進学や就職でこれまでの実家暮らしから一人暮らしを始める、結婚を機に引越すなどで物件を借りる際に行うのが賃貸契約です。
賃貸契約をする前に、知っておきたい注意事項やチェックポイントについて紹介します。
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1. 賃貸契約する前に気を付けること
部屋を借りる際に行う賃貸借契約で、注意事項を順番に説明していきます。
1-1. 賃貸借契約書と重要事項説明
お部屋探しをする際は不動産屋に行きますよね。
ただ不動産屋が実際にそれぞれの物件を所有しているわけではありません。
お部屋を借りる際の契約は大家さんや不動産管理会社と行うものです。
賃貸借契約書は大家さんや不動産管理会社と交わすもので、重要事項説明は不動産管理会社または不動産仲介会社で説明を受けるものです。
1-2. 賃貸借契約書の確認
賃貸借契約書には、家賃や敷金、礼金、退去時の注意事項などが記載されています。
特に退去時には「〇か月前までに申告」などと書いてありますので、注意してください。
引越すときには入居のことにばかりに注目しがちですが、退去時の敷金返還についても説明が行われます。
退去時にトラブルにならないよう、きちんと確認しておきましょう。
1-3. 重要事項の説明を受ける
基本的には、大家さんや不動産管理会社との契約書は郵送でやりとりされます。
そのため質問などは、不動産仲介会社で受ける重要事項説明時にまとめて行うことになります。
契約をすると契約書の内容に全て同意したことになりますので、ここできちんと質問をすることで疑問を残したまま契約をすることがないようにしましょう。
大事なことはメモに残しておくといいですよ。
2. 賃貸借契約書のチェックポイント9つ
ここからは、賃貸借契約を結ぶ前にしっかりとチェックしておきたいことを具体的に紹介していきます。
2-1. 契約期間と更新について
基本的には契約期間は2年間です。
しかし知っておいてほしいのは「2年間は住み続けなければいけない」という意味ではないということです。
契約期間とは「続けて住むことができる最長期間」と覚えておきましょう。
途中で引越すことになったからといって、違約金が発生することはありませんが、あまりに短期間での引越しとなると、違約金がかかる場合がありますので注意してください。
また、取り壊しなどの予定がなければ、契約期間を越えて住み続けることができる場合がほとんどです。
その際には契約期間を更新することになります。
更新には家賃の1か月分などの更新料がかかることがあります。
更新料は敷金のように返還されませんので、更新の方法や更新料に関してはきちんと確認しておきましょう。
2-3. 家賃、管理費(共益費)、支払い、滞納時の決まりについて
毎月の家賃とは別に、共有部の電灯の交換や掃除などの管理費の支払いが必要なことがあります。
家賃と管理費を合計したものが毎月の支払い額になります。
支払いの方法は、大家さんや不動産管理会社の銀行口座に振込み、または保証会社からの引き落としが一般的です。
また入居時にそのつもりがなくても、やむをえない事情で家賃を滞納してしまった場合はどうなるのか、ということを念のため確認しておきましょう。
滞納が重なれば退去することになりますが、どのような流れになるのかを知っておく必要があります。
2-4. 敷金について
敷金とは入居時に払う初期費用の1つです。
家賃の1か月または2か月分というのが通常です。
このお金は厳密には大家さんに預けておくお金ですので、部屋の使用方法に問題がなければ返還されます。
しかし、壁紙などを破損したり設備を壊してしまった場合などは、退去時に敷金から差し引かれ返還されます。
また、退去時のハウスクリーニングなども敷金から引かれますので、返還額に注意しましょう。
2-5. 反社会的勢力の排除
これは、入居者が反社会勢力でないことを確約した上で契約するということと、入居後に反社会勢力だと判明した場合は契約違反となり、大家さんは催告なしに契約を解除できるというものです。
実際に暴力団関係者でなくても、「著しく粗野若しくは乱暴な言動を行い、又は威勢を示すことにより、付近の住民又は通行人に不安を覚えさせるような行為を行う」人のことが、反社会勢力と定義されています。
2-6. 禁止事項について
禁止事項の例としてはペットの飼育、楽器演奏、石油ストーブの使用、無断で長期不在にすること、勝手に他人を同居させること、危険物の持ち込みなどがありますが、契約によって異なります。
違反した場合は契約違反となり、退去を求められることもあるのであらかじめ確認しておきましょう。
2-7. 修繕について
備え付けの設備が壊れたからといって全てが借主負担になるわけではありません。
問題のない使い方をしていたのに壊れてしまった場合は、貸主負担というのが基本です。
一方で故意でなくとも、浴槽を空炊きしてしまって焦がしてしまったなどというのは借主のミスですので、修繕費用は借主負担になります。
ここの取り決めは物件によって変わるので、トラブル防止のためにきちんと確認しておきましょう。
契約書の一番最後に詳しく一覧で書かれていることが多いようです。
2-8. 解約、解除について
契約が解除されるのは禁止事項に違反した場合や、家賃を滞納した場合などです。
ルール違反をすると一方的に契約が解除されることがあります。
貸主にはその権利がありますので、出て行かない場合は裁判となり、莫大なお金を支払うことになります。
2-9. 退去時について
退去時には、入居から時間が経っていることもあり、トラブルが多いようです。
特に敷金の返還についてはきちんと確認しておきましょう。
借主は退去時に部屋の原状回復とクリーニングを行うのが基本です。
原状回復とは一言でいうと「入居前の状態に戻す」ということです。
もちろん、壁の日焼けなどどうしても起こることや、ある程度の傷みは問題ないことが多いです。
しかし、どこまでを原状回復とするのかについてはきちんと確認しておきましょう。
契約書に署名捺印する前に必ず説明を受けた項目ですので、知らないでは通りません。
3. 内見の際にも要確認!入居する住居の実態について
お部屋探しのときに、実際にその部屋の中を確認する作業を内見といいます。
ここからは内見時の注意事項について紹介していきます。
実際にこれから住む部屋になるわけですから、内見をしっかり行うことが快適な暮らしへの第一歩です。
3-1. 壁や畳の状態について
内見時にはその部屋の現状を見ることができます。
なるべく多くの写真を残しておきましょう。
たとえば壁にキズや汚れがあった場合、それが入居前からあるものなのか、入居後にできたものなのかの証拠になります。
自分がつけたものでないものに敷金が使われるのは避けたいですよね。
内見時には、入居までに壁の汚れは取り除かれるのか、畳は新品になるのかなどもあわせて確認しておきましょう。
3-2. インターネットの登録方法
建物にケーブルテレビが導入されている場合などは、大家さん負担で通常よりも割引価格でインターネットを契約することができます。
もちろんインターネットの速さは保証しません。
インターネット回線はどこを選ぶかは自由ですが、部屋に穴開け工事が必要なこともありますので、回線は何が引けるか聞いておきましょう。
インターネット工事とはいえ、勝手に穴をあけると退去時に原状回復費用を請求される恐れがあります。
大家さん、不動産管理会社さんの許可があって初めて行える行為ですので、事前確認をしてくださいと工事業者にも言われるはずです。
Nuro光は通常の回線を利用せず、壁に穴を空けることがありますので早い回線を利用したい場合は注意してください。
その他のインターネット回線は通常、既に壁の中に這わせてあるお部屋がほとんどだと思いますが、とても古い建物ですと無いかもしれませんね。
3-3. 使用している携帯電話の電波状態
意外と入居後に問題になるのが電波状況です。
ご自分の携帯電話の電波がきちんと入るかは要注意事項です。
特に格安SIMや、持ち運びできるWi-Fi機器を利用する場合には、忘れずにチェックしてください。
ちょとびっくりしたのが、電波局がありすぎてどれもこれも拾えるので電池の消耗がすごく電波が逆に悪いという地域があるそうです…
3-4. 住居のマナー状況
部屋としては気に入っていても、隣の部屋がうるさいなどとという理由で退去に至ることもあります。
壁の厚さなどのチェックも重要ですが、廊下部分やベランダにゴミや私物が放置されていないかなど、見える範囲で確認しておくことが重要です。
また、可能であれば時間帯を変えて何度か見にいくと良いでしょう。
昼は静かだから良いと思っていたのに、夜になると大音量で音楽がかかっている場合などがあれば、再検討が必要になります。
4. まとめ
以上賃貸契約時に気をつけることをご紹介しました。
家賃や敷金といったお金の話だけでなく、実際に住むということを想定した上で準備・契約をしていくことが重要です。
これから引越しをお考えという方、ぜひお部屋探しの前には、もう一度この記事を読み返してみてください。




