車を持っている人にとって、マンションを買おうと思った時に、気になるのは駐車場の料金ですね。
一戸建て住宅を購入する場合、駐車場料金がかからないことが多いでしょうが、マンションの場合は駐車場を確保することと、駐車場料金についてが気になるところです。
そこでマンションの駐車場について、マンション選びのポイント、駐車場の料金の相場などを詳しくご説明します。
このページでわかること
1. マンションの駐車場料金の相場はいくら?
マンションの駐車場料金は、地方では月に1万円、安いエリアでは2,000円ほどで借りられるものもありますが、都心部や東京23区内などでは平均3万円程度です。
駐車場代は、固定で毎月決まった額を支払うことになります。
駐車場料金は、都心や人気のエリアは高い金額を支払うようになります。
駅からの距離が遠いマンションの駐車場料金は、家の値段と同じように安くなる傾向にあります。
また駐車場を借りる際は、契約時のみ駐車場代プラス1〜2ヶ月分の保証金がかかる場合もあります。
駐車場料金はガレージ付なのか、砂利なのか、舗装されているのかによって変わります。
東京23区内での駐車場料金は、安いエリアで舗装されていない駐車場の場合で毎月3,000円から。高いエリアで舗装されている駐車場の場合は、毎月8万円を超えるところもあります。
エリアや駐車場の条件で値段は変動するので、マンションを探す時はエリアだけでなく、駐車場の条件も加味して考えましょう。
2. マンションごとに駐車場料金の相場が違う理由
車を持っている人にとって、駐車場の料金や条件は、マンション選びでも重要なポイントです。
少しでも駐車場の料金が安いところを借りたいと思いますが、マンションごとで駐車場の料金が違う場合も多いです。
同じエリアの駐車場でも、駐車場料金に差があるのはなぜでしょうか?
2-1. マンション駐車場の所有形態
マンションを選ぶ際は、そのマンションにある駐車場の所有形態もしっかり確認しておくことが大切です。
・駐車場がマンションの共有スペース内にある場合
駐車場がマンションの共有スペースにある場合は、一般的に駐車場料金は相場よりも低いことが多いです。
また、共有スペースに駐車場があるマンションでは、駐車場料金も管理組合に支払うことになります。
そのため、駐車場料金もマンションの管理組合の収入となるのです。
管理組合の収入が増えると、居住者一戸当たりの管理費負担も抑えられるというメリットにつながります。
・駐車場がマンションの敷地外にある場合
駐車場がマンションの敷地外にある場合は、駐車場料金も高くなってきます。
分譲マンションを販売する時は、マンションの開発業者が別途運営する遠隔地にある駐車場であることが多いようです。
その場合、駐車場の料金がかなり高めになっている場合があるので、マンション選びの時点で駐車場の所有形態がどうなっているのかをチェックしておいた方が良いでしょう。
2-2. マンション駐車場の種類
マンションの駐車場には、「自走式」と「機械式」があります。
・自走式
自分で車を運転して、駐車場スペースの枠内に駐車する自走式駐車場は、車の出し入れがスムーズなので人気があります。
しかし自走式駐車場の場合、1台ごとに平面に広い敷地が必要になるので、駐車料金は高くなってしまいます。
・機械式
狭い敷地でも稼働可能な駐車場が「機械式」です。
機械式駐車場の場合、駐車場料金は自走式よりも安くなりますが、機械で車を動かすため、定期的なメンテナンスが必須になります。
そのメンテナンスにかかる費用、修繕に備える積立金が必要になってしまうので、1回動かすごとのランニングコストが高くなってしまいます。
その結果、マンション管理費の負担も大きくなってしまうのです。
3. 東京都内のマンション駐車場料金の相場とは?
東京都内のマンション駐車場料金の相場は、23区内でもエリアによって20,000〜50,000円前後と幅があります。
東京都内のおおよその駐車場料金相場は以下の通りです。
一般的な駐車場で考えた場合の価格になるので、屋根付きや舗装された条件の良い駐車場になると、価格はもっと高くなる場合もあります。
◎中央区:平均駐車場料金52,129円
京橋エリア 54,685円
築地エリア 53,616円
銀座エリア 52,129円
八丁堀エリア 51,635円
茅場町エリア 51,128円
◎港区:平均駐車場料金50,743円
新橋エリア 56,262円
六本木エリア 52,916円
赤坂エリア 52,398円
南青山エリア 51,352円
田町・三田エリア 43,121円
◎千代田区:平均駐車場料金48,233円
内神田エリア 56,610円
御茶ノ水エリア 49,620円
九段下エリア 46,531円
飯田橋駅 44,192円
市ヶ谷駅 42,345円
◎渋谷区:平均駐車場料金44,832円
渋谷駅周辺 55,823円
恵比寿エリア 47,947円
千駄ヶ谷エリア 43,472円
代々木駅周辺エリア 42,564円
初台エリア 34,853円
◎台東区:平均駐車場料金37,656円
東上野エリア 45,991円
浅草橋エリア 41,430円
浅草エリア 33,412円
根岸エリア 33,185円
今戸エリア 28,000円
◎新宿区:平均駐車場料金36,263円
歌舞伎町エリア 49,892円
新宿3丁目エリア 43,946円
西新宿エリア 36,325円
高田馬場駅周辺エリア 32,887円
市ヶ谷薬王寺エリア 32,785円
下落合エリア 30,068円
◎文京区:平均駐車場料金36,188円
湯島エリア 47,484円
本郷エリア 43,630円
千駄木エリア 31,983円
大塚エリア 31,965円
本駒込エリア 29,038円
◎目黒区:平均駐車場料金34,378円
目黒駅周辺エリア 41,782円
中目黒駅周辺エリア 40,050円
下目黒エリア 32,501円
自由が丘エリア 30,255円
目黒本町エリア 29,858円
◎豊島区:平均駐車場料金30,380円
東池袋エリア 35,921円
西池袋エリア 32,339円
池袋エリア 32,027円
巣鴨エリア 31,763円
駒込エリア 28,285円
南長崎エリア 24,444円
◎大田区:平均駐車場料金30,368円
大森エリア 36,705円
蒲田エリア 32,117円
田園調布エリア 25,720円
久が原エリア 23,051円
六郷エリア 21,000円
◎江東区:平均駐車場料金28,834円
木場エリア 33,807円
亀戸エリア 30,801円
大島エリア 26,900円
北砂エリア 25,484円
東砂エリア 22,906円
◎杉並区:平均駐車場料金28,508円
荻窪エリア 38,837円
和泉(代田橋駅近辺) 30,772円
高円寺南エリア 30,687円
阿佐ヶ谷駅エリア 27,627円
久我山駅エリア 18,780円
◎江戸川区:平均駐車場料金28,427円
西葛西エリア 27,036円
平井エリア 21,430円
南小岩エリア 19,834円
一之江エリア 16,585円
篠崎エリア 15,504円
◎品川区:平均駐車場料金28,253円
大崎エリア 40,217円
東五反田エリア 39,544円
東品川エリア 39,042円
南大井エリア 30,811円
東大井エリア 30,402円
◎世田谷区:平均駐車場料金27,806円
池尻エリア 36.965円
奥沢エリア 29,736円
松原エリア 27,824円
等々力エリア 26,053円
経堂エリア 25,696円
祖師谷エリア 21,825円
◎北区:平均駐車場料金26,976円
滝野川エリア 27,760円
赤羽エリア 27,396円
田端エリア 26,984円
王子エリア 26,908円
浮間エリア 20,568円
◎墨田区:平均駐車場料金26,651円
錦糸エリア 34,052円
両国エリア 33,470円
押上エリア 25,144円
墨田エリア 23,719円
八広エリア 19,576円
◎足立区:平均駐車場料金26,416円
千住エリア 25,133円
綾瀬エリア 21,459円
竹ノ塚エリア 18,524円
梅島エリア 16,868円
東和エリア 15,940円
◎中野区:平均駐車場料金24,979円
東中野エリア 29,826円
中野駅周辺エリア 29,754円
野方エリア 23,612円
江古田エリア 23,062円
鷺宮エリア 19,528円
◎板橋区:平均駐車場料金23,796円
板橋エリア 28,142円
双葉町エリア 23,706円
小茂根エリア 21,074円
上板橋エリア 21,000円
成増エリア 15,125円
◎荒川区:平均駐車場料金21,494円
東日暮里エリア 32,760円
荒川エリア 25,160円
南千住エリア 23,963円
東尾久エリア 23,877円
町屋エリア 23,036円
◎葛飾区:平均駐車場料金21,412円
新小岩エリア 27,079円
青戸エリア 22,315円
亀有エリア 20,439円
金町エリア 17,834円
柴又エリア 15,898円
◎練馬区:平均駐車場料金18,080円
練馬エリア 23,035円
旭が丘エリア 21,506円
東大泉エリア 19,507円
平和台エリア 19,300円
石神井町エリア 16,800円
4. マンション選びの5つのポイント!駐車場料金の違いと契約時の注意点
マンション選びの際には、居住形態やマンションの立地条件など、意外にも様々なポイントがあります。
中でも駐車場の特徴や駐車場料金は、マンション選びの際に気をつけなければならないことです。
マンションの駐車場料金の違いと、マンションの駐車場を契約する際の注意点をご説明します。
4-1. 平置き駐車場の特徴
マンションが所有している駐車場が平置き駐車場の場合は、何と言っても使い勝手が良いことが大きなメリットとして挙げられます。
立体式の自走式駐車場や機械式駐車場に比べると、駐車場へのアプローチや車の出し入れに時間がかからないというのは、ファミリー層にはありがたいことです。
機械式駐車場の場合は、車の出し入れに待ち時間が生じることや、機械操作をする際は一旦車から降りて操作しなければならないなど、煩わしさが伴うので、お子さんがぐずっている時や緊急時などはかなりストレスになってしまうことがあります。
また平置き駐車場の場合は、車種による制限が厳しくないこともメリットです。
立体式駐車場や機械式駐車場は、車幅、車高など制限があることも多いのですが、平置き駐車場の場合は車種を選ばずに置けることが多いのも人気のポイントです。
4-2. 自走式立体駐車場の特徴
立体駐車場とは、上方向に何層かの駐車スペースが積み重ねられている駐車場のことです。
デパートやスーパーなどは、立体駐車場を採用しているところが多いのですが、マンションにも立体駐車場を採用しているところが増えてきました。
中でも自走式立体駐車場は、同じ土地面積であっても平置き駐車場に比べて、多くの駐車台数を確保できるというメリットがあります。
壁や天井がない、いわゆる青空方式の立体駐車場であれば建設コストは安くなりますが、壁や天井がある場合は、建設コストがかかってしまうため、駐車場料金が高くなるということがあります。
また立体自走式の場合、台数の多い大規模立体駐車場になると、自分の駐車スペースにたどり着くまでに時間がかかることがあり、スロープを延々と回り続けなければならないため、車の出し入れに時間がかかってしまうというデメリットもあります。
4-3. 機械式駐車場の特徴
機械式駐車場の場合は、車を出し入れしたい人が重なった場合、順番に車を動かすことになります。
出勤前や緊急時など、何人もが駐車場で待つことになる場合、何分かの時間のロスが生まれてしまいストレスになることもあります。
マンションの駐車場として機械式しかない場合は、駐車場の出し入れに時間がかかることがある、ということも把握しておきましょう。
4-4. マンションの駐車場契約の内容
マンション購入時は、新築入居の場合、駐車場を利用したい人を対象に抽選を行い、駐車場の利用者や場所を決めて行きます。
一般的な駐車場契約の場合と同様、マンションで駐車場契約をする場合も、車を保有する時には自動車保管場所証明書である「車庫証明」が必要です。
車庫証明は以下の条件を満たすことで取得できます。
◎車庫証明を取るための車の保管場所の条件
・自動車を使用する本拠の位置(つまり新居の場所)から、直線距離で2km以内であること
・道路から支障なく出入りができ、かつ、自動車全体を収容できること
・自動車の保有者が、自動車の保管場所として使用する権限を有するものであること
駐車場を探す際は、駐車場の場所、駐車スペースの広さをきちんと確認しておく必要があります。
また、駐車場契約の際は申込書のほかに運転免許証のコピーや車検証のコピー、印鑑証明などの提出を求められることになるので準備しておきましょう。
機械式駐車場などの場合は、駐車場契約の前に、持っている車がその駐車場に入るかどうかや、出し入れにかかる時間などを試すこともできるので、管理組合に相談してみましょう。
4-5. マンション駐車場の解約や変更
駐車場付きの物件の場合は、お部屋の退去をする場合、駐車場も同時に解約処理をすることになります。
しかし駐車場を単体で借りている場合には、解約の手続きを取らねばなりません。
まずはマンションの管理会社に連絡し、駐車場解約をしたいことを伝えて、解約申込書を提出して手続きをとります。
また、解約したい旨を伝えた月の翌月末に解約となることが多いため、引越しする場合は1ヶ月以上前に解約の申し込みをしておくようにしましょう。
ギリギリで駐車場の解約を申し出ると、解約日が引越し日よりも後になってしまうことがあるので、早めに駐車場解約の連絡するようにしましょう。
5. マンション選びで注意したい駐車場料金の相場まとめ
以上、マンション選びで注意したい駐車場料金の相場についてご説明してきました。
マンションを中古で購入した場合には、駐車場が確保されていない部屋の場合もあるので、敷地内の駐車場に空きがなければ、自分で外部の駐車場を契約することになります。
また都心部に住む場合は、車を持たないファミリー層も増えていることと、高齢化で車を持つ人が減っているため、駐車場に空きがあることが多くなりました。
特に機械式駐車場の場合、駐車場の維持管理に対するコストの負担があるため、管理費が高くなるというデメリットもあります。
老朽化してしまった機械式駐車場では、機械のメンテナンスや更新を行わないために頻繁に故障が発生することになり、トラブルの原因になってしまいます。
ですから、駐車場の利用者が少ないマンションでは、高額なメンテナンス代の負担を考えて、機械式駐車場を撤去するマンションも増えてきました。
平置き駐車場や自走式立体駐車場の場合は、車の出し入れにはストレスがないことが多いのですが、いたずらなどの被害に遭う可能性がないとは言えません。
中古マンションを購入する際は、駐車場の利用状況や立地環境をチェックすることがポイントになります。




