「フローリングの張替えをしたい」と考える人は結構多いようです。
「床が古くなった」「ライフスタイルが変わった」など、その理由は様々でしょう。
ですが、いざ張替えとなると、気になるのはやはり「費用」ですね。
今回は、3LDKマンションのフローロング張替え費用の相場と、その方法について解説していきます。
このページでわかること
1. 3LDKマンションのフローリング張替え費用の相場はいくら?
3人以上で住む住宅の場合、3LDKの間取りに住む人が多いので、今回は3LDKマンションを例にお話をしていきます。
3LDKマンションは60〜70㎡の物件が多く、いざフローリングの張替えとなると、結構費用がかさむものです。
3LDKマンションの床をすべてフローリングに張替える場合、50〜70万円というのが相場です。
ですが、これはあくまでも相場なので、
- 施工方法
- フローリング材の種類
- 床の状態(下地補修が必要かどうか)
- 床面積
によって大きく変わってきます。
また、張替え業者の見積内容によっても価格に差が出るため、実際どのぐらいかかるかは確認していく必要があります。
その点を踏まえ、張替え方法の違いやフローリング材の種類による相場をお伝えしていきます。
1-1. 張替えの場合
張替え工法の場合、10,000〜15,000円/㎡が相場と言えます。
床の状態が芳しくない場合は、下地の調整や補修が必要となるので、その場合はさらに相場が上がります。
ちなみに下地調整・補修が必要な場合、5,000〜7,000円/㎡ほどプラスされるとお考えください。
1-2. 重ね貼りの場合
重ね貼り工法の場合、6,000~10,000円/㎡が相場と言えます。
張替え工法よりは、やや安くなります。
1-3. 無垢フローリング材の場合
次に、フローリング材の違いによる相場の違いをご紹介します。
まずは、無垢フローリング材を用いた場合です。
無垢フローリング材とは、天然の木材を切り出して、1枚の板から作られたフローリング材のことです。
天然素材のため、やはり価格は高くなる傾向にあります。
無垢フローリングに使用する木材の違いによって価格も変わりますが、7,000~18,000円/㎡ほどかかります。
1-4. 複合フローリング材の場合
次は、複合フローリング材を用いた場合です。
複合フローリング材とは、合板に天然の木材を貼り付けたフローリング材のことを言います。
無垢フローリング材のように天然の1枚板を使用するわけではないので、価格が無垢より抑えられます。
こちらは、3,000~8,000円/㎡が相場といったところです。
2. 3LDKマンションのフローリング張替え方法とフローリング材の選び方
ここまで、張替え方法とフローリング材の違いによる相場をお伝えしてきましたが、ここからは張替え方法の具体的な説明と、フローリング材の選び方についてご説明します。
まず、1-1.と1-2.で述べた張替え方法についてです。
その方法には「張替え工法」「重ね貼り工法」があることは先に触れました。
張替え工法は、今あるフローリングをはがし、新しいフローリングに張替える工法です。
この工法は、
- 建物の築年数が古い
- 床の下地の痛みが激しい
- 床がフカフカする
- 床鳴りがする
- 床高の調整が必要(和室から洋室に変更する時など)
といった時に用いられます。
フローリングをはがして一度撤去するので、下地の状態が確認でき、腐食やシロアリ被害があればすぐに対応ができます。
また、床の高さが施工前とほとんど変わらないため、段差が生じることを防ぐことができます。
室内をバリアフリーにしたいという目的があれば、この工法を用いるのが良いでしょう。
ただし、フローリングを全てはがすため、費用と施工期間がかかることは理解しておきましょう。
次に、重ね貼り工法についてです。
この工法は、今あるフローリングの上に新しいフローリングを重ねていくものになります。
古いフローリングの上に新しい板を貼り付けていくので、フローリングをはがす時間と費用がかからず、
- 施工時間を短くしたい
- 費用を抑えたい
といった場合に用いられます。
また床が二重になるので、頑丈になるという利点もあります。
しかし、
- フローリングをはがさないので下地の状態がわからない
- 既存の床に貼り付けるため、その分段差が生じやすい
というデメリットもあります。
この点は注意が必要です。
次に、フローリング材の選び方です。
先に挙げた無垢フローリングと複合フローリングには、それぞれ特徴があります。
この特徴を理解することも、張替え時の重要なポイントです。
無垢フローリングには、
- 天然ならではの風合いや肌触り、温かみが感じられる
- 調湿性に優れ、断熱効果がある
- アレルギーが出ずらい
- 経年による風合いの変化が味わえる
という特徴があります。
しかし、同時に
- 複合フローリングより割高
- 温度や湿度の変化で反ったり割れたりすることがある
- 傷や汚れがつきやすい
といった価格面と、手間ががかるというメンテナンス面でのデメリットがあります。
一方、複合フローリングは、
- 経年変化が起きにくい
- 膨張や伸縮、反りが発生しにくい
- 耐水性があり、傷がつきにくい
- 遮音、床暖房対応などの性能を持たせることができる
- バリエーションが豊富
- 費用を抑えられる
- 工期が短くて済む
という特徴があります。
ただし、
- 傷がつくと直しにくい
- アレルギーが出ることがある(化学薬品を使用するため)
というデメリットがあります。
今説明したことは、どちらのフローリング材が優れている、といっているのではありません。
価格や施工期間を考えると、複合フローリング材を選ぶ方が多いと言えますが、張替え時に「何を重視するか」をポイントに選んでくといいでしょう。
3. マンションのフローリング張替え業者の選び方
「よし、フローリングを張替えよう」となった時、次は張替え業者の選び方が重要になります。
一口に張替え業者といっても、業者の数は結構あります。
その中から選んでいくのは難しい作業です。
ここでは、スムーズかつ納得できる業者の選び方の基本をお教えします。
3-1. 業者の情報を集める
情報収集の方法は様々あります。
- インターネットで検索する
- 新聞、雑誌の広告やチラシ
- 地元の工務店、リフォーム店
- 新築時の工務店やメーカー
- 知り合いからの紹介
などが一例です。
すぐに1社に決めるのではなく、まずは何社か候補を探しましょう。
3-2. 候補を絞る
次に候補を絞ります。
今回の工事の目的にあった業者を選ぶことが大切です。
業者の得意分野、経験や実績がバラバラなので、
- 得意分野に「フローリングの張替え」があるか?
- 経験や実績が豊富か?
- 対応が迅速か?
ということをポイントに絞りましょう。
また業者との相性も大切です。
一度問い合わせをして、フィーリングが合うかどうかで絞っていくのもいいでしょう。
3-3. 依頼先を絞る
候補を絞ったら、次は比較です。
この時点で、3社ほどに絞れているといいでしょう。
候補業者に、実際に工事になった時の工事内容と費用を提示してもらうための見積書を提出してもらいます。
ここで注意しなければならないのは、「費用だけで選ばない」ことです。
- 予算と自分の目的にあった内容の提案がされているか?
- 求める質とサービスに達しているか?
- しっかり提案内容の説明をしてくれるか?
- アフターメンテナンスと保証は納得できるか?
- 担当者とのフィーリングが合うか?
というポイントもしっかり抑え、比較していきましょう。
補足ですが、マンションでの工事の場合、次のポイントにも注意しなければなりません。
ポイント1: 工事前・後の協力体制
フローリングの張替えは、工事の内容によっては廃棄物がたくさん出ます。
その処理方法次第で「近所迷惑」という思わぬトラブルが発生することもあります。
トラックの搬入出の仕方、騒音対策に配慮しているかも確認しましょう。
特にマンションでの工事は、上下左右の隣人に迷惑をかけることがあります。
事前に「工事開始前・工事完了後」の近隣への挨拶回りを行ってくれるかどうかも、選定のポイントに入れるべきでしょう。
ポイント2: 住宅手配
マンションでの工事の場合、工事内容によっては工事期間中住めなくなることもあります。
その場合仮住まいの確保が必要ですが、その相談や手配を格安にしてくれる業者もあります。
もし仮住まいが必要な場合は、この点も忘れないように選んでいきましょう。
4. フローリング張替えを業者に依頼するメリット・デメリット
フローリングの張替え工事は、かなりの技術と労力を要します。
とはいえ、必ずしも業者に頼むことが「絶対」というわけではありません。
中には自分(DIY)でやる人もいるぐらいです。
これは、「費用がかかり過ぎる」というのが一番の要因でしょう。
では業者に依頼する意味とは何でしょう?
4-1. メリット
・効率がいい
作業スピードに圧倒的な差がある、これは大きなメリットです。
工事内容によっては、1日で納品してくれることもあります。
自分でやると・・・何日もかかる可能性がありますね。
・仕上がりが綺麗
業者はプロです。
仕上がりの綺麗さは、DIYでやるのとでは大違いです。
・アフターフォローがある
自分でやって失敗してしまったら、もう一度やり直し...ということもありえますね。
業者のサービスにしっかりとした保証があれば、ミスがあった場合、すぐにやり直してくれるというメリットも見出せます。
4-2. デメリット
・費用が高い
これが一番のデメリットといえるでしょう。
自分でする場合と業者に依頼する場合で、はっきりとした差が出ます。
・腕のいい業者ばかりではない
せっかく高い費用をかけて工事を依頼したのに、思ったような出来栄えではなかった、ということも実際あります。
全ての業者が、腕のいい方ばかりではありません。
値段が安いからといって、手抜き工事をされてしまうこともあります。
くれぐれも注意してくださいね。
・融通がきかない
工事が始まって工事途中に「やっぱりこうしてほしい」と頼んでも、簡単には対応してくれません。
自分でする場合は、好みに合わせて変更ができますが・・・
・倒産リスクがある
工事が終わって何年か後にフローリングがはがれたり、隙間ができたり・・・ということもありえます。
しかし、その業者が倒産してなくなっていれば、補修すらしてもらえません。
5. 3LDKマンションのフローリング張替えは自分(DIY)でもできる?
最近はDIYがブームです。
自分で家具を作ったり、壁紙を張替えたりされる方も多くなっています。
業者に依頼すると費用が高すぎる、自分でやってみたいという人には、DIYも一つの選択肢でしょう。
5-1. DIYでフローリングを張替える方法
フローリングの張替えをするには、材料と道具を準備しなければなりません。
フローリングの張替えに必要な材料と道具は、
- フローリング材
- フロア釘
- 釘どめ
- 木工用ボンド
- ノコギリ
- メジャー
- ハンマー
- 幅木
です。
これらを揃えれば、工事にかかれます。
まず「張替え工法」か「重ね張り工法」かを決めます。
重ね張り工法は、今ある床に貼付けていく工法なので、どうしても貼付け後段差ができてしまうことがあります。
その点を考慮して、フローリング材を購入する必要があります。
マンションの場合、鉄筋コンクリートの上に塗られたモルタルに直接フローリングを貼ってある「直床工法」や鉄筋コンクリートの上に支柱を立てて空間を作り、合板などの下地にフローリングを重ねる「二重床工法」などがあります。
構造によっては、フローリング材と一緒に下地を変えなければならないこともあるので、必ず床下構造を確認してください。
自分のマンションの床下構造がわからない場合は、マンションの管理組合に確認してみましょう。
次に、古いフローリングをはがし、新しいフローリング材を貼っていきます。
重ね貼り工法の場合は、はがす必要はありません。
古いフローリングは廃材になるので、処分方法を決めておきましょう。
- 買ってきたフローリング材の裏に木工用ボンドを付け、凹面を部屋の隅から1枚ずつ貼り付け、フロア釘で固定します。
- 2枚目のフローリング材を用意し、また木工用ボンドを付け、フローリング材の凹凸を合わせ、当て木をしてしっかり叩きます。奥までしっかりはめ、フロア釘で固定します。
この作業を繰り返します。 - 1列目が完成したら、次は2列目に取りかかります。
この時、継ぎ目が互い違いになるように長さを調節していきましょう。 - 最終列のフローリングは綺麗に仕上げるため、壁との間に3〜5mmほどの隙間を空け、幅木を取り付けます。
- これで完成です。
フローリングの張替えは大掛かりなものです。
一度はがしてしまうと、途中でやめることができません。
なかなか難易度も高いので、しっかりとした準備と工事の知識を身につけておく必要があります。
そうすれば、DIYで楽しく張替え工事ができるでしょう。
5-1. DIYでフローリングを張替える場合の費用
では、DIYで張替え工事をした場合、費用はどれぐらいになるのでしょう?
業者に依頼した場合は6畳でおおよそ12万円、DIYの場合、
- フローリング材(6畳分):15,000〜60,000円
- フロア釘(1kg):500円
- 釘どめ:500円
- 木工用ボンド(1kg):500円
- ノコギリ:2,000円
- メジャー:500円
- ハンマー:2,000円
- 幅木(木):10,000円
が相場なので、材料・道具合わせて、31,000〜76,000円ぐらいで済みます。
ノコギリやメジャー、ハンマーと言った道具を新しく購入しなくて済むのであれば、2万円台で用意できますよ。
フローリング材の種類によって費用は変わりますが、業者に依頼することを考えると、おおむね半額程度、というのが一般的です。
6. 3LDKマンションのフローリング張替え費用の相場と選び方まとめ
いかがだったでしょうか?
フローリングの張替えといっても、張替え方法やフローリング材の種類によってその費用は変わります。
また業者に工事を依頼したり、自分(DIY)で工事する場合でも変わります。
張替え工事を検討する時は、色々なことを考慮して、予算と自分の好みに応じた方法を検討するようにしてくださいね。




