食事をするためのダイニングキッチンに、個室が2つという2DK。
1人暮らしや2人暮らしに人気のコンパクトな間取りですが、ここに結婚を考えたカップルなどが同棲する場合、どのようなレイアウトパターンが考えられるでしょうか?
そこで今回は、2DKのお部屋に的を絞り、同棲をする2人のためお部屋のレイアウト例を中心にご紹介して参りたいと思います!
このページでわかること
1. 2DKに同棲する場合におすすめの家具・インテリアレイアウト
2DKとは、料理・食事をするダイニングキッチンと、その他に2つの個室がある間取りです。
個室は両方和室になっている場合もあれば、片方だけ和室というパターンなど様々あるでしょう。
2DKという間取りは、聞こえはやはり2LDKよりは狭い・使いづらそうという印象を受けます。
しかし、はっきりと目的別に部屋を使い分ければ全くそんなことはなく、むしろ機能的かつ親密な雰囲気を部屋に持たせることができます。
以下にその実例を挙げますので、参考にしてみてくださいね!
1-1. 2DKのレイアウト例①「1人」を愛する2人に!セパレート型
2DKに2人暮らしするシチュエーションとしては、結婚を考えるカップルや友人とのルームシェアが考えられます。
しかしいずれの場合も、課題となるのはプライバシーの確保ですね。
例えどれだけ仲が良くても、一日中一緒というのはやはりお互い気を使って疲れるものですし、何も2人だからといって一緒の部屋で寝ないといけないわけではありません。
そんな2人にオススメなのがこのセパレート型!
ダイニングキッチンを共有スペースとし、2つある個室をそれぞれの部屋として割り当てます。
ベッドの置き方としては、部屋の中心にドンとおくパターンと隅に寄せるパターンがありますが、部屋を使うのは1人なので必ずしも部屋の隅に寄せる必要はなく、中心にドンと置いてしまっても良いでしょう。
ある程度狭さがある方が好きな方もいらっしゃいますし、個室を本当に寝るだけに使い事務作業などをダイニングでやってしまう場合、ベッド以外の作業スペースをあえて狭く取る方がはかどることもあります。
1つポイントとしては、間接照明を置くこと。
2DKでは活動する時間とゆったりする時間のメリハリをつけにくいため、作業をする場合は部屋の照明、ゆったりする場合は間接照明を使うことで心理的な切り替え効果が期待できます。
1-2. 2DKのレイアウト例②仲良しカップルに!寝室統一型
前項に対して、寝室は同じ方が良いという2人のレイアウトです。
作業・活動スペースとしての個室と、寝る・ゆったりするための個室に分けておくことで、部屋による心理的な切り替えが生まれます。
寝室のベッドの置き方に関しては以下のようなポイントがあります。
①動線をしっかり確保しておくこと
②窓際は避ける
①はかなり重要なポイントで、特に寝起きする時間が違う2人は注意が必要です。
この場合には部屋の中心にベッドを置き、頭側を壁に寄せて脚側のスペースを確保します。
こうすることで、どちらか一方が寝起きする時に気を使わずスムーズな出入りが可能になります。
②はどのようなシチュエーションでも共通することですが、朝の光が寝ている人の顔に直接当たったり、夜の騒音が気にならないように配慮します。
寝室にする個室をどちらにするか決めるときは、以上二点を考慮した上で選ぶと良いでしょう。
1-3. 2DKのレイアウト例③広いスペースが欲しい2人に!統一型
もし2つの個室の間が壁ではなく取り外し可能な戸が付いている場合は、この戸を開けたり取り払うことにより、1つの大きな部屋として統一することができます。
また、DKと個室とを合体することもできます。
・リビングを設置するパターン
片方の部屋をリビングルームとしてソファ・テーブルを置き、もう一方を寝室にするという考えです。
2人暮らしですし、ダイニングもあるのでテーブルは小さめ、ソファも2.5人がけの小さなもの、できれば収納スペースつきの製品を選ぶと良いでしょう。
寝室には前項での置き方を参考にベッドを配置し、できればこちらには他の家具をナイトテーブルだけに抑えたいところです。
大きな収納家具はリビングに、スペースを取る荷物などは玄関近くに収納して空間をできる限り確保します。
また生活にメリハリをつけるために、個室の間にビーズカーテン・ひも状のカーテンを取り付ける方法も考えられます。
加えて、ベッドスペースに間仕切りカーテンを架けたり、オープンラックなどの収納家具を平行において収納+間仕切り効果を持たせることもできます。
いずれにせよ、圧迫感がなくさりげない仕切りを施すことで2DKでもより機能的で十分充実した生活を設計することができます。
2. 同棲しやすい2DKの間取りとは?
2DKにはいくつか間取りが存在しますが、やはり問題は2つの個室の位置関係です。
綺麗にくっついている間取り、ダイニングキッチンを挟む間取り、部屋の間に壁があるパターンが主なお部屋のタイプですが、パーソナルスペースを確保したい場合はやはりセパレートされている間取りが良いでしょう。
特に生活リズムが違う二人にとっては、寝る側にしたら夜間は小さな物音でも気になりますし、活動する側にしたら通話や音楽タイムなどを気兼ねなく行えるようにして置きたいものですよね。
この場合は、他のパターンに比べ物件数は少ないですが、ダイニングで個室同士が隔てられている間取りを選択すると良いでしょう。
3. 2DKの同棲におすすめの家具・インテリア
・間接照明
前述しましたが、生活にメリハリをつけるためのアイテムとして意外と重宝します。
生活空間が分けにくい2DKにとって、活動と睡眠の間が無いのはとても辛いものです。
間接照明一つで、両者の間にゆったりとした時間を作ることができるなら、決して無駄な投資では無いはずです。
間接照明には色々と種類がありますが、オススメなのはスタンド照明よりも床上に置くタイプの照明です。
シンプルなものからアジアンテイストのものなど様々な種類がありますし、上からではなく目線より下の照明というのは心理的にとてもリラックスすることができるものです。
・オープンラック
便利な収納家具の一つである「ラック」の中には、収納物の向こう側に壁がない「オープンラック」が存在します。
2DKというコンパクトなスペースでは圧迫感のある家具は命取りとなるため、このオープンラックがオススメです。
物を手軽にしまうことができるうえに向こう側が見えることにより、収納家具のデメリットである圧迫感が抑えられ、見るものの目にまとわりつかない効果が期待できます。
また収納家具は間仕切りの効果も果たすことができるため、使用目的ごとにお部屋のスペースを分けたい時、このオープンラックを配置すればさりげなく空間を仕切ることができるでしょう。
・収納付きソファ
あまり多くないパターンかもしれませんが、リビングスペースを設置する場合、この収納付きソファが活躍します。
収納スペースが少なく、また収納家具を置くと著しく部屋が狭くなったり圧迫感を生じさせてしまう2DKでは、家具の下などのデッドスペースをいかに活用するかが鍵となります。
そんな中収納付きのソファだと、日常生活で目につくことなく物をしまえますし、製品としてもこの手のアイテムは大容量のものが多いのでとても助かります。
・ツインベッド
一つのベッドに2人で寝るのも良いですが、寝るスペースは一人占めしたい、寝起きする時間が別々という2人にはこちらのタイプのベッドが活躍することでしょう。
ベッド同士の間が適度に空いているので、疎外感は感じることなく動線を確保することができ、気を使わずに寝返り・寝起きすることができます。
・足なしベッド
主に2DKの和室を寝室として使用する場合に有効なアイテムです。
足がないベッドを選ぶことにより床への荷重を分散させることができ、傷みにくくなります。
・つっぱり棒
収納スペースの少なさをカバーするアイテムの一つです。
押し入れやクローゼットの中にこの突っ張り棒をかけることで、上方のデッドスペースを有効活用することができます。
こちらに衣類をかけ、その他のアイテムを下に置けば、収納容量の面でも出し入れの面でも大変効率的な収納スペースが出来上がります。
・ウッドカーペット
もし和室のある2DKの場合、その部屋を和室としてではなくフローリングの洋室風に仕上げたい場合は、このウッドカーペットが役に立つことでしょう。
お値段は、ホームセンターなどで6帖用1万円ちょっとで購入することが出来ます。
天然木やプリント化粧板など素材を選ぶこともできますし、強度のある製品を選べば畳が傷つくのを防ぐことにもなるのでオススメです。
3-1. インテリアの色、個数について
有用なインテリアを選び配置することはとても有意義なことではありますが、色の選択やアイテムの個数を誤ると結果的にごちゃごちゃとしてしまい、手狭に感じたり雑然とした印象を受けることに繋がります。
こういった事態を避けるため、以下のようなポイントにあらかじめ注意を払っておきましょう。
・色
2DKにおいては間取りのコンパクトさからくる親密な雰囲気を生かすため、いかに目につくような色を抑えるかが重要になってきます。
赤やオレンジなど派手な色合いはインテリアショップでは見栄えするものの、実際に配置してみると個性が強すぎて必要以上な主張となってしまうケースが散見されます。
お部屋に置くインテリアの色は、空間をスマートに見せたいなら壁や床の色と相性の良い・同系色を選ぶのが基本です。
白やベージュなどの淡色系や、青色を代表とする寒色系と呼ばれる色を使用すると良いでしょう。
人間の目は、赤や黄などの暖色系を実際より飛び出て入るように、青などの寒色系を実際よりも引っ込んでいるように認識します。
この認識をうまく利用し、寒色系や淡色系をお部屋の基調・メインの色合いとし、お気に入りのアイテムやワンポイントとなるアイテムのみ暖色系を選ぶと効果的です。
見る者に鬱陶しさは感じさせず、なおかつ地味すぎずおしゃれな印象を与えてくれます。
・個数
インテリアは魅力的に見えるものが多く、ショップなどに行くと「あれも、これも」とたくさん選んでしまいがちです。
しかし物というのはスペースを必要とするので、肝心の「置く場所」のことを考えていないと後々大変なことになってしまいます。
特にタンスやラックなどの収納家具には注意が必要です。
これらのアイテムは収納スペースの少ない2DKにとって物がたくさんしまえて便利ではありますが、あまり置きすぎると一気に動線が消滅してしまい、また背の高い収納家具は心理的な圧迫感を人に与えてしまいます。
収納家具は多くて一部屋に一個を心がけ、2DK全体としてせいぜい二個までにとどめます。
これにより少なくなってしまった収納部分は、後述するようなデッドスペースの活用により何とかなりますので、ひとまず心配しないでおきましょう。
以上の点を考慮した上で、さらにオススメしたいアイテムが以下の通りです。
・バスケット
「お部屋にバスケット」というのはなんとも取り止めなさそうなイメージが湧きますが、数個用意しておくだけでお部屋の活用バリエーションを一気に広げることのできるアイテムです。
使い方は簡単。
収納家具にしまおうと考えていた物品をこのバスケットに入れ、家具の下などのデッドスペースに置くだけです。
これだけで、思っている以上の収納スペース拡張と空間の開放感アップに貢献します。
コツはできるだけ細かく用途や形状ごとに物品を分類し、大きなカゴを用意するよりは小さなカゴをたくさん使用することです。
バスケットにしまうアイテムの中でも、より効果的な例はなんと食器類。
食器は食器棚にしまうもの、という考えを一度捨ててみてください。
よく考えたら住んでいるのは2人だけであり、食器の種類も1種類あたりの個数もそんなに必要ないはずです。
ただでさえ手狭なダイニングルームにでかでかと食器棚を置くよりは、食器を種類ごとに分類しバスケットにまとめてちょっとした網棚に並べるだけの方がスペースも取りませんし、何より出し入れがこちらの方がスムーズです。
・壁掛け収納
前述のバスケットに続き、壁掛け収納も2DKにおける便利グッズです。
個室・キッチン・トイレにそれぞれ1つずつ設置して置くだけで、壁面という正真正銘のデッドスペースを有効活用することができます。
お部屋にある細々とした物を侮ってはいけません。
こういうちょっとしたアイテムの集積が、お部屋の印象を変えてしまったり収納スペースを余計に設けなければならない原因になるのです。
壁掛け収納自体の色合いは、前述の通り視界の邪魔にならない寒色系や目立たない淡色系でも良いですし、もしお部屋の中で他にこれといったアクセントカラーがない場合は、可愛いデザインのものや暖色系のアイテムを選んでも映えることでしょう。
4. 同棲するなら2DKと2LDKどっちがおすすめ?
これから同棲をする二人にとって、2DKか2LDKかという選択はかなり悩むところですよね。
以下にそれぞれのメリット・デメリットを挙げますので、家賃や他の条件も加味しながら検討してみてください。
4-1. 2DKのメリット・デメリット
・メリット
2DKは狭いという印象は誰でも最初持っているものですが、実際住んでみるとそんなことはないと気づくことになるでしょう。
むしろその狭さが親密な雰囲気に転じて、2人の生活に充実感を与えてくれます。
また限られたスペースの中でうまく物をしまうと、美しい印象さえ感じさせ、来客があっても関心の的となることでしょう。
余裕がないからこそしっかり整理しないとという意識が働きますし、そもそも物を持たないよう努めることにもなります。
・デメリット
心理的には上記のようなメリットがあるものの、実際には機能面でやはり2LDKにどうしても劣る面も出てくることでしょう。
収納スペースを確保しづらい点はデッドスペースの活用でなんとかできますが、それでももし将来的に子供を持つようなことを考えるとやはり心もとないですよね。
加えて、生活音が各部屋間で遮りきれないのも難点です。
廊下でセパレートされていれば騒音は一気に気にならなくなりますがそうもいかず、どちらかが活動していてどちらかが休んでいる時などは特に気を使う必要があることでしょう。
4-2. 2LDKのメリット・デメリット
・メリット
やはり2DKに比べて広々としていますので、機能面では十分と言えるでしょう。
廊下で部屋がセパレートされていれば騒音もそこまで気にならず、空間が多く収納スペースも増え、収納家具の設置にもある程度ゆとりができます。
また子どもを持つことを想定すると、将来的に1つの個室を子供部屋に転用することもできます。
心理的にも、2LDKだと切り替えがつきやすいでしょう。
ダイニング・リビング・寝室をしっかりと確保できますので、活動する・ゆったりする・寝るといったように生活にメリハリをつけることができます。
・デメリット
居住スペースは広ければ広いほど良いかというと、実はそうでもありません。
家族を持つならまだしも、同棲というシチュエーションではやや持て余してしまう感覚が残ります。
開放感と言えば聞こえは良いですが、心理的には実際寂しい印象を受けることとなるでしょう。
またせっかくあるスペースも、うまく整理する意識がなければあっという間に雑然とした居住空間になってしまいます。
収納力があるからと要らないものをたくさん持ってしまう、整理ができない、収納家具をたくさん置きすぎてしまうといった状況だと広さがむしろ仇となって返ってきてしまうことでしょう。
5. 2DKに同棲する場合のレイアウト方法まとめ
いかがでしたでしょうか?
2人で同棲する場合の2DKルーム活用方法を中心にご紹介してまいりました。
お部屋選び・レイアウトでは、2人の生活スタイルを元にイメージを明確化しておくことが重要です。
実際の生活・動線・部屋の使用目的を想定しておくことで、迷いなく効率的な住まいの設計が可能になります。





