賃貸マンションの設備は「万全」とは言えません。
使い続ければ劣化する部品もありますし、築年数が古くなるほど老朽化によって設備が故障することもあります。
でもある日突然マンションの設備が故障してしまったら、何をどうすればいいかわからずパニックになってしまいますよね?
そこで今回は賃貸マンションの設備が故障したときの正しい対処法を解説!
故障が見つかった時点ですぐに始めるべきことや連絡先、対処法などをわかりやすく説明していきます。
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このページでわかること
1. 賃貸マンションの設備が故障した場合の連絡先と対処法
賃貸マンションの設備が故障した場合、放置するのはNGです。
放置した結果さらに状況が悪くなった場合には、借主であるあなたにも責任が発生する場合があります。
1-1. 賃貸マンションの設備故障でよくある例
エアコンか動かなくなった
エアコンの内部は、あなたが想像している以上に複雑です。
精密機械だらけといっても過言じゃありません。
エアコンのフィルターのつまりが原因で効きが悪くなることはありますが、そのことが原因で本体そのものが動かなくなることはありません。
この場合は故障している可能性があります。
給湯器が使えない
給湯器のスイッチが使えない場合は、設備の故障が考えられます。
スイッチ内部の接触不良であれば、ボタンを何度かおしているうちにつくことがあります。
でもこれを試してみても全く効果がない場合は給湯器の故障が考えられます。
換気扇を回しても全く効果がない
換気扇のスイッチを入れても全く効果を実感できない場合は、換気扇本体の故障または換気扇ダクトの老朽化が原因である可能性があります。
そのままにしていると調理中の煙が部屋の中に充満し、火災報知器が誤作動する可能性もあります。
床がはがれる
フローリングの床も、部屋の状態によって老朽化します。フローリングの一部がはがれたり、表面の木材が浮き上がっている場合もあります。
これは経年劣化の可能性があるので、修理の必要があると考えた方がよいでしょう。
天井や壁にカビ・よごれ・シミが出来る
賃貸マンションの天井や壁にカビが生えた時には、設備に何らかの不備が起きていることも考えた方がよいです。
特に天井の場合は水漏れなどの影響でシミやカビが出来ることがあります。
ただし注意してほしいのは、自己判断でカビや汚れ・シミなどの処理をしないことです。
賃貸マンションの天井や壁にはクロスが張られていますが、クロスについた汚れは簡単には取れません。
またクロスの材質によっては使ってはいけない薬剤もあります。
自分で汚れを落とそうと思ってやったことが余計にひどくなる(しみになる)こともあります。
この場合も「あなたが汚した」と判断されればその費用はあなたが負担することになります。
1-2. 連絡先
家主
設備の故障があった場合、基本的に家主に修理する責任があります。
ですから家主に直接連絡が取れる(または同じマンションに住んでいる)のであれば、すぐに連絡をして故障の状態を伝えましょう。
管理会社
最近の賃貸マンションでは、管理を不動産会社に一括してお願いしている家主の方が多いです。
そのため設備の故障の窓口も管理会社で受け付けています。
また家主とのトラブルを避けたい人もいますよね?この場合も管理会社に連絡するのが一番です。
管理会社に連絡をすれば家主への連絡はもちろん、故障状況の確認や修理の手配などもすべて一括で対応してくれます。
マンションの管理人
マンションに常駐している管理人がいる場合は、管理人に直接相談するのも一つの方法です。
管理人は管理会社が派遣していることが多いので、管理会社への連絡も代行してくれる場合があります。
1-3. 対処法
まず初めに「何が故障しているか」確認しよう
賃貸マンションの設備の故障は、いつ起こるかわかりません。
「少し前から調子が悪かったな」というケースもあれば、「昨日まで全く問題なかったのに急に使えなくなった」というケースもあります。
ただどちらの場合でもそのままの状態で放置することは絶対にNGです。
もちろん設備そのものが故障して動かなくなっていることも考えられますが、場合によってはあなたの単純な操作ミスが原因で動かなくないだけかもしれません。
いずれにしても大事なことは「何が故障しているのか」を調べることです。
故障がわかったら触らない
明らかに設備の故障であるとわかったら、とにかくそれ以上触らないでください。
マンションの設備は専門家でなければ修理できないものの方が多いです。
しかも不用意に設備に触ったせいで、余計に故障個所が広がることもあります。
さらに怖いのがガス関係です。
給湯器やガスレンジなどガス関係の設備は、一歩間違えれば大惨事を引き起こします。
火事の原因になることもありますし、一酸化炭素中毒になって命を落とす危険もあります。
写真や動画を撮る
状況をより詳しく管理者に伝えるために、設備が故障した場所を写真で撮っておくようにしましょう。
壁の破損やカビなどの場合は、写真を撮ることで状況を判断できます。
電気系統やガス関係が故障している場合は、写真を撮っただけでは故障の状況を記録できません。
このような場合はスマホや携帯電話を使って動画を撮影しておくと効果的です。
管理者へ連絡する
設備の故障の可能性が高いと判断出来たら、速やかに管理者に連絡をしましょう。
設備の故障を知りつつその状況を管理者に報告しなかった場合は、「故障を知っていたのにわざと放置していた」と判断されあなたにも責任が出てくる可能性があります。
連絡する時には「故障の場所」「故障の状態」を説明します。
その上で今後どのように対応すればよいか確認してください。
管理者からの指示通りに行動すれば、基本的にあなたが責任を負うことはありません。
2. 賃貸マンション設備が故障した場合の費用負担
賃貸マンションの設備が故障した場合は、基本的に費用の負担は家主にあります。
ただし例外はあります。
2-1. 賃貸借契約書で「修繕費用は借主が負担」となっている場合
家賃が安い物件や古い賃貸マンションの場合、契約の中で「修繕費用は借主が負担」とある場合があります。
この場合は設備の故障であっても家主が修理費を負担することはありません。
賃貸借契約書に書かれていない設備が故障した場合
賃貸契約の際に見せられる「賃貸借契約書」には、設備に関する項目もあります。
ここに書かれている設備は「マンション契約に含まれている設備」です。
ですから修理が必要になった場合は家主が責任をもって費用を負担します。
ところが賃貸借契約書に書かれていない設備が故障した場合、家主にはその修理にかかる費用を負担する責任はありません。
そもそも契約書に書かれていないのに入居の段階で置かれている設備は、前の住人が置いて行った物です。
主にエアコン、ガスコンロなどがこれに当たるのですが、使うか使わないかはあなた次第です。
将来故障したとしても家主は責任を取りませんし、故障したものを処分するのもあなたです。
つまり前の住人の持ち物のせいで費用を負担したくないのなら、入居前に撤去を要請すればよいのです。
特にエアコンの場合、処理をするにはリサイクル料が発生します。
新しいエアコンに取り換えるにしても、古いエアコンの撤去費用と処分費用が追加でかかってきます。
ですから将来このような設備故障のトラブルに巻き込まれたくないのであれば、契約書をきちんと確認する必要があります。
そして契約書に書かれていない設備に関しては、入居時にすべて撤去してもらうのがおすすめです。
自己判断で修理業者を依頼した場合
管理会社に連絡をせずあなたの判断で修理業者を依頼した場合、修理にかかった費用はあなたが負担する可能性が高いです。
原則として設備の不備・故障を報告することは入居者の義務です。
そのルールを守らずに費用だけを請求したとしても、「あなたが勝手にやったことでしょ?」と逆に訴えられる可能性もあります。
とにかく分譲マンションとは違い賃貸マンションなのですから、賃貸契約に書かれたルールを守って正しく対処するようにしましょう。
3. 賃貸マンション設備の故障は放置しない
賃貸マンションの設備の故障は、放置するほど損をします。
故障した状態が続けばあなたの日常生活にも影響が出てきますよね?
ただあなたの損はそれだけではありません。
もしも故障した場所が重大な欠陥を起こしていたとすれば、それが原因でマンション全体に大きな影響が出ることもあります。
また故障が分かった時点ですぐに修理をしていれば費用が軽くて済んだものも、放置していたために修理できず交換が必要になることもあります。
ケースバイケースではありますが、あなたが意図的に管理者に対して連絡をしていなかったのであればあなたの責任は免れません。
場合によっては高額な修理費を請求されることもあります。
とにかく故障を放置してよいことは一つもありません。
ですから面倒でも速やかに管理者に連絡をするようにしてくださいね。
4. 設備の故障で被害を受けた場合の対処法や保険について
設備の故障で被害を受けた場合、その被害内容の保証をどこまでしてくれるのかが問題ですよね?
最も気になるのは修理費です。
設備故障の修理費に関しては、基本的に家主が負担します。
明らかにあなたが原因で故障した場合を除けばこれは保証されますので、それほど気にすることはありません。
ただし設備の故障によって家財が壊れるなどの被害も場合によってはあります。
この場合の補償は、あなたが賃貸契約をしたときにどのような保険に加入したのかによって内容が変わります。
一般的に賃貸契約と同時に加入するのが火災保険ですが、火災保険の補償内容では壊れた家財の保証は対象外です。
ただし借主が加入できる保険は火災保険だけではありません。
中には家財の損害を補償する保険もあります。
保証額は最大2000万円ですので、万が一に備えてこのような補償が受けられる保険に切り替えることも大事ですよ。
5. まとめ
賃貸マンションの設備の故障が見つかった時は、自分で何とかしようと思わないことが絶対条件です。
被害を最小限に抑えるためには、速やかに管理者に連絡することが大事です。
また修理・取り換えが完了するまでは管理者からの指示に従うことも大切です。
自己判断で行動した場合、本来費用を負担する必要がないあなたが高額な修理費用の請求を受けるかもしれません。
トラブルに巻き込まれないためにも、早めの連絡と指示の徹底は守ってくださいね!




