賃貸物件に入居するにあたって、様々な契約をすると思います。
そのなかで、賃貸物件への入居の契約と同時に求められるのが「火災保険への加入」です。
賃貸物件の契約時に、不動産会社から言われて火災保険の加入をしたものの、火災保険の内容や物件退去時の解約方法、中途解約、先払いのことなど、わからないことも多いですね。
賃貸物件を退去する時になってあわてることがないように、火災保険のことをよく理解しておきましょう。
今回は、賃貸物件を退去する際に知っておきたい「火災保険」についてわかりやすく解説していきます。
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このページでわかること
1. 賃貸の退去時、火災保険はどうするの?
引越しには様々な手続きがありますので、限られた時間のなかで手続きをしないといけませんね。
そうしたなかで、火災保険のことは忘れてしまいがちですが、実は大切な手続きの一つだと言えます。
賃貸物件を退去したからといって、自動的に火災保険が解約されるものではありません。
ですから自分で解約の手続きを行なう必要があります。
賃貸物件を借りる際には、火災保険を加入する契約を交しますが、物件を退去する際にも同様に、代理店や保険会社とのやりとりをすることになります。
火災保険の中途解約することはいつでも行なえますので、賃貸物件の退去が決まった時点で一度連絡しましょう。
万が一、火災保険の解約を忘れてしまっても、大きな支障をきたすことはありません。
ですが、先に余分に支払っていた保険料が、戻ってこないことを覚えておくと良いでしょう。
また、新たな賃貸物件であっても住所変更を行なえば、継続して今までの火災保険を適用することもできます。
煩わしい契約が面倒なようであれば、合わせて検討してみても良いかも知れません。
2.退去時の火災保険の解約方法
では、実際に物件を退去する際の火災保険の解約方法をご紹介します。
賃貸物件を退去するにあたっては、前もって不動産屋さんや大家さんに伝えますね。
その時に火災保険の解約を希望する旨も、保険会社や代理店に連絡するようにしましょう。
大きな会社だとコールセンターで対応してくれるので、時間をかけずに手続きを進めることができますよ。
保険料の返金に関しての手続きを希望すれば、スムーズに進めてくれることでしょう。
火災保険の解約に関しては、不動産屋さんや大家さんのなかには、説明をしないケースもありますので、自分からすすんで解約をするようにしましょう。
保険の解約にあたって賃貸物件の退去を申し入れれば、すぐに手続きをとってくれます。
前もって連絡をしておけば、郵送で解約書類一式を送付してくれるので、時間的余裕をもって連絡をすることが大切です。
3.解約時、返金はあるのか?
前項でも少し触れましたが、保険料を前払いしているケースであれば、一般的には解約時にお金が戻ってきます。
この返金される保険料は解約返戻金と言われ、1ヶ月以上の契約がある場合に残りの期間を算出し、契約に基づいて返金してくれる仕組みになっています。
多くの人が「火災保険は掛捨て」というイメージを持っているようですが、実はそうではなく、保険の契約内容に従い、解約をすることできちんと返金してもらえるようになっています。
もし火災保険の解約をするにあたって、連絡先がわからないのであれば、火災保険の保険証券を見てください。
表面部分に取り扱い代理店の記載があり、その欄に対応してもらえる連絡先が明記されています。
ここ最近ではインターネットを経由して、ダイレクトに手続きおこなえる保険会社もありますので、時間に左右されることなく解約できて非常に便利ですね。
解約の返金については、退去してしまった後では過去に遡ることができません。
あくまで、解約をした日からの計算になります。
解約の手続きが遅くなるほど、解約返戻金は少なくなってしまいます。
特にまとめて支払っている場合は、退去時には解約を忘れずに行なうようにしましょう。
3-1. 契約期間途中での解約の場合
契約期間途中に解約をする場合、事前に支払っていたお金がある時には当然ながら、そのお金が戻ってきます。
また、反対に追加でかかる保険料を請求されるケースもありますので、注意しておきましょう。
3-2.保険料を先払いしている場合
賃貸借契約を交わす場合、2年契約をするのが一般的です。
そのことから、火災保険の契約も2年というケースが多く、将来の火災保険料の分も先払いする仕組みになっています。
契約の途中で解約する場合には、余計に支払っている解約返戻金を受け取ることができます。
ですが、全額戻ってくるわけではなく、賃貸契約した期間や住み始めて経過した年月などによって変わります。
この条件は保険会社によっても変わり、解約返戻金の算出にも影響します。
月単位での計算になるケースが多いので、保険の満期日まで1ヶ月を切っている場合は、お金が戻ってこないのが一般的です。
いずれにしても、火災保険を契約した際の書類に記載があるので、早めに確認しておくようにしましょう。
3-3. 退去時に解約し忘れていた場合
火災保険の解約を忘れてしまった場合は、そのまま満期日まで火災保険の契約は継続されてしまいます。
転居してる場合には、満期日になると自動的に契約はなくなりますが、注意したいのが転居先でも同じ様に火災保険の契約を交してしまうケースです。
同じ期間に両方の火災保険に加入したとしても、決して保障の内容が2倍になることはありません。
4. 賃貸退去費用を請求された!どこまで火災保険が適用される?
引越しには新たな入居先の敷金・礼金や、多くの費用がかかりますので、できる限り退去時の出費は抑えたいものですね。
しかしながら、想定外の退去費用を求められてしまうことはよくあることです。
その時になってあわててないように、火災保険の適用範囲を知っておきましょう。
火災保険と聞くと火災時だけの適用にも思いますが、実はそれ以外の保障もされるケースがありますので、あらかじめ知っておくといざという時に便利です。
火災保険のなかには、家財保険や借家人賠償責任保険とも呼ばれるものがあり、火災保険の保障範囲内になっています。
保険の契約内容によっても変わりますが、一般的には風災や水災などの自然災害、盗難や水もれなどの故意ではない過失、破損等などにも適用されます。
賃貸退去費用で請求される場合は、この破損に該当するケースがあります。
火災保険の契約内容を確認しても分からない場合には、保険会社に問い合わせてみることをおすすめします。
また、新たに賃貸物件に入居する際には、火災保険の加入時に内容や価格を比較してから契約をするようにしましょう。
一見不必要にも思える火災保険ですが、保険内容によっては保障内容が多く、役立ちます。
予測できない万が一の際に自分だけでなく、第三者や大家さんを守る役割を果たしている大切な保険なのです。
5.まとめ
賃貸物件の入居に伴い、様々な契約を行ないますが、同じ様に退去時にも手続きが必要になってくることは容易に想像できると思います。
手続きをギリギリで進めてしまうと、見落としや間違いなども発生しがちです。
火災保険については、大きなトラブルに発展しなくとも、解約時に返ってくるお金もあるので、損をしないためにもきちんと解約の手続きをするようにしましょう。
今回は一般的な火災保険の内容に関してご説明しました。
火災保険の詳細内容や手続きなどが違う場合もあります。
心配や不安が残るようであれば、加入している火災保険会社に問い合わせてみましょう。




