賃貸マンションでは、キッチンにガスコンロがある場合とない場合があります。
ガスコンロがない場合は基本的に自分で準備が必要になりますが、備え付けの場合も賃貸契約書の内容次第で検討した方が良いものもあります。
そこで今回は賃貸マンションのガスコンロにまつわるあなたの疑問・不安を徹底解説!
ガスコンロの選び方の基本から購入の際に注意したいことまで、賃貸マンションのガスコンロについて分かりやすく紹介していきます。
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このページでわかること
1. 賃貸マンションの選び方【ガスコンロ編】
賃貸マンションに入居したとしても、日常生活を始めるためにはまず「キッチンが使えるようにすること」が大事です。
お湯を沸かしてカップラーメンを食べるにしても、ガスコンロがなければお湯は沸かせません。
ただしガスコンロは「ガスの種類」によって専用のコンロがあります。
種類にあったガスコンロでない場合、ガス漏れや不燃火の危険があります。
最悪の場合、あなたの部屋のガスコンロが原因でマンションが火事になってしまうこともあります。
1-1. ガスは大きく分けると2種類ある
賃貸マンションで使用されているガスの種類は「都市ガス」と「プロパンガス(LPガス)」の2種類に大きく分かれます。
プロパンガスを使用している場合は、専用のガスコンロの規格は日本全国ほぼ共通しています。
ですから違う地域から引っ越してくる場合でも「旧住居・新住居共にプロパンガスを使用している」であれば、それまで使っていたガスコンロを持ち込んで使用しても特に問題はありません。
ところが都市ガスの場合はやや複雑です。
都市ガスといっても「熱量」によっていくつかの種類があります。
熱量に合わせて適合するガスコンロが変わってくるのですが、それを知るにはコンロに書かれている「数字とアルファベットの組み合わせでできた記号」をチェックする必要があります。
都市ガスの中でもオーソドックスな種類であれば、適合するガスコンロには「12A13A」と書かれています。
これは都市ガスの種類の中で「13A」または「12A」に適しているコンロということになります。
ところが都市ガス用のガスコンロの中には、これとは違う記号が書かれている場合もあります。
この場合はガスの熱量の種類が違うので、それぞれにあったガスコンロを選ぶ必要があります。
ちなみに熱量のランクは全部で7つに分かれます。
最も熱量が高いのが13Aで、熱量は10,000~15,000Kcal/㎥です。
これに対して熱量が最も低いのはL3(4A、4B、4C)で、熱量は3,600~4,500Kcal/㎥です。
最も熱量が高い種類と低い種類を比較しただけでもこれだけの違いがあるのですから、最初に「ガスの種類にあったガスコンロを選ばないと大変なことになる」といった意味が分かってもらえましたよね?
1-2. マンション備え付けの場合と自分で用意する場合
賃貸マンションではガスコンロは必ずしも備え付けられているということではありません。
賃貸契約書の「設備に関すること」で備え付けられている設備の内訳の中にガスコンロが入っていない場合は、自分で用意をする必要があります。
1-3. 設備には含まれていないのにガスコンロが備え付けられている場合
賃貸契約書の中の「備え付けられている設備」の欄にガスコンロが含まれていないのに、入居時にガスコンロが置かれている場合があります。
この場合は注意が必要です。
契約書の中の設備に含まれていないのにガスコンロがあるということは、「前の住人がそのまま残していった」ということが考えられます。
もしも前の住人が残していったガスコンロが新品同様であれば、正直言ってあなたの得です。
なにしろわざわざ購入する必要もないですし、状態もほぼ新品なのですから少なくとも数年は故障・取り換えの心配はありません。
ところが置かれていたガスコンロが古い場合は、あなたの判断が必要です。
そもそも貸主である家主さん側としては「まだ使えそうだから、使うのならどうぞ」というスタンスでおいています。
ただしあくまでも設備としてはつけているのではないのですから、将来壊れたとしても家主さんは交換しません。
ただ貸契約書の設備の欄に「ガスコンロあり」とありさらにガスコンロが備え付けられている場合は、将来故障した時には修理または取り換えの費用を家主さんが負うことになります。
ちなみにkの場合は、壊れたからと言って借主のあなたが自己判断で修理・交換することはできません。
つまり新居にガスコンロが備え付けられている場合でも、賃貸契約書の設備の欄に「ガスコンロの設置あり」と書かれているかを事前に確認をしなければいけないということなのです。
1-3. マンション備え付けガスコンロの種類
トッププレートの種類
コンロの天板にあたる部分を「トッププレート」といいます。
トッププレートのサイズには2種類ありますが、賃貸マンションでは幅60cmが定番です。
トッププレートの材質は「ホーロー」「ガラスコート」「ガラストップ」の3つが主流です。
それぞれに長所と短所があります。材質の性能が良くなるほど使いやすくなりますが、購入価格は高くなります。
どのタイプの材質を選ぶのかは、購入するあなた次第です。
ただあえておすすめするのであれば、「機能性と耐久性を重視したい」ならガラストップが断然おすすめです。
逆に「賃貸だから安いもので構わない」というのであれば、値段の安さと傷が目立ちにくいホーローがおすすめです。
大バーナーの位置
賃貸マンションのガスコンロで1口コンロというのはほとんど見かけません。
最低でも2口コンロですし、キッチンが充実している場合は3口コンロです。
ここで問題になるのは、普段よく使う「標準バーナー」と「大バーナー」の位置です。
大バーナーは標準バーナーよりも火力が強いので、中華料理や炒め物などに重宝します。
ただし火力が強いということは「壁側に大バーナーがあると危険」となります。
そのためキッチンに合わせて大バーナーの位置を選べるように、ガスコンロでは左右それぞれに大バーナーが設置されているタイプが販売されています。
ですから新たに購入する時には、ガスコンロの設置場所の壁の位置を確認します。
そして壁とは反対の位置に大バーナーが配置されているガスコンロを選ぶのが、火災を予防するポイントになります。
IHコンロ
IHコンロは正しくは「IHクッキングヒーター」といいます。
種類は3タイプに分かれますが、自分でコンロを準備するのであれば、「据え置きタイプ」と「持ち運びタイプ」の2つから選ぶことになります。
据え置きタイプは、2口IH(ガスコンロでいえば“2口コンロ”タイプのこと)が主流です。
設置する場所もガスコンロ台に直接置くだけなので、とにかく簡単です。
しかもガスコンロのように専門スタッフが取付工事をする必要もありませんのでお手軽です。
持ち運びタイプも基本的には同じです。ただ一般的に1口IHなので、卓上用調理器具として使うのが一般的です。
1人暮らしであればそれほど問題はありませんが、パートナーや家族と暮らすのであればガスコンロの代わりとして使うのはあまりおすすめしません。
ただし値段は非常に安いです。
2. 賃貸マンションのガスコンロを自分で用意する場合の3つのポイント
2-1. 契約しているガスの種類を事前にチェックする
契約しているガスの種類によって、安全に使用が出来るガスコンロの種類が変わります。
規格に適しているものを選ぶことは、安全なだけでなく燃費にも関係してきます。
ガス料金を節約したいのであれば、ガスの種類にあったコンロを選ぶことも大事なポイントです。
2-2. ガス台のサイズは内見で必ずチェックすること
ガスの種類は賃貸契約書を確認することでもチェックできますが、ガス台の広さについては内見でチェックするしかありません。
しかも引っ越し当日からコンロを使いたいのであれば、ガスの取り付け作業は引っ越し当日までに済ませなければいけません。
つまり新しいコンロは引っ越し当日までに購入する必要があるのです。
ただし賃貸マンションの場合、ガス台の広さに違いがあります。
狭いガス台に大きなガスコンロを置くことはできません。
かといって広いガス台に小さなガスコンロを置けば、隙間が出来てゴミが溜まりやすくなります。
さらに幅だけでなく奥行きもチェックが必要です。特に3口コンロは2口コンロよりも奥行きがあります。
ガス台の広さが2口コンロ分しかないのであれば、コンロの幅に余裕があっても台からガスコンロが飛び出してしまいます。
しかもガスコンロは決して安い買い物ではありません。
ですから、ちょっとしたミスで買い直しをするとなれば、その分引っ越しにかかる費用に負担がかかります。
そうならないためにも、必ず内見ではガス台の広さをチェックしてくださいね。
2-3. ガス代の設置は引っ越し業者のオプションサービスを利用するのがおすすめ
引っ越しシーズンになると、ガス会社も取付工事の予約でいっぱいになります。
せっかく新居にあったガスコンロを準備していても、取り付け工事が終わらなければ使うことが出来ません。
しかも繁忙期になると、ガスコンロの設置工事日が引っ越しから数日~10日程度遅れることもあります。
これでは困ってしまいますよね?
そこでおすすめしたいのが、引っ越し業者のオプションサービスです。
各引越し業者では、荷物の運搬作業以外に様々なオプションサービスも受け付けています。
もちろん利用すれば追加料金がかかりますが、引っ越し後すぐに使えるようにしておきたいガスコンロの取り付け工事サービスだけは利用しておきたいものです。
ただ利用をするにしても、引っ越し直前になってオプションサービスを申し込んでしまうと希望通りに設置工事が出来るとは限りません。
追加費用を払ってサービスを利用するのですから、確実に設置工事をしてもらうためにも引っ越し費用の見積もりの段階で申し込みをするのが賢い利用方法です。
3. まとめ
賃貸マンションのガスコンロにまつわる疑問・不安をまとめて紹介してみましたが、あなたのお引越しのヒントになったでしょうか?
どのようなガスコンロを選ぶのかについても気になる問題ですが、それ以前に「契約内容に設備としてコンロが含まれているのか?」ということを調べることも大事です。
将来ガスコンロが原因でトラブルにならないためにも、入居前には賃貸契約書の「設備に関する項目」をキチンと確認してください。
また理想のガスコンロを選ぶには「内見でのチェック」も大事だということを覚えておきましょう。
細かなことではありますが、これが賃貸マンションのガスコンロでトラブルに巻き込まれない大事なポイントですよ。




