赤ちゃんの手

ダイニングキッチンにメインルームが1室ある1DKでの子育ては、「引越し」を考えるギリギリのラインといえます。

子供が大きくなると「自分の部屋が欲しい」と思う年齢になりますが、小さいうちだけなら「子供部屋はいらないから」と考える人もいます。

では、1DKで子育てをすることはできるのでしょうか?

もしもそのまま住み続けるとしたら、快適に暮らすためにはどのような注意が必要でしょうか?

今回は子育て世帯が気になる1DKの暮らし方について、レイアウト例やレイアウトのポイントを合わせて紹介していきます。

1. 1DKで子育てはできる?

1DKの特徴は、ダイニングキッチンのほかにメインルームが1室あることです。

ダイニングキッチンの広さは6.98㎡(4.5畳)~12.4㎡(8畳)未満となりますので、広いダイニングキッチンがある場合はかなりゆとりがあります。

1-1. 新生児・乳幼児はOK

1DKであれば、メインルームにベッドを入れたとしても、ダイニングルームがあるのでスペースとしては余裕があります。

ベビーベッドを置いてもライフスタイルを大きく変えるほどのことはありませんが、2~3時間おきに授乳が必要になる新生児の世話を考えると、ベッドを撤去して広々とした空間に切り替えた方が良いでしょう。

1-2. 未就学児はメインルームの使い方に工夫を!

未就学児になると、活動範囲も広がり様々なものに興味を持つようになります。

できるだけ広々としたスペースを確保してあげることが、1DKでの子育てのポイントになります。

1DKの場合は押し入れも十分あるお部屋がほとんどだと思いますので、このタイミングでベッドから布団に切り替えるのがおすすめです。

メインルームには大きめのローテーブルを置き、できるだけ子供の目線で生活が出来るようにしてあげることも大事なポイントです。

1-3. 小学生になったらプライベートスペースをどこかに作る工夫を!

小学生になると、プライベートの空間を欲しがるようになります。

子供部屋を考えて引っ越しをする人が増えるのもちょうどこの時期ですが、あえて子供部屋を作らずオープンな環境で勉強をさせることも一つの選択肢になります。

ただ、オープンな環境で勉強をさせるにしても、家の中で子供だけのプライベート空間を作ってあげるということは大切なことです。

1-4. 中学生・高校生の場合はダイニングルームを学習スペースとして提供

中学生・高校生の子供には、安心して学習することが出来るスペースをどこかに作ってあげることが大切です。

特に高校受験・大学受験を控えるようになると、夜遅くまで勉強をするようになります。

周りを気にすることなく勉強に集中させられる環境をきちんと確保してあげることが、この年代の子育てでは大切なポイントになります。

しかし、よほど広い居室スペースの1DKでないと現実的ではないですね。

2. 1DKで快適に暮らせる子供の人数は?

子育ての環境は、子供の成長によっても変わっていきます。

年齢が低いうちは1DKでも子育ては出来ますが、小学校高学年以降になるとプライベートな空間が必要になってきます。

子供が1人の場合は、子供の成長に合わせて生活空間を変えていけば良いので問題はありません。

ただし2人以上になると、子供だけの部屋が必要になります。

2人目までであれば、上の子供が小学校を卒業するくらいまでであればぎりぎり1DKでも生活出来るのではないでしょうか。

ただし3人目以降は、妊娠が分かった時点で引っ越しを余儀なくされることでしょう。

そして、ここでは広い1DKでの話になります。

そもそも1DKで小さい子供と共に3人入居がOKかどうかが問題です。

ファミリー向け1DKは多くはありません。

3. 1DKで赤ちゃん〜未就学児の子育てをする場合のレイアウト

3-1. メインルームにベッドはNG!

メインルームは、育児スペースでもあり子供の遊び場にもなります。

できるだけ広いスペースを確保してあげるのが理想です。

かさばるベッドはこの際に手放し、マットレスと布団に切り替えましょう。

3-2. ダイニングキッチンを充実させる

子供の月例が上がると、行動できる範囲もぐっと広がります。

でもそれと同時に親の手がかかるようになるのもこのタイミングです。

家事・育児のほかに仕事もするとなれば、時間をいかに節約するかがポイントになります。

そのためには動線をできるだけコンパクトにまとめるのがポイントです。

そこでキッチンと並行してダイニングテーブルを置き、その周辺に子供の好きな本などを配置します。

そうすることで、料理を作りながら子供の面倒を見ることが出来るようになります。

3-3. 食器類は取り出しやすい位置に置くとお手伝いの習慣がつく

安全のために食器類をなるべく子供の手の届かない場所に置きがちですが、お手伝いの習慣をつけさせるためには逆効果です。

お箸や茶わん、取り皿など子供でも運びやすいものは出来るだけ子供の手の届くところにしまうようにします。

またこの時期はあえてプラスチック製品の食器をそろえるのも一つの方法です。

プラスチック製品の食器であれば、間違って落としてしまっても破片で怪我をする心配がありません。

4. 1DKで小学生の子育てをする場合のレイアウト

4-1. 学習机はダイニングテーブルで代用

1DKで子供の学習机まで置く事は考えられません。

快適に過ごせるようにするのであれば、学習机の代わりにダイニングテーブルを置くのがおすすめです。

4-2. 学習用品はダイニングテーブルの近くに配置

教科書などの学習用品は、ダイニングテーブルの近くにまとめておくのがポイントです。

こうすることで、子供が勉強をする習慣が身につきますし、家事の合間に子供の勉強を見ることもできます。

4-3. 子供服は、子供自身が取り出しやすい場所に収納

小学生のうちは、生活習慣を正しく身に着けさせる環境づくりが大切です。

その一つである「着替え」は、自分できちんとできるように環境を整える必要があります。

さらに「服を選ぶ」という習慣も身に着けさせなければいけない時期です。

「自分で選んだものを身に着ける」「脱いだ服を片付ける」「洗濯物をしまう」の習慣がきちんとつくように、子供の目線で使えるクローゼットを準備してあげましょう。

5. 1DKで中学生・高校生の子供と暮らす場合のレイアウト

中学生・高校生になると、プライベートな空間が必要になります。

このタイミングで、1DKに住んでいるのであれば「ダイニングルーム=子どもの学習スペース」に切り替えてあげましょう。

5-1. カウンターキッチンでダイニングとキッチンをしっかり分離

子供のための学習スペースにするには、やはりキッチンとダイニングを分けることが大事です。

そのためにもカウンターキッチンを取り付けてみてはいかがでしょうか。

ツーバイフォー材を使った間仕切り式のカウンターキッチンなら、子供の参考書などを入れるスペースにもできますし部活の道具などを収納するスペースも確保できます。

5-2. ダイニングキッチンに勉強用のスタンドをプラスする

ダイニングキッチンを勉強スペースにするのであれば、通常の照明とは別に勉強用の照明をプラスしてあげると勉強効率が上がります。

また壁に掛けてある時計も音が気にならないものに取り換えると、集中力がアップします。

6. 子育て世代が1DKに暮らす場合の部屋の使い方まとめ

子育て世代にとって、子供の成長と共に悩みが大きくなるのが自宅のスペースです。

でもダイニングルームとは別にメインルームが1室ある1DKは、子供の成長と子育て環境の変化のポイントさえ理解していれば子供にとって良い環境になる可能性もあります。

1DKの子育てのメリットは、「子供の日々の成長を間近に感じられる」ということです。

子育ては大変ではありますが、長い人生の中のほんの一握りの時間です。

この時間を楽しんで子育てが出来るような素敵な家づくりを目指してみてくださいね。