賃貸選びは築年数も重要!耐震強度の違いを見極めるコツ
by Andrew Buchanan

賃貸物件を選ぶとき、何を基準に選んでいますか?

家賃や間取り、マンションの設備はもちろんチェックしますし、周辺環境も気になります。

そして、「住むなら当然、新しくてキレイな物件!」と、築年数にも注目して選んでいる方も多いでしょう。

しかし、築年数の浅い賃貸がよいのは、「建物や部屋がキレイだから」だけではありません!

地震など自然災害のニュースもよく耳にするようになった昨今、耐震強度など、建物の安全性にも目を向けて賃貸選びをすることが大事です。

そこでこの記事では、賃貸物件を選ぶときに重要な「築年数」について改めて考え、耐震強度を見極めるコツをお伝えします。

ご自身が快適で安全に暮らせる賃貸物件を選ぶために、ぜひ、最後までお読みください。

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賃貸の築年数と耐震強度の違い

建物が完成してから経過した年数を「築年数」ということは、もう説明の必要もないかと思います。

「耐震強度」に関して言うと、実は厳密には“耐震強度”という言葉はありません。

とは言え、“耐震に対する建物の強度”と、字のままの意味で考えるとすると、築年数と密接に関係しているように感じますよね。

しかし、築年数がそのまま耐震強度に比例するわけではありません。

アパートやマンションも、年月が経てば経つほど劣化し弱くなっていきますが、直接“耐震強度”に関係があるわけではなく、地盤の強さや建物の構造、階数などによっても大きく変動するのです。

ここでは、耐震強度にも大きく関係する、建物の構造による強度の違いについて考えてみましょう。

構造による建物の強度の違い

冷静に考えれば当然の話ですが、建物の構造が木造なのか鉄筋コンクリートなのかで強度は大きく変わります。

耐震強度とは少し異なりますが、建物の構造ごとに定められている「法定耐用年数」というものもあります。

「法定耐用年数」とは、税務上で定められている年数です。

実際の建物の寿命ではありませんが、築年数・耐震強度とともに、賃貸物件を選ぶときの目安にしてもよいかもしれませんね。

<法定耐用年数>

建物の構造

法定耐用年数

木造

22年

軽量鉄骨(S)

19年

軽量鉄骨(S)

27年

重量鉄骨(S)

34年

鉄筋コンクリート(RC)造

47年

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造

47年

(参考:LIFULL HOME’S  https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00194/

耐震性能をあらわす「耐震等級」って?

この項目の最初では、「厳密に言うと、“耐震強度”という言葉はない」とお伝えしました。

そのかわりに、どのくらいの耐震性があるのかを示す「耐震等級」というものがあります。

耐震等級は、建物の強度を示すもので、1~3の三段階に分かれています。

建築基準法における、地震に対する強度の基準水準を満たすラインが「耐震等級1」とされています。

この基準を「新耐震基準」と言い、賃貸物件の耐震を考えるときに非常に重要な指針となりますので、次の項目で詳しくご説明します。

耐震等級については、以下で簡単にまとめていますので、ぜひ覚えておいてください。

耐震等級1の基準

  • 数百年に一度程度の地震(震度6強~7程度)でも倒壊・崩壊しない
  • 数十年に一度程度の地震(震度5程度)では損傷しない

この基準を満たさなければ、建物を建てることはできません。

耐震等級2の基準

  • 耐震等級1で想定されている1.25倍の地震に耐えられる強度

学校や病院などは耐震等級2の耐震性能が必要です。

耐震等級3の基準

  • 耐震等級1で想定されている1.5倍の地震に耐えられる強度

消防署、警察署といった、防災の拠点となる建物は耐震等級3の耐震性能が必要です。

(参考:SAYS https://www.saysinter.com/column/vol10/

新耐震基準(1981年6月1日施行)とは?

1981年6月1日に施行された「新耐震基準」も、耐震強度を見極める大きなポイントの一つとなります。

“耐震基準”とは、建築基準法という法律で定められている、地震に対する強度の基準のことです。

この耐震基準は、これまで起こった大地震のたびに変更されており、「新耐震基準」は阪神淡路大震災のときにも一定の成果を示したとされています。

この基準を満たさなければ建物を建てることはできませんので、つまりは、1981年6月1日以降のアパートやマンションなら、新耐震基準を満たしており、比較的安全であるということになります。

以下では、さらに詳しく「新耐震基準」についてご紹介していきます。

 (参考:LIFULL HOME’S  https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00194/

新旧の耐震基準の違い

1981年施行の「新耐震基準」に対して、「旧耐震基準」と呼ばれている耐震基準は、1971年に施行されています。

1968年に起こった十勝沖地震で受けた被害を踏まえて改正されたのが「旧耐震基準」で、建物の柱や、木造住宅における土台についての基準の強化などが主な内容です。

「震度5の地震に耐えうる住宅」というのが旧基準の規定となっていました。

一方、新耐震基準では「震度5強程度の地震ではほとんど損傷しない」ことや、「震度6強から7に達する程度の地震で倒壊・崩壊しない」ことが求められます。

よく起こるくらいの強さの地震では建物の被害は軽く済み、建物の寿命の内に一度起こるか起こらないかくらいの大きな地震のときには、建物にある程度の被害があっても、建物内部や周辺にいる人に被害が及ばないことを目標とした基準となっています。

建物がねじれることによる倒壊を防ぐために、建物のバランスにも配慮の必要があるなど、“建物を利用する人の安全”が考慮されています。

(参考:法人コンシェルジュ https://www.bruno.jp/houjin/entry/2857/

新耐震基準の注意点

「1981年以降に建てられたアパートやマンションであれば、すべての賃貸物件が安全だ!」と安直に考えてはいけません。

確かに、新耐震基準は、1981年6月1日に施行されました。

しかし、これ以前に着工し始め、完成したのが1982年だったというケースも考えられます。

この場合、建築年は1982年で、新耐震基準の施行後ですが、旧耐震基準に基づいて建設されているということになります。

1981年6月以降というのは、「この日以降に建築確認を受けた物件が新耐震基準を満たしている」ということであって、建築年ではないということを理解しておきましょう。

物件の確認申請の時期については、取り扱いの不動産会社が把握しているはずです。

1981年頃に建てられたマンションやアパートで耐震基準が新旧どちらか判断しづらい場合は、不動産会社に尋ねてみるとよいでしょう。

(参考:オウチーノ https://o-uccino.com/front/articles/48223

築年数の古い賃貸の耐震強度を見極めるコツ

耐震強度を見極める一番のポイントは、やはり、前の項目でご説明した「新耐震基準」を満たしているかということです。

1981年6月1日以降に建てられている物件であれば、築年数は古くても、耐震性については安心できるといって良いでしょう。

これ以前に建てられていても、耐震リフォームが施された物件であれば安心です。

物件が耐震リフォーム済であることは、オーナー側からすればアピールすべきポイントですから、物件選びのときには必ず伝えてくれるでしょう。

「1981年6月以降に建てられた」あるいは「耐震リフォーム済み」の物件かどうかチェックすることが、耐震強度を見極めるときに非常に大切になります。

築年数の浅い賃貸物件でも管理状況の確認が重要

ここまでのご説明では、1981年施行の「新耐震基準」を中心に、“以前”、“以降”で耐震強度などを見極めるのが良いとお伝えしてきました。

しかし、築年数が浅い物件であるからと言って、「心配事が何もない」とは限らないということを、しっかりと心に刻んでおきましょう!

確かに、築年数の浅い賃貸物件は、建物や部屋の経年劣化も少なく、強度も高いと言えるでしょう。

ですが、賃貸物件の管理状況が悪くメンテナンスが行き届いていなければ、現時点では強度が高かったとしても、住み続けるうちに設備不良や強度が下がってしまう可能性もあります。

逆に、管理状況がよくメンテナンスの行き届いている賃貸物件では、築年数が古くても、安全性や快適さを長期間にわたって維持することもできるでしょう。

賃貸物件を選ぶときには、築年数の浅さだけではなく、物件の管理状況を確認しておくことも非常に重要なのです。

まとめ

賃貸物件選びに重要な、築年数と耐震強度について詳しくご紹介してきました。

耐震性が高いかどうかは、土地の地盤や建物の構造も大きく関係してきますので、築年数だけでは判断することはできません。

と言っても、1981年施行の「新耐震基準」によって、築年数が耐震性を見極める一つの指針になり得るということがわかりましたね。

新耐震基準で建てられた建物は、阪神淡路大震災のときにも一定の成果があったと言われており、その建物を利用する人の安全が考慮されています。

そのため、物件を選ぶときには、新耐震基準で建てられた賃貸を選ぶのが安心です。

しかし、1981年頃に建てられたアパートやマンションの中には、旧基準に基づいて建てられた物件もありますので、不動産会社などに確認申請の時期を尋ねてみるようにしましょう。

また、築年数が浅くても、管理状況が悪い物件は、劣化を早めたり設備不良を引き起こしたりすることもあります。

賃貸選びのときには、築年数や耐震性だけでなく、マンションの管理体制についてもよくチェックして選ぶようにしましょう。