賃貸の食洗機の置き方|設置許可と機種選びの注意点まとめ

近年、食洗機(食器洗浄機)を設置している家庭が増えていると言われます。

賃貸住宅では、設備に含まれていないものを設置する場合、あらかじめ許可が必要になることがあります。

そこで、今回は賃貸で食洗機を置く時に気になる設置許可の要不要や機種選びのポイント、設置する場合の注意点などを紹介します。

結論からいうと、食洗機の設置許可は基本的に不要であると考えられます。

ただし、設置する場合には注意点がいくつかあります。

 

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1. 賃貸でも食洗機なら設置許可不要?

賃貸住宅では、退去時に原状回復が必要となる家電製品の場合は、設置許可が必要になるのが一般的です。

そこで、食洗機の種類で考えてみましょう。

「ビルトインタイプ」と呼ばれる食洗機はかなり細かな設置工事が必要で、原状回復も大掛かりになり設置の許可がおりないことがほとんどです。

無許可で取り付けてしまった場合は、退去に莫大な原状回復費が請求されますので、やめておきましょう。

基本的に許可不要なタイプは、一般的な後付けタイプ(卓上型)の場合です。

専門的な工事は不要で、説明書を見れば誰でも比較的簡単に設置することができます。

手順としては3つあります。

  1. 分岐水栓の取り付け(これがちょっと手間)
  2. 給水・排水ホースの取り付け
  3. コンセントにつなげる

万が一の場合を考慮し、退去時にトラブルになってしまわないように、導入する際には管理会社さん、またはオーナーさんに許可を取りましょう。

卓上タイプの場合には原状回復可能なので、その旨を報告すれば許可が下りることがほとんどです。

もしかしたらそんな事言わなくても良いよと言われるくらいかもしれません。

ですが、退去時になんらかの問題や疑いが出ないように、設置許可は取ったほうが良いですよ。


食洗機は高額な大型家電ではありますが、最近では「家族との時間を取りたい」「共働きだから家事の負担減らしたい」という理由で多くの人が利用しています。

「キッチンに設置する家電の一つ」としての立場を確立しつつあります。

2. 賃貸で食洗機を後付けする場合の置き方のコツ

2-1. 設置場所によって食洗機のドアタイプを選ぶ

食洗機のドアタイプには、ドアが上に開くタイプと、手前に開くタイプがあります。

賃貸住宅の場合は、食洗器の設置場所によってドアタイプを選ぶのがポイントになります。

たとえば、設置場所の上部にスペースがない場合は、手前にドアが開く「下位機種」を選ぶことになります。

逆にシンクの一部に設置棚を作ったり作業台に置く場合は、ドアが上に開くタイプの「上位機種」の方が使いやすいです。

2-2. 音もポイントになる

食洗機は便利な家電製品ですが、実際に使っている人からは「音が気になる」という声も聞こえてきます。

通常手洗いで食器を洗っている程度の音ですので、それほど大きな音ではないのですが、それでも音が気になるという人はいるのです。

この場合は「消音タイプ」を選ぶのがおすすめです。

食洗機を使えば、食器洗いの手間が大幅にカットされますので、プライベートな時間をより多くもつことができます。

「帰って、食事をして、片づけをして、お風呂に入ったらあとは寝るだけ」だった生活も、「食事をしたら食洗機に洗い物を入れ、作業が終わるまではのんびり本やテレビを見てからお風呂」という生活に変わります。

ただ、この時に「音」が気になるようでは、せっかくのゆとりの時間も台無しになってしまいますよね。

もちろん、消音タイプの食洗機の場合、通常のものよりも割高にはなります。

でも購入時にプラスαの出費だけで、音を気にせずプライベートな時間を過ごせるのだとすれば、消音タイプのほうがお得かもしれません。

2-3. スペースがないなら食洗機専用置台がおすすめ

どんなに工夫をしてもシンク脇にも調理台にも食洗機を置くスペースがないのであれば、思い切って専用置台を使ってみてください。

専用置台であれば、シンクのすぐそばに設置することができます。

また、専用置台があれば、調理台に直接食洗機の底が設置しないようになっているので、食洗機のせいで調理スペースがなくなってしまうことも避けられます。

もちろん食洗器専用の置台ですから耐荷重は十分あります。

ですから、標準タイプの食洗機であっても、棚が壊れて食洗機が倒れてしまうということはありません。

ちなみにDIY(自分で工夫してインテリアなどを改善すること)で棚を作るという人もいますが、シンクの近くで使う食洗機ですのでよほどしっかりと棚を作らないと、すぐに腐食やガタが来てしまうおそれがあります。

棚にのせるのは高額な食洗機ですから、ここは安全を優先して専用の食洗機置台を使うほうがオススメです。

3. 賃貸で使える食洗機の種類と選び方の注意点

3-1. 食洗機の設置場所を決めてから購入する

食洗機といっても「標準タイプ」や「プチタイプ」など、さまざまな種類があり、タイプによって本体の大きさは変わります。

また、あらかじめ設備として設置されているビルトインタイプと後付けタイプ(卓上型)があります。

食洗機を後付けタイプにする場合、家族の人数にあったサイズの食洗機を選ぶことが重要になります。

家族の人数が多くなるほど、大きなサイズの食洗機が必要となります。

せっかく食洗機を購入しても人数分の食器が一度に洗えないようでは、手放しに「便利な家電」とは言えません。

そこで、サイズが重要になるのです。

加えて、サイズとともに、設置場所の検討も重要になります。

大きなサイズの食洗機は、設置スペースがない可能性があるからです。

ですから、家族の人数に合わせて選ぶのも1つのポイントですが、食洗機の設置場所のことも考えてサイズ選びをすることも大事なポイントになります。

3-2. コンセントとシンクの近くにしか設置できない

食洗機は、水を必要とする家電です。

洗うためには水が必要ですし、水洗い後の排水もあります。

ですから食洗機を置く場所の第一条件は、「シンクの近くである」ということです。

これによって給水・排水の問題がクリアになります。

加えて、食洗機は電気を必要とします。

そこで、設置場所の近くにコンセントがあることが必要になります。

近くにコンセントがない場合でも延長コードで対応はできますが、この場合は延長コードの処理をきちんとしておかないと、作業中にコードが足に引っかかってしまうなどの危険があります。

3-3. 蛇口にあった分岐水栓を選ぶ

食洗機は、シンクの蛇口に取り付ける分岐水栓がなければ使うことができません。

食器を洗う水を引き込むために必要になるのが分岐水栓です。

蛇口のタイプによって、取り付けるべき分岐水栓が変わってきますので、蛇口にあった分岐水栓を選ぶ必要があります。

規格に合った分岐水栓を使わないと、水漏れの原因にもなりますし、蛇口本体が壊れてしまう可能性もあります。

もしも蛇口が壊れてしまえば、費用はご自身で全て払うことになりますし、退去時に原状回復費用を請求されます。

もし、そこであらかじめ設置の連絡が入っており、入居時よりもグレードの上がった水栓になっていれば、元の水栓にグレードダウンをわざわざさせずにそのままで良いことになるかもしれません。

もちろん、周辺の設置物に影響がなく、しっかりした状態で設置されていればの話です。

「人からモノを借りた際には、借りた時かそれ以上にキレイな状態で返す」

お部屋も人から借りているものです。

長期間借りるものですので経年劣化により100%元に戻すのは困難ですが、それ以外の部分で借りた状態に戻すのは原状回復義務です。

退去時のお部屋の汚れで、その人の人となりが見えるものです。

4. 食洗機の設置工事の方法

分岐水栓の取り付け工事は、専門の技術がなくてもできます。

キッチンのシンクに合う分岐水栓を準備し、それを蛇口に取り付けます。

きちんと取り付けができたら、今度は食洗機本体につながっている給水ホースと水栓をつなぎます。

最後に同じく本体についている排水ホースをシンク内に入れます。

ここで普段の調理の邪魔にならないように、排水ホースをきちんとシンクに固定しておくことがポイントです。

設置作業はこれで終わりです。

あとは本体のスイッチをコンセントにつなげば、すぐに使うことができるようになります。

ちなみに、分岐水栓の設置を専門業者に依頼する方法もあります。

自分で作業ができなくても、こうした専門業者に依頼すれば、簡単に分岐水栓を取り付けることができます。

給水・排水ホースの長さを確認する

本体にも給水・排水ホースは設置されていますが、食洗機の設置場所によっては付属のホースではシンクまで届かないこともあります。

でも日常の動作を考えたときに「どうしてもこの場所しか置くことができない!」ということもよくあります。

このような時には、設置場所からシンクまで確実に届く長さの給水・排水ホースを別途準備する必要があります。

「いざ設置してみたら足りなかった」ではやっぱりガッカリしてしまいますよね。

購入する前に設置場所を決めたら、設置場所からシンクまでの距離もきちんと測っておくことも大切ですよ。

5. まとめ

一度でも食洗機を使ったことがある人は「二度と食洗機のない生活に戻れない!」というほど、食洗機の力は大きいです。

しかも設備に穴をあけるような大掛かりな工事は必要ありませんので、比較的楽に導入が可能です。

家での過ごし方に大きな変化をもたらすことができる家電が食洗機ですので、一度検討してみてはいかがでしょうか。