マンションの賃貸契約をする場合に、車を所有している人は当然ながら、駐車場のことも考慮しなければいけません。
駐車場に関しては、どれも同じだと思っている人もいるかもしれませんが、駐車場のタイプによって車の出し入れや月々の駐車代、セキュリティ面などの違いがあります。
そういった部分をふまえると、駐車場のタイプによって快適さは大きく変わることでしょう。
今回は数ある駐車場のタイプの中でも、自走式立体駐車場について詳しくご説明します。
マンションの賃貸契約をする前に、駐車場のタイプや条件が、自分に本当に合ったものなのかを、今一度検討しておきましょう。
このページでわかること
1. マンション駐車場の自走式立体駐車場とは?
いくつかの種類がある駐車場ですが、自走式立体駐車場が他の駐車場と異なる点は、スロープなどを使って駐車スペースまで走行することです。
また地下に、2層以上の高さの駐車スペースを設けることができる駐車場でもあります。
これは、多くの車が駐車できるのが大きな特徴です。
ショッピングモールなどで採用されているケースが多い駐車場ですが、大型のマンション物件でも一部見られるようになってきています。
規模によっては、住民以外の人にも駐車場として貸し出しているケースも多く見られます。
2. マンションの自走式立体駐車場の駐車料金はいくら?
車を所有している人にとって、月々の駐車料金は大きな負担になりかねません。
大きな負担を避けるべく少しでも、車の維持費用を安くしたいですよね。
自走式立体駐車場は、建築にかかる費用やランニングコストなどが、平置きのタイプよりもかかってしまいます。
しかしながら、自走式立体駐車場の規模によっては、多くの車が駐車でき、2階、3階と駐車の場所が遠くなると、割安になる可能性もあります。
逆に地下スペースに作られている駐車場の場合、建設費用がかかっているので、相場の駐車料金よりも割高になっていることが多いのが現状です。
また駐車場があるエリアによって、駐車料金の差は大きく開きます。
マンション物件と同様で、都心部や人気エリアになるほど、駐車の料金が跳ね上がるので、そのことを頭に入れてマンション物件を探す必要があります。
駐車料金は、マンション物件によっては管理費に含まれていることもあるので、合わせて確認するといいでしょう。
機械式の駐車料金も、自走式立体駐車場と同じで、建設にかかる費用や点検、メンテナンス費用などがかかります。
点検費用は1台あたり、1年で2~3万円かかると言われていて、管理費などを圧迫する要素であることは間違いありません。
安全面に大きく影響するため、費用をなくすことはできず、いたし方ない部分でもありますが、マンション物件での駐車場料金を比較する上で、検討する必要がある部分です。
3. マンションの自走式立体駐車場の5つのメリットとは?
契約したいマンション物件が自走式立体駐車場だった場合、どういったメリットがあるか気になりますよね。
メリットをまとめましたので、参考にしてみてください。
3-1. 雨が降っていても濡れない
自走式立体駐車場の最大のメリットと言ってもいいのが、建物部分と駐車スペースがつながっていることです。
そのため、天候に左右されることがなく、雨や嵐などの悪天候であっても濡れない点が好まれています。
また、車にとっても雨や直射日光が当たりにくい環境になるので、劣化しにくいのも嬉しいですね。
3-2. 機械式の駐車場よりも寿命が長い
機械式の駐車場は、車体を機械で上下させるため、定期的な点検や劣化によっては、変えなければいけない可能性も出てきます。
雨などの天候によっても、ダイレクトに経年劣化につながってしまいます。
その一方で、自走式立体駐車場の場合は、建物自体の構造がしっかりとしていて、機械式と比較すると長い期間利用できることも多いのです。
また屋根があると、雨や日差しを避けることができるので、車の状態もより良い状態で駐車ができます。
3-3. 駐車料金が割安で契約できる
多くの収容台数を誇る駐車場だと、1人あたりの駐車料金が安くなります。
また、一番上の屋上部分で屋根がない場所や、駐車まで時間がかかる場所だと、より安く契約することができます。
しかしながら同じ自走式立体駐車場でも、地下に駐車スペースが作られている場合は、割高になるケースが多いので、注意してください。
3-4. 収容台数が多いので契約できる可能性が高い
一般的に自走式立体駐車場は大きい規模で作られているので、平置きタイプの駐車場と異なり、駐車できる人が極端に限られることはありません。
平置きの駐車場では、マンションは借りることができても、駐車スペースが借りられないというケースもあります。
3-5. メンテナンス費用、故障のリスクが少ない
自走式立体駐車場は機械式の駐車場とは異なり、駐車場スペースに機械を使うことはありません。
そのため、故障で車を駐車できないようなリスクはなく、メンテナンス費用に関しても照明などのみで、費用はそれほどかからずに済みます。
4. マンション選びで知っておきたい自走式立体駐車場の5つのデメリットとは?
前項では、自走式立体駐車場のメリットについてお伝えしました。
メリットだけでなく、デメリットも合わせお伝えします。
それぞれ参考にした上で契約を考えてみてくださいね。
4-1. スロープによっては地上高が低い車は適さない
車によっては地上高が低く、地面と車に余裕がない車もありますね。
スロープのアップダウンが激しいような駐車場は、車を擦ってしまう可能性があります。
地上高が低い車は、スポーツカーや高級外車などに多いので、該当する車は契約前に確かめておきましょう。
4-2. 重量制限を気にしないといけない
複数階で構成されている自走式立体駐車場にでは、当然ながら重量制限が定められています。
特に古い自走式立体駐車場に関しては、よりこの重量制限が厳しい傾向があるので、注意が必要です。
1階部分であれば問題はありませんが、たいていの場合契約書に記載されているので、重量制限を確認するようにしましょう。
4-3. セキュリティ面が弱くなってしまう
誰でも簡単に入ることができる駐車場で、死角が多くあるため、セキュリティ面が弱い点が挙げられます。
意識的に、柱が少ない場所などを駐車スペースにするといいでしょう。
古いマンション物件の場合には、現在の駐車場の状態や立地環境も同時にチェックすべきです。
立地条件が悪いと、いたずらされてしまう可能性もあるので、その点は注意が必要になるでしょう。
また駐車場によっては、防犯カメラが設置されているところもあるので、合わせて確認しておきましょう。
防犯カメラが設置されているだけで、抑止力になるので大切なポイントになりますよ。
4-4. 車が渋滞してしまうことがある
自走式立体駐車場は多くの車が駐車しているので、曜日や時間帯によっては、車の出し入れに時間がかかることもあり得る話です。
また周囲の環境によっては、道路が混雑するようなケースもあります。
特に、すぐ近くに大きな商業モールなどがある場合には要注意です。
通りに出るだけでも時間がかかってしまった、などということになりかねません。
4-5. 場所によっては車に傷がつく可能性がある
自走式立体駐車場の規模はまちまちなので、場所によっては走行通路の幅がせまかったり、駐車スペースが隣と近かったりする可能性もあります。
他にも駐車場によっては傾斜があり、隣の扉などにぶつけてしまうような可能性もあります。
そうなってしまうと、知らないうちに傷がついてしまう様なリスクが生じます。
車に傷をつけないためにも、できる限りスペースにゆとりがあり、傾斜のない駐車場を選ぶうようにしましょう。
5. まとめ
今回は、マンションの自走式立体駐車場に関して、詳しくお伝えしました。
そんなに違いがないと思われがちな駐車場ですが、それぞれのタイプの駐車場には、実は違いが大きくあるのです。
駐車場を比較する場合には、価格面や便利さだけで決めないようにしましょう。
特に車を毎日使うような人には、快適さや機能性の違いは大きいと思われるので、十分に比較し決めることが大切ですよ。




