
賃貸を選ぶのなら、できれば築年数の浅い、新しくてキレイなマンションに住みたいという方は多いと思います。
築年数の浅い物件は建物が綺麗なだけではなく、設備も新しいものが入れられているでしょうし、セキュリティ面もしっかりしているイメージですよね。
しかし、当然のことながら、築年数は浅ければ浅いほど、家賃も高くなってしまいます。
“毎月の家賃は抑えたい、でも築年数も浅めがいい”と言いたくなる気持ちも分かりますが、そうすると、いつまでたっても条件の合う物件に巡り合えない可能性もあります。
築年数と家賃、あるいは建物や部屋の綺麗さや設備の充実度とのバランスを考えながら、物件選びを進めていきたいですね。
そこで、この記事では、賃貸選びのときに役立つ、「築年数の目安」をご紹介します。
すべての物件が当てはまるわけではありませんが、傾向を知ることができるので、きっと賃貸選びの指針となるはずです。
ぜひ、この記事を読んで、理想の物件探しにお役立てくださいね。
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このページでわかること
賃貸選びで気になる築年数の目安
当然のことながら、築年数が経つにつれて、建物も劣化し、傷んでいきます。
ここでは、築年数ごとに、建物がどのような状態になるのかを見ていきましょう。
新築・築浅
築1年以内で、なおかつそれまで誰も住んでいない物件を「新築」、築年数が浅い物件を「築浅」と言います。
もちろん、建物も部屋も綺麗で、設備も最新のものが導入されていることに加え、“誰も住んだことがない”という特別感もあり、非常に人気ではありますが、その一方で新築・築浅物件のデメリットも存在します。
「家賃の高さ」や「物件数の少なさ」はあらためて説明するまでもありませんよね。
これ以外にも、“誰も住んでいない”、“住んだ人が少ない”ことでデメリットとなるケースもあるのです。
たとえば、新築物件の場合、当然設備も新品のものが導入されます。
これらの設備が初期不良で正しく動作しないという可能性もありますし、いざ使ってみると作業効率が悪く使い勝手が良くないといった問題が出てくるかもしれません。
このように、誰も使っていないがために、気付かなかった不具合が発生する場合もあるのです。
(参考:LIFULL HOME’S https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00194/)
築10年以内
築10年以内の物件は、建物の劣化も少なく、新築・築浅物件と変わらない新しい設備が導入されています。
それにも関わらず、新築や築浅物件と比べると家賃も安くなっています。
そのため、賃貸物件を選ぶときの一つの目安として、「築10年以内」という条件で探している方も多いです。
(参考:Rooch https://blog.ieagent.jp/chie/chikunensuu-11642)
築10~15年
建物の外装や、マンション・アパートのエントランス部分などに少しずつ劣化が見え始めるのがこの時期です。
また、もともと付いている給湯器やエアコンなどは、多くが10年で寿命を迎えます。
故障してしまった場合、管理会社や大家さんが修理費や交換の費用を負担してくれることもありますが、入居者負担となることもありますので、よく確認しておきましょう。
築16~25年
築15年を過ぎると、建物の劣化はどんどん進んでいきます。
エアコンや給湯器などは修理・交換すればトラブルはなくなりますが、この頃になると床の沈みや壁紙の剥がれといった、簡単に交換できない部分で劣化が目立つようになります。
こういった、生活に支障をきたさない程度の建物の劣化では、管理会社や大家さんが
修繕してくれない場合もありますし、退去の際にトラブルにならないように、入居時にこのような劣化が見られた場合は写真を撮るなど細かくチェックし、報告するようにしましょう。
(参考:エイブル https://offer.able.co.jp/oshieteagent/room/age-of-building/)
築26年~
築26年以降になると、見た目は綺麗でも水道管など見えない部分で劣化が進んでいることがあります。
リフォーム済みと聞かされていても、部分的なリフォームであった場合は、他の部分で不具合が起こる可能性もあります。
今後のリフォームの予定やトラブルが起きたときの連絡先などを確認しておいた方が良いでしょう。
賃貸選びでおすすめする築年数
すべての物件に当てはまるとは言えませんが、ほとんどの場合、前の項目でお伝えしたように、築年数ごとに物件の綺麗さや劣化の進み具合が異なります。
「おすすめする築年数」と言っても、求める物件は人それぞれ違いますし、“外せない条件”が必ずあるかと思いますので一概にお伝えすることはできません。
とは言え、一つの目安としては「築10年以内」を基準としておくと、大きな失敗はないのではないでしょうか。
やはりどうしても、「新築物件や築浅物件が良い!」という方がほとんどかと思います。
しかし残念ながら、新築や築浅の賃貸は家賃も高額です。
また、都心に近づくと、駅前など利便性の高い立地はデパートや飲食店が多く、賃貸物件の数自体が非常に少ないことも多いです。
物件数が少ないうえに、さらに新築や築浅といった条件が加わると、さらに物件を探すのが難しくなってしまいますよね。
都心などでは、築年数の条件を広くしてみると、選べる物件の数も格段に多くなる場合があります。
「築10年以内」の賃貸は、新築と比べると設備面では劣る部分があるかもしれません。
しかし、部屋の内装や、マンション・アパートの外装はまだまだ新築・築浅に見劣りしないほど綺麗な物件も多いです。
築年数で差が出る賃貸の家賃
築年数は、賃貸の家賃の金額に大きく影響します。
駅からの距離や設備など他の条件ももちろんありますが、やはり築年数が長い物件の方が家賃が安い傾向があります。
家賃は間取りや立地などさまざまな条件によって決まりますので、具体的な数字を挙げることはできませんが、三井住友トラスト基礎研究所では、「経年劣化が住宅賃料に与える影響とその理由」というレポートで次のようなデータを発表しています。
(参考:三井住友トラスト「経年劣化が住宅賃料に与える影響とその理由」よりグラフ引用https://www.smtri.jp/report_column/report/pdf/report_20130116.pdf)
三井住友トラスト基礎研究所によると、新築の賃料を100とすると、築10年の物件では89で約1割減、築20年では83(18m2以上30m2未満)/81(30m2以上60m2未満)となり、約2割減となるんです。
築年数によって賃貸の設備も違いがある
賃貸物件を選ぶときには、どういった設備が備えられているかというのも大事なチェックポイントになりますよね。
新築・築浅の物件であれば、これらの設備も新しく、充実していることが多いです。
IHクッキングヒーターなどの調理器具、モニター付きインターホン、共用部分の設備では防犯カメラやオートロックといった設備が備えられ、状態も良好です。
築年数の古い物件では、こういった設備がない、あっても使用感がある場合も多いです。
ただし、管理会社や大家さんがリフォームを施している場合は、築年数の古い物件であっても新しい設備が導入されていることもあります。
築年数が浅い(新築)賃貸でも注意は必要
「賃貸選びで気になる築年数の目安」の項目でもご説明しましたが、新築・築浅の賃貸物件でも注意は必要です。
自分より前に住んでいた人がいない、または少ない場合、建物はもちろん部屋の中も汚れやキズがないため気持ちよく生活できるでしょう。
しかし、それまでに誰も使用していないためにわからなかった、設備の初期不良であったり作業効率の悪さであったりなどのトラブルが発生する可能性もあります。
また、新築ならではのニオイが苦手な方は、気になってしまうかもしれません。
賃貸物件の場合、築年数が古くなっても、管理会社や大家さんがリフォームを施してくれることがほとんどで、きちんと管理されていれば著しく状態が悪い物件は少ないと言えます。
逆に、新築・築浅物件であっても、管理が行き届いていなければどんどん建物の劣化が進んでしまうことも考えられます。
築年数だけに注目するのではなく、管理体制についてもチェックするようにしましょう。
まとめ:安心・快適に暮らせる賃貸の築年数の目安
賃貸選びのときに知っておくとよい、物件の築年数の目安についてご紹介しました。
新築・築浅物件は、設備も最新のものが入れられていますし、前の住人が残したキズや汚れもほとんどなく、快適に暮らすことができるでしょう。
しかし、家賃が高いことや物件数が少ないといったデメリットがありますし、設備の不具合やニオイなど、前の住人がいないがためにわからなかった住みづらさがある可能性もあります。
築10年以内の物件は、まだ建物の劣化も少なく、新築や築浅に見劣りしないほど綺麗な物件も多いです。
比較的設備も新しい上に、家賃も、新築よりも1割ほど安くなるため、おすすめの築年数の目安と言えます。
これ以上の築年数であってもリフォームが施されていれば綺麗で住みやすい物件は多数ありますし、逆に築浅であってもメンテナンスが行き届いていなければすぐに建物が劣化し、住みづらくなってしまう可能性もあります。
大切なのは、築年数だけにとらわれずにきちんと内見をして、マンションのメンテナンス状況も含めてご自身の目で確かめることです。
より安心・快適に暮らすために、たくさんの物件の内見に足を運んでみてくださいね。




