賃貸物件を探していると、さまざまな条件を目にしますよね。
その1つが「ピアノ不可」物件です。
「物件内でピアノを弾いてはいけない」という物件ですが、ここで1つ疑問が浮かんできます。
それは、「キーボードや電子ピアノも禁止なのか?」ということです。
ピアノ不可物件であっても、キーボードや電子ピアノを使って練習をしたいという方もいるでしょう。
そこで今回は、ピアノ不可物件ではキーボードや電子ピアノも禁止なのかなど、ピアノ不可物件について詳しくご紹介します。
無用な騒音トラブルを引き起こさないためにも、ピアノ不可物件に住む場合は事前にしっかりと確認しておきましょう。
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このページでわかること
「ピアノ不可」の賃貸物件はキーボードや電子ピアノも禁止?
ピアノ不可物件において、キーボードや電子ピアノの使用も禁止なのでしょうか。
これには以下の2つの答えが考えられます。
どちらが正解か考えてみてください。
- あくまで「ピアノ不可」なのでキーボードや電子ピアノはOK
- 「ピアノ不可」は楽器全般禁止という意味なので、キーボードや電子ピアノも禁止
たしかに、言葉だけを見れば1つ目のような答えに行き着くような気持ちも分かります。
しかし、賃貸物件において「ピアノ不可」とされている物件は、楽器全般を禁止していると考えられており、たとえキーボードや電子ピアノであっても使用することはできません。
そのため、2番の「キーボードや電子ピアノも禁止」が結論となります。
(参照:電子ピアノならアパートで弾いても平気?意外と知らない騒音トラブル https://offer.able.co.jp/oshieteagent/room/electric-piano/)
騒音トラブル防止!キーボードや電子ピアノの使用は大家に相談を
「ピアノ不可物件=キーボードや電子ピアノも禁止」であっても、ピアノとキーボードや電子ピアノは全くの別物です。
騒音という面について比べると、ピアノの音を小さくすることはできませんが、キーボードや電子ピアノであればヘッドホンを接続することができ、音を外部に漏らさない工夫も可能です。
そのため、「ピアノ不可物件であってもキーボードや電子ピアノならOKなのでは?」と考える人が数多くいます。
それでは、なぜピアノ不可物件ではキーボードや電子ピアノも禁止されるのでしょうか。
結論から申し上げると、「ピアノやキーボード・電子ピアノから発生する騒音は、音色だけでないから」です。
もちろん、音色は騒音トラブルの代表例ですが、それ以外の音も騒音トラブルにつながりかねません。
たとえば、「ペダルを踏む音・振動」「鍵盤を叩く音」などです。
これらを完全に対策することは、キーボードや電子ピアノであっても不可能です。
そのため、ピアノ不可物件ではピアノだけでなくキーボードや電子ピアノも禁止とされています。
無用な騒音トラブルを引き起こさないためには、「ピアノ不可と記載してある物件では、キーボードや電子ピアノも使用しない」「どうしてもキーボードや電子ピアノを使用したい場合は、事前に大家さんに相談する」ことを徹底するとよいでしょう。
許可されるかはわかりませんが、騒音対策をしっかりしている場合などに認められる場合があります。
ピアノの演奏は基本的に禁止されている
上記の内容を踏まえて、「ピアノ不可と契約書に書いていなければピアノを演奏してもいい」と考える人もいるでしょう。
確かに、物件を借りる際に必要となる賃貸借契約書に「ピアノ不可」と記載されていなければ、ピアノやキーボード・電子ピアノを使用しても追い出されることはないでしょう。
しかし実際は、楽器の使用について何も記載されていないことはほとんどありません。
国土交通省が作成している賃貸借契約書のひな形である「賃貸住宅標準契約書」にも、禁止される行為として「ピアノ等の演奏を行うこと」が挙げられています。
この標準契約書を元に、各不動産会社や大家さんがさらに細かく禁止事項などを定めています。(参照元:国土交通省 賃貸住宅標準契約書https://www.mlit.go.jp/common/000991359.pdf)
つまり、賃貸物件においてピアノ等の演奏は原則禁止されており、例外的に「ピアノ可」と記載された物件のみ演奏できるということです。
原則禁止、例外的に可ということを覚えておきましょう。
そのため、どうしてもピアノやキーボード・電子ピアノを自宅で練習したいという方は、あらかじめ防音設備などが整えられている「ピアノ可」物件を探すことをおすすめします。
その他の騒音トラブルの具体例
賃貸物件において、騒音トラブルは頻発しています。
ピアノ等の使用だけでなく、以下のようなものも騒音トラブルの原因になりかねません。
- 足音
- テレビやオーディオの音
- 深夜の時間帯における掃除機・洗濯機などの使用音
- ペットの鳴き声
住民同士がストレスなく生活していくためには、入居者それぞれが騒音に配慮することが大切です。
キーボードや電子ピアノを黙って使用してしたのがバレた場合
前述の通り、ピアノ不可物件におけるキーボードや電子ピアノの使用は禁止です。
万が一、黙ってキーボードや電子ピアノを使用していたのがバレた場合、どのような対応を迫られるのでしょうか。
気になるのは、キーボードや電子ピアノの使用によって「退去させられるかどうか」ではないでしょうか。
結論から申し上げると、ピアノ不可物件でキーボードや電子ピアノを黙って使用していたのがバレると、退去させられる可能性はあります。
しかし、実際に退去させられるかどうかは、以下の3つのポイントにかかっています。
- 契約時にピアノ禁止を伝えられているか
- キーボードや電子ピアノの使用を黙認していないか
- 何度も注意されているか
それぞれ詳しく見ていきます。
契約時にピアノ禁止を伝えられているか
先ほど説明したように、賃貸物件の契約書には「ピアノ可・不可」「楽器可・不可」などの記載があることが一般的です。
これらの記載があることで、入居者に「この物件はピアノを弾いてはいけないんだな」と確認させることができるからです。
そのため、契約書に「ピアノ不可」という記載がない場合、キーボードや電子ピアノを使用して注意されたとしても、いきなり退去させられることはありません。
キーボードや電子ピアノの使用を黙認していないか
キーボードや電子ピアノを長い期間使用していて、1回も注意されていない場合、みなさんはどう思うでしょうか。
「キーボードや電子ピアノならOKなんだな」と思う人もいるでしょう。
このように、キーボードや電子ピアノの使用を「黙認」していると考えられる場合、その後に注意をされたとしてもいきなり退去させられることはありません。
何度も注意されているか
今回の記事を読むまで「ピアノ不可物件でもキーボードや電子ピアノの使用はOKだと思っていた」という人もいるでしょう。
このように、勘違いによってピアノ不可物件でキーボードや電子ピアノを使用してしまった人が、1度の使用でいきなり退去させられるのはあまりに酷です。
そのため、楽器の使用によって入居者を退去させるためには、「何度も注意したが止めなかった」ことが必要だと考えられています。
大家さんとしても勘違いで使用してしまった人を追い出すつもりはなく、悪質な入居者のみを退去させられれば十分だからです。
以上の3つの条件を満たしてしまうと、キーボードや電子ピアノの使用によって退去させられることがあります。
賃貸トラブル第一位は「騒音」 キーボードや電子ピアノの使用は慎重に!
賃貸物件におけるトラブルは、さまざまな場面で起こります。例えば、
- ゴミ出し
- 駐車場の使用方法
- 共用部分でのマナー
- ペットの飼い方
など、例を挙げるとキリがありません。
その中でも代表的なトラブルが「騒音トラブル」です。
特にピアノやキーボード・電子ピアノは、人によっては不快でしかなく、生活の妨げになるためトラブルに発展しやすい傾向にあります。
賃貸物件においてキーボードや電子ピアノを使用する際は、事前に大家さんに相談するなど、慎重を期して行ってください。




