個数を好きな場所に置けるのが強みなので、使いづらい隙間ができてしまった時はぜひ活用してみてくださいね。
3. 賃貸でウォークインクローゼットをDIYする場合の注意点
賃貸物件のウォークインクローゼットをDIYする時に気を付けないといけないのは、やはり「原状回復」です。
最初にもお話ししましたが、入居時の状態にして返さないといけないので、それを意識したDIYがとても重要です。
一部の物件はDIYをしてよいことになっていますが、そうでない場合は以下のことに注意しましょう。
- 壁にねじや釘で穴をあける
- 壁や床の色を塗り替える
- 退去時に元に戻す作業が必要なことを忘れない
壁に穴をあけたり、元の壁を塗り替える・壁紙を張り替えたりすると、原状回復費用が高くなるので基本的にはやらないほうが良いです。
自分で持ち込んだ家具にペンキで色を塗るときも、壁や床の保護を行って塗料が付着しないように注意してくださいね。
また、退去時には自分の力で可能な限りの原状回復をする必要があります。大きな柱やボードを設置している場合、はがせる壁紙を貼っている場合など、すべて自分の責任で撤去しなければいけません。
その時の作業量も考えて、自分ができる範囲のDIYを行うようにしましょう。
4. まとめ
賃貸物件は収納が小さいことが多く、ウォークインクローゼットを設置している場合はできるだけ有効にそのスペースを使いたいものですよね。
市販の棚やラックではなかなかぴったりなサイズがないので、DIYを考える人も多いと思いますが、その時にはくれぐれも「原状回復をする」ということを忘れないようにしましょう。
ここで紹介したような賃貸のウォークインクローゼット向けのDIYや便利グッズを使えば、かなり幅広いDIYができるはずです。とくにディアウォール・ラブリコは賃貸物件では難しかった柱の設置と、それによる自由なDIYを可能にしてくれるアイテムです。
有孔や突っ張り棒と比べると設置が大変ですが、それでも女性一人でできるレベルなので本気でDIYを考えている場合は視野にいれてみてはいかがでしょうか?
大切なウォークインクローゼットですので、便利で快適に収納できる空間に作り替えてみてくださいね。




