マンションのエアコン設置費用の相場は?安くするポイントや業者も紹介

マンションに新しくエアコンを設置したい時、気になるのは取付工事のことではないでしょうか。

業者に依頼すると費用がかさんで、「もっと安い業者があったかも」といった気持ちを抱くことがあると思います。

そんなときはエアコン設置費用の相場や標準設置工事の内容を学びましょう。

費用相場や工事内容を知ることで、「適正な費用だったのか」という不安を解消することができます。

そこで、今回は、エアコン設置にかかる費用やおすすめ業者についてご紹介します。

エアコン設置工事のあれこれ

エアコン設置工事は自分でできる?

取付費用を抑えようと、自分でエアコン設置を考えている人は多く、取り付け方法を紹介しているサイトや動画も登場しています。

エアコン工事の流れはまず室内機と室外機を設置し、それを配管でつなぐと簡単に説明できますが、個人で取り付けるにはいろいろと面倒なことがあるのです。

  • 工事に必要な道具を揃える準備段階から手間がかかる

エアコン室内機を取り付けると一口に言っても、配管用の穴を開ける、据付板を取り付けるといった細かな作業があります。

室外機を接続した後も真空引き(配管内の空気を抜く作業)や冷却ガスを出すといった確認作業も多いのです。

もし途中で作業が行き詰まった場合は、作業をひとつひとつ振り返りながら原因を見つける必要が出てきます。

このように、エアコン設置工事の過程は細かい作業の集まりで、素人にとって難しい部分もあるのです。

  • 取付工事がスムーズに行かないこともある

エアコンを設置する場合、壁の材質によって固定の仕方が変わってきます。

木材の場合はネジで固定できますが、コンクリートの場合は据付板にねじ(グリップアンカー)を打ちこんだ後、ボルトまたはナットで固定します。

それを知らずに、ただ壁に設置するだけと思って作業していたらどうでしょうか。

作業中に誤って配管を折ってしまったなど、想定外のトラブルが起きることもあります。

  • 費用がかかる

エアコンを自分で取り付ける場合、必要な道具や部材を購入する必要があります。

購入した室内機と室外機のセットには、両方をつなぐ部材は含まれていないので、ドレンホースや配管、電気ケーブル、配管テープといったものも自分で探さなければいけません。

また、床を傷つけたり汚したりするのを防ぐシートや脚立、振動ドリルといった工具も必要になってきます。

こうしたエアコン設置に必要な道具をすべてそろえると、5,000~20,000円ほどになります。

穴あけで失敗するなど修理が必要になった場合、費用はさらにかさみます。

そこで、高いスキルと装備を備えた専門業者に依頼することが効率的となるのです。

それでは、エアコン設置の基本的な工事である「標準設置工事」について確認してみましょう。

標準設置工事の内容

標準設置工事とは、エアコンを取り付けるために最低限必要な工事のことで、「標準工事」とも言います。

以下では新品のエアコンを取り付ける場合の標準設置工事について説明します。

  • 室内機の取り付け

室内機は一般に上端から天井まで5センチ以上(機種によっては10センチ以上)、左右5センチ以上スペースをあけて設置します。

室内機の設置には、エアコン専用コンセントが備え付けられている必要があります。

  • 配管、連絡電線、ドレンホースの設置

室内機と室外機を接続する時に必要な配管パイプと連絡電線、排水ホース(ドレンホース)を設置します。

  • 室外機の設置台(プラブロック)

室外機の土台となる「プラブロック」(プラスチック製ブロック)を、ベランダなど水平な場所に設置します。

室外機の性能を邪魔しないよう、機械の後方と左右にスペースをあけて設置することがポイントです。

  • 化粧テープ

部品を覆って保護する化粧テープなどを配管に巻いて仕上げます。

配管を保護するだけでなく、見た目をすっきりさせる効果もあります。

工事の中には、業者によって標準設置工事に含まれているものもあります。

  • 配管穴あけ(1ヵ所)

新築のマンションなど、配管パイプを通す穴を開ける工事です。

業者によっては戸建てで木造モルタルまたはサイディング壁限定としているところもあり、注意が必要です。

賃貸マンションの場合、大家からの承諾を得ることが前提となります。

  • 真空引き

配管内の空気を抜く作業で、エアパージとも呼ばれています。

配管内に空気が残っていると、エアコンが故障する原因になります。

真空引きの方法はエアコンの機種によって変わってきますが、手動式または電動式真空ポンプを使って行います。

  • アース端子接続

アースは、感電を防ぐため、地下などに打ち込んだ金属棒に電流を流すことです。

アース接続をせずにエアコンを使用すると、漏電や感電の恐れがあるため、アースができない場合エアコン設置を断る業者もいます。

マンションでアース接続する場合は、マンションの管理会社に問い合わせてアース線の引き込み箇所を確認します。

エアコン容量別標準設置工事費用の相場

新しいエアコンを取り付ける時の標準設置工事費用の相場は10,000~15,000円ほどです。

ただ、エアコンの容量によって工事費用が変わってきますので、場合によっては20,000円を超えることもあります。

あるエアコン取り付け業者は以下のように料金設定をしていました。

6~12畳用(2.2~3.6kw)9,500~13,000円

12~14畳用(3.6~4.6kw)14,000~15,000円

16~20畳用(5.0~5.6kw)17,000~18,000円

20~30畳用(6.0~9.6kw)19,000~24,000円

kw数というのがエアコンの容量で、エアコンのカタログや、室内機に貼られているラベルなどで確認できます。

  • 追加料金が発生するのはどんな時?

エアコンの取付工事で追加費用が発生するのは、標準設置工事内容の条件で設置できない場合と、新しく部材が必要になった時です。

  • 標準設置工事で設置できない場合は追加費用も

室外機を壁面に取り付けるとか、天吊に取り付けるといった場合、標準設置工事の費用だけではなく、追加費用がかかります。

また、エアコンを取り付ける壁の材質(コンクリートかどうか)によっても、追加料金が発生します。

加えて、エアコンのコンセントと、備え付けのコンセントが合わない時は、コンセント形状変換という工事(電気工事)が必要になります。

アース接続のためのアース工事や、エアコン専用コンセントの設置も、電気工事に入ります。

  • 新たに部材が必要になった場合

配管の延長やカバーを取り付ける必要があるといった場合、追加費用がかかりますが、延長パイプや延長ドレーンといった新規部材が必要になります。

例えば室外機に化粧カバーを取り付ける場合、直管、配管ヘッドカバーといった基本的な部材から、必要に応じて延長の化粧カバー、換気用ヘッドカバー、曲がりカバーといった新たな部材を使用します。

追加料金の費用相場について

主な追加料金の費用についてご紹介します。

  • 穴あけ工事(1箇所)

木造またはモルタル壁の穴あけは3,000円程度、ALCパネルを使った壁の穴あけは5,000円ほどとなります。

コンクリートの穴あけ工事は費用がかさむ傾向があり、業者によって10.000~15,000円ほどと幅があります。

  • 配管延長工事

配管の種類によって変わりますが、1メートルごとに3,000円程度となります。

  • 室外機の天吊設置

ベランダの天井に、天吊用のボルトが埋め込まれている場合、設置可能になります。

設置費用は7,000~15,000円程度で、架台がある場合、安くなります。

  • 室外機の壁掛け

壁面に専用の架台を取り付けて室外機を設置する方法です。

工事費用は7,000~14,000円程度。

  • 化粧カバーの設置

化粧カバー2メートルまでの費用は5,000~6,000円が目安になります。

延長すると50センチごとに1,000~1,500円といった追加料金が必要になる場合があります。

工事費を少しでも安くするためのポイント

エアコン設置の工事費用をできるだけ安く済ませたいなら、自分に合った業者を選ぶことがポイントです。

当たり前のように感じるかもしれませんが、工事費用もサービスも業者によって変わってくるため、業者選びはとても大事なのです。

では、どうやって業者を選べばいいのでしょうか。

  • エアコン設置の条件をチェックする

設置するエアコンの機種、エアコンを設置するために穴あけ工事は必要かどうか、設置する壁の材質は何かなど、エアコンを設置する前に必要な項目について確認しておきましょう。

業者によっては穴あけ工事を標準設置工事内に入れているところもありますので、事前チェックをしておくと、標準取付工事内で済む可能性が出てきます。

  • 量販店の比較

エアコンは、標準設置工事付きで販売されていることが多く、購入先の量販店が取付工事をします。

量販店によって工事内容や追加料金の設定は変わってくるので、購入前に複数の量販店を比較してみましょう。

  • 複数の業者から見積もりを取る

工事前に見積もりを出してくれる業者は多いです。

見積もりは通常無料ですので、複数の業者に問い合わせて見積もりを出してもらいましょう。

そうすることで、工事費用の比較ができるほか、業者の対応なども把握できます。

ときどき、一般的な費用の相場よりもずっと安い見積もりを提示してくる業者がいますが、注意が必要です。

エアコンの取付は予想以上に複雑で、予期せぬ作業が発生することも多くあります。

そうした場合、業者の対応にかかわってきますので、金額だけでなく信頼できる業者かどうかも見極めることが大事です。

おすすめ工事業者3社

設置工事をしているおすすめの業者3社をピックアップしてご紹介します。標準設置工事費用などを比較し、業者選びの参考にしてください。

  • ヤマダ電機

アース端子接続や真空引き、配管穴あけ工事といったプラスアルファが標準取付工事に含まれているのが特徴です。

標準設置工事費は9,515円(3.6kwまで)から。

サイト「ヤマダウェブ」では、追加料金の内容や費用を詳細に掲載しているほか、施工前の見積もり依頼も可能。

標準取付工事から電気工事、追加工事など様々な工事に対応しています。

https://www.yamada-denkiweb.com/info/wcontents/kouji_aircon.html

  • エアコン本舗

エアコンの販売と工事の専門店。

標準取付工事費は15,800円から(2.2KW~3.6KW)で、穴あけ工事は含まれていません。

メーカー保証と同等の内容を保証する5年間の延長保証など、保証が充実しています。

工事可能地域は東京都、神奈川県、埼玉県です。

サイトでは、工事の詳細や料金などがチェックできます。

https://aircon-honpo.shop-pro.jp/?mode=f1

  • Elehome(エレホーム)

業界最安値に挑戦しているとするエアコン取り付け業者。

工事を手がけた年数・件数ともに実績があります。

全国各地に営業所を持ち、幅広く対応、見積もりも受け付けています。

新規エアコンの設置費用は12,500円からで、真空引きも含まれているのが特徴です。

中古エアコン設置費用は6,400円から。

http://www.ele-home.co.jp/toritukesetumei2/

失敗しないエアコン設置工事業者を選ぶために

複雑で難しいエアコンの設置は、業者に任せるのが一番です。

標準設置工事の内容は業者によって違いがあるので、標準設置工事以内で収めたい場合は、内容が充実しているところを選ぶと良いでしょう。

また、追加工事の内容や料金を明確に示し、保証などサービスを充実させているところもおすすめです。

エアコンを快適に使うため、設置工事を依頼する業者は金銭面とサービス面から比較することがポイントと言えます。