家の汚れにはセルフクリーニングだけでは落とせない頑固な汚れもあります。
特に資産価値の高い3LDKマンションを売却する場合、出来るだけ売却価格を上げるためにもハウスクリーニングは不可欠です。
ただハウスクリーニングには料金の違いだけでなくメニュー内容もさまざまあるため、どこまでを依頼すればよいのかわからないという点も悩みどころですよね。
そこで今回は3LDKマンションのハウスクリーニングを依頼する前に知っておきたい料金相場やメニュー・業者選びのポイントをわかりやすく解説していきます。
このページでわかること
1. 3LDKマンションのハウスクリーニング料金の相場
資産としてマンションを売却するのであれば「少しでも売却価格を高くつけてもらいたい」というのがオーナーの本音ですよね。
でも中古マンションとなれば、建物そのものの評価価格だけでなく状態の良い物件であることが売却価格に影響してきます。
つまり納得できる売却価格を提示してもらうためには、ハウスクリーニングは欠かせないのです。
ただ資産価値を高めるために必要となるハウスクリーニングには、メリットだけでなくデメリットもあります。
2. ハウスクリーニングのメリット・デメリット
2-1. メリットその①セルフクリーニングでは不可能だった汚れが短時間でキレイになる
毎日のお掃除でいくらキレイを意識していたとしても、汚れは必ず付きます。
セルフクリーニングで時間をかけて一生懸命キレイにしたとしても、家の汚れには様々な種類があるため素人では落とすことが出来ないものもたくさんあります。
でもハウスクリーニングは汚れ落としのプロですから、汚れの原因に合わせて効率よく落としてくれます。
時間をかけずに汚れを落としてくれれば、その分早く売却することが出来るようになります。
資産としてマンションを売却するのですから、売りに出すタイミングも重要なポイントです。
高値で購入してくれる希望者が見つかっても、物件そのものが売却できる状態でなければ絶好のタイミングを逃してしまう可能性も出てきます。
つまりプロに依頼して短時間でキレイを手に入れるということは、「高く売るタイミングを逃さない」ということにもつながるのです。
2-2. メリットその②気づかなかった汚れもしっかりケアしてくれる
セルフクリーニングでいくらキレイに見えたとしても、家の汚れは見えないところにもたまっています。
特に見えない部分の汚れはハウスダストによる被害や臭いの原因にもなります。
さらに「中古マンションは前の持ち主によって当たりはずれがある」ということはすでに常識になっていますから、購入希望者側としてもより細かくチェックしてきます。
さすがに見えない部分の汚れをチェックすることは素人には出来ません。
汚れが起きる原因をよく理解しているプロだからこそ、見えない汚れまできちんと見つけて原因を元から除去してくれます。
ここまでしっかり汚れをクリーニングしたマンションであれば、売却する側としても自信をもって交渉できます。
つまりプロによって徹底的にクリーニングされているからこそ「相手の言い値ではなく希望する売却価格で交渉が出来る」ということなのです。
2-3. デメリット お金がかかる
ハウスクリーニングで最も大きなデメリットは「費用」にあります。
ハウスクリーニングのメニューは様々なタイプがあります。
「エアコンのみ」「レンジフードのみ」など単品メニューもありますが、これは住み続けることが前提のハウスクリーニングメニューです。
でも売却のためにハウスクリーニングを依頼するとなれば、「キッチン」「壁」「床」「浴室」などクリーニングを行う個所も多岐にわたります。
依頼する箇所が増えれば料金も加算されますから、当然費用は高額になります。
高額なハウスクリーニング料を差し引いたとしても納得できる売却価格であればよいのですが、その逆になる場合もあります。
この見極めは専門家でなければ難しいので、不動産業者など仲介専門業者に相談しながら判断するのがおすすめです。
3. 3LDKのハウスクリーニングにおすすめメニューと料金目安
中古マンションのハウスクリーニングメニューは、大きく分けると「キッチン」「浴室」「トイレ」「洗面所」「床」「エアコン」「窓」の7つに分かれます。
3-1. キッチンのハウスクリーニングメニューとは
キッチンのハウスクリーニングは、「コンロ」「蛇口」「シンク」が対象になります。
見える部分の汚れを徹底的に落としていくのがキッチンクリーニングのポイントになるので、油汚れや水垢だけでなくくすみも全て落とすことが出来ます。
汚れの状態によってオプション追加となる場合もあるため料金は業者によって異なりますが、相場としては15,000円ほどとなります。
ただしレンジフードと換気扇は汚れのレベルが異なるため、別メニューとなるのが一般的です。
クリーニング内容としては「取り外し」「分解」「洗浄」「取り付け」となります。
料金の相場は15,000円ほどです。
3-2. 浴室のハウスクリーニングメニューとは
浴室のハウスクリーニングは、「壁」「天井」「浴槽」「蛇口」「鏡」「換気扇」が対象になります。
料金の相場は15,000円ほどです。
ただし中古マンションの場合は配管に詰まった汚れも必ずチェックされます。
臭いのもとになる上に売却後にクレームが起こりやすい場所ですので、オプションメニューとして追加しておくのがおすすめです。
配管洗浄の追加料金の相場は5,000円ほどです。
3-3. トイレのハウスクリーニングメニューとは
トイレのハウスクリーニングは「便器」「壁」「水洗タンク」が対象になります。
見えない部分に残る汚れも全て専門技術で落としてくれるので、必ず取り入れるようにしましょう。
料金の相場は業者によっても異なりますが、7,000~10,000円が相場とみてよいでしょう。
3-4. 洗面所のハウスクリーニングメニューとは
洗面所のハウスクリーニングは、「洗面ボウル」「蛇口」「鏡」「収納スペース」が対象になります。
洗面所の汚れは女性が特に気になる部分なので、内覧時でもかなり細かい部分までチェックされます。
つまり洗面所の美しさは売却価格にも大きく影響するというわけです。
それだけに洗面所に関してだけは、状態によって「ハウスクリーニングを行う」と「新品に取り換える」の2つで考えてみる必要があります。
ちなみに洗面所のハウスクリーニングの料金相場は8,000円ほどです。
3-5. 床のハウスクリーニングメニューとは
床のハウスクリーニングの場合は、「1畳単位」で料金設定されています。
料金は業者によって異なりますが、部屋全体の印象を大きく左右する部分ですので洗浄技術と仕上がり具合の評判を見て業者選びをするのがポイントです。
大手ハウスクリーニング業者の場合、1畳あたり1,000~1,500円が料金の相場です。
汚れがひどい場合はフローリング専門のハウスクリーニング業者を選ぶのがおすすめですが、この場合1畳あたり3,000円程度の予算が必要になります。
3-6.エアコンのハウスクリーニングメニューとは
エアコンの汚れはハウスダストや悪臭の原因となるため、必ず取り入れてほしいメニューです。
業者ごとに独自技術を持っているので料金も業者ごとに異なります。
ただエアコンの場合は内部に精密機械があるため、高機能エアコンになるほど料金が高くなります。
標準的なエアコンの場合は1万円ほどが相場です。
3-7. 窓のハウスクリーニングメニューとは
窓のハウスクリーニングは「ガラス」「サッシ」「網戸」などが対象になります。
窓から見える景色は物件選びでも重要なポイントになりますので、やはり内覧時に細かくチェックされます。
それだけにセルフクリーニングではなくプロのクリーニングを依頼するのがおすすめです。
料金は窓の広さによって変わります。
最小単位は「1m2」となっているのが一般的で、2,500円前後が相場になります。
4. ハウスクリーニング料金を節約する方法
売却の前のハウスクリーニングとなると、「家まるごとクリーニング」が基本になります。
そのためハウスクリーニング業者のメニューには、部屋の間取りや広さによって「まるごとハウスクリーニングメニュー」があります。
これは高額になりがちなハウスクリーニング料金の節約になるお得なメニューです。
業者によって料金設定に違いはありますが、メニューは「1R・1K・1DK」「1LDK・2DK」「2LDK・3DK」「3LDK・4DK」「4LDK・5DK」「5LDK・6DK以上」と広さによって細かく設定されています。
ちなみにこのメニューを利用すれば、3LDKマンションであれば5.6~10万円が料金の相場になります。
ハウスクリーニングの状態次第で売却価格が数百万円変わるケースもありますから、そのことを考えれば必要経費として考えても大きな負担にはならないはずです。
5. ハウスクリーニング業者の選び方と注意点
ハウスクリーニング業者の違いは、料金の違いだけではありません。
業者ごとに得意分野がありますし、汚れ落としに独自の技術を導入している業者も多いです。
それだけに特殊な汚れがある場合や頑固な汚れがある場合は、それぞれの汚れに特化している業者を選ぶということも大切です。
またハウスクリーニングを依頼したら、仕上がった後のチェックを細かく行うことも大切なことです。
同じ場所をクリーニングしてもらったとしても、業者によって汚れ落としのレベルが違います。
特にマンション売却の場合、細かな部分の汚れが見つかると値引き交渉の条件になります。
購入側としては少しでも安く購入したいわけですから、ちょっとした汚れであってもすぐに値引きの材料にしてきます。
これではせっかく費用をかけてクリーニングしても意味がありません。
希望通りの価格でマンションを売却するためにも、クリーニング終了後のチェックは徹底的に行うようにしましょう。
6. 3LDKのハウスクリーニング料金の相場と節約術まとめ
3LDKのマンションを売却するのであれば、ハウスクリーニングは必要経費として考えておくべきです。
見積もりを見ると「こんなに高いの?」と思うかもしれませんが、汚れが少しでも残っていると売却価格が大きく変わります。
ですから納得できる価格で売却するためには欠かすことが出来ない費用と考えましょう。
また「今すぐ売却を考えていないけれど将来は前向きに考えたい」という場合も、定期的にプロのハウスクリーニングを利用するのがおすすめです。
汚れによっては臭いの原因となるものもありますし、壁に臭いがつくと今度は壁紙の張替えなどリフォーム費用が掛かってきます。
マンションは大事な財産ですから、少しでも価値ある財産として残すためにも状況に応じてプロのクリーニングを利用することは大切です。




