アンペアとはそもそも何なのか、皆さんご存知でしょうか?
わかりやすく言うと、同時に使える電気容量のことです。
皆さんは過去に、電子レンジや、冷蔵庫、掃除機等たくさんの電化製品を同時に使い、ブレーカーが落ちて困った経験はありませんか?
それは、その家で使用できる電気容量、つまり一度に使えるアンペア数を超えて電気を使ってしまった際に起こる現象なのです。
今回は、1LDKで最適なアンペア数や、アンペア数の変更によってできる節約術、実際にアンペアを変更する方法等、さらに意外と知らない、自分が使っている電化製品のアンペアに関して、あなたのライフスタイルに合ったアンペア選びをご紹介します。
このページでわかること
1. 1LDKに最適な電気容量は何アンペア?
1LDKに住む際、一般的な生活をしていくうえで必要になってくる電気容量は、一体何アンペアなのでしょうか。
以下に具体例を挙げながら解説していきます。
1-1. 1人暮らしの場合
もちろん、使う電化製品によって総アンペア数は異なりますが、1人暮らしで1LDKの住まいの場合、適したアンペア数は30Aで十分だと言われています。
30Aで契約すると、一般的にはブレーカーが頻繁に落ちたりする、ということはなくなります。
部屋の広さ的に1LDKだと、置ける電化製品の数も限られていますが、サイズは小さいけれど消費電力の大きい家電をいくつも使用した上で、普段の家電も一緒に使用してしまうと、あっという間にブレーカーが落ちてしまう場合があります。
1人暮らしの部屋で使用する家電で、使用電力が高い家電を少しピックアップしてみたので、あくまで目安ではありますが、使用する際の参考にしてみて下さい。
こちらは普通に使用した際の、消費電力がピークの場合のアンペア数です。
電子レンジ:15A、オーブントースター:14A、ドライヤー(強風の場合):12A、電気ストーブ:10A、IHジャー炊飯器:13A、アイロン:14A、食器洗浄機:13A、IHクッキングヒーター200V:20~最大58A
意外かもしれませんが、冷蔵庫やエアコンは思ったよりもアンペアを消費していないのです。
しかしこれらは常時使用する物なので、瞬間的なピーク電力は低いかもしれませんが、長い目でみると電気料金にはかなり響いてくる家電なので、注意してくださいね。
季節や機種にも個体差はもちろん出ますが、全体的に電気で熱を加えようとすると、消費電力が一気に上がるような印象ですね。
今ご紹介した物は、特にアンペアを高く消費している家電なので、1人暮らしの方は、これらを同時に使用する際はアンペアを超える可能性があるので注意してください。
1-2. 2人暮らしの場合
先程の1人暮らしの場合に必要なアンペア数が30Aなら、2人暮らしは、「単純計算で2倍の60Aで契約すれば良いのでは?」と思うかもしれませんが、2人暮らしでは共有する電化製品もあるので、実は60Aも要らないのです。
冷蔵庫や電子レンジ、エアコン、洗濯機等、これらは2人暮らしの場合共有で使用すると思われるので、実際は50Aほどで十分足ります。
2人になると、同時に家電を使用する頻度も増え、使用する家電製品の数も増える傾向にあります。
2人で住むことで、知らない間に同居している人が買っていた家電製品が、アンペアを著しく圧迫する可能性もあるので、お互い購入した家電製品のワット数はしっかりみておきましょう。
2. 1LDKのアンペア数と電気代の関係
地域や電力会社等で基本料金はまちまちですが、契約したアンペア数によって基本料金が大きく変わったりもします。
各基本料金は、10A:280円前後、15A:420円前後、20A:560円前後となっており、これらの料金は、あまり年間を通して影響が無いように見えますが、30A:840円前後や40A:1120円ともなると、基本料金も1000円を超えて、年間を通しても結構な金額になるのです。
マンションやアパートは、電力会社との間に制限のある契約をしていることがあるので、その場合はアンペア数を上げて欲しくてもできない可能性があります。
まずは、管理会社や大家さんに相談してみましょう。
3. 1LDKの生活に必要なアンペア数の計算方法
1LDKの場合、使用する家電製品を考えると、(記載されているアンペア数はあくまで目安)
冷蔵庫:400W=4A、洗濯機:500W=5A、掃除機:1000W=10A、電子レンジ:1300W=13A、炊飯器:500W=5A、エアコン:700W=7A
などが挙げられると思います。
極端な例ですが、これらに全て電源を入れて使用するのであれば、「4000W=40A」ほど必要です。
しかし、実際にはこれらを同時に使用することはほぼないと思われるので、掃除機や電子レンジを、一緒に使用しない等の工夫が必要になってくるのです。
先程お伝えしたように、1人暮らしの場合、必要なアンペア数は「3000W=30A」ほどです。
ですから、一度に使う電化製品を抑えることで、契約アンペアが少なくてもブレーカーが落ちる心配はなくなります。
アンペア数を計算する際は、あなたが生活する上で、同時に使用する電化製品を考慮する必要があります。
例えば、冷蔵庫(4A)を使用しながら、洗濯機(5A)を動かし、炊飯器(5A)でご飯を炊きながら、エアコン(7A)のスイッチも入れ、ついでに掃除機(10A)も動かしたとしましょう。
するとアンペアは「4+5+5+7+10=31」となり、契約が30Aではブレーカーが落ちてしまうラインになります。
この場合契約に余裕をもって、電気代の基本料金は高くなりますが、40Aで契約するか、一度に使用する家電製品を抑える必要があるのです。
ご覧の通り、アンペア数というのは「100W=1A」なので計算もしやすく、電化製品の説明書にW(ワット)数等が記載されているので、ご自身で使用する家電製品がどのくらいのA(アンペア)を使用するのか調べた上で、計算することをおすすめします。
4. 1LDKの電気代節約術!アンペア数を変更する方法
アンペア数を下げて契約すれば、多少生活に不便な点は増えますが、年間を通して10000~15000円も電気代を節約できる地域もあります。
電化製品を同時に使用しないだけで、これだけ節約できるのですから、電化製品をあまり同時に使用したりはしない方は、アンペアの変更をすると節約になります。
契約アンペア数の変更は簡単ですよ。
使用している電力会社に電話1本で変更可能なのですが、注意して頂きたいのが、一度変更するとそこから1年間は再変更ができないということです。
つまり、夏は冷房、冬は暖房を使用するから、この時期はアンペアを変更しよう!といったことができないのでご注意くださいね。
後もう一つは変更の際、住んでいるアパートやマンションによっては工事が必要な場合もあり、この場合は先に電力会社ではなく、管理会社に問い合わせて、その後大家さんと相談という形になります。
しかし、アンペアを上げるにあたって、工事費用というのがかかってしまう場合もあり、その費用は数万円ではなく、数十万になってしまう場合もあるようです。
それは、マンションやアパートを建てた際に契約したアンペア数によっては、ケーブルやブレーカーのサイズ等を全て変えなければならなくなってしまうからです。
お住まいのアパートやマンションによっては、「無料で変えることができた」という方もいるようなので、まずは管理会社等に問い合わせてみましょう。
5. 1LDKで頻繁にブレーカーが落ちるならアンペアアップ!
1LDKに住んでいて、よくブレーカーが落ちる、という方は、今使用している家電製品のアンペア数を計算し、アンペアを上げることでブレーカーは落ちなくなります。
しかしアンペアを上げると、当然基本料金も上がります。
日々使用する家電製品を、同時に使用する頻度を減らしてアンペア対策をするか、少し電気代が上がってもいいからこの不便な状況をなんとかしたい、という方はアンペアを上げることをおすすめします。
アンペアを上げる際も、ご契約されている電力会社に電話でできますが、連絡する際は自分の部屋のアンペア数を事前に調べた上で電話をすると、やり取りがスムーズです。
こちらも賃貸の場合、管理会社や大家さんと相談の上で行ってください。
6. 1LDKの電気代を節約する方法
電気代を節約するには、アンペアを変更する以外にも方法があります。
それは契約している電力会社を丸ごと乗り換えることと、そして家電製品をエコ家電にすることです。
賃貸の場合、電力会社を変更することは難しいかもしれませんが、最近の電力自由化によって、大手よりも安く電気を販売している電力会社も出てきています。
もし変更が可能なのであれば、検討するのもまた節約の手段の一つです。
電力会社を変更するのは難しいという方は、エコ家電の導入をおすすめします。
エコ家電は、従来の電化製品と入れ替えるだけで、年間の電気代を抑えられるので、とてもおすすめです。
初期投資として、最初はお金がかかってしまいますが、長期スパンで見るとやはりお得で、最近では省エネタイプの家電が本当に増えました。
この場合、最新の機種を買った方がいいと思いがちですが、現状型落ちの物でも問題なく、十分な省エネ機能が備わっています。
ですから、長時間使用する冷蔵庫や、エアコン、洗濯機等の、通称「白物家電」を買い替えると、電気代はかなり抑えられますよ。
「冷蔵庫もむやみに開け閉めしない」「使用しない家電製品の電源はコンセントから抜く」等も、小さな積み重ねで確実に使用電力も減り、年間を通して驚くほどの金額が節約されるので、是非挑戦してみてください。
7. まとめ
今回1LDKで電気代を抑える方法や、自身に合ったアンペア数の計算方法等をご紹介しましたが、やはり住む人の人数や、電化製品の使用頻度によって、自分に合った契約アンペア数も大きく変わります。
これを機に、自分が使用している家電製品の使用ワット数やアンペア等を見て、今後新しく家電製品を購入する際の検討材料に使用してみたりと、自分にあった電力量を色々試してみてはいかがでしょうか。
また部屋を引越す際に、引越し先のアンペア数も部屋選びの一要素として調べてみるのもいいかもしれませんね。
電気料金は普段目に見える消費ではない分、把握がしにくく、アンペア自体を意識してない方も多いです。
しかし、小さな節約が大きな得につながるので、頻繁にブレーカーが落ちて困っている方や、電気料金に毎度悩まされている方に、少しでもこの記事が参考になれば幸いです!
是非、ご自身のお部屋やライフスタイルに合ったアンペア数に設定してみて下さいね!




