2DKをゆとりのあるカッコいいキッチンに変えるには、2DKにありがちな「定番配置」ではなく、新しい発想で配置を考えてみる必要があります。
2DKは、6帖から10帖程度のキッチンスペースとダイキングスペースを兼ねる居室空間です。
くつろぐスペースは意識してつくならければ、ただの食事の場所となってしまいます。
もちろん、今ある家具をそのまま配置換えするだけでも部屋の印象は変わりますが、新たに家具を買い足す場合も、ポイントを覚えておくだけで全く違ったキッチンになります。
今回はレイアウト例として、
- ダイニングとメインルームを繋げて全体で広い空間にする
- コンパクトなキッチンにしてメインルームとメリハリをつける
- 機能性を優先して生活導線に基づいたキッチンにする
という、それぞれお部屋のイメージがガラっと変わる3つのパターンをご用意!
詳しいレイアウトのやり方と、狭いキッチンを広く使うコツを徹底的に解説します!
1. 2DKの間取りにおすすめのキッチン配置例
1-1. 配置例:ダイニングとメインルーム1室をつなげて広々空間
メインルームをダイニングルームにつなげる
メインルームをダイニングの一部にすることで、奥行きのある広いダイニングルームができます。
メインルームのキッチンから見える壁に、インパクトのある大き目のアートを飾れば、視線は自然に部屋の奥へと流れていきます。
この視覚効果によって、ゆとりあるダイニングルームになります。
食器棚はダイニングルームに配置
メインルームがダイニングルームになっているので、食器棚をダイニングルームに配置しても圧迫感がありません。
カウンターテーブルの代わりにダイニングテーブルを配置
ゆっくりとくつろげるダイニングスペースが確保されているので、キッチン側には作業台の代わりになるダイニングテーブルを配置しましょう。
1-2. 配置例:ポップなカラーを取り入れてコンパクトなキッチンを!
冷蔵庫はシンク横に収めてコンパクトな動線を!
コンパクトなキッチンを目指すなら、「コンロ+シンク+冷蔵庫」を一直線のラインに収めるのがポイントです。
これだけだと単調な印象になりますが、あえて冷蔵庫のカラーを変えるとかなり印象が変わりますよ。
さらに、他の家具の色も冷蔵庫に合わせると、ポップで印象的なキッチンになります。
カウンターテーブルでダイニングルームを独立させる
カウンターテーブルでキッチンを独立させてしまいましょう。
ダイニングルームにはダイニングテーブルを置き、キッチンで使ったカラーで統一感を持たせると、スペース的にはきちんと独立しても全体の印象はまとまりが出てきます。
1-3. 配置例:対面キッチンならキッチン内の動線を意識する
冷蔵庫・食器棚はキッチンに収めて動線をコンパクトに!
対面キッチンの場合は、キッチンスペースに冷蔵庫と食器棚を納めます。
シンクの後ろに冷蔵庫、コンロの後ろに食器棚を置くことで、動線がすべてコンパクトに収まります。
その他の調理家電もキッチンの中に専用スペースを設置
生活感が出やすい電子レンジや炊飯器などは、専用の収納棚を作ってキッチンの中に配置します。
キッチン内の家電製品のカラーを統一すれば、ダイニングから見た印象もスッキリします。
2. 2DKのキッチン配置に合わせた冷蔵庫・食器棚のレイアウト
2DKは、新婚世帯や小さな子供がいる世帯に人気の間取りです。
「1LDKよりも少し広めの間取りが欲しい」という人に人気があるのですが、1LDKと2LDKとの違いも理解しておかないと「思ったよりもダイニングキッチンが狭い!」ということになります。
2-1. キッチンスペースを重視するならLDKが広いこともある
キッチンスペースを重視するのであれば、「ダイニングキッチンの広さ(キッチン付きの部屋の広さ)」に注目する必要があります。
そもそもDKとLDKの違いは、ダイニングキッチンの広さによって表示が変わります。
2DKの場合はダイニングキッチンの広さが9.29㎡以上15.47㎡未満(6~10畳)なのですが、2LDKになると15.47㎡(10畳)以上となります。
さらにキッチンの広さだけを重視するのであれば、1LDKの場合は12.4㎡(8畳)以上となるので、場合によっては「2DKよりも1LDKの方が、ダイニングキッチンが広かった!」ということも起こるのです。
2-2. 6畳のダイニングキッチンの場合の冷蔵庫・食器棚の配置ポイント
2DKだけどダイニングキッチンが6畳しかないということは、かなりコンパクトに配置をしていかないとダイニングルームがゴチャゴチャした印象になってしまいます。
この場合は、できるだけ奥行きのあるダイニングスペースを作っていくことがポイントです。
メインルームの1つをダイニングルームの延長にし、ダイニングテーブルは置かず、メインルームにローテーブルとソファを配置してキッチンスペースを確保します。
ただしこのままでは、ダイニングスペースからキッチンが丸見えになってしまうので、背の低い食器棚をカウンターテーブル代わりとして配置します。
冷蔵庫はシンクとコンロの延長線上にセットし、動線をできる限りコンパクトなるようにします。
調理台スペースが狭い場合は、大き目のまな板を準備し、調理をする時だけシンクの上にセットすれば、かなりの広さを確保することができます。
2-3. 8畳のダイニングキッチンの場合の冷蔵庫・食器棚の配置ポイント
8畳の場合は、カウンターテーブルを使って、キッチンスペースとダイニングスペースをそれぞれ独立させてしまいましょう。
カウンターテーブルもカラーボックスを使ってDIYすれば、食材のストックや普段あまり使わない調理器具の収納スペースを確保できます。
冷蔵庫は、シンクとコンロの延長線上に配置するのが理想です。
そうすれば動線も確保できますし、ダイニングルームの広々した空間を邪魔することもなくなります。
食器棚は、カウンターテーブルの下に「見せる収納スペース」として確保するのがおすすめです。
8畳は12.4㎡ですから、思っているほど広くはありません。
カウンターテーブル程度の高さの食器棚であればよいのですが、冷蔵庫のサイズほどの食器棚となるとかなりの圧迫感があります。
もし、このサイズの食器棚と冷蔵庫を収納できるキッチンスペースが欲しいのであれば、「ダイニングキッチンの広さが10畳程度の間取りを探す」か「2LDKの物件に変える」のどちらかになります。
2-4. ダイニングにつながるメインルームが和室の場合は?
ダイニングルームにつながるメインルームが和室だとすれば、和テイストのアンティーク風のタンスを食器棚に代用して置いてみるのはいかがでしょうか。
これならインテリアとしてもインパクトがありますし、普段はあまり使わない食器や来客用の食器類を収納するのに十分なスペースが確保できます。
もちろん普段遣い用の食器はキッチンスペースに置いておかないと動線がゴチャゴチャになるので、このままでは使い勝手の悪いキッチンになります。
でも、これも壁面に手作りの収納棚を作り、見せる収納にしてしまうことで解決します。
ただしこの場合は、全体的をアジアンテイストにまとめることがポイントです。
あくまでも和室がダイニングルームの先にあるので、全体をアジアンテイストで統一することで、一体感のあるダイニングキッチンとメインルームになります。
これも広々とした印象に見せるポイントになります。
3. 狭いキッチンを広く使うための配置のコツ
狭いキッチンを広く使うためには、「動線をコンパクトにまとめる」がポイントになります。
いくらすっきりした印象であっても、実際に調理をする際に動線が複雑になっていると不便を感じます。
動線をコンパクトにするには、「シンク・コンロ・冷蔵庫・食器棚」の配置をできるだけ集中させることです。
相性が良いのは「シンク&冷蔵庫」「コンロ&食器棚」の組み合わせです。
この組み合わせをもとに実際に配置を考えていけば、どのようなスペースであっても機能的なキッチンになります。
4. まとめ
2DKのキッチンは、物件によってダイニングキッチンのスペースにかなりの違いがあります。
同じ2DKであっても、6畳と8畳(未満)ではかなりの違いがあります。
この違いによっても、キッチンをどのように配置するかが変わります。
ただ2DKの場合は、メインルームが2室あるので、メインルームをどのように使うのかによっても部屋の印象が変わります。
思い切ってメインルーム1室をダイニングルームの延長としてしまえば、かなり広々としたスペースが確保できますよ。
だからこそ、2DKの場合は「どこまでをプライベート空間として独立させるのか」が部屋の印象を変える大きなポイントになるでしょう。





