1LDKと1DKの3つの違いとは?間取りの選び方まとめ

1人暮らし、または少人数で住む部屋を探す場合、あなたはどんな間取りの物件を探しますか?

長く住むことを考えれば、広くて部屋数も多い物件に越したことはないですが、スペースを無駄にしたくない、家賃を安く抑えたいなど、色々と考えてしまいますよね。

最低限の広さで考える場合、まず居室は1つとなりますが、1R、1K、1DK、1LDKなど間取りは様々ですし、当然家賃も大きく変わります。

これらの違いは大きく2つに分けることができ、一般的に1Rと1Kは「居室1つ&水回り」、1DKと1LDKは「居室2つ&水回り」と言われています。

居室の数は全て「1」という表記なのに、1DKと1LDKは居室が2つと数えられるのはなぜなのでしょう?

また、1DKと1LDKとでは、何が違うのでしょうか?

今回は1DKと1LDKの間取りや広さ、快適に過ごせる人数、家族構成、家賃など、それぞれの違いについてご説明します。

1. 1LDKと1DKの違いとは?

先述しましたが、1DKと1LDKそれぞれの「1」という数字は居室の数を表しており、その数字に続く「DK」「LDK」は、それぞれリビング・ダイニングの大きさを示しています。

「DK」は、ダイニングとキッチンの機能が1つの部屋に併存している間取りを指します。

これに対し、「LDK」はリビングとダイニングとキッチンの機能が1つの部屋に併存している間取りを指します。

それぞれが居室の数に対して、その用途に従って使用するために必要な広さ、形状、機能を有していることが条件となります。

よく「DK」と「LDK」の差が分かりにくいと言われていますが、これはキッチン部分の広さによって呼び名が変わります。

「公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会」の不動産広告のルール(※)では、1DKや1LDKの場合、「DK」は4.5帖以上、「LDK」は8帖以上と定められています。

1DK、1LDKともに共通して言える最大のメリットは、居室と寝室が分けられる部分です。

(※)公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会

平成23年11月11日に開催された不動産公正取引協議会連合会第9回通常総会において定められた指導基準。

ちなみに2DKや3LDKなど、居室が2つ以上ある場合は「DK」は6帖以上、「LDK」は10帖以上となります。

2. 1LDKと1DKの違い①「間取り・広さ」

「DK」と「LDK」以外の居室の広さに関しては、物件や建物によっても違うため比較は難しいのですが、以下ではそれぞれの間取りの具体的な違いを説明します。

2-1. 1DKの場合

「DK」部分に、ソファかダイニングテーブルのどちらか1つしか置くことができない広さの物件が多いため、家具の選び方には大きさなどに注意が必要です。

解決策の一つとしては、ダイニングチェアをソファ代わりにすることで、狭いDKスペースにくつろぐ空間を作ることができます。

この場合、狭いスペースで1部屋を構築できるので、部屋を移動する必要がないというメリットにもなります。

また、食事をする場所と生活空間が別室になるため、自炊する人などは料理のにおいが生活空間に移りにくいといった側面もあります。

少し前に流行していた間取りなので、築年数の古い物件が多く、1LDKに比べて家賃も安いため、最低限の広さを確保しながら家賃を抑えたい人に向いている間取りと言えますね。

2-2. 1LDKの場合

1DKよりも広いため、テーブルに加えて大きなソファを置くこともできる間取りです。

このため、1DKの場合は「DK」部分の主な用途が食事となるのに対し、1LDKの場合「LDK」部分の主な用途は、生活空間として使う場合が多くなります。

寝室とは別に生活空間を確保できるため、生活感を隠すこともでき、家に友人を呼ぶ機会が多い人は「LDK」を使ってくつろぐことも可能です。

また「DK」に比べて広いため、荷物が多い人やインテリアを思う存分こだわりたい人にも、向いている間取りと言えます。

ただし、先述のとおり「DK」は一昔前に流行した間取りのため、1LDKより2DKの方が家賃が安い場合もあるので、選ぶ際には注意しましょう。

3. 1LDKと1DKの違い②「快適に過ごせる人数と家族構成」

1DK、1LDKそれぞれの間取りに適した「快適に過ごせる人数」と「家族構成」には、どのような違いがあるのでしょうか?

以下では間取り別に説明します。

3-1. 1DKの場合

寝室や生活空間となる居室が1つとキッチンのみのため、1人暮らしに向いている間取りです。

特に、仕事が忙しいなどの理由から家にいる時間が短い人には、1DKでも十分な広さと言えます。

ちなみに、1LDKの場合は広すぎてスペースを使いきれない場合が多く、家賃も上がってしまうため、1人暮らしには向かないと考えられます。

荷物がものすごく多い、またはフリーランスで在宅で仕事をしていて、作業スペースと生活空間を完全に分けたいなどの理由がなければ、1DKで十分快適に生活できますよ。

また2人以上で住む場合は、生活空間が1つしかない1DKの間取りは不向きと言えるので、快適に過ごすには、やはり1人暮らしがおすすめです。

3-2. 1LDKの場合

カップルでの同棲や子どものいない夫婦など、2人で生活する場合に向いている間取りです。

生活空間が居室とリビングになるため、2人分の荷物があっても、余裕をもって収納することが可能です。

「DK」に比べて「LDK」は広いため、家具やカーテンを使って部屋を仕切れば、それぞれのプライベートスペースを作ることもできますね。

反面、3人以上で住む場合は、生活スペースや収納場所の不足とプライベートスペースの確保の難しさから、不向きだと言えます。

お子さんがまだ小さいなどの理由で、3人で住めないことはありませんが、快適に生活することを考えると2人までがベストと言えるのではないでしょうか。

4. 1LDKと1DKの違い③「賃貸アパート・マンションの家賃」

1DKと1LDKではキッチン部分の広さが違い、先述したとおり居室の広さも物件によって違うため、当然家賃も変わります。

他にも、土地や築年数、造りによっても変わってくる関係から、正確な家賃相場を算出することは難しいのですが、ここでは「東京都」に絞って家賃の違いをご紹介します。

・1DKの場合

最高値:14.2万円(港区)

最安値:4.7万円(東久留米市)

・1LDKの場合

最高値:21.5万円(千代田区)

最安値:6.1万円(あきる野市)

地域によって任意の間取りの物件数が違うため、同じ「東京都」でも場所によって相場にバラツキは出てしまいますが、おおよそは間取りの広さと家賃は比例しています。

1DKと1LDKでの比較では、最高値で7.1万円、最安値で1.4万円の差がありますが、これは先述のとおり「DK」という間取りが一昔前の流行であるため、全体的に低家賃の場合が多いためです。

物件を選ぶ際には、間取り以外にも色々な要素が家賃に反映されますが、一つの目安として家賃相場を知っておくことで、スムーズに探すことができますよ。

5. 1LDKと1DKの違いまとめ

今回は、1DKと1LDKの違いについてご説明してきました。

間取りや広さ、快適に過ごせる人数や家族構成、家賃相場(東京都)など、それぞれの間取りの違いをお分りいただけたのではないでしょうか。

インテリアや収納の工夫によっては、ご紹介したおすすめの居住人数が変わることもありますが、どちらも居室が1部屋しかないため限界はあります。

広すぎても狭すぎても「快適」とは言えないので、用途、居住人数、荷物の多さ、家賃などから、ご自身にあった広さの物件を選ぶことが大切です。

ご自身にとって快適な空間を確保するためにも、ぜひ今回の記事を選び方の参考にしてくださいね。