新築マンションや、一戸建ての購入が決まると、契約等の事務手続き終了後に、建築工事に着手します。
ここまで来れば、物件の完成を待つばかりです。
ワクワクしますよね。
そして、物件完成後にすることが内見会です。
これは、完成したばかりの物件の完成度の確認を含めた見学会です。
つまり内見会は、これから長い間住むことになる家を、しっかりチェックするための重要な機会なのです。
ですから内見会では、物件の完成度合いについて、しっかりと確認をしておく必要があります。
ここでチェック漏れがあると、後々高額な修繕費用が必要になったり、欠点のある物件に長く住み続けなければならない恐れが出てきます。
そういったことを防ぐためにも、内見会では細かいところまでチェックをしたいところ。
そこで今回は、内見の際に確認しておきたい6つの重要なポイントをご紹介!
- 実際の間取りと間取り図の確認
- 床や壁は水平になっているか
- 窓や照明、備付家具などの設備の確認
- コンセントの場所は使いやすいのか
- 台所や洗面所など水回りに水漏れがないか
このあたりが建物内のお部屋で確認したいことです。
6つめのポイントは建物自体の確認で、
- マンションなら玄関や廊下、ロビーなどの共用部
- 一戸建てなら土地の境界線や隣の住民の方との共有物がないか
をそれぞれの物件に合わせて見ておく事が大切です。
また、内見を手ぶらで行うのもいいのですが、持っていくと役立つ便利なアイテムもいくつかあります。
各アイテムのご紹介や使用方法から、先ほどの6つのポイントについての細かいチェックの仕方まで、「新築物件の内見」方法を徹底的に解説します!
1. 新築マンションを内見する時の6つのチェックポイント
まず、新築マンションを内見する時のチェックポイントについてご紹介します。
1-1. 実際の間取りと間取り図を確認する
通常は契約段階で、細かい間取り図を渡されているはずです。
この間取り図と実際の間取りを見比べて、内容に違いがないかを確認しましょう。
どの部屋がどこに配置されているか、各部屋の扉の開き方はスムーズか、収納の大きさ、備え付け家具の位置、窓の形など、細かいところまで隅々をチェックすると良いでしょう。
また方角の確認も忘れないようにしたいです。
ここで注意したいのが、間取り図はあくまでイメージ図だということ。
お部屋内の実際の寸法とは違いがあるということです。
間取り図だけで家具の配置を厳密に決めるのは危険です。
実際の施工については「建築図面」を元に行われており、そこには細か寸法が100分の1の縮尺で記載されています。
もし事前に用意して確認できるようなら、内見の際に照らし合わせてみましょう。
1-2. 床や壁が水平になっているか
壁や床は、きちんと水平になっているでしょうか?
引っ越し後、家具を設置してから床や壁が傾いていることが発覚した場合、高額な修繕費用がかかる恐れもあります。
内見会で、床や壁が傾いていないかしっかりチェックしましょう。
とはいえ肉眼で確認するのは難しいので、後述する水平器を使うか、廊下などでビー玉を置いて転がるかを試してみましょう。。
1-3. 備え付けの家具、窓、照明などのグラつき、傷などがないか
新築マンションには、家具を始め様々な備え付けの設備があります。
各設備が正常に機能するか、家具や窓であればグラつき、汚れ、傷、スムーズに開閉するか等をチェックしましょう。
1-4. コンセント等の場所
実際に居住して生活を始めると、コンセントの位置によっては不便な思いをすることがあります。
新築マンションで内見会がある場合は、このような細かな点をしっかりと確認します。
1-5. 水回りの水漏れがないか
水回り(キッチン、トイレ、洗面所、お風呂など)に水漏れがないかをチェックしましょう。
水が漏れていると、水漏れ分まで水道代を請求されてしまうのはもちろん、カビの発生や壁の痛みなどの老朽化に直接つながるので気をつけて下さい。
また、蛇口をひねった際の水の出具合やシャワーの水圧などの確認も大切です。
物件によっては元栓が閉まっており水が出ない場合もあうので業者さんに確認しましょう。
毎日の生活となるとストレスに感じることが多いのが水回りの問題です。
チェック漏れのないように、注意してくださいね。
1-6. 共用部分も確認する
共用部分とは、マンションにおける居住者全体の共同で使用する部分のことを指します。
階段やエレベーター、ロビーなどはもちろん、意外なところでは各部屋のバルコニーも共用部分に当たります。
これらについても、利便性等を確認しておくと良いでしょう。
2. 新築一戸建てを内見する時の6つのチェックポイント
次に、新築一戸建てを内見する時のチェックポイントです。
まずは一戸建てならではのポイントから。
2-1. 土地の境界線を確認する
新築マンションの内見会と異なるポイントの1つが、土地の境界線についてです。
一戸建ての場合は、隣の家と隣接することが多いものです。
この隣の家とどこまでが、自家の土地かというのは、後々トラブルになることがあります。
これを筆界トラブルと言います。
昨今では、外壁で区切られていることが多いのですが、そうでない場合は忘れずに確認をしましょう。
2-2. 隣の土地の所有者との共有物があるかどうか確認する
まれに、隣家と共有となる駐車場やスペースがあるケースもあります。
こういったものがないかも確認すると良いでしょう。
2-3. 図面と実際の家を比較、確認する
住宅会社で作成した家の図面と、実際の家を見比べてみましょう。
部屋の場所、広さ、収納の場所、2階建て以上なら階段の場所、扉の開き方、備え付けられているものの場所などが対象となります。
一戸建ての場合は、駐車スペースの広さなどの確認もしっかりしましょう。
マンションの項でもご案内しましたが、間取り図ではなく建築図面と比べることでより詳しくチェックすることが可能です。
専有面積が多いこともあり、マンションよりもしっかり確認しておきたいところです。
2-4. 水回りが整っているか
水回りがきちんと動作するかを確認しましょう。
室内のキッチン、トイレ、洗面所、お風呂などはもちろん、一戸建ての場合は、庭にも水道があったり、駐車スペースにも水道があったりするので、そういったところも確認すると良いでしょう。
2-5. 備え付けられた家具、窓、照明などのグラつき、傷などがないかどうか
備え付けられたもの、家具や照明などがグラつかないか、扉など可動するものはスムーズに開け閉めできるか、そういったことも確認しましょう。
2-6.建物が傾いていないか(複数の場所で確認する)
新築一戸建てを購入した場合も、建物の傾きを確認しましょう。
部屋の場所や廊下によって傾きの度合いも違う可能性があるので、いろんな箇所でチェックするのが大切です。
引っ越し後に気づいても、修繕するのは難しいため、内見会で必ず確認しましょう。
3. 内見に役立つ持ち物リスト
ではここで、新築マンションや一戸建ての内見会(内覧会)に行くときに持っていくと役立つものをご紹介します。
3-1. メジャー
内見会(内覧会)では、各部屋に家具を置くため寸法を測定する機会があります。
この内見会の後は、引き渡しまで家に入れないことが多く、気になったところ、また、家具を置く予定の寸法をこの機会に測っておきましょう。
再三になりますが、間取り図はあくまでイメージですので実際の寸法を基に家具を決めましょう。
細かい寸法を測っても普通にメモするだけでは後から見た時に分かりづらいかもしれません。
その際は「計測メモ」というようなスマートフォンで使えるアプリもいろいろありますので、メジャーと併せて準備しておきましょう。
3-2. 水平器
建物が傾いてないかを調べるための水平器は、WEBやホームセンターで簡単に購入できます。
水平器がなくてもビー玉が自然に転がるかや、水の入ったペットボトルを横に倒して水位をみることでも傾き具合は確認できます。
ですが安いものだと千円以下でも販売されているので1つ用意しておくことで安心できると思います。
3-3. 懐中電灯
内見会(内覧会)の時は、まだ電気が通っていない場合が多く、懐中電灯を持っていくと何かと役立ちます。
特に洗面所やトイレなどの奥まっていて光が当たらない部分は、電気がないと昼間でも想像以上に真っ暗なものです。
また電気が通っていたとしても、収納の奥、水道管など、暗い部分を確認する時も役立ちますよ。
3-4. スマホ/デジタルカメラ
スマホのカメラ機能やデジタルカメラがあれば、内見で気になる点や、不具合について写真を記録することができます。
その際は全体が見渡せる写真はもちろん、部屋の隅などの細かい部分まで気持ち多めにあちこちを撮影しておきましょう。
マンションのお部屋内だけでも、100枚ほどは撮る気持ちでのぞみましょう!。
また、家具を設置する場所や内装の確認でも役立ちます。
3-5. 付箋、マスキングテープとペン
傷があったところに目印のためにに張り付けたり、詳細を文字で書き留めておきましょう。
こうしておくことで、後で業者の方にわかりやすく指摘できます。
合わせて該当箇所をデジタルカメラで撮影を行っておくと良いでしょう。
3-6. その他、タオルやホカロン、分厚い靴下など
内見会の時は、電気が通っていなければ、冷暖房が使えません。
季節に合わせて暑さ、寒さの対策をしていきましょう。
フローリングの床の場合、冷え込んでいる可能性もあります。
4. 新築の内見ポイントまとめ
内見会とは、一戸建てマンションともに、物件が契約当初の条件と同じ状態になっているかを確認する見学会です。
・新築マンションでは次の6つの内見ポイント
- 図面と実際の家を比較、確認する
- 床や壁が水平、垂直になっているか
- 備え付けの家具や照明、窓にグラつきや傷はないか
- コンセントの位置
- 水回りが整っているか
- 共有部分の利便性のチェック
・新築一戸建てを内見する時のチェックポイント
- 土地の境界線を確認する
- 隣の土地の所有者との共有物があるかどうか確認する
- 図面と実際の家を比較、確認する
- 水回りが整っているか
- 備え付けられた家具、窓、照明などのグラつき、傷などがないかどうか
- 建物が傾いていないか(複数の場所で確認する)
これらをしっかりと確認することで、入居後のトラブルを防止することができます。
また、建物についての確認も重要ですが、内見とあわせて周辺環境についても、チェックを忘れずに行いましょう。
もし、内見が終わり入居後にトラブルが発覚した場合、購入の目的が達成できないケースでは、契約の解除も可能となります。
ささいな契約内容の相違は、話合い等で不動産会社の担当者と打ち合わせして解決することになるでしょう。
しかし、入居後よりも事前に不具合に気づいた方が、素早く交渉や対処に移れるので、内見はとても重要な見学会と言えますね。




