引越しをする前には、おおよそ料金がどの程度かかってくるのかイメージを掴んでおきたいところですね。
引越しの際には、実際の引越し代金以外に「物件の契約料」「生活用品の購入費用」がかかってきます。
今回は2DKの場合を例に、これらの引越しの際にかかる費用がどの程度になるのか、引越し料金の相場を詳しく見ていきましょう。
このページでわかること
1. 2DKの引越し料金の相場
一般的に、引越しにかかる初期費用の相場として、家賃の6ヶ月分程度と言われています。
家賃7万円の物件へ引越ししようと思っているのならば、42万円程度が支払う総額費用の目安になると思っておくと良いでしょう。
賃貸物件に引越しをする場合、初期費用の内訳は大きく3つに分かれます。
- 物件の契約料金
- 引越し代金
- 生活用品の購入費用
この3つの支払う必要な経費の中でも、物件自体への支払いに占める割合が最も高くなります。
引越しに関する支払い総額の6割以上を占めています。
2DKの引越し料金は、荷物の量、引越し時期などによって変わってきます。
| 15km未満 | 50km未満 | 200km未満 | 500km未満 | 500km以上 | |
| 通常期 | 44,650円 | 50,000円 | 53,500円 | 70,000円 | 110,000円 |
| 繁忙期 | 60,000円 | 64,800円 | 82,500円 | 136,500円 | 180,000円 |
このように、通常期と繁忙期では引越し料金に大きな差が生じます。
繁忙期である3~4月はスタッフの人数も足りなくなりますし、日々引越しの予定が詰まっているので、料金も割り増しになるのです。
1-1. 2人暮らしの場合
2人暮らしの夫婦やカップルの場合、「結婚するからちょっと広いところへ引越したい」「出産して子どもが生まれる前には、今よりもう少し広い部屋に住み替えたい」という人も多いでしょう。
また同棲カップルの場合「同棲していたけど、結婚することになったので、これを機に新居へ引越したい」という人もいるでしょう。
このように夫婦やカップルの2人家族で引越しすることになった場合、引越し費用はいくらくらいになるのか知っているでしょうか。
・引越しは時期や移動距離によって料金が違う
引越し料金は、引越しシーズンと言われる繁忙期は料金も高くなります。
また移動距離が長いほど値段も高くなります。
このように、単に引越しと言ってもタイミングや距離など様々な要因で値段は上下するのです。
出産や進学を控えている場合など、何かとお金がかかるタイミングと引越しが重なることも多いでしょう。
できるだけ引越しに関係する金額を抑えたいと思うのは当然のことです。
実は、2DKの引越しに関しての目安となる金額とともに、費用がなるべく抑えられる方法もあるのでご紹介します。
2人家族の引越し料金相場は以下の通りです
| 引越し時期 | 平均料金 |
| 通常期(5月〜2月) | およそ60,000円 |
| 繁忙期(3月〜4月) | およそ78,000円 |
引越しの料金は、依頼が集中する春先(3~4月)に高騰する傾向にあります。
この時期を特に「繁忙期」、それ以外の月を「通常期」と呼びます。
表を見ると、通常期の料金相場が6万円なのに対し、繁忙期の相場は7万円台後半とかなり高くなっているのがわかりますね。
こういった引越しの費用は、時期のほかにも「移動距離」と「荷物量」を主な要因として金額に差が出ます。
2人家族が移動する場合の、移動距離ごとの料金相場は以下の通りです。
| 引越し時期 | 15km (同市区町村程度) |
50km (同都道府県程度) |
200km (同一地方程度) |
500km (近隣地方程度) |
500km~ (遠距離地方程度) |
| 通常期(5~2月) | 平均 50,120円 |
平均 58,000円 |
平均 75,600円 |
平均 125,500円 |
平均 150,000円 |
| 繁忙期(3~4月) | 平均 65,000円 |
平均 70,000円 |
平均 97,500円 |
平均 180,000円 |
平均 200,000円 |
上記表を見てみると、近距離の移動は安く済むことが多いですね。
同一の都道府県内での引越しであれば、通常期は5万円台、繁忙期は6~7万円で引越しができることがわかります。
都道府県をまたぐ引越しや、それ以上の距離の場所に引越しする場合は、通常期で7~15万円、繁忙期は10万円以上の引越し費用がかかってしまいます。
通常期でも500kmの引越しとなると、引越し費用の相場は10万円以上とかなり料金は上がってきます。
繁忙期に関しては、同一地方より離れた引越しをする場合は、プラスで10万円以上の費用を上乗せすることを考えておいた方が良いでしょう。
1-2. 1人暮らしの場合
引越しは引越し業者に依頼して、トラックで荷物を運搬してもらう人が多いようです。
2人暮らしより1人暮らしの方が、引越し料金は割安になります。
単身(1人暮らし)の方の引越し料金の相場は以下の通りです。
<単身の引越しの料金>
- 荷物が少ない人で約3万円
- 荷物が多い人で約4万円
ただし、引越しが都道府県をまたぐなどで新居までが長距離離れた場所にある時や、3~4月の引っ越し繁忙期の場合は、料金が上乗せされてしまうので、さらに1.5倍ほどの料金を見ておくと良いでしょう。
とは言っても、学生さんなどの引越しはどうしても3月〜4月の繁忙期に重なってしまうと思います。
引越しすることが確定している人は、できるだけ早めに引越し業者に依頼して準備をしておきましょう。
2. 2DKの引越し費用の内訳
引越し費用の見積りは、大きく分けて以下のように分かれます。
- 運賃(基本料金、割増料金)
- 車両留置料
- 人件費
- 梱包資材料
- その他実費
- オプションサービス料(付帯サービス料)
見積もりは、これらの値段を合算して出されます。
3. 引越し料金が物件により異なる理由
引越し料金は、同じ2DKの部屋に引越しても、物件により異なります。
それは何故でしょうか?
3-1. 引越し料金が高くなる理由
引越し料金は、部屋の広さで決まるものではありません。
荷物の量や移動距離で変わってきます。
ですから荷物が多ければ、たとえ単身であっても引越し料金は高くなります。
◆引越しの際に必要となる広さ別ダンボール数目安
| 部屋の広さ | ダンボールの数 |
| 1R | 10個以下 |
| 2K~2LDK | 10~20個 |
| 3K~3LDK | 20~30個 |
| 4K~4LDK | 40~60個 |
| 5K以上 | 50個以上 |
3-2. 引越し料金が安くなる理由
逆に、荷物の量が少なければ引越し料金は安くなります。
自力で運べる距離であれば自分で少しずつ運んだり、不要なものは処分しておいて大型家電のみ配送してもらえば、引越し料金はかなり抑えることができます。
4. 2DKからの引越し費用を相場より安く抑える方法
引越しは時期や距離によってかなりの差額が出ることがわかりました。
しかし、引越し費用を安く抑えるポイントもあります。
そこで、引越し業者の料金を抑えるコツを紹介致します。
4-1. 一括見積もりを取る
引越し料金には「定価」というものがありません。
ですから料金は、個人と引越し業者とで交渉することになります。
引越し業者ごとに料金には大きく違いがあります。
できるだけ安い料金で引越ししたいと思うのであれば、いくつかの業者から見積もりを取って、最安値の業者に依頼するようにしましょう。
インターネット等で、最安の引越し業者を見つけるのに最適なサイトや、複数業者一括見積もりサービスを利用すると良いでしょう。
一括見積もりは、一回の依頼で複数の引越し業者の引越し料金の見積もりが取れる、とても便利なサービスです。
最大10社から金額比較ができるので、最安の引越し業者を見つけることが可能です。
4-2. 単身パックで引越し
「単身パック」とは、1人暮らしの方の引越しを対象にした、コンテナボックスに荷物を積んで運ぶ格安の引越しサービスです。
主に単身者向けのサービスになるのですが、2人以上の家族引っ越しでも利用できます。
たとえば、日通の単身パックだと単身パックSは15,000円、単身パックLは16,000円、クロネコヤマトだと単身引越しサービスパックminiは、同一市内間だと関東は16,000円〜、その他地域は13,000円、単身引越しサービスパックは、同一市内間だと関東は17,000円、その他地域は14,000円になります。
単身パックを利用すると、引越し費用をかなり抑えることができますが、コンテナに入る量だけど決まっているので、荷物が少ない人にとっては価格を抑えられるのでメリットは大きいでしょう。
4-3. 繁忙期を避け、料金が安い時期に引越しする
引越し料金は、通常期と繁忙期で大きく上下します。
さらに、引越しをする曜日や時間帯によっても安くすることが可能です。
依頼が少ない平日は、引越し業者の業務が空いていることが多く、通常より安い料金でサービスが提供されることもあります。
基本的に引越しは土日に依頼が集中するので、平日の依頼であれば料金は安くなりますし、引越しもスムーズに進みますよ。
4-4. 引越しの荷物をできるだけ減らす
引越しの時は、当然荷物量が多いと引越し料金の値引きは難しくなるでしょう。
しかし荷物量を減らすと、業者の人件費が減ったり、トラックがサイズダウンしたりして料金が安くなることがあります。
引越し前は、荷物を減らす意味でもなるべく不要品を処分しておきましょう。
今使用している物を粗大ごみとして処分する場合は、粗大ゴミの回収に日数がかかる場合もありますので、引越しの2ヶ月前くらいから定期的にゴミを仕分けておくなど、計画的に引越し準備をしておきましょう。
5. 引越し業者選びの注意点
引越し業者を選ぶとき、料金や知名度、安心感、サービスの充実度などあらゆる面から選定していくと思いますが、気になるポイントはやはり料金になってくると思います。
何かを購入する前など他社同士で比較する時は、普通は3社くらい料金を比較すればいいかなと思うでしょうが、引越し料金の場合3社では足りません。
なぜなら引越しには基準となる料金もないため、各社で全く料金設定が異なるからです。
ですから引越し業者を選ぶ場合は、最低でも6社の見積もりを取るようにしましょう。
見積もりも、何度か取ると値段が下がることもあります。
複数の業者で見積もりをとって比較した場合、選んだ業者以外のところに断りを入れるときに「こちらが安かったので…」と伝えると、その業者よりも安い見積もりを出す場合もあります。
これは引越し料金に明確な相場がないことから、業者も柔軟に対応して顧客獲得を目指しているからです。
・業者によっては「混載便」システムもある
単身引越しの場合は、引越しの荷物が少ないお客さんが多いため、1つのトラックをシェアして複数名で引越しすることもあります。
4tトラックであれば3~4人分の荷物を載せることができるように、同じ引越し区間の複数名が重なれば、引越しトラックは1台でも、4人分の荷物が載せられます。
すると、単純に引越し費用も4分の1になります。
「混載便」の空きがあれば入れてもらうと、引越し費用をかなり節約することができます。
・お得な「帰り便」システムもある
引越しの日付を決めるときに「3日後ならもっと安くできるんですけどね」と言われた経験がある人もいるのではないでしょうか。
なぜその日ならよいのかというと、引越し業社の内情として、前述の「引越し混載便」の他に、もう一つ「帰り便」というものがあるのです。
実は、トラックの移動する方面が逆のパターンもあるのです。
A地点からB地点までの引越しがあった場合、トラックは引越しが終わればB地点からA地点まで、空の状態で戻ることになります。
しかし、A地点へ戻るタイミングで引越しの荷物を運んで帰ることができれば、引越し業社も無駄がなくなります。
そのため、お客さんには少し値引きをすることもできるのです。
「混載便」や「帰り便」に対応できる引越しができるかどうかは、タイミングによります。
繁忙期は特に引越しが重なることもあるので、確率が上がるのは確かです。
引越しの見積もりは、比較対象が多ければ多いほど「混載便」や「帰り便」で引越しができる可能性が高くなるので、複数社の引越し料金の見積もりを依頼することが絶対におすすめなのです。
また、引越し希望日に余裕を持って幅を持たせておいて見積もりを取ることも重要です。
「この日に絶対引越ししたいので、絶対この日でお願いします」というように、ピンポイントで日時を指定すれば、混雑時は断られる可能性もありますし、「混載便」「帰り便」に出会う機会は減ります。
また、1人で引越しとなるケースも多く、荷物量は多くなくてもトラック1台をチャーターすることになるので、引越し料金の割引は見込めないでしょう。
ですから、引越しは前もって余裕を見ながら見積もりを依頼して、引越し日も幅をもたせておくことがポイントです。
「3月15日~3月25日の間ならいつでも大丈夫です。時間指定もありませんので、引越しが一番安くできる日にちで見積もりのご提示をお願いします」と頼むのがベストでしょう。
引越し日に幅をもたせておくこと、時間指定をしないことも「混載便」「帰り便」を提供してもらえる方法の一つです。
6. 2DKの引越し料金相場まとめ
2DKの引越し料金相場について、あらゆる角度からご紹介しました。
引越しはシーズンが大切なのと、引越しの曜日などによっても料金が変わってきます。
また、移動距離や荷物の量によっても変化してきますので、複数の引越し業者から見積もりをとっておくことをおすすめします。
引越しに関しては、引越し料金だけでなく、敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、日割り家賃、管理費・共益費、賃貸保証料、鍵交換費用、火災保険料、消毒料、メンテナンス料などもかかります。
様々な出費が多い中、引越し料金をできるだけ安くあげられるように、下調べをしっかりして、不要な荷物は処分しておきましょう。




