マンションの駐車場料金の相場とマンション選びの5つのポイント

車を持っている人にとって、マンションを買おうと思った時に、気になるのは駐車場の料金ですね。

一戸建て住宅を購入する場合、駐車場料金がかからないことが多いでしょうが、マンションの場合は駐車場を確保することと、駐車場料金についてが気になるところです。

そこでマンションの駐車場について、マンション選びのポイント、駐車場の料金の相場などを詳しくご説明します。

1. マンションの駐車場料金の相場はいくら?

マンションの駐車場料金は、地方では月に1万円、安いエリアでは2,000円ほどで借りられるものもありますが、都心部や東京23区内などでは平均3万円程度です。

駐車場代は、固定で毎月決まった額を支払うことになります。

駐車場料金は、都心や人気のエリアは高い金額を支払うようになります。

駅からの距離が遠いマンションの駐車場料金は、家の値段と同じように安くなる傾向にあります。

また駐車場を借りる際は、契約時のみ駐車場代プラス1〜2ヶ月分の保証金がかかる場合もあります。

駐車場料金はガレージ付なのか、砂利なのか、舗装されているのかによって変わります。

東京23区内での駐車場料金は、安いエリアで舗装されていない駐車場の場合で毎月3,000円から。高いエリアで舗装されている駐車場の場合は、毎月8万円を超えるところもあります。

エリアや駐車場の条件で値段は変動するので、マンションを探す時はエリアだけでなく、駐車場の条件も加味して考えましょう。

2. マンションごとに駐車場料金の相場が違う理由

車を持っている人にとって、駐車場の料金や条件は、マンション選びでも重要なポイントです。

少しでも駐車場の料金が安いところを借りたいと思いますが、マンションごとで駐車場の料金が違う場合も多いです。

同じエリアの駐車場でも、駐車場料金に差があるのはなぜでしょうか?

2-1. マンション駐車場の所有形態

マンションを選ぶ際は、そのマンションにある駐車場の所有形態もしっかり確認しておくことが大切です。

・駐車場がマンションの共有スペース内にある場合

駐車場がマンションの共有スペースにある場合は、一般的に駐車場料金は相場よりも低いことが多いです。

また、共有スペースに駐車場があるマンションでは、駐車場料金も管理組合に支払うことになります。

そのため、駐車場料金もマンションの管理組合の収入となるのです。

管理組合の収入が増えると、居住者一戸当たりの管理費負担も抑えられるというメリットにつながります。

・駐車場がマンションの敷地外にある場合

駐車場がマンションの敷地外にある場合は、駐車場料金も高くなってきます。

分譲マンションを販売する時は、マンションの開発業者が別途運営する遠隔地にある駐車場であることが多いようです。

その場合、駐車場の料金がかなり高めになっている場合があるので、マンション選びの時点で駐車場の所有形態がどうなっているのかをチェックしておいた方が良いでしょう。

2-2. マンション駐車場の種類

マンションの駐車場には、「自走式」と「機械式」があります。

・自走式

自分で車を運転して、駐車場スペースの枠内に駐車する自走式駐車場は、車の出し入れがスムーズなので人気があります。

しかし自走式駐車場の場合、1台ごとに平面に広い敷地が必要になるので、駐車料金は高くなってしまいます。

・機械式

狭い敷地でも稼働可能な駐車場が「機械式」です。

機械式駐車場の場合、駐車場料金は自走式よりも安くなりますが、機械で車を動かすため、定期的なメンテナンスが必須になります。

そのメンテナンスにかかる費用、修繕に備える積立金が必要になってしまうので、1回動かすごとのランニングコストが高くなってしまいます。

その結果、マンション管理費の負担も大きくなってしまうのです。

3. 東京都内のマンション駐車場料金の相場とは?

東京都内のマンション駐車場料金の相場は、23区内でもエリアによって20,000〜50,000円前後と幅があります。

東京都内のおおよその駐車場料金相場は以下の通りです。

一般的な駐車場で考えた場合の価格になるので、屋根付きや舗装された条件の良い駐車場になると、価格はもっと高くなる場合もあります。

◎中央区:平均駐車場料金52,129円

京橋エリア    54,685円

築地エリア    53,616円

銀座エリア    52,129円

八丁堀エリア   51,635円

茅場町エリア   51,128円

◎港区:平均駐車場料金50,743円

新橋エリア    56,262円

六本木エリア   52,916円

赤坂エリア    52,398円

南青山エリア   51,352円

田町・三田エリア 43,121円

◎千代田区:平均駐車場料金48,233円

内神田エリア   56,610円

御茶ノ水エリア  49,620円

九段下エリア   46,531円

飯田橋駅     44,192円

市ヶ谷駅     42,345円

◎渋谷区:平均駐車場料金44,832円

渋谷駅周辺     55,823円

恵比寿エリア    47,947円

千駄ヶ谷エリア   43,472円

代々木駅周辺エリア 42,564円

初台エリア     34,853円

◎台東区:平均駐車場料金37,656円

東上野エリア   45,991円

浅草橋エリア   41,430円

浅草エリア    33,412円

根岸エリア    33,185円

今戸エリア    28,000円

◎新宿区:平均駐車場料金36,263円

歌舞伎町エリア    49,892円

新宿3丁目エリア   43,946円

西新宿エリア     36,325円

高田馬場駅周辺エリア 32,887円

市ヶ谷薬王寺エリア  32,785円

下落合エリア     30,068円

◎文京区:平均駐車場料金36,188円

湯島エリア     47,484円

本郷エリア     43,630円

千駄木エリア    31,983円

大塚エリア     31,965円

本駒込エリア    29,038円

◎目黒区:平均駐車場料金34,378円

目黒駅周辺エリア  41,782円

中目黒駅周辺エリア 40,050円

下目黒エリア    32,501円

自由が丘エリア   30,255円

目黒本町エリア   29,858円

◎豊島区:平均駐車場料金30,380円

東池袋エリア    35,921円

西池袋エリア    32,339円

池袋エリア     32,027円

巣鴨エリア     31,763円

駒込エリア     28,285円

南長崎エリア    24,444円

◎大田区:平均駐車場料金30,368円

大森エリア     36,705円

蒲田エリア     32,117円

田園調布エリア   25,720円

久が原エリア     23,051円

六郷エリア     21,000円

◎江東区:平均駐車場料金28,834円

木場エリア    33,807円

亀戸エリア    30,801円

大島エリア    26,900円

北砂エリア    25,484円

東砂エリア    22,906円

◎杉並区:平均駐車場料金28,508円

荻窪エリア      38,837円

和泉(代田橋駅近辺) 30,772円

高円寺南エリア    30,687円

阿佐ヶ谷駅エリア   27,627円

久我山駅エリア    18,780円

◎江戸川区:平均駐車場料金28,427円

西葛西エリア    27,036円

平井エリア     21,430円

南小岩エリア    19,834円

一之江エリア    16,585円

篠崎エリア     15,504円

◎品川区:平均駐車場料金28,253円

大崎エリア     40,217円

東五反田エリア   39,544円

東品川エリア    39,042円

南大井エリア    30,811円

東大井エリア    30,402円

◎世田谷区:平均駐車場料金27,806円

池尻エリア    36.965円

奥沢エリア    29,736円

松原エリア    27,824円

等々力エリア   26,053円

経堂エリア    25,696円

祖師谷エリア   21,825円

◎北区:平均駐車場料金26,976円

滝野川エリア  27,760円

赤羽エリア   27,396円

田端エリア    26,984円

王子エリア   26,908円

浮間エリア   20,568円

◎墨田区:平均駐車場料金26,651円

錦糸エリア   34,052円

両国エリア   33,470円

押上エリア   25,144円

墨田エリア   23,719円

八広エリア   19,576円

◎足立区:平均駐車場料金26,416円

千住エリア   25,133円

綾瀬エリア   21,459円

竹ノ塚エリア  18,524円

梅島エリア   16,868円

東和エリア   15,940円

◎中野区:平均駐車場料金24,979円

東中野エリア   29,826円

中野駅周辺エリア 29,754円

野方エリア    23,612円

江古田エリア   23,062円

鷺宮エリア    19,528円

◎板橋区:平均駐車場料金23,796円

板橋エリア    28,142円

双葉町エリア   23,706円

小茂根エリア   21,074円

上板橋エリア   21,000円

成増エリア    15,125円

◎荒川区:平均駐車場料金21,494円

東日暮里エリア  32,760円

荒川エリア    25,160円

南千住エリア   23,963円

東尾久エリア   23,877円

町屋エリア    23,036円

◎葛飾区:平均駐車場料金21,412円

新小岩エリア  27,079円

青戸エリア   22,315円

亀有エリア   20,439円

金町エリア   17,834円

柴又エリア   15,898円

◎練馬区:平均駐車場料金18,080円

練馬エリア    23,035円

旭が丘エリア   21,506円

東大泉エリア   19,507円

平和台エリア   19,300円

石神井町エリア  16,800円

4. マンション選びの5つのポイント!駐車場料金の違いと契約時の注意点

マンション選びの際には、居住形態やマンションの立地条件など、意外にも様々なポイントがあります。

中でも駐車場の特徴や駐車場料金は、マンション選びの際に気をつけなければならないことです。

マンションの駐車場料金の違いと、マンションの駐車場を契約する際の注意点をご説明します。

4-1. 平置き駐車場の特徴

マンションが所有している駐車場が平置き駐車場の場合は、何と言っても使い勝手が良いことが大きなメリットとして挙げられます。

立体式の自走式駐車場や機械式駐車場に比べると、駐車場へのアプローチや車の出し入れに時間がかからないというのは、ファミリー層にはありがたいことです。

機械式駐車場の場合は、車の出し入れに待ち時間が生じることや、機械操作をする際は一旦車から降りて操作しなければならないなど、煩わしさが伴うので、お子さんがぐずっている時や緊急時などはかなりストレスになってしまうことがあります。

また平置き駐車場の場合は、車種による制限が厳しくないこともメリットです。

立体式駐車場や機械式駐車場は、車幅、車高など制限があることも多いのですが、平置き駐車場の場合は車種を選ばずに置けることが多いのも人気のポイントです。

4-2. 自走式立体駐車場の特徴

立体駐車場とは、上方向に何層かの駐車スペースが積み重ねられている駐車場のことです。

デパートやスーパーなどは、立体駐車場を採用しているところが多いのですが、マンションにも立体駐車場を採用しているところが増えてきました。

中でも自走式立体駐車場は、同じ土地面積であっても平置き駐車場に比べて、多くの駐車台数を確保できるというメリットがあります。

壁や天井がない、いわゆる青空方式の立体駐車場であれば建設コストは安くなりますが、壁や天井がある場合は、建設コストがかかってしまうため、駐車場料金が高くなるということがあります。

また立体自走式の場合、台数の多い大規模立体駐車場になると、自分の駐車スペースにたどり着くまでに時間がかかることがあり、スロープを延々と回り続けなければならないため、車の出し入れに時間がかかってしまうというデメリットもあります。

4-3. 機械式駐車場の特徴

機械式駐車場の場合は、車を出し入れしたい人が重なった場合、順番に車を動かすことになります。

出勤前や緊急時など、何人もが駐車場で待つことになる場合、何分かの時間のロスが生まれてしまいストレスになることもあります。

マンションの駐車場として機械式しかない場合は、駐車場の出し入れに時間がかかることがある、ということも把握しておきましょう。

4-4. マンションの駐車場契約の内容

マンション購入時は、新築入居の場合、駐車場を利用したい人を対象に抽選を行い、駐車場の利用者や場所を決めて行きます。

一般的な駐車場契約の場合と同様、マンションで駐車場契約をする場合も、車を保有する時には自動車保管場所証明書である「車庫証明」が必要です。

車庫証明は以下の条件を満たすことで取得できます。

◎車庫証明を取るための車の保管場所の条件

・自動車を使用する本拠の位置(つまり新居の場所)から、直線距離で2km以内であること

・道路から支障なく出入りができ、かつ、自動車全体を収容できること

・自動車の保有者が、自動車の保管場所として使用する権限を有するものであること

駐車場を探す際は、駐車場の場所、駐車スペースの広さをきちんと確認しておく必要があります。

また、駐車場契約の際は申込書のほかに運転免許証のコピーや車検証のコピー、印鑑証明などの提出を求められることになるので準備しておきましょう。

機械式駐車場などの場合は、駐車場契約の前に、持っている車がその駐車場に入るかどうかや、出し入れにかかる時間などを試すこともできるので、管理組合に相談してみましょう。

4-5. マンション駐車場の解約や変更

駐車場付きの物件の場合は、お部屋の退去をする場合、駐車場も同時に解約処理をすることになります。

しかし駐車場を単体で借りている場合には、解約の手続きを取らねばなりません。

まずはマンションの管理会社に連絡し、駐車場解約をしたいことを伝えて、解約申込書を提出して手続きをとります。

また、解約したい旨を伝えた月の翌月末に解約となることが多いため、引越しする場合は1ヶ月以上前に解約の申し込みをしておくようにしましょう。

ギリギリで駐車場の解約を申し出ると、解約日が引越し日よりも後になってしまうことがあるので、早めに駐車場解約の連絡するようにしましょう。

5. マンション選びで注意したい駐車場料金の相場まとめ

以上、マンション選びで注意したい駐車場料金の相場についてご説明してきました。

マンションを中古で購入した場合には、駐車場が確保されていない部屋の場合もあるので、敷地内の駐車場に空きがなければ、自分で外部の駐車場を契約することになります。

また都心部に住む場合は、車を持たないファミリー層も増えていることと、高齢化で車を持つ人が減っているため、駐車場に空きがあることが多くなりました。

特に機械式駐車場の場合、駐車場の維持管理に対するコストの負担があるため、管理費が高くなるというデメリットもあります。

老朽化してしまった機械式駐車場では、機械のメンテナンスや更新を行わないために頻繁に故障が発生することになり、トラブルの原因になってしまいます。

ですから、駐車場の利用者が少ないマンションでは、高額なメンテナンス代の負担を考えて、機械式駐車場を撤去するマンションも増えてきました。

平置き駐車場や自走式立体駐車場の場合は、車の出し入れにはストレスがないことが多いのですが、いたずらなどの被害に遭う可能性がないとは言えません。

中古マンションを購入する際は、駐車場の利用状況や立地環境をチェックすることがポイントになります。