3LDKを新婚さんが選ぶメリット・デメリットと部屋の使い方とは?

新婚生活のスタートを2LDKにするか、3LDKにするかで迷っていませんか?

新婚さんの物件選びは、新生活へのトキメキでいっぱいですが、新居探しの現実的な話し合いで実感がわいて、愛情を再確認できたというカップルも多いのです。

必要な広さや環境は、カップルによって違いますから、希望の条件を話し合っておきたいですね。

2人が満足できる条件を洗い出し、スムーズに物件選びを進めるためにも、3LDKのメリットとデメリットを知っておきましょう。

1.  3LDKに新婚さんが住むメリット・デメリット

広さが魅力の3LDKに住んでみたいカップルは多いと思いますが、新婚さんで3LDKを選ぶケースは、10組に1組程度と、あまり多くありません。

3LDKの家賃の高さから、新婚のうちは2LDKや2DKで済ませ、子どもができてから引越しを考えるケースが多いようです。

ここでは、新婚さんで3LDKに住むメリット・デメリットをみていきましょう。

1-1.  メリット

3LDKはひと続きになったダイニングキッチン・リビングの他に3部屋ある間取りですから、ゆとりが魅力ですね。

新婚で3LDKを選ぶメリットをまとめてみましょう。

・空間のゆとりは気持ちのゆとりにつながる

いつも距離感が近い甘い新婚生活を想像する人も多いようですが、環境の変化から険悪なムードが漂うこともあるでしょう。

お互い一人になりたい時にも、3LDKならクールダウンして気持ちを落ち着けられます。

また、仕事や趣味の専用スペースがとれると、共有スペースの散らかり防止に役立ちます。

さらに、お部屋の空間にゆとりがあることで、ストレスを感じにくくなります。

・収納スペースが確保できる

カップルで同居を始める時、収納が少ないと荷物を減らすのに苦労します。

お気に入りを処分しなければならないとなれば、トラブル回避は難しいですね。

3LDKなら収納スペースが多い上、部屋割りの工夫次第では、1部屋を納戸やウォークインクローゼットのようにすることができます。

収納力が高いと、出し入れにストレスを感じませんし、居室がスッキリ片付けられます。

・子育てが始まっても対応しやすい

新婚さんなら、近いうちに妊娠・出産を迎えるかもしれません。

子どもが小さなうちは、2LDKでやりくりするという夫婦も多いようですが、はじめから広い3LDKに暮らしていれば、引越さずに対応できるので楽ですね。

妊娠中の不安定な時期に引越しするのは体調面が心配ですし、引越し回数が増えると経済的な負担もかかります。

・購入の場合でも手頃なサイズ感

3LDKなら、子育てが始まっても対応できる間取りですから、新婚生活スタートで住宅購入という選択肢もあるでしょう。

お子さんの予定が1~2人程度、転勤の場合は単身赴任を考えているなら、ちょうど良いサイズです。

一戸建てとして考えると、ややコンパクトに感じられるかもしれませんが、その分購入費用や維持費が抑えられるので、ライフスタイルや考え方にあっていれば、手頃な間取りともいえます。

リビング・ダイニングキッチンのサイズ、収納スペースが大きければ、4人家族以上でもそれほど窮屈に感じないでしょう。

1-2.  デメリット

空間的なゆとりがあるものの、3LDKにするか迷う新婚さんは多いですね。

新婚で3LDKを選んだ時のデメリットについてみていきましょう。

・家賃が高い

都内で2LDKの物件を借りる場合、20~26万円ほどの予算が必要です。

港区や千代田区では、30万円以上の予算を考えなければならないでしょう。

賃貸家賃の目安は収入の三分の一といわれているので、新婚カップルでこの水準の家賃を問題なく出せる人は限られてきます。

社宅などで安く住めるケース以外は、家賃相場が少し安い2LDKを選ぶ傾向が見られます。

・広さを取ると立地がイマイチ

家族が多い、家に仕事部屋がほしいなどの理由で、どうしても3LDKに住みたいと言う場合、限られた予算の中で探すことになります。

すると、駅から離れている、都心へのアクセスが悪い、周辺に買い物できる場所がないなど、何らかの立地条件について妥協しなければ、良い物件は見つからないでしょう。

同じ予算の中で探すなら、広さを取るか、利便性を取るかという問題が起こります。

・広いと掃除が面倒

1K住まいなら掃除機をかけるのも楽ですが、3LDKとなれば扉も多く、部屋数通りでも3倍以上の時間がかかります。

新婚は何かと忙しく、生活パターンにも慣れていないので、週に1回しか掃除機をかけられない、ということもあるでしょう。

・コミュニティに溶け込めるか微妙

3LDKは、小学生くらいまでのお子さんを持つファミリーに人気の間取りです。

若い新婚カップルの場合、すぐに子どもを持つ予定なら、子育てしやすい環境としてメリットがありますが、子どもを持たないと決めている場合には、周辺に子どもが多い環境をストレスに感じる場合があります。

住んでみて生活スタイルが違うお隣さんや、上の階の人にイライラしてしまうかもしれません。

・購入なら手狭になっても引越しにくい

想定以上に家族が増えた、親との同居が必要になったなど、3LDKが手狭になってしまうことがあります。

賃貸なら、ライフスタイルにあわせて引越せば良いのですが、購入している場合は、売却、人に貸す、ローン精算など、面倒に感じる場面が出てくるでしょう。

また、希望している金額で売却できないと、資金に大きなロスが出ることもあります。

2.  新婚さんが知っておきたい間取り選びの5つのポイント

新婚さんの場合、妊娠出産・子育て、転勤、自宅の購入など人生のイベントが待っていますね。

そんな新婚さんの間取り選びの5つのポイントを紹介しましょう。

2-1. 2人にとって最適な予算を知る

広い物件、都心・駅近ほど家賃が高くなります。

収入の三分の一が賃貸家賃の上限と言われていますが、妊娠・出産で妻の収入がなくなる期間があるかもしれません。

夫の収入のみで予算を組んで、奥さんの収入は貯蓄するプランなら失敗がありません。

2-2. 通勤時間と広さのどちらを優先するか

都内に職場があり、通勤時間を優先する場合は、広さよりも職場へのアクセス重視になります。

広さ重視なら、郊外、駅から離れているなど、広さ以外の条件に妥協が必要です。

新婚共働きでは、職場へのアクセスや買い物のしやすさも考えた物件選びが必要です。

2-3. 家で仕事をする場合には仕事部屋があると良い

家で仕事をすることが多いなら、仕事スペースがとれる間取りがおすすめです。

一人の作業に集中でき、相手と就寝時間がずれても睡眠が確保できます。

また、趣味の製作、楽器の練習、PC作業などをする場合にも、専有スペースがあると便利です。

決まった「〇〇部屋」があれば、気兼ねなく一人の作業がはかどります。

こういう部屋があると、仕事の資料や道具が共有スペースにあふれないので、部屋が散らかりにくく、ストレスになりませんね。

2-4. 生活リズム違いに対策が必要か

最近は働き方の多様化で、フレックスタイムを取り入れている会社もあります。

夫婦で生活時間帯がずれているケースでは、遅く帰ってきた時、もしくは早出の時に相手を起こしてしまい、ゆっくり休めず辛い、ということがあります。

主寝室にダブルベッドを置いて使っても、別室でも眠れるようにスペースが確保されていれば、ストレスがありません。

また、どちらかがインフルエンザなどにかかった時にも、別室で眠れる場所があると感染予防になります。

2-5. 妊娠出産の予定が近いなら余裕のある間取りが良い

新婚カップルで妊娠出産の予定が近い場合、余裕のある間取りにしておけば、次の引越しまで長く住めます。

引越し回数が少なければ、その分費用の節約にもなります。

子どもが小さいうちは、家族で並んで布団で寝るスタイルでも良いですが、小学生以上になり、個室が欲しくなる頃には3LDK以上の間取りが必要になってきます。

はじめから3LDKを選ぶと、長く同じところに暮らすことができて、子どもに転校などの負担を強いることもなくなるでしょう。

3.  新婚さんにおすすめの3LDKの部屋の使い方・部屋割り

ひと続きになったリビングとダイニングキッチンは、家族共有のパブリックスペースとして使います。

では残りの3部屋をどのように使うか、プランをみてきましょう。

3-1. 主寝室+夫の個室+妻の個室

新婚らしくダブルベッドをどんと置いた主寝室と、それぞれの個室を確保したスタイルです。

仕事の道具も含めて、それぞれが持ち物を管理するのでストレスがたまりにくく、少しずつ2人の生活に慣れていけます。

一人の時間を大事にしたい、生活リズムが違うという新婚カップルが、新生活に慣れるまでの負担が少ない部屋割りです。

3-2. 主寝室+仕事部屋+ウォークインクローゼット

これは目的ごとに部屋割し、全体的に共有で使うパターンです。

一人になりたい時には、仕事部屋とリビングに分かれて過ごすなど工夫が必要ですが、密着度の高い仲良しカップルなら、目的ごとに部屋割りして、融通し合う暮らしも良いでしょう。

ウォークインクローゼットのような衣装部屋を作ると、出勤の身支度に必要なものが寝室以外のところに集っているので、身支度の音で相手の眠りを邪魔しません。

家で仕事をすることがある共働きカップルなら、適度に近い距離感で暮らせる部屋割りです。

3-3. 主寝室+趣味やコレクションの部屋+フリースペース

漫画やフィギュアなどコレクションが多い、またロードバイクを持っているなど趣味の持ち物が多い場合には、1室を収納とディスプレイ専用スペースにし、残り1部屋をフリースペースにして、洗濯物の取り込み場所、将来の子ども部屋として考えておくのも良いでしょう。

家で仕事をすることが多ければ、仕事部屋があったほうが散らからずに効率良く作業できます。

家で仕事をしないなら仕事部屋は作らず、趣味の部屋やフリースペースとしておくと自由度が増します。

新婚さんでも、相手のいびきや寝返りがすごい、夜中のトイレで起こされてしまう、ちょっとケンカ中で気まずいなど、別々に寝たい時もありますね。

フリースペースがあれば、一時避難場所として使えて、疲労やストレスがたまりにくくなります。

4. 3LDKに暮らす新婚さんにおすすめの家具・インテリアとレイアウト例

3つの個室がある3LDKなら、広さにゆとりがあるので、憧れのインテリアがレイアウトできます。

新婚さんにおすすめの家具・インテリアを紹介しましょう。

4-1. ダイニングテーブルの選び方

2人掛けのダイニングテーブルは、天板の大きさが60×80センチです。

たくさんのお料理をテーブルいっぱいに並べて2人で食事、友達を呼んで一緒に食事、と言う時には、4人掛けの120センチ×80センチにすると、ゆとりあるセッティングができます。

2LDKだと諦めなければならない4人掛けのダイニングテーブルとソファーコーナーの両立は、3LDKなら可能です。

ダイニングテーブルを大きめにすると、食事のあとくつろぐスペースやちょっとした作業にも便利ですね。

4-2. ソファーなどリビングの家具

3LDK物件なら、リビングが10~12畳程度あることも多いですね。

ダイニングからリビングに向かって窓がある縦長スタイルの間取りなら、壁際に沿って3人掛けのソファが置けます。

ダイニングとリビングが横長になる間取りなら、長さをソファで区切ったレイアウトが可能です。

また、2人掛けのソファとチェアを組み合わせたレイアウトも、好きな位置にチェアを動かして座れるところが実用的です。

この配置は、お友達がよく集まるお宅に向いています。

4-3. ロマンティックなベッドルーム

新婚さんならば、ダブルベッドをメインにしたベッドルームに憧れませんか?

ダブルベッドの大きさは、190×140センチが基本です。

4.5畳なら、270×270センチですから、センターに配置して両脇が55センチずつ余裕のあるレイアウトができます。

2LDKなら、ベッドルームに収納スペースを作らなければならないことが多く、4.5畳にダブルベッドを置くと狭く感じます。

3LDKでは他に収納スペースを作れるので、ベッドサイドにサイドテーブルやスタンドを置くレイアウトが可能です。

照明を落としてアロマキャンドルでリラックスする、生活感を排除したホテルのようなコーディネートなら、ロマンティックな夜を過ごせます。

5. 3LDKを新婚さんが選ぶメリット・デメリットと部屋の使い方まとめ

  •  妊娠出産の予定があるなら3LDKを選ぶと長く暮らせる
  •  3LDKだとスペースにゆとりがあるので同居ストレスが軽くなる
  • デメリットは2LDKより家賃が高めなので予算がきつい・掃除が大変

間取りが狭いと、目的ごとにスペースを使い分けるのが難しく、生活感が出てしまうのが悩みという人も、3LDKなら憧れのレイアウトが実現しそうですね。

何より空間にゆとりがあることで、新婚生活を始めたばかりのカップルが感じやすい、共同生活のストレスがたまりにくい暮らし方ができることが3LDKのメリットです。