賃貸住宅のリフォームとなると、「傷をつけられない」という大前提があるだけになかなかチャレンジできない人も多いでしょう。
しかし断熱効果が上がれば部屋の快適度がアップするだけでなく、電気代の節約にもつながります。
そこで今回はDIY初心者でも簡単にできるおすすめの断熱DIY術を3選紹介!
原状回復を前提にした誰にでも出来る簡単なDIY術ばかりを集めてみましたので、ぜひ参考にしてくださいね。
このページでわかること
1. 賃貸でもできる断熱DIY3選
1-1. フローリングの上に断熱シートを張る超お手軽DIY
断熱シートは窓だけでなくいろいろな部分に使うことが出来ます。
でも冷気を感じやすいのはやはりフローリングの床ですよね。
そんな時は思い切って断熱シートをフローリング全体に張り付けてしまいましょう。
シートが動かないようにまずはフローリング全体にマスキングテープを貼ります。
その上から両面テープを貼り、端から断熱シートを張り付けていきます。
さらに効果を上げたい場合は、断熱シートの2枚重ねがおすすめです。
1枚から2枚にすることで、床の温度が2℃は変わります。
もちろんその上から絨毯やカーペットを敷くので見た目は気になりません。
「フローリング全体に断熱シートはちょっと…」という人は、ベッドまたは布団を敷く場所だけでも試してみてください!
ベッドであれば断熱シートを敷いていてもベッドで隠れるので、カーペットなどを使わなくても周りからほとんど見えません。
布団派という人も、普段布団を敷くスペースだけにシートを張る方法があります。
布団サイズであれば、じゅうたんやカーペットもオシャレでバリエーションも豊富です。
寝る場所が温かいと睡眠の質も変わってきますので、まずは試してみてくださいね。
1-2. 玄関のドアにプチプチシート
賃貸でも昔の団地のような鉄製のドアが付いている物件ってありますよね。
しかも玄関の下に新聞受けがあって、そこから冷気が入り込んでくるパターンだと玄関周辺の温度がかなり下がります。
筆者の玄関がそのタイプで、どこかの窓を開けると、玄関から風の通る音がします。
この場合は、プチプチシートを使ってドア全体をカバーしてしまう方法がおすすめです。
玄関は部屋の印象を決める大事なところですので、いくら断熱効果が高いといっても梱包用のプチプチシートを張るのはNGです。
ただ最近はオシャレなプチプチシートもたくさんあります。
壁紙のように使えるタイプもあれば、透明シートに花やタイルの模様がプリントされているタイプもあります。
これだけバリエーションがあれば、あなた好みのプチプチシートが見つかるはずです。
ただし問題は「新聞受け」です。
こちらは角がすべてカーブになっているので、シートを張り付けると見た目がカッコ悪くなってしまいます。
そんな時は柄付きのマスキングテープを重ね張りして新聞受け全体をリメイクしましょう。
テープですのでカーブがあってもきれいに仕上げることが出来ますし、冷気が入り込んでくる空気穴を完全に防いでしまうことで断熱効果はさらにアップします。
もちろんマスキングテープですので、原状回復するときにペンキが剥がれることもありません。
ちなみに「リメイクテープ」の場合はペンキの上に張ると、剝がす時にペンキが剥がれます。
あくまでも使うのは「マスキングテープ」ですので注意してくださいね。
ちなみに筆者は玄関のドア枠で突っ張り棒を使ってドアの高さピッタリのカーテンも付けています。
最初はのぞき穴や新聞受けから光が漏れて在宅がわかるので、光がもれない様にという工夫で遮光カーテンを付けたのですが、それが更に一役買ってくれています。
ただし、お部屋の作りによっては湿気でドアが湿って水滴が発生するものもありますので、ご自身の部屋の特徴を把握して行ってくださいね。
1-3. ロングカーテンを取り付ける
断熱の為に2重にカーテンを取り付けている人が多いと思いますが、これだけだとどうしても寒さが気になります。
それならば断熱用にもう一枚カーテンを取り付けてみましょう。
ただし取り付けるカーテンの長さは「天井から床まで」の長さです。
さらにカーテンの幅も窓のサイズに合わせるのではなく、ワンサイズ大きめの窓やドア用のカーテンを取り付けるようなイメージです。
窓が壁の中央にある場合は、窓の幅よりも両サイドに20㎝ずつ余裕を持たせた幅の布を選びます。
そしてカーテンがある場所から20センチ以上離れた位置にツッパリ棒を使ってカーテンを取り付けます。
このビッグサイズカーテンによって、カーテンの隙間から入り込んでくる冷気を完全にシャットアウトします。
部屋の印象もかなり変わるので、「ついでに模様替えもしてみようか?」という人にもおすすめです。
2. 賃貸の断熱DIYにおすすめな便利グッズ
保冷シート
保冷シートといえば、冷凍食品やアイスクリームを購入した時に包むあの銀色のシートのことです。
これは使い方次第でフローリングなどの床だけでなく壁にも使うことが出来ます。
もちろん両面テープで簡単に取り付けることが出来るので、マスキングテープと併せて使えば鉄製の玄関ドアなどにも使えます。
場所を選ばずに使えるうえに比較的安く手に入る材料なので、断熱DIYとしてはおすすめのグッズです。
カーテンカバー
窓からの冷気をシャットアウトする定番アイテムといえばカーテンです。
でもカーテンを取り付ける場合、必ずカーテンレールが必要です。
このカーテンレールの隙間を見逃してはいませんか?
せっかく断熱性の高いカーテンを取り付けたとしても、カーテンレールの隙間から冷気が室内に入り込んできたのでは意味がありません。
そこでこの隙間を埋める「カーテンカバー」がおすすめです。
カーテンカバーといっても必要なのはカーテンレールを取り付けている上の部分だけです。
もっと限定的にいえば、カーテンレールによって出来た窓とカーテンの隙間を埋めるためのカバーです。
ですから手作りで十分OK!
こちらは裁縫が得意な人におすすめの断熱DIYです。
家にある布の端切れをパッチワークしてカバーを使えばインテリアになりますし、カーテンとは色の違う布で作ればオシャレなカーテンカバーになります。
また単なるカバーですから、必要がなくなればカバーを取り外すだけです。
取り付け・取り外しが簡単なところもこのアイテムをおすすめする理由です。
窓ガラス断熱シート(とってもおすすめ)

窓ガラス付近の温度は暖房をつけている部屋でも体感温度が1~2℃は変わりますよね。
これを何とかしたいというのであれば、窓ガラスに直接貼り付けるタイプの「窓ガラス断熱シート」が断然おすすめです。
窓ガラスに直接シートを張ることによって空気の層がガラスの表面にできます。
この空気の層に冷気が流れ込んでいくので、直接冷気が部屋の中に入り込むのを大幅にカットしてくれます。
季節の変わり目には断熱シートの大きなサイズが100均に売っているのをよく見かけます。
使用するサイズによってはマスキングテープも含め、200円+消費税で済むので、とってもお手軽でおすすめです。
筆者はロングカーテンが高かったので、窓の下の部分から入ってくる冷気だけでもと思い、窓に貼りました。
古い賃貸で団地タイプなので、窓は下がすりガラス、上が普通のガラスに分かれている窓のタイプで、下のすりガラス部分を窓枠から覆いました。
感想としては「本当に冷気が来ないので、やって良かった」です。
お客様がいらした時はちょっとかっこ悪いですけど、暖房の設定温度を下げていても平気になりました。
電気代も節約できています。
更に最近は見た目も気にする方に向けて透明シートもありますし、接着シールを使わず水を使って張るシートもあります。
原状回復のことも考えれば、はがしたときにガラスにシールの跡が残りにくいものを選ぶのがおすすめです。
プチプチシート
断熱DIYの定番アイテムです。
見た目は無視してコストと断熱効果だけを優先するのであれば、引っ越しなどで使う梱包用のプチプチシートを使うのがおすすめです。
ホームセンターに行けばメーター売りしていますので、大きな窓に囲まれた部屋でもお金をかけずに断熱DIYが出来ます。
もちろん女子には一人で家にいるときでも、部屋の見た目は大事ですよね?
そんな時には柄付きのプチプチシートがおすすめです。
最近は柄やカラーもいろいろなものがあるので、断熱と併せてプチ模様替えも楽しめます。
そして驚愕のプチプチアートも。。。
ただの梱包材として使われているプチプチもこんなに素敵なアートに生まれ変わる事ができることがあるとわかれば、お部屋のリメイクも楽しくなりそうです!
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3. DIYで賃貸の断熱対策をする場合の注意点
釘を使ってはいけない
本格的な断熱DIYにチャレンジしようとすると壁全体の改造に取り組む人もいますが、どのような方法でDIYするにしても壁に釘で穴をあけるのは絶対にNGです。
画鋲やピン程度の小さな穴であれば原状回復の範囲ではないのですが、ネジや釘などの場合は穴の大きさも穴の深さもあるので退去時には修繕が必要になります。
あくまでも賃貸住宅ですので、退去する時にかかる費用のことも考えてDIYすることが大前提ですよ!
両面テープを使う時はマスキングテープとセットで使う
簡単に断熱シートを壁や窓・玄関のドアなどに張るのも良いのですが、この時に剥がれないために「強力両面テープ」を使ってしまいますよね。
もちろんそのこと自体は問題ないのですが、はがした後のことを考えるとゾッとします!
壁に強力両面テープを貼れば、その部分の壁紙に傷がつきます。
塗装されている玄関のドアだと、はがしたときにテープと一緒にペンキもはがれてしまいます。
これを防ぐためには、両面テープの下地としてマスキングテープを使うのがポイントです。
マスキングテープはもともと養生用のテープなので、一度貼り付けたら簡単に剝がれませんし、セロハンテープの様に劣化してベタベタせず、剝がす時には簡単に剥がれます。
もちろんマスキングテープもテープですから、その上に両面テープをつけることもできます。
さらに原状回復の時には、マスキングテープごとはがせば断熱材だけでなく強力両面テープもきれいにはがすことが出来ますよ。
両面テープを直接お部屋のどこかに使用している方は急いで剥がして!
劣化して剥がれにくくなるので被害が拡大しますし、キレイに剥がれたとしても変色してしまう恐れがあります!
その前にマスキングテープで予防しましょう。
4. 楽しい断熱DIYまとめ
賃貸の断熱DIYのポイントは、シーズン仕様であるという点です。
1度取り付ければずっとつけたままの状態を続けるということではありませんので、「つけやすい」という点も重視したいですが「取り外しが簡単」ということも忘れてほしくないポイントです。
もちろん素材によってコストを抑えて冷気だけをシャットアウトする方法もありますが、オシャレにもこだわりたいのであれば素材選びも大事なポイントです。
いくら断熱のためとはいえ、部屋の家具とのバランスが全く合わないようでは居心地の悪さが強くなります。
せっかく快適に暮らすための断熱DIYなのですから、妥協したくないポイントをしっかりと考えたうえでトライしてみるようにしてくださいね。




