いざマンションを選ぶとき、「どの階を選ぶのか?」は大きなポイントではありませんか?
契約をすれば簡単には引っ越しが出来ませんから、戸建て住宅を購入するのと同じくらい慎重に選びたいものですよね?
そこで今回はマンションの1階を検討しているあなたのために、1階を選ぶメリット・デメリットをそれぞれ5つのポイントで紹介!
あなたが納得してマンション選びをするためのコツをわかりやすく解説します。
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このページでわかること
1. マンション1階に住む5つのメリット
1-1. 生活音に神経質にならずに済む
マンションは共同住宅ですから、どの階に住むにしても音に対して神経質になってしまいますよね?ただどうにもならないのが生活音です。
特に子供が小さい場合、夜泣きや話し声、部屋の中を走り回る音などは子どもがいない世帯にとっては騒音と感じることが多いです。
とはいえ子育てをしている以上、こうした音はどうにも対処のしようがないことです。
ただ1階に住めば、少なくとも下の階のことを気にする必要はなくなります。
家から一歩外に出ればいろいろな制約が付いて回ります。
その上家に帰ってからも下の階を気にして子どもたちを遊ばせるとなると、親だけでなく子どもにも窮屈な思いをさせてしまいます。
その点でいえば1階は生活音に神経質にならずに子育てが出来る理想的な場所です。
そのため「家では子どもたちを自由に遊ばせたい」という子育てファミリーに人気があります。
1-2. エレベーターを使わない暮らしが出来る
高層階に住んでいるとエレベーターは欠かせない設備です。
でもエレベーターは便利なだけではありません。
エレベーターは箱型の移動ツールですから、一度中に入れば希望する階に到着するまで締め切られた空間に閉じ込められます。
しかも最近はこの密室の空間を悪用した犯罪も多発しています。
さらにエレベーターの数も限られています。
特に利用者が集中する時間帯になるとなかなかエレベーターがやってきません。
しかも時間に追われているときほどエレベーターが混雑しています。
ところが1階の場合、そもそもエレベーターを利用する必要がありません。
マンションの入口から専用の通路を通ればストレートに玄関までたどり着きます。
ですから狭い密室の空間で置換などの犯罪行為に巻き込まれる危険もありませんし、待ち時間でイライラすることもありません。
また自転車を玄関前に移動するときにも、入り口のスロープを使って直接持ち込めばよいので他のエレベーター利用者に迷惑がかかることもありません。
これをもう少しわかりやすく言い換えると「マンションだけど戸建て住宅のような暮らし方が出来る」とも表現できます。
1-3. 床下収納がある
マンションの場合、建築構造の関係で同じマンションでも設置できる設備・出来ない設備があります。
もちろんハイグレードマンションの場合はあらゆるニーズに対応するためにほとんどの設備が備え付けられていますが、一般的な価格のマンションではやはり制約があります。
特に床下収納については「1階のみ」となっていることが多いです。
マンションの収納スペースは限られているので、床下に収納が付いているというのはとてもお得です。
特に特売日に大量に購入した食料品や飲料水のストックには多くの人が悩んでいるはずです。
でも床下収納があれば全てまとめて収納できます。
ですから収納棚を新たに増やす必要もありません。
また必要な時に床下から取り出せばよいだけなので、消耗品のストック場所としては最高です。
さらに急な来客があった時にも便利です。
部屋中に散らかっていたものを一つひとつ片付けるとなれば時間もかかりますが、お客さんが帰るまでの応急処置であれば一気に床下収納に放り込んでしまうという裏技も使えます。
1-4. 庭がある暮らしが楽しめる
マンション1階の場合、専用の庭が付いているケースが多いです。
マンションによっては使用料がかかる場合もありますが、その使用料もかなり低額です。
周りに建物があるとどうしても日当たりが悪くなりがちなのですが、専用の庭があれば物干し台を使って布団を干すこともできます。
これであれば多少日当たりに問題があっても、プラスマイナス0になります。
さらに専用の庭がありますから、マンション生活で諦めていた庭造りを楽しむこともできます。
ガーデニングとは違い自然の土に触れることが出来る時間は、生活に潤いを与えてくれます。
家庭菜園に挑戦することもできますので栽培から収穫、さらには調理をする楽しみや食べる楽しみも味わうことができます。
こうした暮らしが出来るのも1階マンションを選ぶメリット!
マンションでありながら戸建て住宅のように暮らせるという点では大きなメリットといえるでしょう。
1-5. 値段が安い
マンション1階のメリットばかりをまずは紹介していますが、1階を選ぶということにはデメリットもあります。
1階に暮らすメリットに共感が出来る人にとってはそうしたデメリットは特に問題にならないのですが、一般的なマンション購入希望者を例にすると1階はデメリットだらけだと感じる人の方が多いです。
つまり全体的なニーズから考えてみるとマンションの1階は、2階以上と比べると人気がないのです。
それでも販売する側としては「完売」が目標です。
ですから販売側としては価格にメリットを感じてもらえる工夫をします。
率直に言ってしまえば「ほかの階よりも値段が安い!」ということです。
立地条件や部屋の内装が同じ部屋であれば、間違いなく1階の方が価格は安く設定されています。
ですから価格の面でやや厳しいと感じている場合でも、1階を選べば購入できるケースが多いです。
2. マンション1階に住む5つのデメリット
2-1. 防犯対策が大変
マンション1階の場合、2階以上と比べると犯罪発生率が急激に上がります。
マンションの裏側に駐車場がある場合、駐車場側から直接玄関がある通路に入ることもできる専用の通用口がありますよね?
実はこの場所が防犯カメラの死角になっていることがあります。
犯罪者の多くはターゲットとするマンションの状況は一通り下調べしています。
もちろんその時には防犯カメラの位置や死角となる場所などもチェックします。
さらに管理人が管理人室から席を外すタイミングまで調べていることもあります。
このように周到に準備して犯行に及ぶ犯罪者にとってリスクの少ないマンションの1階は格好のターゲットです。
それだけに1階の場合は「ピッキング対策用のキーに変更する」「ベランダには洗濯物を干さない」「窓やドアを2ロック式にする」「庭に防犯用の砂利を敷く」などしっかりとした防犯対策をしておく必要があります。
ただここまでやったとしても犯罪者に狙われることはあります。
しかも個人的に行った防犯対策の費用は自費となりますので、家賃や購入価格が安くても防犯対策にかかる費用が差額よりも高くなるケースがあります。
2-2. 虫が多い
マンション1階で多く耳にするのが「虫が出る」という苦情です。
これは専用の庭があるということも考えれば仕方のないことかもしれません。
蚊やハエなどは網戸などで徹底的にガードする方法もありますが、ゴキブリのようにわずかな隙間から部屋の中に入り込む虫の対策は大変です。
しかも一度巣を作られると、巣ごと駆除しない限りいつまでも虫との戦いは続きます。
「虫が気にならない」という人であればデメリットとは感じないかもしれませんが、虫が苦手な人にとっては「虫が出やすい」というだけで大きなデメリットとなります。
2-3. 洗濯物を干すスペースが狭い
専用の庭があるマンション1階の場合、比較的ベランダが狭く設定されています。
ただし洗濯物を干すにしても防犯上の理由から、下着類などを外に干せないケースもよくあります。
通行人に見られても特に問題のないタオルやスラックスなどは良いのですが、さすがに堂々と下着類を外に干すのは無理ですよね?となるとせっかく庭があっても外に洗濯物を干せないこともあります。
ただ洗濯物を室内干しにすると、どうしても湿気が気になります。
さらにマンションの周辺に同じような高さの建物があると、部屋の中まで日差しが入ってこず昼間でも暗い印象になります。
これは虫が好む環境ともリンクします。
1階でよく見かける虫の多くは「じめじめした空間」「日差しがあまり入ってこない暗い場所」が大好きです。
その上1階の場合は虫が多いわけですから、虫がよりたくさん集まる状況を作っていることと同じになります。
そこでいろいろなことを総合的に考えてみると、限られたベランダでも家族の人数分の洗濯物を干すことが出来るスペースがない限り1階はデメリットが大きいと言えます。
2-4. 野良猫対策が必要
マンション1階の場合、野良猫の被害で悩んでいる人も少なくありません。
猫好きの人にとってはそれもメリットと感じるかもしれませんが、動物アレルギーを持っている人の場合は健康に直接影響が出るだけに深刻な問題です。
しかも庭が野良猫のトイレとなってしまった場合、糞尿の処理や悪臭で悩む人もいます。
個人的に猫対策をしていても、ペットとして飼われている猫ではないのであまり効果が感じられないことの方が多いです。
2-5. 浸水被害を受けやすい
最近は季節を問わずゲリラ豪雨などの被害が全国各地で深刻化しています。
浸水被害を受けやすいのは戸建て住宅が圧倒的に多いのですが、マンションの1階は戸建て住宅と同じような環境にありますので2階以上とは違い浸水の被害を受けやすいです。
しかもマンションを契約するときに加入する火災保険には「水害保証」が含まれていないものの方が多いです。
実際に浸水などの被害が想定されるのはマンションの中でも1階に限定されますから、仲介業者としても契約者から申し出がない限りほとんど紹介しません。
ただ今後も異常気象が続くと予測されているだけに、リスクに対する備えは必要です。
保証を追加することで万が一のときの保証は受けられますが、保険料はその分上乗せされます。
そのことをあなたが損だと考えるのであれば、あえてマンションの1階を選ぶメリットはないでしょう。
3. マンション1階と2階以上の違い
マンションの1階の最大の特徴は「マンションなのに戸建て住宅のような暮らしが出来ること」です。
これはマンション1階のメリットでもありデメリットでもあります。
1階を選んだとしてもマンションの基本的なサービスはうけられますから、メリットのみに注目するとすれば「戸建て以上に快適な暮らしが出来る」と言えます。
ただし戸建て住宅にはない「共有設備」「共有スペース」が存在します。
しかもあくまでもマンションは「共同住宅」ですから、住人たちがみな快適に暮らすためのルールが必ず設定されています。
ですから全てが戸建て住宅のようであるとは言えません。
とはいえマンションの2階以上では「マンションらしい暮らし方」しかできません。
「都会的な暮らしが出来る」「充実したサービスが受けられる」「ステータスが違う」という点でいえば1階よりも2階以上の方がメリットはあります。
でもあくまでも「マンション生活」としての暮らし方で、理想を追求したとしてもできないことの方が多いです。
ですからあえて1階と2階以上の違いを言うのであれば、「戸建て感覚で済むことが出来る・出来ない」の違いがこの2つにはあるといえます。
4. マンションの1階はこんな方におすすめ!
4-1. のびのびとした環境で子育てをしたい人
戸建て住宅のような暮らしが出来るマンション1階ですので、子どもの子育てを優先したいと考えているファミリーにはおすすめです。
購入金額の面で考えてもメリットはあります。
同じマンションでも1階は手頃な価格で設定されていますので、20代でも無理なくマンションを購入することが出来ます。
また専用の庭があるので安全な場所で子どもに外遊びをさせることもできます。
さらに庭で家庭菜園やガーデニングをするのであれば、都会であっても緑に触れる暮らしが実現できます。
4-2. 子育て後の老夫婦
子育ても終わり夫婦2人で暮らしやすいサイズのマンションを探しているのであれば、マンションの1階を選ぶのがおすすめです。
そもそも階段やエレベーターなどを利用しなくても良いですし、ゴミ出しをするにも1階なので便利です。
また子育てが終わった老夫婦の場合、外出時に遭遇するリスクをどこまで抑えることが出来るかもポイントです。
その点でいえば1階は階段を利用することなく家の中に入ることが出来ますし、管理人が常駐しているマンションであれば何かあった時にすぐに助けを呼ぶことが出来るのもメリットです。
5. マンション1階の部屋が気に入ったらメリット・デメリットを要チェック!
マンションの1階は、メリットもデメリットもあります。
でもそれは2階以上のマンションを選んだとしても同じです。
ただマンションでありながら戸建て感覚で済むことが出来るのは1階だけの特権です。
このことに魅力を感じるのであれば、1階にまつわるデメリットも楽しく乗り切ることが出来るはずです。
どちらにしてもメリット・デメリットはあります。大切なことは「メリットは最大限に活用」「デメリットは上手にメリットに変える」ということです。
それが出来るのであればマンション1階での暮らしは、あなたの理想に近い住まい方になるはずです。




