子供が成長するにしたがって部屋の間取りも少しずつ変化していきます。
中でも小学校入学のタイミングでやってくる「学習机」という難問をどうクリアするのかが、子育て世代の最大の問題です。
子供がいる世帯に人気の間取りといえば2DKがありますが、この間取りでは「学習机のスペースをどうするのか」はその後の暮らし方にも大きく影響します。
では2DKで家族と暮らす場合、みんなは学習机をどうしているのでしょうか?
今回は子供の進学とともに問題になる「学習机」について、「置く」「置かない」両方の意見とメリット・デメリットを徹底比較します!
また2DKで子供のいる暮らし方のヒントを紹介していきます。
1. 2DKに住んでる人は学習机はどうしてる?
2DKの間取りはダイニング・キッチンとメインルームが2室あるタイプなので、子育て世代に人気があります。
子供が未就学児であれば快適に過ごすことが出来るのですが、問題は「小学校入学以降の暮らし方」です。
特にこのタイミングで一番悩むのが学習机の存在です。
「子供が勉強しやすい環境を整えてあげたい」という気持ちはだれもが持っているのですが、実際に2DKで学習机を置くとなると、かなりのスペースが必要になります。
そのため実際に2DKに住んでいる人の間でも、学習机を置く人と置かない人で意見が分かれます。
それぞれの意見をまとめてみると、このようになります。
1-1. 学習机は置かずリビングを学習スペースにしている
2DKという限られたスペースに無理して子ども部屋を作るよりも、家族が集うリビングを学習スペースにするという意見が多く見られます。
このように学習机を置かない人の中には、「子供部屋を作っても、小学校低学年のうちはほとんど使わなかった」というリアルな体験談も寄せられています。
1-2. 小学生までにゆとりのある間取りに引っ越しする
子供の自立を考えて「小学生に上がるまでに子ども部屋を準備する」という人も多いです。
やはり問題となるのは学習机のスペースにあるようで、「2DKで学習机を置くのは狭すぎる」「将来のために子供部屋は確保しておきたい」という意見が多く見られます。
1-3. 思春期までは子供部屋がなくても十分
小学校低学年のうちは、子供に自分から勉強をする習慣は身についていません。
宿題のチェックや授業の復習などは親が見る必要があるため、「子供部屋にこもらせるよりもリビングで勉強をさせるという方が効率は良い」という実際の意見もあります。
1-4. 学校に必要な道具を置くスペースはきちんと作るべき
「子供部屋はあえて作る必要がない」と考えている人の中にも、「ランドセルや学用品、教科書やその他学校に必要なものを、きちんと子どもが管理するスペースは確保すべきだ」という厳しい意見を持っている人もいます。
1-5. ダイニングルームに学習机を置く
「子供部屋をわざわざ作る必要はないが、子供のために学習机は準備する」という人も多いです。
このような意見を持っている人の多くは、「思春期になったら子供部屋を準備する」と考えているようです。
1-6. 学習机がないと可哀そう
「2DKという限られたスペースだから学習机が置けない」ということに負い目を感じる親御さんもいます。
たしかに学習机は「子供のためのプライベートスペース」ではありますが、実際には「机があってもほとんどリビングで勉強している」という意見が多いです。
2. 2DKで学習机を用意するメリット・デメリット
メリット①学習習慣を身に着けることが出来る
未就学児のうちは「遊び=学習」ですから、子供の好奇心をいかに引き出させるかということが教育環境のポイントになります。
ところが小学生になると、決められたカリキュラムに沿って学習をしていくことが求められます。
ですからきちんと勉強をする習慣をつける必要があります。
そうはいっても小学校低学年の子供が、すぐに自分から勉強をするようになるとは限りません。
ですから「子供部屋に行く=勉強をする」を繰り返すことによって、少しずつ勉強をする習慣を身につけさせることが出来ます。
メリット②子供の自立心を促す
子供が2人以上になると、きょうだいで過ごす時間が増えます。
上の子供が勉強をする姿を見ることによって、知らず知らずのうちに下の子供も勉強をする習慣が身についていきます。
子供の自立心を尊重してあげることによって、子供は思わぬスピードで成長をしていきます。
そのためにも「子供だけのスペースをきちんと確保してあげること」は大切なことなのです。
デメリット①学習机を置くと生活スペースがなくなる
2DKの場合は、ダイニングルームのスペースにも限りがあります。
そもそもダイニングキッチンの広さが4.5畳以上8畳未満の間取りを2DKといいますから、この限られたスペースに奥行き約60㎝の学習机を置くのは厳しいです。
かといってメインルームに学習机を置いてしまうと、1室が子供部屋となってしまい寝るスペースを確保することが難しくなります。
デメリット②低学年のうちは子供部屋を作ってもほとんど使わない
低学年のうちは、学習机を準備してもほとんど使うことはありません。
「家で勉強をする」という習慣がまだ身についていませんから、親の目の届く範囲でなければ自分から勉強をすることはありません。
ですから最初は親から勉強をするように促していかなければ。子供に学習習慣は身に尽きません。
さらに低学年のうちに苦手科目が出来ると、子供の学習意欲が極端に下がってしまいます。
子供の学習意欲を高めるためにも、親のサポートが大事になるのが小学校低学年です。
もちろん思春期を迎える頃になると子供部屋を確保することを考える人が圧倒的に多くなりますが、少なくとも小学校低学年までは「学習机は不要」と考える人が多いようです。
3. 2DKの学習机問題を解消する方法
3-1. 狭い部屋におすすめの学習机
シンプルなデザインの学習机
子供部屋をあえて作らずダイニングルームに学習机を置くのであれば、シンプルな学習机がおすすめです。
チェスト・ランドセル置き場がきちんと収納できるうえに天板の高さが子供の成長に合わせて変えられるシンプルなデザインであれば、子供が成長しても長く使い続けることが出来ます。
さらに部屋のインテリアに合わせたナチュラルなデザインにすれば、ダイニングルームにおいても全く違和感がありません。
小学生の間だけ使う学習机
「学習机=長く使い続けるもの」と考えてしまうと、中学・高校まで使える機能的な学習机を選んでしまいがちです。
でも中学・高校まで使える学習机となると、学習スペースもある程度広くなければ学習意欲が低下します。
ところがこのサイズの学習机を2DKにおいてしまうと、狭くて使い勝手が悪くなってしまいます。
でも「思春期になるまでには子供部屋を確保する」という人が圧倒的に多いですから、「期間限定の学習机」と考えれば学習机の選択肢も幅が広がります。
特に小学生の間は教科書・ノート以外の学習用品はほとんどありませんから、本棚がないフラットタイプの学習机も選択肢の中に入れて考えることが出来ます。
3-2. 学習机は使わない
「思春期を迎えるまでは子供部屋を作らない」というのであれば、学習机は使わずダイニングテーブルを代用するのもおすすめです。
ランドセルや教科書などを収納するスペースをあらかじめ決めておけば、「必要な勉強道具だけをテーブルに持ち出し、勉強が終われば決められた場所に戻す」という習慣も自然と身につきます。
4. まとめ
「小学校に上がるまでに学習机は必要?不要?」の問いに対しての正解は、正直なところありません。
ただしどちらにしても「子供の成長に応じて学習環境を整えていく」ということは共通しています。
子供の自立心をどのように引き出すのかは、学習机の有無ではなく子供の学習環境と関係があります。
小学校入学だからといって慌てて判断をするのではなく、まずは直近の3年間の学習環境について考えてみてはいかがでしょうか?
このように時間に区切りをつけて考えることで、「その間に必要なもの」と「その後に必要なもの」が見えてきます。
さらにこうやって期間を区切って考えることによって、引っ越しの計画もたてやすくなります。





