留学や仕事で、海外に長期滞在する人が増えていますが、まず決めなくていけないことの一つが、「住居」。
ホームステイやルームシェアなど、様々な選択肢がありますが、アパートを借りるときは、「賃貸契約」を結ばなくてはなりません。
その時になって困らないよう、前もって、不動産や契約書ならではの専門英語を覚えておいたほうがBetter!
物件探し、問い合わせ、内見、契約まで、シチュエーションごとに、よく使う英単語&英語表現を、見ていきましょう。
このページでわかること
1. 【海外で賃貸契約!】英語が苦手でも一通り言えるようにしておこう!
「海外で賃貸契約を結ぶ」と聞いただけで、英語の苦手な人は、恐れおののくかもしれません。
確かに、物件を探したり、賃貸契約を結んだりするには、日常会話に加え、専門用語を理解することが必要。
しかし、基本的な不動産英語とフレーズを知っていれば、さほど心配することはありません。
わからなければ、聞き直ってもOK!
英語が母国語でない人には、ゆっくり、解りやすい英語で話してくれる人も多いので、恐れることはありません。
まずは、最低限の不動産英語と、基本的な英語フレーズを学んで、一通り言えるようにしましょう。
2. 【海外で賃貸契約!】まずは物件探し!知っておきたい英語
海外での物件選びは、日本のように不動産仲介会社を使う場合もありますが、ウェブサイトや新聞、友人の紹介、自分で実際に町を歩いたりして、探すケースがほとんどです。
この際困るのが、住宅の種類、室内設備などの英語を理解できない事。
それでは、物件探しで頻出する英単語や英語表現を、見ていきましょう。
2-1. 物件探しに必要な英単語
「rental」とは賃貸物件のことで、物件内容に関する英語は、決して難しいものではありません。
しかし、実は和製英語であったり、日本とは違う使われ方をしたりしている英単語もあるので、正確に覚えておきましょう。
住宅の種類
住宅の種類は主に4種類に分かれています。
- house・・・家
- apartment ・・・賃貸している集合住宅
通常、「apartment building(アパートの建物)」という意味で使われます。
「apartment suite(unit)」は賃貸されているアパートの部屋のこと。 - Condo(Condominium)・・・分譲マンション
- Mansion・・・豪邸
日本の「マンション」とは意味が違うので注意。
何階建ての建物かを表現するときは「story」を使います。
- story・・・○階建ての。例:「four-story building(4階建ての建物)」
借りたい部屋が何階にあるのかを知りたい時は、以下の単語をチェックしましょう。
- basement・・・地下
- ground floor・・・1階
- the ○th floor・・・○階。例:「the 4th floor(4階)」
- attic・・・屋根裏
間取りはLDKではなくBedroomを使う
間取りは、英語で「floor plan」と言います。
日本では、「LDK」を使って間取りを表わしますが、実はこれば和製英語。
英語圏では、主に「bedroom」と「bathroom」を使って表記されます。
<間取りの例>
- studio / bachelor(バチェラー)・・・ワンルーム
- 1bedroom+1bathroom・・・1寝室+1バスルーム+キッチン+リビングルーム+ダイニング
- 2bedroom+2bathroom・・・2寝室+2バスルーム+キッチン+リビングルーム+ダイニング
- 3bedroom+2bathroom+den・・・3寝室+2バスルーム+キッチン+リビングルーム+ダイニング+小部屋
<部屋の名称>
- bedroom・・・寝室
- den・・・書斎などに使われる小部屋
- bathroom・・・「トイレ+洗面台+お風呂」「トイレ+洗面台+シャワーブース」「トイレ+洗面台+お風呂+シャワーブース」のどれか
- half bathroom・・・トイレと洗面台のみ
<広さを表す「平方フィート」>
英語圏では、広さを「平方フィート」で表す場合が多いので、戸惑うでしょう。
平方フィートは、英語で「square-foot(square-feet)」。
「1 ft² =0.09290304㎡(平方メートル/平米)」
例:「500 ft² =46.45152㎡=約30畳=14.05坪」
部屋が広いときは、「large」「big」「spacious」。
狭いときは「small」です。
室内&建物の設備
「amenities」とは、設備のことです。
室内と建物の設備に関する英単語を、確認しましょう。
<室内の設備>
- washer・・・洗濯機
- dryer・・・乾燥機
- laundry・・・洗濯場。「w/d in unit」「in suite laundry」とは、室内に洗濯機と乾燥機が備え付けられていること。
- appliances・・・家庭用家電製品
- stove・・・料理用コンロ
- microwave・・・レンジ
- fridge・・・冷蔵庫
- dishwasher・・・食洗機
- bathroom sink・・・洗面台
- bath tub・・・浴槽
- balcony・・・ベランダ
- screen・・・網戸
- fireplace・・・暖炉
- heater・・・暖房器具
- furniture・・・家具
- furnished・・・家具付きの。「fully furnished」は、「家具がすべてそろっている」という意味
<建物の設備>
- storage area・・・収納スペース。
- bike storage・・・自転車を置くスペース
- common laundry room・・・共同の洗濯ルーム。アパートの場合は、コインランドリーが建物内に設置されている場合が多い
- elevator・・・エレベーター
条件をチェックするための英単語
<物件の空き状況>
- available / vacant(vacancy)・・・空きあり
- occupied / no vacancy・・・空室なし
「waiting list being taken」と書かれていた時は、「今は満室だが、登録しておけば、空き次第連絡する」という意味です。
<最も重要、契約期間・条件>
- rent・・・家賃
- 1 year lease・・・1年契約
- month-to-month lease・・・月極契約
ペットと喫煙の条件の記載があるケースもあり、最近は、建物内は100%禁煙のところが増えています。
- pet friendly・・・ペットを飼っても良い
- no pets・・・ペットお断り
- non-smoker /smoke free・・・禁煙
<水道光熱費など>
物件によっては家賃に含まれるケースもあります。
- utilities・・・電気、ガス、水道などの公共サービス
- hot water・・・温水
- heat・・・暖房
- hydro(electricity)・・・電気
- A/C(air conditioned)・・・エアコン付き
- Internet・・・インターネット
<駐車スペース>
場所によって、追加料金が発生する場合があります。
- street parking・・・路上駐車
- driveway parking・・・自宅の私有車道
- underground parking・・・地下駐車場
2-2. 不動産屋で物件を探す時の英語表現
不動産屋は、英語で「real estate agent」または「realtor(リアルター)」。
物件を探す場合は、こちらの条件をしっかり伝えましょう。
<場所>
I am looking for a one bedroom rental in【町の名前】.
~の1LDKの賃貸物件を探しています。
I am looking for a studio near【場所の名前】.
~の近くのワンルームの賃貸物件を探しています。
<予算>
My budget is between $500 and $700 a month.
毎月の家賃が、500ドルから700ドルまでの物件でお願いします。
良い条件の物件が見つかったら、内見を申し込みましょう。
I would like to take a look at the room.
この物件を見てみたいです。
3.【海外で賃貸契約!】内見をしよう!英語でどう聞く?
3-1. 不動産や家主に英語で問い合わせ
新聞やウェブサイトなど、興味のある物件があった時は、家主にメールか電話で問い合わせをします。
I am interested in the one bedroom rental you advertised on the website.
ウェブサイトに記載されている1LDKの賃貸物件に興味があるのですが、
Is it still available?
まだ、空いていますか?
物件に空きがあった場合は、内見を申し込みます。
Could I take a look at the apartment, please?
部屋を見せていただいてもよいですか?
内見の予約が取れた場合は、物件の場所を確認しましょう。
Could you tell me your address, please?
場所を教えていただけますか?
3-2. 内見時に役立つ英語フレーズ
内見時は、契約時に戸惑わないよう、物件の状態や契約条件などを、しっかり確認しなければなりません。
項目ごとに、必須英語表現を見てみましょう。
物件の状態
<家具の有無>
Is the unit furnished at all?
家具は付いていますか?
<部屋の向き>
Q: Which direction does the unit face?
部屋は何向きですか?
A: It faces west.
西向きです。
<築年数>
Q: How old is the building?
この建物はいつ建てられたのですか?
A: It is 40 years old, but we renovated it last year.
40年前ですが、去年改装したばかりです。
<家電製品>
Q: What appliances are there in the kitchen?
台所には、どんな家電製品がありますか?
A: There are a stove and a fridge.
コンロと冷蔵庫です。
<暖房や空調設備>
Does the unit have A/C or heater?
エアコンか暖房器具はありますか?
<エレベーターの有無>
Q: Does the building have any elevators?
エレベーターはありますか?
A: No, it doesn’t.
いいえ、ありません。
<ランドリー>
Does the unit have a washer and a dryer?
部屋に洗濯機と乾燥機はついていますか?
Is there a laundry room in the building?
建物内に、洗濯室はありますか?
<管理人>
Is there an on-site manager?
建物内に管理人は常駐していますか?
周辺環境
<騒音&治安>
Is it in a quiet and safe neighborhood?
静かで治安の良い場所にありますか?
<利便性>
Is there any public transportation nearby?
公共の交通機関は、近くにありますか?
Yes, there is. It is conveniently located near several bus lines.
はい。すぐ近くを、バスが通っています。
契約条件
<家賃>
How much is the rent a month?
家賃は月にいくらですか?
家賃を交渉したい時は、次の表現を使います。
Is the price negotiable?
家賃の値段を交渉することはできますか?
家賃には、水道やガスなど、公共料金の一部が含まれる場合があります。
Q: What does the rent include?
家賃には何が含まれますか?
A: It includes hot water and heat.
温水と暖房が含まれます。
家賃の値上げが、定期的に行われる場合もあります。
How often and how much does the rent increase?
家賃の値上げがどれくらいの頻度で、いくら上がるのか、教えてください。
家賃の支払い方法や、期日についても質問しましょう。
How can I pay the rent?
家賃はどうやって払えば良いですか?
Q: When is the rent due?
家賃の支払い期限はいつですか?
A: The rent due is last day of every month.
支払期限は月末です。
<敷金(security deposit)>
Q: How much of security deposit do I have to pay?
敷金はいくらですか?
A: The security deposit of a half month rent is required.
月額家賃の半額分の敷金が必要です。
<契約期間>
How long is the lease?
契約期間はどれくらいですか?
A: It is one-year lease.
一年契約です。
<契約解除のペナルティー>
What is the penalty for breaking the lease?
契約を解除した場合のペナルティーはなんですか?
<退去通知>
Q: How much notice is required before moving out?
退去前は、何か月前にお知らせする必要がありますか?
A: One month’s notice is required.
1か月前にお願いします。
「notice」は「通知」という意味です。
入居した後も、「Temporary water shut off notice(一時断水のお知らせ)」など、様々な「notice」が来るので、この単語は覚えておきましょう。
<身元保証人(reference)>
Q: Do I need references?
身元保証人は必要ですか?
「身元保証人」とは、賃借人となる人の会社の上司や友人、以前の家主などに連絡し、賃借人が信頼できる人かどうかを確認します。
「reference(リファレンス)」を求められたら、上司や友人などの連絡先を教えましょう。
<信用調査(credit check)>
Credit check is required.
クレジットチェックが必要です。
海外で物件を賃貸するときには、「credit check」と呼ばれる、賃借人の信用調査をすることが一般的です。
クレジットカードやローンの借入金、支払いの滞納などがないかを調べます。
<保険>
Is renters insurance required?
借家人保険の加入が必要ですか?
<入居可能人数>
Q: How many people are allowed to live in the unit?
アパートには、何人まで入居可能ですか?
A: It is up to 2 people. If more than 3 people live in the unit, additional $50 per person will be charged.
一戸につき二人まで入居可能です。3人以上の場合は、一人につき50ドルの追加料金が発生します。
<駐車場>
Q: Are there any parking spaces for tenants?
駐車場はありますか?
A: Yes, there are. Underground parking is available for an additional fee.
追加料金がかかりますが、地下駐車場を利用できます。
<禁煙の決まり>
Is the building smoke-free?
この建物は禁煙ですか?
<ペットに関する決まり(pet policy)>
Are pets allowed?
ペットは飼えますか?
<入居時期>
When can I move into the suite?
いつ入居できますか?
<緊急連絡先>
Who can I contact in an emergency?
緊急時は、どなたにご連絡すればよいですか?
<仲介手数料>
How much is the broker fee?
不動産屋の仲介料はいくらですか?
4. 【海外で賃貸契約!】いざ、賃貸契約! 英語でトライ!
身元保証人の確認とクレジットチェックを無事に通過し、家主から「入居可能」の連絡がきたら、いよいよ契約です。
契約書の内容と、内見時に確認した条件とが合っているかをチェックし、疑問点があれば質問しましょう。
問題なければ、賃貸契約書へサインして、終了です。
それでは、契約時の英語表現を見てみましょう。
4-1. 知っておきたい英単語
- residential tenancy agreement / lease agreement・・・住宅の賃貸契約書
- landlord・・・家主
- tenant・・・賃借人
- initials(イニシャルズ)・・・名前の頭文字のこと。「Taro Yamada」であれば、イニシャルは「TY」。
- signature(シグニチャー)・・・署名
4-2. 契約時に使う英語表現
Please read this lease agreement carefully.
この賃貸契約書に目を通してください。
If you have any questions, please let me know.
質問があれば、おっしゃってください。
Please initial here.
ここにイニシャルをお願いできますか?
「initial」は動詞で、姓名の頭文字を記入するという意味です。
名詞としても使われ、契約書や書類で、この「initials」の記入を求められることがしばしばあります。
これは、該当箇所を読み、理解したことを意味します。
If it is all right, please sign here.
何も問題がなければ、ここに署名をお願いします。
欧米社会では、署名は、日本の印鑑と同じ効力をもちます。
筆記体で崩して書くのが一般的です。
これは、字体を模倣されないため、という意味合いもあります。
Here is your copy.
こちらが契約の本人控えです。
契約書は、一枚を家主が、もう一枚を賃借人が保管します。
「tenant copy」と書かれているのが、テナント控えです。
5. 【海外で賃貸契約!】契約書について
住居の賃貸契約書は(residential tenancy agreement)は、貸主(landlord)と借主(tenant)が合意の上で署名し、契約日が入った契約書を、双方が一部ずつ保管します。
この契約書の内容を理解するには、法律専門用語やフォーマルな表現を学ぶ必要があります。
条項のタイトルや、詳細な内容を確認するための英単語を、見てきましょう。
5-1. 条項(clause)のタイトルをチェック
「clause」とは、条項のことです。
各条項の冒頭にあるタイトル(表題)をチェックすれば、何について記載されているのかがわかります。
様々な条項のタイトルでよく使われる英単語を、まとめました。
- agreement ・・・契約
- rental period and terms of tenancy・・・契約の開始日&終了日や契約期間
- liquidated damages(リクイディテッド・ダメージズ)・・・損害賠償の予定。【例】中途解約または契約違反により、契約が終了するときは、賃借人は一定額の損害賠償金を家主に払わなくてはならない
- rent and fees・・・家賃および手数料
- security deposit and pet damage deposit・・・敷金及びペット用の敷金
- condition inspections・・・現状確認書・入居チェックリスト
- payment of rent・・・家賃の支払い
- arrears(アリアーズ)・・・家賃や手数料の延滞金
- utilities payment・・・公共料金の支払い
- rent increase・・・家賃の値上げ
- additional occupants・・・追加の居住者
- assign or sublet・・・転貸や又貸し
- waste management・・・ゴミの取り扱い
- common area・・・共用スペース
- entry of rental unit by the landlord・・・家主が入室するときの条件
- ending of the tenancy・・・契約の終了
- overholding・・・賃貸の終了後も居住する賃借人に対する対処
5-2. 詳細な内容を理解する為の英単語
各条項のタイトルを確認したら、さらに詳しい内容を読んでいきます。
この際に頻出する英単語をまとめました。
- the parties・・・契約の当事者
- Act・・・法律
- occupant・・・居住者
- occupy・・・居住する
- month to month basis・・・月極め
- fixed term・・・定期
- tenancy・・・賃借
- agree・・・同意する
- vacate ・・・退去する
- evict・・・立ち退かせる
- breach・・・違反や不履行
- interest・・・利子
- claim・・・請求する
- late payment・・・支払の延滞
- terminate・・・終了する
- obligations ・・・義務
6. まとめ
海外でアパートなどの賃貸契約を結ぶには、不動産や契約書で使われる専門英語を知っておくことは、不可欠です。
物件探しや問い合わせ、内見は、日常会話程度の英語ができる人であれば、今回紹介した不動産関連の英単語・英語表現を活用すれば、十分対応可能です。
賃貸契約書は、日常生活ではあまり使わない、フォーマルな表現や契約用語が並んでいるので、最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、まず条項のタイトルを確認して、だいたいの内容を把握。
その後、細かい内容を読むようにすれば、理解が早まります。
わからないことがあれば、どんどん質問してOK!
多少文法を間違えたり、発音が悪かったりしても、あまり気にする必要はありません
後でトラブルにならないように、賃貸契約書の内容をしっかり理解して、サインしましょう。




