屋根が付いている駐車場は何かと便利なものです。
雨の日でも車の乗り降りが楽ですし、駐車場によっては傘を使う必要もありません。
また、汚れが付きにくいため洗車の回数を減らせますし、日光による車のボディへのダメージも防げます。
そこで今回は、屋根付きの駐車場にはどんなタイプがあるのか、そして、どのようなメリット・デメリットがあるのかをご紹介!
「屋根付き駐車場にしてみようかな」と思ったときの参考にしてください。
このページでわかること
屋根付きの駐車場の種類は主に5つ
マンションの駐車場に屋根が付く場合は、主に5つの種類に分けられます。
1つ目は地上に設置される平面駐車場に屋根が付いているタイプです。
平面駐車場は最も普及している駐車場のタイプですが、屋根が付いているのは小規模の平面駐車場の場合が多く、全体として割合は多くありません。
また、数は多くありませんが、1階部分を平面駐車場として使っているパターンもあります。
2つ目は高架が屋根代わりとなる高架下駐車場です。
高架下駐車場も平面駐車場のひとつで、多くの場合、鉄道の駅の近くにあります。
また、幹線道路の下にも高架下駐車場のスペースが設けられていることがあります。
3つ目は地下駐車場です。
地上にはありませんが、駐車の仕方としては平面駐車場と同じ形式です。
大規模なマンションなどに多いと言えるでしょう。
4つ目はガレージです。
1階部分を平面駐車場として使っている場合と違うのは、マンションの規模が小規模であることが多いことです。
また、通常1階部分にシャッター付きのガレージがあり、その上の階に住むというマンションが多いと言えます。
5つ目は立体駐車場です。
立体駐車場の種類はさらに2つに分類されます。
自走式の立体駐車場と、機械式の立体駐車場です。
自走式の立体駐車場は、スーパーやデパートなどの駐車場でよくあるようなタイプで、らせん状の坂を昇って所定の駐車スペースまで自走して駐車する駐車場です。
大規模なマンションに多いです。
機械式の駐車場は車を立体的に積み上げ、駐車スペースを確保するときに用いられます。
たとえば、地上に2段になっているものがありますし、地下に2段、地上に1段などの構成もあります。
最上段では屋根がないことも多いですが、下の段には屋根がついているため、雨や日光などを防ぐことが可能です。
このように、屋根付きの駐車場は、平面駐車場の駐車方式をベースとして、屋根を追加したり建物や機械の一部を屋根としたりするタイプが多いと言えます。
また、地下のスペースを利用している機械式の立体駐車場は、一見すると普通の平面駐車場に見えることもあります。
いずれにしても、マンションを選ぶ際には、どのような駐車場が用意されているか、しっかりとチェックしておきましょう。
マンションにある立体駐車場の種類と特徴
マンションにおける立体駐車場は機械式が多いと言えます。
ショッピングセンターなどによくある自走式の立体駐車場は、よほど大規模なマンションでないと設置されていません。
一方、機械式の立体駐車場はマンションの規模や敷地の条件などによって、導入する機械のタイプが違ってきます。
最も普及しているのが、2段または多段式の方式です。
地上2段式の場合、フォークリフトのように車を乗せる台(パレット)を昇降することで、上下の車を入れ替えて出し入れします。
一戸建ての駐車スペースにおいても、地上2段式のタイプをよく見かけるようになりました。
ただし、このタイプの場合、上に車があると、屋根がない状態になることも多いと言えます。
また、地上1段、地下2段などの構成の多段方式もあります。
この場合、地上部分に目的の車を上げるだけでよいので、下段の車と入れ替える必要がありません。
ピット式と呼ばれているこの方式の場合、最上段は屋根がない場合もありますが、そのほかの段では必ず屋根がある状態となります。
マンションによって規約はいろいろありますが、駐車する段を選べることも一般的です。
また、大規模なマンションとなると、パズル式または昇降横行式と呼ばれる方式もあります。
車を取り出す場所が決まっていて、パレットを上下左右に動かして出す方式です。
もちろん、機械によって自動的に動くため、車を出したい場合には駐車スペースに対応した番号を選ぶだけです。
パズル式・昇降横行式の場合も、最上段は屋根がない状態になるものが多いと言えます。
高架下駐車場の特徴
高架下駐車場は鉄道や幹線道路などの下にあります。
そのため、駐車用として造られているわけではないのが特徴です。
駐車場によっては、地面がコンクリートで舗装されていない場合もあります。
このような駐車場では土ぼこりなどが舞い、車が汚れてしまうこともあるようです。
また、屋根となる高架までの距離もかなりあり、雨や日光を防ぐのに適していない位置もあるので注意が必要です。
また、高架下駐車場はマンションとは関係なく、月極駐車場として契約することが多いと言えます。
そして、マンションとある程度距離が離れた場所にあるケースが多いのも特徴と言えるでしょう。
そもそも住みたいマンションの近くに高架下駐車場があるとは限りません。
引っ越し前に地図などをチェックし、高架下駐車場がありそうか探してみるのもよい方法です。
高架下駐車場を利用したいのなら、マンションに住む前に駐車スペースを予約しておくことも必要となります。
マンションにあるガレージの特徴
ガレージが設置されたマンションは「ガレージハウス」と呼ばれることもあり、一般的には1階部分をガレージとして使い、2階部分を住居スペースとして使います。
3階以上のマンションでガレージ付きのものもありますが、数は少ないはず。
ただ、規模が大きなマンションでは、一部のスペースがガレージとして確保されていることもあります。
ガレージの特徴としては屋根以外に左右にも壁があり、雨や日光を防ぎやすいこと、またプライベートな空間となっていることです。
ガレージには、シャッターが付いていることが多いのも特徴と言えます。
このようなマンションは、ガレージが物件の大きなアピールポイントであることが一般的なので、車が好きな人、バイクが好きな人が集まりやすいと言えます。
そのため、同じマンションの住人が車やバイクに対して理解があるということに住みやすさを感じる人もいるようです。
屋根付き駐車場の種類別のメリット・デメリット
メリット
ここでは駐車場の種類ごとにメリットを紹介します。
- 平面駐車場(屋根付き)
平面駐車場(屋根付き)のメリットは、駐車や乗車がしやすいということです。
また、ほかの駐車場に比べ、一般的に駐車料金が安いのもメリットと言えます。
なお、屋根付きと屋根なしの平面駐車場が混在している場合には、数千円の違いがあります。
それでも、雨の日の買物などを考えるとメリットを感じる人は多いのではないでしょうか。
- 高架下駐車場
高架下駐車場のメリットは駅の近くにあることが多く、電車を使う場合に便利なことです。
- 地下駐車場
地下駐車場は平面駐車場と同じく、比較的、駐車や乗車時に手間や時間がかからないメリットがあります。
また、建物内にあるため、防犯上の観点からは平面駐車場より安全です。
雨や日光をほぼ完全に防げる点もメリットと言えます。
- ガレージ
ガレージのメリットは、シャッターが付いている場合、盗難などの被害に遭いにくいことです。
また、プライベートな空間として利用しやすいのもメリットと言えます。
- 立体駐車場(自走式)
立体駐車場(自走式)のメリットは、機械式の立体駐車場と違い、車が出てくるまでの待ち時間がないこと、機械の故障やメンテナンスもないことです。
また、最上階に屋根がないことがありますが、それ以外は屋根が付いていて、雨や日光などを防げます。
- 立体駐車場(機械式)
立体駐車場(機械式)は駐車料金がリーズナブルなことが多いのがメリットです。
狭い面積でも駐車スペースを確保できるため、そのぶん、駐車料金が抑えられることが多いのです。
また、上段になるほど、車上荒らしなどの被害に遭いにくいのもメリットと言えます。
デメリット
駐車場の種類ごとにデメリットを紹介します。
- 平面駐車場(屋根付き)
平面駐車場(屋根付き)のデメリットは屋根なしに、比べて料金が高くなってしまうことです。
また、屋根はあるものの側面に何もない場合、風が強いと雨などがある程度侵入してしまう場合もあります。
- 高架下駐車場
高架下駐車場のデメリットはマンションから距離が離れていることが多いことです。
また、駐車用として作られていないため、場所によっては雨や日光を十分に防げないこともあります。
そのほか、鉄道の高架下では鉄粉が落ちてきて、車のボディがダメージを受けることもあるようです。
- 地下駐車場
地下駐車場のデメリットは水害を受けやすいことです。
台風などにより地下に水が流れ込み、水没してしまう被害も実際に起きています。
- ガレージ
ガレージのデメリットは、シャッターがある場合には特に密閉度が高く、雨に濡れたまま長期間放置するとサビが発生することです。
- 立体駐車場(自走式)
立体駐車場(自走式)のデメリットは、移動に時間がかる場合があることです。
立体駐車場(自走式)が採用されているマンションは大規模なことが多いため、駐車するまでの距離がある程度あります。
また、駐車場所によっては歩く距離が長くなってしまい、重い荷物を持っているなどの場合に不便です。
- 立体駐車場(機械式)
立体駐車場(機械式)のデメリットは、車に乗るまでの待ち時間がある程度かかることです。
特にパズル式のように多くの車が収められていると、位置によってはだいぶ待たされることもあります。
また、タイミングによっては機械を操作する場所に人が混雑することもあります。
駐車場に屋根をつける方法
屋根なしの駐車場に屋根を設置する方法はいくつかあります。
野外の場合は、車を覆う屋根である「カーポート」を設置するのが一般的です。
車1台につき、十万円以上の設置費用がかかることが一般的ですが、屋外駐車場であっても、比較的気軽に屋根を付けることができます。
もちろん、マンションの場合や月極駐車場の場合は勝手に工事するわけにはいかないため、許可を取りましょう。
耐風タイプや紫外線カットタイプなどいろいろなカーポートが販売されているので、どうしてもその場所に駐車したい場合は検討してみてはどうでしょうか。
駐車場選びにこだわろう!
マンションを選ぶ場合には、住居だけでなく駐車場選びにも注意が必要です。
屋根付きの駐車場にはいろいろなタイプがあるので、買い物や子どもの送り迎えなど具体的なシチュエーションを想像すると、メリットやデメリットに気づきやすくなります。
ニーズにあった駐車場を選びましょう。
屋根なしの駐車場にカーポートを設置するなどの方法もあるため、必要に応じて検討してみてはどうでしょうか。




