間取り図

4人家族で3DKの間取りは、一見すると「部屋数も十分だしちょうど良い間取りかも?」と思うかもしれません。

でも実際に3DKの場合、間取りと広さによっては4人家族が快適に暮らすのに狭さを感じることもあります。

そこで今回は4人家族が3DKで快適に暮らすために知っておきたい「間取り」と「広さ」についてを徹底解説!

家族が笑顔になれる快適な家を手に入れるためのヒントを紹介していきます。

1. 3DKの間取りで4人家族は暮らせる?

3DKとは、ダイニングキッチンに居室が3室ある間取りです。

この間取りは4人家族が暮らすのに十分な広さと感じる人もいますが、逆にストレスを感じる人もいます。

1-1. 3DKはDKの広さによって暮らし方に違いが出る

4人家族で暮らす場合、DKとLDKのどちらにするかで悩むケースが多いです。

ただDKとLDKでは、ダイニングルームの広さに違いがあるため選び方によって暮らし方も変わってきます。

DKは「ダイニングキッチン」の略です。

キッチンにダイニングテーブルを置くことが出来る広さがあることを表しています。

わかりやすく広さを説明すると「6.95m2(4.5畳)以上12.4m2(8畳)未満」の場合をDKと表示します。

これに対してLDKは「リビングダイニングキッチン」の略です。

ダイニングキッチンにリビング機能が付いた広さがあることを表しています。

広さは「12.4m2(8畳)以上」となります。

つまりDKは4人分の料理を作って食事をするには十分な広さがありますが、ソファーやテレビを置くほどのスペースはありません。

これに対してLDKの場合はキッチンに十分な広さがあるうえにソファーやテーブルを置いてくつろぎのスペースを作ることもできるというわけです。

このようにDKのLDKの違いが判ると、4人家族といっても「それぞれの家族構成によって部屋の使い方が変わる」ということが分かってくるはずです。

1-2. 子供2人・大人2人の4人家族の場合

子育て中の4人家族の場合、居室が3つある3DKは比較的快適に感じる人が多いです。

特に子供が小学生未満の場合は子供1人ずつに個室を与えるにはまだ早いですから、3室ある居室のうちダイニングキッチンにつながっている部屋をリビングルームにすれば、ゆとりのあるくつろぎのスペースが出来ます。

また子供部屋についても2人で1部屋を共有させるようにすれば、子供が小学校に上がってからも比較的ゆとりがあります。

1-3. 大人4人の2世帯家族の場合

親の介護などを考えて大人4人の2世帯で3DKに暮らす場合は、暮らしの中にストレスを感じるケースが多いです。

そもそも親子といっても世代の違う2組の夫婦の場合は、食事や生活のリズムが違ってきます。

しかもダイニングルームにはリビングにするほどの広さはありませんから、居室の1室は家族の共有スペースにしなければいけません。

特にマンションの3DKを2世帯家族で住むとなれば、水回りに関するトラブルが出てきます。

仕事をしている現役夫婦と年金生活の老夫婦となれば、家で過ごす時間も全く違います。

親子とはいえ、夫婦のどちらかは継父母との同居になるわけですからお互いに遠慮も出てきます。

そのため同居前の家族関係が良好であっても、同居をきっかけに修復不能なほど家族関係が悪化してしまうケースがよくあります。

家族で共有するスペースにゆとりがなければ、2世帯家族の3DKはおすすめしません。

2. 3DKの間取りと広さ(坪数)の目安

2-1. マンションの場合

マンションの場合、部屋の配置を「田の字型」にするのが最もオーソドックスです。

田の字型の基本はバルコニー側に居室が2室、玄関側にダイニングキッチンと居室1室が配置されます。

このタイプの場合は、バルコニー側の居室2室が同じ間取りになっているのが基本です。

ダイニングキッチンの周辺には水回りが集中していますので接する居室の広さはバルコニー側よりも小さくなります。

4人家族に人気がある3DKの場合は専有面積60m2(18.15坪)が多いので、居室のサイズは「6畳+6畳+4.5畳」がメインになります。

2-2. 2階建て(一戸建て)の場合

戸建て住宅3DKで家族4人が快適に暮らしたいのであれば、最低でも50m2(15.13坪)は必要です。

家族の共有スペースとダイニングキッチン、水回りをすべて1階に集中されば、2階は階段・通路を確保しても「6畳+6畳」に収納スペースを確保することが出来ます。

3. 3DKに4人家族が快適に暮らすための間取り選びのポイント

3-1. 4人家族が快適に暮らすためには

ダイニングキッチンに面した居室1室を縦長に使うことがポイントです。

これは居室をリビングルームとして使う方法なのですが、奥行きが出て来るためゆとりのある空間を演出することが出来ます。

また子育て中の場合は、居室にいる子供の様子を確認しながら家事をすることが出来るので安心して子育てが出来るというメリットもあります。

3-2. 大人2世帯が快適に暮らすためには

世代の違う2組の夫婦が同居する場合は、ダイニングルームとリビングルームを横長に配置するのがおすすめです。

マンションの場合は部屋の配置が田の字型をしていることが多いのですが、この場合はバルコニー側にある居室1室の入口がダイニングルームにありません。

つまりバルコニー側にある居室の1室はダイニングルームに接している部屋を通過しなければ入ることが出来ないというわけです。

うまく活用しなければダイニングルーム側の居室はただの通り道になってしまいます。

だからこそこの部屋をリビングにすることによって、限られたスペースを有効に活用することが出来るようになります。

さらにそれぞれの夫婦のプライベートルームへの入口が独立しているので、生活リズムの違いがあっても最低限それぞれの夫婦のプライベートが確保出来るようになります。

4. 3DKに4人家族が暮らす!狭い部屋を上手に使うレイアウト&おすすめ家具

3DKを4人家族で快適に暮らすためには、それぞれの部屋に設置する家具のサイズを知り効率よくレイアウトしていくことがポイントです。

4-1. ベッドを置くならサイズの目安を確認

収納が出来る布団ではなくベッドを置くのであれば、部屋のレイアウトにも大きく関係してきます。

ベッドのサイズによっても幅や長さの目安が違いますので、部屋の広さと照らし合わせて検討するのがポイントになります。

ベッドサイズ 長さ
シングル 1m 2m
セミダブル 1.2m 2m
クイーン 1.4m 2m
キング 1.8m 2m

4-2. ソファーを置く場合は奥行も確認

くつろぎのスペースにソファーを置く場合は、サイズによって幅だけでなく奥行も変わってきます。

この奥行が3DKの限られたスペースではポイントになります。

ソファーサイズ 奥行
1人掛け 60~80cm 75cm
2人掛け 1.3~1.5m 80~90cm
3人掛け 1.7~2m 80~90cm

4-3. テレビボードはテレビの大きさによってサイズが変わる

家族団らんのスペースにはテレビも必要です。

重量があるテレビを設置するにはテレビボードが必要になりますが、こちらはテレビの大きさによってサイズが変わってきます。

テレビサイズ 奥行
32~42型 1.2~1.5m 40cm
42~52型 1.8m 40cm

4-4. 子供部屋の学習机もサイズに注意

小学校入学のタイミングで子供部屋とともに学習机を準備することが多いですが、小学生低学年では子供部屋よりも共有スペースで勉強をすることが多いです。

思春期に入りプライベートが気になりだすようになると、共有スペースよりも個室で過ごす時間の方が長くなります。

そのことも考えると本格的に学習机が必要になるのは「子供がある程度成長してから」と考えておいた方が効率的です。

新たに勉強机を購入するのであれば、年齢別に最低限必要となる学習スペースを参考に選ぶと勉強効率が上がります。

それぞれの年齢別に必要となる学習スペースの目安をまとめていますので参考にしてみてください。

年齢の目安 最低限必要となる幅 最低限必要となる奥行
小学校低学年 1m 30cm
小学校高学年 60cm 60cm
中学生以上(受験生を含む) 60cm 1m

5. まとめ

4人家族が3DKで快適に暮らすためには、部屋の間取りだけでなく家具の選び方にもポイントがあります。

もちろん子育て中の場合は子供の成長によっても3つある居室の利用方法は変わってきます。

また介護などを目的に親と同居をする場合も、それぞれの夫婦の生活リズムを考慮しながら部屋を考えていけば3DKでも十分に暮らしていくことが出来ます。

つまり限られたスペースだからこそ子供の成長や生活リズムの変化に応じて暮らし方を変えていけば、3DKでも快適な暮らしは実現できるのです。

長く住み続けられる家にするためには、家族の将来の暮らし方を「短期」「中期」「長期」の3段階で考えてみるのがおすすめですよ。