2LDKと2DKの3つの違いとは?間取りの選び方まとめ

お部屋を選ぶ時に、2LDKと2DKを比較対象とする人が多いですよね。

それぞれどのような違いがあり、また実際に住む際にどのように住みやすさの違いが生まれるのか、まずは2LDKと2DKについてしっかり把握しておきましょう。

1. 2LDKと2DKの違いとは?

まずは、2LDKと2DKについて詳しく見てみましょう。

・「2LDK」とは?

「2LDK」とは、2部屋+10帖以上のリビング・ダイニング・キッチンがあるお部屋のことを言います。

このLDKというのは、居間となるリビングスペースと食事をするためのダイニングスペース、そして料理をするキッチンスペースが合わさった空間です。

リビングスペースがある「2LDK」は最近になって増えはじめた間取りなので、比較的築年数も浅く、家賃設定は若干高めになります。

「2LDK」の平均的な専有面積は約55㎡程です。

・「2DK」とは?

「2DK」のお部屋は、2部屋+ダイニング・キッチンがあるお部屋になります。

DKとは、食事をするためのダイニングスペースと、料理をするキッチンスペースが合わさった空間です。

「2DK」の間取りは1980年代に積極的に取り入れられていた間取りであるため、築年数が経っている物件が多いという特徴があります。

ですから、通常の不動産業界の相場より家賃設定が低いことが多いため、好条件な「掘り出し物件」が多くなっています。

「2DK」の平均的な専有面積は、約45㎡程です。

2. 2LDKと2DKの違い①「間取り・広さ」

実際にお部屋を内覧した際、ホームページなどに載っている間取り図よりも狭く感じたことはないでしょうか?

特に実際と印象が違うことが多いのが、LD(リビング・ダイニング)の広さになります。

不動産屋が提示している図面では8帖と書かれていても、「LD」の広さなのか「LDK」の広さなのかは分からないことが多く、実際見てみるとかなり狭く感じることもあるのです。

2-1. どこからがLDKでどこからがDK?

アパートなどの賃貸住宅の場合、LDとKを分けて広さ(帖数)表示していることはほとんどないでしょう。

では、実際にどれくらいの広さから「LD」として表記されているのでしょうか?

LDとLDKの明確な線引きとは、公益社団法人・不動産構成取引協議会により、平成23年11月に指導基準が定められています。

以下文書抜粋です。

「公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会」https://www.sfkoutori.or.jp

DK(ダイニング・キッチン)及びLDK(リビング・ダイニング・キッチン)の広さ(畳数)の目安となる指導基準

・DK又はLDKの適正な広告表示

広告表示においてDK又はLDKとの表示を用いるときに、表示規約の要件(居室・寝室数に応じ、その用途に従って使用するために必要な広さ・形状・機能を有するもの)を備えているのであれば、単に「2DK」、「3LDK」等と表示すればよい。

さらに、形状や機能がどのようなものであるか解るよう積極的に間取り図などを表示し、これに各部屋の帖数を付記することが望ましい。

・DK又はLDKの最低必要な広さの目安

事業者(広告会社などを含む)が、DK又はLDKとの表示を用いるときには、実際のそれぞれの広さはまちまちであるとしても、次表に記載する居室(寝室)数に応じて最低必要な広さ(畳数)の目安(下限)を定め、これをもって指導基準とする。

2-2. DKとLDKに必要な最低限の広さ目安

居室(寝室)数 DK LDK
1部屋 4.5畳 8畳
2部屋以上 6畳以上 10畳以上

※一畳当たりの広さは、1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上をいう(表示規約施行規則第10条第16号)。
また、この基準は、あくまでも建物が取引される際に、DK又はLDKという表示を行う場合の表示のあり方を示すものであり、不動産事業者が建築する建物のDK又はLDKの広さ、形状及び機能に関する基準を定めたものではない。

DKとLDKの広さの違いについては、以下のようになります。

・居室が1部屋の場合 → DKは4.5畳以上8畳未満、8畳以上はLDK

・居室が2部屋以上の場合 → DKは6畳以上10畳未満、10畳以上はLDK

2-3. 2DKと2LDKの違いはリビングの広さにあり!

2DKと2LDKは、どちらも部屋数が2つということには変わりないです。

2DKと2LDKの違いは、ダイニング・キッチンかリビング・ダイニング・キッチンかということなのです。

つまり「リビングスペースがあるかどうか」が大きな違いになります。

キッチンのあるスペースが6帖以上~10帖未満の場合は2DK、10帖以上の場合は2LDKという間取りになります。

2LDKのお部屋であれば、最低でも10帖以上のスペースがついています。

広いスペースを自由に使うことが出来ますので、ダイニングとリビングスペースの間にパーテーションなどで仕切りをすることによって、完全にスペースを分離させることもできます。

逆に仕切りをせずに、繋がった広い空間を生かしながら、家具の配置を決めてレイアウトすることも可能です。

2LDKのお部屋は、スペースを生かした幅広いコーディネートをすることが出来るのです。

3. 2LDKと2DKの違い②「快適に過ごせる人数と家族構成」

お部屋によって快適に過ごせる人数や家族構成は変わってきます。

人数と間取りの関係について調査したところ、以下のような結果になりました。

・2DKのお部屋を借りる人

2DKのお部屋を借りる人は、カップルや夫婦など2人暮らしの人たちか、夫婦+子どもの3人暮らしの人たちが主な需要者層です。

30代独身の1人暮らしの女性からも、2DKのお部屋は人気があります。

30代独身女性は長くワンルームに住んでいる経験もあることから、1DKや1LDKなどのお部屋を避ける傾向があるため、2DK以上のお部屋をチョイスすることが多いです。

・2LDKのお部屋を借りる人

2LDKのお部屋を借りる人は、新婚さんや子どもが育ちあがった夫婦が多いです。

プラスお子さんがいる夫婦からも人気です。

トータルで見たとき、2人暮らしの場合は2LDKの間取りに住む人が一番多く、次に2DKの間取りを選んでいます。

また、3人暮らしの場合も、2人暮らしと同様に2LDKが最も多く、次に2DKの間取りが選んでいます。

30代独身の1人暮らしの女性からも、2LDKのお部屋は人気があります。

30代独身女性で2LDKのお部屋を選ぶ人は、友達をたくさん招待したい人や、自宅にワーキングスペースを確保したい人、もしくは将来親を呼ぶことを前提に考えている人も多いです。

1人暮らしで2LDKのお部屋があれば、自宅でエステサロンやショップなどのスペースを確保することもできるため、2LDKは幅広い層に人気がある間取りと言えるでしょう。

2LDKと2DKでは居室の数は2つと変わらないのですが、リビングルームがあるかどうかの違いが大きく、お子さんがいる家庭ではリビングルームがある2LDKが人気です。

しかしお子さんがまだ小さいうちは、目の行き届く範囲で子育てする方が楽なこともあって、2DKのお部屋をチョイスする人たちもいます。

・子供部屋を確保するためには

お子さんが成長すると個室が必要になってきます。

お子さんが1人の場合は、2DKでも2LDKでも1つの居室をお子さんに与えて、もう1つを夫婦の寝室にするケースが多いです。

しかし2DKのお部屋の場合、お子さんが2人になると、1人ずつに個室を与えたら夫婦の寝室の確保が難しくなってしまいます。

そんな時、2LDKの間取りであれば、リビングスペースを夫婦の寝室と兼ねて使うことが出来ます。

以上のことから、1人暮らしまたは2人暮らし、プラスお子さんが1人の場合は2DKの間取りでも十分ですが、お子さんが2人以上いる夫婦や、いずれお子さんが2人になる予定の夫婦の場合、2LDK以上の間取りが必要になってくると言えるでしょう。

4. 2LDKと2DKの違い③「賃貸アパート・マンションの家賃」

賃貸アパート・マンションの家賃は、2DKと2LDKでは金額がかなり違ってきます。

リビングスペースが増えるだけなのに、かなりの差額になることもあります。

それでは具体的な家賃を見てみましょう。

・賃貸アパートの場合

・2LDK…80,000円(家賃+管理費+駐車場含む)

・2DK…52,000円(家賃+管理費+駐車場含む)

2LDKと2DKでは、家賃の差額は2万円以上になります。

この2つの選択で迷う場合、金額のことだけを考えると2DKに住む人が多いでしょう。

しかし、2DKの家賃としての金額はメリットですが、お子さんがいる場合などスペースがもうちょっと欲しいと思う人は迷ってしまうでしょう。

夫婦+小さい子どもがいる家庭であれば、暮らしのことを考えると2DKの間取りで十分でしょう。

しかし、いずれ子どもは成長しますし、家族が増えることもあります。

2人お子さんを産む予定がある場合は、いずれ2DKでは手狭になってくるでしょう。

そうなると2LDK以上の間取りが必要になって来ます。

・物件は2年契約が多い

一旦物件を契約すると、だいたい2年更新のところが多いです。

1度更新すると次の更新はそこから2年後になります。

すると、家賃差額が28,000円の場合、2年間では672,000円にもなってしまいますから、かなりの金額になります。

4年住めば1344,000円もの差額になります。

もし今2DKを借りて「子どもを遊ばせたいのに、ちょっと狭いかな」と感じて2LDKの家に引っ越すとなると、改めて敷金や礼金が必要になります。

借り換え無しで最初から2LDKを決断していたら、敷金礼金などの出費は必要無くなります。

いずれマイホームの購入を視野に入れているという夫婦は、2DKを選択して数年間お金を貯めておく方が家賃を抑えられるのでおすすめです。

5. 2LDKと2DKの違いまとめ

2DKと2LDKの間取りについて、選び方、どんな人に適しているかなどの違いを説明してきました。

2DKと2LDKで迷う人が多いということは、どちらにもメリットが多いということがわかります。

住む人や家の使い方によって需要が変わってきます。

またお部屋は家賃や間取りだけで決められるものではなく、南向きや、駅に近い、買い物に便利などの利便性や、教育機関や公共施設が周辺にあるかどうかなども視野に入れて検討されます。

あとは自分の生活スタイルによって、2DKと2LDKのどちらが適しているかを選ぶと良いでしょう。