築年数が古い賃貸に住む5つのデメリット

賃貸物件を探す際、ポイントとなるのが築年数。

新しい物件に入居がかなえば気分はいいですし、築浅の物件にこだわってしまう気持ちはよくわかります。

一方、築年数が古い賃貸と聞いただけで、デメリットが浮かんできて敬遠してしまう方もいるのではないでしょうか。

物件探しにおいて、重視すべき点は築年数だけではありません。

家賃や間取り、最寄り駅までの距離や周囲の環境等など、総合的に判断して決めることが重要になってきます。

築年数の古い賃貸物件を選択肢に入れる場合、どんなことに注意したらいいかを考えていきましょう。

 

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築年数が古い賃貸に住む5つのデメリット

経年劣化が進み、古ぼけた建物。

古い物件には、あまりいいイメージは浮かびませんね。

具体的には、次のようなデメリットが挙げられます。

設備、建物が古い

歴史を感じさせる外観、何人もの住人の使用感。特に築30年以上を経た古い物件では、その傾向が顕著となっています。

外観の劣化だけではありません。設備そのものが建築当時のままの物件もあります。

例えば、最近の物件にはほぼついているモニター付きインターフォンがなかったり、あっても昔懐かしいい呼び鈴だったり。

セキュリティ面においても、充実していない可能性も。

玄関の鍵は、昔ながらの鍵がそのままになっており、オートロックなしタイプであることも珍しくありません。

またお風呂は、バランス釜という古いタイプの浴槽がそのまま使われている物件も残っています。

水周り関連は、築年数の古い物件の不安要素の一つだといえます。

耐震など安全面での不安

見た目の劣化以上に気になるのが、建物の耐震性です。

外観の劣化が激しいと、地震の揺れに耐えられず、倒壊してしまうのでは……と不安になってしまいますよね。

耐震性を確認するうえで、一つの目安となるのが1981年です。

地震における安全性は、建築基準法のもと、耐震基準という形で決められています。

耐震基準は何度か見直しが行われており、1981年6月に大きな法改正が行われました。

ただ、1981年6月以降の新しい新耐震基準で建てられた物件であれば、それほど気にするポイントではありません。

間取りが旧式

古い物件は、玄関のドアを開けたらキッチンが丸見えという間取りが珍しくありませんでした。

住まいにおいて、現代ほどプライバシーを重視していなかったからです。

また浴室とキッチン隣り合わせになっていて、脱衣所がない間取りも。

和室が多いのも、古い物件の特徴です。

遮音性、断熱性、気密性に劣る

築年数が古い物件には、木造アパートなどが多く含まれます。

木造は音や揺れをひろいやすいので、防音性は期待できません。

またすき間が多いつくりですから、断熱性や機密性も鉄筋コンクリートや鉄骨構造と比べると劣ることも事実です。

築浅の物件よりも冷暖房費がかかってしまいます。

害虫が住みついている

すき間が多いつくりであることから、害虫の住みかになりやすい側面も。

ただ虫は、築年数よりも物件の周囲の環境に左右される部分が大きいです。

築年数が古い賃貸に住む5つのメリット

ここまで、築年数が古い賃貸のデメリットを並べてみました。

デメリットは、裏を返せばメリットだともいえるのです。

見方によっては、最近の物件にはないたくさんのよさを持っている古い賃貸物件。

築年数が古いゆえの長所、強みをご紹介します。

家賃が良心的

築年数の古い賃貸物件は、近隣の相場に比べお得な料金設定がされていることがほとんど。

家賃を大幅に抑えることが可能です。

収納が多い

先ほど、古い物件の間取りは、デメリットになるとお話しました。

一方で、和室の押し入れは、収納力に優れています。

見かける機会がめっきり減った、天袋(押し入れの上部にある戸棚)がある物件もあり、物持ちな方は、お得感を感じることができますね。

アンティークな趣がある

物の価値は、新しさだけで決まるものではありません。

古きよき時代を感じさせる、その趣こそが古い賃貸物件に住む魅力だといえます。

豊富な物件数から選べる

築浅、新築物件に絞って物件を探していると、選択の幅はどうしても狭まってしまいます。

また人気なだけあって、考えているうちに先約済みになってしまうこともあるでしょう。

一方、築年数の古い賃貸だと、選択肢が広まりますし、落ち着いてゆっくり選ぶこともできるのです。

リフォーム、リノベ物件なら内装は新築同様!?

最近では、築年数の古い物件をリフォームしたり、リノベーションしたりするケースが増えています。

リフォームやリノベーションを行って空き室を少しでも減らしたいとい大家さんが少なくないからです。

最新の独立洗面台やシステムキッチンが配置され、外観は古めでも内部は新築同様という物件もあります。

さらには古い間取りを大幅に改装し、配管や配線まで大きく吐き出し窓などがあるリノベーションを施した物件も登場しています。

築年数が古い賃貸を内見する場合に確認すべき5つのポイント

古い物件だからと築年数だけでシャットアウトするのはもったいない。

まずは内見し、実際の住み心地を確認してみましょう。

耐震補強済みかどうか

築年数の古い物件の耐震性は、1981年6月1日が一つのターニングポイント。

その後2000年6月にも改正が行われています。

耐震性が一番に気になるなら、2000年6月以降に建てられた物件、築18年以内かどうかを判断基準としてチェックするのも考え方の一つです。

さらに木造と鉄骨・鉄筋造など建物の構造によって、耐震性は異なってきます。

その地域の地盤なども関係しますので、築年数だけが基準とはいえません。

場合によっては、耐震補強工事を新たに行った物件もあります。

メンテナンスや現在の管理体制について

新たに耐震補強工事を施していたり、リフォームしたり、リノベーションを行っているということは、大家さんや管理会社の意識が高い証といえます。

共用部分にチラシが散乱していないか、きちんと掃除がされているかなども見ておきたいもの。古くても、メンテナンスがしっかりしている物件は安心して住むことができますね。

水周り

築年数が古い物件の最大の難所が、水周りです。

キッチン、洗面所、お風呂は細かく見ておいたほうがいいでしょう。

汚れはもちろんのこと、臭いもチェック。

特に築30年以上の古い物件では、水道管の傷みなどにも注意が必要です。

蛇口から水が出るか、さび付いた赤い水が出ないか。

蛇口を閉めたときに、必要以上に水滴がたれないかどうかも、試しておくことです。

万が一トラブルが起こった場合には、対応してくれるのかどうか、連絡先なども確認しておきましょう。

また洗濯機置き場はどこにあるのか、どの程度の洗濯機なら置けるのかなども確認しておくことが大切です。

ドラム式などに対応していないケースもあります。

床のきしみ

部屋を歩き回り、きしむ部分がないかどうかも要確認。

特に2階以上に住む場合、下の住人とのトラブルになりかねないからです。

そして古い物件では、エレベーターがなく階段だけのこともあります。

2階以上に住む場合は、こちらもチェックしておくといいでしょう。

電気の容量やコンセントの数

古い物件はコンセントの数少なく、使用できる電気の容量が限定されているケースも。

さらにエアコンの設置についても確認が必要です。

築年数が古い賃貸に入居する前にやっておきたい3つの対策

実際に物件を見て、住んでみてもいいかなと思った方もいるかもしれません。

せっかく住むのだから、ベストな状況で入居したいですよね。

そこで、古い賃貸でも快適に過ごすために、事前準備しておくことをおすすめします。

湿気とり

日本は湿度の高い国です。

築年数に関係なく、湿気対策は不可欠になってきます。

押し入れやクローゼット、玄関など湿気のたまりやすい場所には、除湿剤をおいておきましょう。

除湿機の購入も検討してみましょう。

カビが発生しないよう、防カビくん煙剤を試してみてもいいかもしれません。

換気も大切です。

換気扇がきちんと回るか確認したうえで、扇風機やサーキュレータで空気を循環させておきましょう。

害虫対策

網戸があるかどうか、要チェック。

なければ大家さんや管理会社に相談するか、購入を考えます。

燻煙煙タイプの虫除けをあらかじめ行っておくほか、ホウ酸ダンゴなどの虫除け・忌避用品を欠かさないようにします。

和室を手入れしておく

畳は目に沿って静かに掃除機をかけておきます。

乾いた雑巾で軽く拭いておきましょう。

物を入れる前に押し入れも開けておき、換気するのも忘れないように。

まとめ

物件探しにおいて、築年数が古い=ボロボロの物件という先入観は選択肢を狭めてしまいます。

メンテナンスが行き届き、清潔さを保ちつつ、歴史を感じさせる物件も確かに存在します。

築年数が古い物件のデメリットを頭に入れたうえで、一度物件を見てみませんか。

参考

http://suumo.jp/journal/2011/10/24/8512/

https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00258/

https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00088/

https://www.goodrooms.jp/journal/?p=16930

http://www.homemate.co.jp/useful/rent248/

http://taishinsekkei.com/info/columun02/