賃貸でもできる本棚のDIY2選

賃貸マンションの壁の使っていないスペースがもったいないと感じたことはありませんか。壁面収納をすることで、壁を有効活用することができます。

賃貸マンションだから壁面収納はあきらめているという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、壁や天井、床を傷つけずに壁面収納をすることもできるのです。

壁面収納のひとつとして本棚があります。本棚が欲しいと思ったときは、本棚を買う人がほとんどだと思いますが、コストを抑えたいなら自分でつくるのがおすすめです。手間はかかりますが、お部屋の雰囲気に合った自分好みの本棚にすることができます。

1. 賃貸でもできる本棚のDIY2選

本棚を手作りすると、置きたい本の大きさに合わせた本棚をつくることができます。インテリアに合った色に塗り替えるなどして、オリジナルの本棚をつくりましょう。

賃貸マンションでは、釘を使って壁に本棚を設置することはできません。ここでは、賃貸でもできる方法を2つご紹介します。

1-1. ディアウォールで柱を立てる

ディアウォールとは、角材に取り付けて突っ張り棒をつくることができる固定用器具です。1×4材、2×4材といったさまざまなサイズの木材に対応しているディアウォールがありますが、柱に適しているのは2×4材対応のディアウォールになります。

ディアウォールは、木材の両端に取り付けるため2つで1セットになっています。本棚をつくるには角材の柱を2本立てるため、2セット必要です。ばねが入っている方が天井側になるように角材に取り付けます。ばねの力で天井と床を突っ張ることができるというしくみです。

ディアウォールと木材はネット通販で購入することもできますが、角材はホームセンターなどで実際に見てから購入することをおすすめします。ゆがみがあったり反ったりしている角材は柱にするのに向かないため、まっすぐな木材を探す必要があるからです。

角材を買いに行く前に、本棚を設置する場所の天井から床までの距離を正確に測っておきましょう。天井から床までの距離と同じ長さの角材ではディアウォールを取り付けることができないため、少し短いものを購入することが必要です。

ディアウォールの説明書には、天井までの距離と比べて45mm短い角材を使うことと記載されていますが、強度を高くするために40mm短い角材を使用するという方も多いです。ノコギリを持っている方は長めの角材を購入して自分で切ってもよいですが、ホームセンターのカットサービスを利用すると便利です。

ディアウォールは天井と床を傷つけずに設置できますが、天井に向かって力を入れて押し付けるため、慎重に作業しないと天井を傷つけるおそれがあります。天井が高いと、ひとりで設置するのは難しいこともあります。

柱を2本立てたら、柱に穴を開けて棚受けを取り付けます。棚受けは、左右が同じ高さになるように取り付ける必要があります。棚受けが水平になっていないと、棚板を置いたときに斜めになってしまい、見た目も使い勝手も悪くなってしまうからです。手間はかかりますが、そのつど床からの距離を測って丁寧に作業するようにしましょう。

棚受けの取り付けが終わったら、棚板を乗せて本棚の完成です。

1-2. 壁美人を取り付ける

壁美人とは、ホッチキスを使って壁に取り付けることでフックとして使えるアイテムです。先に紹介したディアウォールは壁を傷つけませんが、壁美人を使うと壁にホッチキスの穴が開くことになります。

賃貸契約が終了して退去するときには、借主はお部屋を元の状態に戻してから大家さんに返還する原状回復義務がありますが、ホッチキスの穴があっても壁の修復費用を請求されることはほとんどないと言われています。国土交通省が出しているガイドラインでは、画びょうの穴は原状回復の対象外とされているため、それよりも小さいホッチキスの穴も対象外と考えられるからです。

ホッチキスの針はすぐに外れてしまうのではないかと思うかもしれませんが、石膏ボードに打ち込むと横方向と下方向の耐荷重が大きくなります。賃貸マンションの壁は多くがコンクリートでできていますが、中には石膏ボードを使用した乾式戸境壁の物件もあり、その場合はホッチキスの針が刺さらないため壁美人を使用することはできません。

また、石膏ボードの中でも硬質石膏ボードにはホッチキスの針が刺さりません。ホッチキスの針が壁に刺されば石膏ボードであることがわかるので、壁美人を購入する前に確認しておきましょう。

壁美人はフックになっているため、壁に取り付けたらそのままの状態で小物などを引っ掛けて使用することも可能ですが、本棚にする場合には壁美人を2つ取り付けて木箱を置きます。木箱は完成品を購入してもよいですが、木材を組み合わせてつくることもできます。

木箱には、壁美人のフックに引っ掛けるための受け金具を2つ取り付けます。2つの壁美人の間の距離と2つの受け金具の間の距離がぴったり同じになるように、正確に測ってから取り付けるようにしましょう。

2. 賃貸で本棚をDIYするためにおすすめな便利グッズ

ディアウォールで柱を立てて本棚をつくる場合に、棚受けレールを取り付けると可動棚にすることができます。可動棚にすると、棚受けレールに引っ掛けるフックの高さを変えることで、棚板の高さを調節することができます。棚受け金具の上に棚板を置くだけの固定式の棚よりも設置するのに手間がかかりますが使い勝手がよくなります。

本棚をつくる際に使用する木材には、塗料を塗るのが一般的です。DIYをする人に人気の塗料のひとつとしてワトコオイルがあります。植物由来であるため身体にやさしく、木材の表面に膜をつくらないため通気性の妨げにならない木材用オイルです。

ワトコオイルを塗ると、だんだんと木材の内部に浸透していきます。時間を置いてから、浸透しなかった分を拭き取って乾燥させます。木目に沿って拭き取るのがポイントです。

3. 賃貸で本棚をDIYする場合の注意点

本は重量が大きいため、本棚の耐荷重に注意する必要があります。あまり重い本を置かない場合でも、左右どちらかに偏って置くのではなく、均等に置くように心がけましょう。

多くの本を置きたい場合は、長い棚板を使ってひとつの本棚にまとめて置こうと考えがちですが、そうすると本棚の耐荷重を超える可能性があります。長い棚板を使うほど多くの本を置くことができますが、耐荷重は短い棚板を使う場合と変わらないことを意識することが重要です。ひとつの本棚にまとめて置くのではなく、2つの本棚をつくる方が安全です。

壁美人を使用した本棚をつくる場合、ホッチキスの針はサビにくいものを選ぶようにしましょう。ホッチキスの針がサビると、壁に色が移ってしまいます。その場合の壁の汚れは原状回復の対象となり、壁の修復費用を負担しなければならなくなるので注意が必要です。心配であれば時々ホッチキスを外して付け直すとよいでしょう。

 

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4. まとめ

使っていない壁を有効活用する方法のひとつとして、本棚のDIYをご紹介しました。壁面本棚は独立した本棚よりもスペースを占領しないため、お部屋の広さを変えずに本が収納できるようになります。

本棚を自分でつくるのは大変ですが、木材選びから組立てまで自分で行うと達成感がありますし、きっとお気に入りの本棚になるでしょう。ここで紹介した注意点を意識して、あなただけの本棚をつくってみてください。