東京郊外の街というと「自然が豊かで治安が良い」というイメージがありますよね。
確かにこのイメージにピッタリな街も多いのですが、東京郊外であっても治安の悪い街もあります。
そこで東京郊外の物件探しをする前にチェックしておきたい「東京郊外で治安がいい街・悪い街」をそれぞれ5位まで紹介します。
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東京郊外の治安がいい街トップ5
1位:大田区池上エリア
大田区池上エリアといえば【西馬込】【下丸子】【多摩川】【池上】【久が原】がある地域です。
東京郊外といっても駅まで徒歩20分圏内となると、どうしても事件発生率は上がります。
それでも池上エリアは凶悪事件の発生率は少なく、治安のよい東京郊外の街第1位になります。
事件発生数だけを見れば同じ大田区でも「東京空港エリア」の方が圧倒的に少ないのですが、住宅地としてみた場合には物件自体が少なく、人気がありません。
さらに空港エリアというだけなので、人が多く集まる地域ですが事件の発生数・凶悪事件の発生数が少ないだけなのです。
でもここでは「住みやすい街を探す」という点からトップ5を紹介しているので、今回の「治安がいい街第1位」には大田区池上エリアとします。
2位:練馬区光が丘
練馬区光が丘エリアといえば【光が丘】【北町】【高松】【富士見台】【南田中】がある地域です。
光が丘エリアは昔から戸建て住宅が多いエリアで、閑静な住宅街も多いエリアです。
高級住宅が並ぶエリアもありますしエリアの範囲が広いこともあって、治安のよい街第1位の大田区池上と比べると年間の事件発生数は300件近く多くなっています。
その代り凶悪事件の年間発生数は、治安の良さ第1位の池上エリアとほぼ同じです。
このことから考えても「安心して暮らすことが出来る街」と言えます。
3位:葛飾区亀有
葛飾区亀有エリアといえば【柴又】【金町】【堀切】【小菅】【亀有】がある地域です。
亀有エリアは、柴又帝釈天や映画『男はつらいよ』の主人公・寅さんの街としても有名な柴又エリアがあります。
柴又といえば「江戸の下町」として古くから有名な地域ですし、いまだに下町風情が街のいたるところに見られます。
そのほかにも漫画のモデルとなった【亀有】や自然が豊かな【堀切】なども下町風情が残る街として人気があります。
もちろん古くからこのエリアに住んでいる人も多く、地域行事などを通じて地域住民の結束力も強いです。
こうしたこともあって年間の事件発生数・凶悪事件発生数は、第2位の練馬区光が丘とほぼ同じです。
犯罪の発生率で比べると、第3位の亀有エリアと第2位の練馬区光が丘エリアの違いはほとんどありません。
そのため都会の雰囲気がある東京郊外に魅力を感じるなら「練馬区光が丘エリア」がおすすめですし、昔ながらの人情味あふれる下町風情に魅力を感じるなら「葛飾区亀有エリア」がおすすめといえます。
4位:練馬区練馬
練馬区練馬エリアといえば【旭丘】【豊玉中】【中村】【練馬】【平和台】がある地域です。
都境にあたる練馬区は、都心だけでなく東京近郊へのアクセスも便利です。
そのため昔から住宅地として人気があります。
都市開発によって高層マンションなどが集中するエリアもありますが、昔からの住宅地なので戸建て住宅の方が全体的には多いです。
ただし戸建て住宅が多いことが災いして、空き巣や自転車窃盗などの軽犯罪が多いです。
そのため年間の事件発生数は1000件を超えており、この数字だけで見れば東京都内では「治安が悪いエリア」に分類されます。
でも練馬エリアの犯罪は強盗や殺人のような凶悪事はあまりありません。
その点でいえば練馬区光が丘や葛飾区亀有とほぼ同じ治安の良さといえます。
5位:足立区竹ノ塚
意外ですね!
足立区竹ノ塚エリアといえば【伊興】【保木間】【舎人】【竹の塚】【入谷】がある地域です。
足立区というと「治安が悪い街」というイメージがありますが、竹ノ塚は東京のベッドタウンとして早い時期に都市開発が行われた地域です。
そのため戸建て住宅よりも集合住宅が多く、マンションや団地などが昔から多いエリアです。
現役世代が多く住んでいることもあって、昼間と夜間の人口を比べてみると昼間の人口の方がかなり少なくなっています。
かつては駅周辺の治安が問題視されていた竹ノ塚ですが、こちらも都市開発によって治安は大幅に改善されています。
そのため年間の犯罪発生率は700件台でイメージよりもかなり低いです。
ただ駅など人が多く集まるエリアでは凶悪事件が起こりやすいです。
とはいっても年間発生数は80件台ですから都内の件数と比べるとかなり低いです。
この数字は品川区品川や千代田区麹町よりも低い数字になっています。
治安が心配な東京郊外の街ワースト5
1位:板橋区板橋
板橋区板橋エリアといえば【板橋】【中板橋】【常盤台】【富士見町】がある地域です。
住宅地というイメージがあるため「治安が悪い」というイメージがない人も多いです。
ただし東京郊外の住宅地としてみた時には、年間の事件発生数が1500件近くあるためワースト1位となります。
実は板橋区には「板橋エリア」「志村エリア」「高島平エリア」があるのですが、この中で最も面積が狭いのが板橋エリアです。
しかも3エリアの中で最も人口が多いのも板橋エリアです。
そのため人口が集中している板橋エリアでは、その他2エリアと比べても犯罪発生率が高いです。
さらに問題なのが強盗・空き巣・自転車盗難などの盗難系事件が多発していることです。
住宅密集地である上に電車の駅が多いため、犯罪者が逃走しやすいという環境があります。
しかも昼間は通勤・通学によって留守宅が多いのもこのエリアの特徴です。
そのため空き巣被害が多いのです。
さらに強姦・わいせつや傷害事件なども多く、こうした事件は駅周辺など人が多く集まる地域で多く見られます。
ですから「東京郊外の閑静な住宅街」というイメージが強いかもしれませんが、日頃から防犯意識をもって生活をしないと犯罪に巻き込まれる可能性が高くなります。
2位:荒川区荒川
荒川区荒川エリアといえば【荒川】【東日暮里】【西日暮里】がある地域です。
古くから交通網が発達している地域で、人口も集中しています。
また荒川エリアには【日暮里駅】【西日暮里駅】【三河島駅】【町屋駅】【新三河島駅】【都電荒川線各駅】があり、中でも日暮里駅はターミナル駅となっています。
基本的に犯罪の発生数は人口の集中と関係しています。
特にターミナル駅周辺は商業エリアや繁華街も多いです。
そのため犯罪発生数はかなり高いです。
ちなみに荒川区は、【荒川エリア】【尾久エリア】【南千住エリア】の3つに分かれています。
それぞれ地域によって街の特徴に違いはありますが、いずれの地域でも人口が集中しています。
荒川エリアの面積は3エリアの中で最も広いのですが、人口は4.44㎢中約9.7万人とかなり密集しています。
こうしたこともあって荒川エリアは住宅街が集中しており、年間の犯罪発生率が1200件以上とかなり多いです。
ただしもう一つ荒川江エリアで注意しなければならないのが「犯罪の種類」です。
荒川エリアで発生する犯罪事件は、殺人や強盗・わいせつ、傷害、暴行のような凶悪犯罪だけでなく、空き巣・すりのような盗難系の犯罪も多発しています。
いずれも都内の治安レベルではワーストレベルに分類されます。
ですから荒川区を選ぶのであれば、常に防犯意識をもって生活することが大事です。
また犯罪が多発する地域には立ち寄らないことや夜間・早朝に独り歩きをしないなど、犯罪に巻き込まれない行動を心がけることも重要です。
3位:荒川区尾久
荒川区尾久エリアといえば【東尾久】【西尾久】がある地域です。
東京都境にある荒川区は、都心へのアクセスに便利なうえに物価が安いこともあって幅広い世代に人気があります。
そのため賃貸・分譲マンションの価格相場は東京都内と比べても安いです。
さらに古い建物が多い地域でもあるので、賃貸アパートであれば相場よりもかなり安い穴場物件も多いです。
そんな荒川区の尾久エリアでは、荒川エリアと同じくらい犯罪発生率が高いです。
しかも殺人・傷害・暴行事件のような危険な犯罪の発生率が多く、都内の治安レベルではワーストレベルに分類されます。
さらに空き巣・ひったくり・自転車盗難などの盗難系犯罪の発生率も高いです。
盗難系の犯罪の中では特に空き巣と自転車盗難の発生率は高いです。
そのため常に防犯意識をもって生活をしないといつどこで犯罪に巻き込まれてもおかしくない状況にあります。
命の危険にかかわるような犯罪の発生は比較的少ないのですが、それでも都内の治安レベルで言えばワーストレベルにあたります。
常に犯罪に巻き込まれないように「危険な場所には近づかない」「防犯グッズでしっかり対策をする」などが必要です。
4位:大田区蒲田
大田区蒲田エリアといえば【蒲田】【仲六郷】【東糀谷】【萩中】【羽田】があるエリアです。
大田区は高級住宅街としても有名な【田園調布エリア】のほか、【大森エリア】【池上エリア】を含め全部で4つに分かれています。
面積に対する人口密度で言えば田園調布エリアが最も高いのですが、そもそも高級住宅街ですので街もセレブな住宅や建物ばかりです。
そのため人口密度としては高いのですが、治安レベルとしては良い方に分類されます。
同じく大田区の池上エリアも治安のよい街に分類されます。
田園調布はセレブ層が多いこともあって空き巣被害などが起こりやすいです。
そのため犯罪発生数から治安の良さを比較すると、田園調布エリアよりも池上エリアの方が治安は良いです。
問題は蒲田エリアです。
蒲田エリアは京急本線と京浜東北線が通る場所で、エリア内には【梅屋敷駅】【京急蒲田駅】【雑色駅】【六郷土手駅】【糀谷駅】【大鳥居駅】【穴守稲荷駅】【蒲田駅】があります。
基本的に駅周辺では犯罪が発生しやすいですから、これだけの駅がある蒲田エリアは危険といえます。
ただ何よりも危険なのは殺人や傷害、暴行などの凶悪犯罪が多発しているという点です。
駅から徒歩20分圏内でこれらの事件は起きていますので、「犯罪に巻き込まれないように常に意識する」「危ない場所には近づかない」を徹底しなければいけません。
しかも盗難系の犯罪も多いです。
特に自転車盗難はワースト5に入ります。
単純に計算をすると1日に2.5台の自転車が盗難被害に遭っています。
ですからちょっとした時間であっても必ず施錠をすることを徹底することが、犯罪に巻き込まれないためのポイントといえます。
5位:北区王子
北区王子エリアといえば【王子】【豊島】【堀船】【十条仲原】【東十条】がある地域です。
昔ながらの下町風情が残る街として有名なエリアですが、住宅が密集し街全体がゴチャゴチャした印象という点も特徴にあります。
北区は王子エリアのほかに【赤羽エリア】【滝野川エリア】があります。
人口が多いのは赤羽エリアなのですが、面積ではその他2エリアの約2倍あります。
赤羽エリアは北区のターミナル駅である赤羽駅があるので、都内の治安レベルで言えば「やや悪い」と言えます。
ただし都内のターミナル駅があるエリアだけで比べると「治安が良い」と言えます。
ところが王子エリアは、ターミナル駅がないのに治安は赤羽エリアよりも悪いです。
面積は滝野川エリアと王子エリアの広さはほぼ同じですが、人口は約2万人王子エリアの方が多いです。
つまり北区の中では王子エリアが最も人口が集中しているといえます。
人が集まると犯罪は発生しやすいですから、その条件から見ても王子エリアは治安が悪いといえます。
特に駅周辺では強姦・わいせつ事件が多発しています。
さらに自転車盗難も多いです。その代り空き巣やひったくり、傷害などの事件は平均的です。
ですから事件が起こりやすい場所を避け防犯に意識した生活をしていれば、命にかかわるような犯罪に巻き込まれることはないでしょう。
東京郊外と都心の治安状況の違い
都心も東京郊外も、「人が集まる場所」は犯罪が発生しやすいです。
しかも人が多く集まるターミナル駅では、各駅停車しか止まらないローカルな駅よりも犯罪発生率は高くなります。
このセオリーから考えてみると、防犯対策としては「駅が大きいほど警備体制に力を入れること」がポイントとなります。
そのため犯罪発生率は都心の方が高いのですが、派出所の数や防犯パトロールを頻繁に行うなど防犯対策も充実しています。
ところが同じように人口が密集していても、東京郊外の場合はそこまでの防犯対策はおこなわれていません。
そもそも警備対象となる範囲が都内と比べて広範囲にわたるため、地元住民たちによる自発的な謀判運動が重要になります。
でも最近は人の流入・流出が激しいことや地域とのかかわりを持たない住人も増えているため、住人同士がお互いの情報を全く知らないケースの方が増えています。
ですから防犯対策をするにしても住人同士が自主的にパトロールをすることが多いです。
住人同士の自主パトロールが活発な地域であれば、東京郊外でも治安に不安を感じることはありません。
でも住人同士の関係が希薄な地域や地域パトロールがあまり行われていない地域では、個人レベルで防犯意識を高めなければいけません。
ちなみに犯罪の種類を見ても違いがあります。
都心では土地の価格や物価が高いため、生活にゆとりがある世帯や富裕層が多いです。
そのため強盗・空き巣犯罪は多いのですが、自転車盗難や強姦・わいせつなどの凶悪犯罪発生率は低いです。
これに対して東京郊外は物価が安く生活費が抑えられるため、低・中所得層が多いです。
昔から代々住み続けている住人も多いのですが、新たに流入してくる住人は物価の安さや生活費を抑えることを目的に東京郊外を選ぶ人が多いです。
そのため犯罪が発生しやすい環境があります。
まとめ
東京郊外といっても街や地域によって「治安が良い街」治安が悪い街」があります。
また同じエリアでも地区によって治安レベルが変わることもよくあります。
また東京郊外は日中都心に通勤・通学する人が多く、家が留守になる世帯が多いです。
そのため空き巣被害が多くなる傾向があります。
ですから治安を重視して土地選びをするのであれば、その地域でどんな犯罪が多く起こっているのかもチェックしてみてください。
犯罪の種類が分かれば対策の方法もわかります。そのうえで「この環境で本当に安全に暮らせるのか?」と考えることが、治安重視の土地選びのポイントです。




