4LDKは家族4人で暮らすには十分な広さがあり、人気の間取りです。
しかし、4LDKは部屋数が多くなるので、小さい土地には建てられないと心配する方も多いでしょう。
そこで、4LDKの一戸建てを建てるために必要な土地の坪数や、坪数にあったおすすめの間取りプランなどを紹介していきますので、住宅購入の参考にしてみてください。
このページでわかること
1. 4LDKの一戸建てを建てるために必要な土地の平均坪数
4LDKは家族4人で暮らすための平均的な間取りですが、実際に4LDKの家を建てるために必要な土地はどれくらいでしょうか。
2階建てだったり、3階建てだったりしますが、建物を建てるには「建ぺい率」という数字が大切になるので、先に「建ぺい率」の説明をします。
1-1. 建ぺい率とは?
建ぺい率とは、土地の面積に対してどれだけの広さの建物を建てられるかを、%で表したものです。
たとえば、100坪の土地が建ぺい率60%だとしたら、その土地には60坪までの建物しか建てることができません。
建物を地面に置いたときの面積を「建坪」と言いますが、さきほどの土地なら建坪は60坪ということになります。
建ぺい率を抑制することで、土地をゆったり使ってもらうのですが、これは火災の延焼の抑制などの防災効果もあります。
建ぺい率が100%の土地であれば、土地を限界まで使うことができるので、その土地のすべてを建物にあてることができます。
4LDKの家を建てる場合でも、建ぺい率が低いところと高いところでは必要な土地の大きさが変わってきます。
ですので、一概に「平均○坪」とは言えませんが、一般的な土地の広さについて紹介します。
一般的な住宅地は建ぺい率60%が多いので、60%を例にして考えてみます。
1-2. 建ぺい率60%の場合
建ぺい率60%の土地で4LDKを建てる場合、45坪くらいが多いです。
激安の建売住宅を探せば、35坪くらいで販売しているところもありますが、郊外では駐車場2台分を考えて、45坪くらいで探す人が多いためです。
宅地分譲する会社も45坪~55坪くらいの間で分譲しています。
2. 平均坪数(30~35)で建てられる4LDK一戸建ての間取りプラン例
土地の広さについては先程説明しましたので、今度は建物の間取りについて説明していきます。
4LDKの建物を建てるのであれば、平均的な総床面積は30坪から35坪ほどになります。
そこで、平均的な広さで建てられる4LDKの一戸建ての間取りプランを紹介します。
2-1. 1階LDK 2階4R
1階に水回りなどの共同で使う設備を配置し、他に部屋を作らず、できるだけLDKを広くするという間取りです。
LDKを家族の集まる場所として考えている方におすすめのプランです。
2階に作る個室はあえて狭くすることで、部屋で過ごす時間を快適にさせないようにします。
部屋にいることが快適だと、部屋にこもってしまう可能性が増えてしまうので、家族の時間を大切にするためにリビング・ダイニングを広くするというプランです。
リビング・ダイニングが広いと、人を呼んでパーティーをしたりしやすくなるので、家族や友達とワイワイするには便利です。
2-2. 1階1LDK(和室) 2階3R
一階のリビングの隣に和室を作る、最近人気の間取りです。
和室はリビングとつながるように使うことができて、子供の遊び場だったり、来客用の寝室に使ったりと、幅広い用途に使うことができます。
また、将来の親の介護のための部屋として、階段を登らないで生活ができる一階に和室を作るという目的の人もいます。
1階に和室を作ることで、2階の部屋を広く使うことができる点も魅力の間取りです。
2-3. 1階1LDK(洋室) 2階3R
1階に和室ではなく洋室を作る間取りで、和室と違って独立部屋としての使い勝手が良くなります。
子ども部屋にしてリビングの隣に配置すれば、家族とのコミュニケーションがとりやすい引きこもり防止の間取りになります。
また自分が歳をとったときには、階段を登らずに行ける寝室として使うこともできます。
2-4. 1階3R 2階1LDK
1階を個室にして、2階をリビング・ダイニングなどの生活中心の部屋にする間取りです。
リビングは明るい方が良いけど、周りに大きな建物があって、1階にリビングを作ると暗くなるという場合におすすめです。
2階にお風呂を作ることで、明るくて安全なお風呂にできます。
デメリットとしては、2階に水回りを作ると、水回り関係の配管費用が多少高くなることと、年をとったときも2階まで上がらないと生活ができないということです。
2-5. 1階カーポート1R 2階LDK 3階3R
土地が狭い場合の3階建てプランです。
1階部分に駐車場を作ることで、愛車を雨や風などの汚れから守ることができます。
1階の部屋の人は、車の出し入れの音がうるさいというデメリットがあります。
2-6. 平屋 4LDK
平屋の4LDKは、すべてが平面なので、生活がしやすいというメリットがあります。
洗濯するときも2階に上がる必要がないので、年をとってからの生活も楽です。
2階建てよりも高くなる場合がありますが、利便性が高く、家族のつながりも意識しやすいつくりです。
3. 4LDK一戸建てに最低限必要な坪数は?
先程説明した建ぺい率が関わってくる話になりますが、よくある建ぺい率60%の土地に2階建てを建てると考えると、最低でも25坪は欲しいところです。
建ぺい率が高くなれば、もう少し狭い土地でも4LDKを建てることができます。
4. 4LDKの狭小住宅の間取り例
狭い土地に建てる住宅を「狭小(きょうしょう)住宅」と言いますが、最近ではいろいろな工法を使って、狭小住宅でも快適に住むことができる工夫があります。
間取りも昔よりは自由度が高くなってきています。
そこで、狭小住宅4LDKの間取り例を紹介します。
4-1. 1階1LDK 2階3R
4LDKで一番一般的な間取りです。
リビング・ダイニングを削って1階に1部屋を配置することで、部屋数を増やしています。
4LDKの安くて土地の狭い建売住宅に良くある間取りです。
4-2. 1階和室、風呂 2階LDK 3階R
1階に和室とお風呂を配置、2階にリビング・ダイニングキッチン。
そして、3階に3部屋配置する間取りです。
1階に和室とお風呂、トイレの生活最低限の設備を配置することで、食事以外は1階で済ませることができ、介護にも便利な間取りです。
4-3. 1階LDK 2階2R 3階2R
1階にLDKを配置、2階と3階にそれぞれ二部屋ずつ配置した間取りです。
1階にリビングがあり、上に部屋があるので、リビングを通らないと各部屋に行くことができません。
家族のつながりを大切にする人におすすめです。
建物の真ん中に階段を配置して、両側に部屋を配置することで、細長い土地でも対応できる間取りです。
1階にいろいろな設備が集まってしまうので、リビングが狭くなってしまいますが、各部屋の広さは確保しやすいです。
4-4. 1階駐車場、和室 2階LDK 3階3R
1階の半分を駐車場にします。縦列駐車することで2台の車にも対応できるようになります。
2階にリビング・ダイニング、キッチンを配置して、3階に部屋を3つ配置します。
3階の二部屋を一つの部屋としても使えるような間仕切りにしておくと、子供の成長に合わせて使い勝手のよい部屋になっておすすめです。
車が必要ではない地域なら、1階を広い和室やLDKにすることもできます。
5. 40坪以上の土地に建てられる一戸建ての間取りプラン例
40坪以上になると、余裕が出てくるため、比較的間取りを自由に決められるようになってきます。
40坪以上の土地の一戸建て間取りのプラン例を紹介します。
5-1. 1階LDK 和室 2階3R
1階に広いLDKを配置して、吹抜にします。
2階の部屋はその吹き抜けを見下ろすような入り口にすることで、LDKから各部屋の出入りが把握できる配置にできます。
5-2. 平屋 4LDK
先程も平屋4LDKの間取りを紹介しましたが、土地の広さに余裕があれば、平屋がおすすめです。
特に子供が小さいときには、外との距離が近くなるので、外で遊ぶ子供になりやすい間取りです。
ロフトをうまく活用すれば収納が増えたり、面白い子供部屋が作れたり、税金も安くなったりするので、おすすめです。
6. 坪数以外にも重要な土地選びのポイント
坪数が大きいか小さいかというのは家を建てるにあたって最大のポイントになりますが、他にも大切なポイントがあるので、紹介していきます。
6-1. 土地の形
家を建てる上で土地の形はとても重要です。
土地の広さがあっても、細長い土地であれば建物のプランが限られてきますし、L字型の土地であれば、上手に使わないと無駄な空間ができやすくなります。
しかし、それらが間取りで解決できる問題であれば、変な形の土地は安いものが多いので、おすすめです。
6-2. 日当たり
家を建てるとき、基本的に日当たりの良い南側にリビングを配置します。
そのため、南側に高い建物がある土地を選ぶときには、間取りを工夫する必要があるかもしれません。
リビングが1階だと暗いけど、2階なら明るくなるという場合もあるので、土地の日当たりによって間取りの自由度が変わってきます。
6-3. 道路への接続
道路につながっていないと建築確認が降りないので、基本的に建物を建てることはできません。
しかし道路につながっていたとしても、接道の状況が悪いと車を縦列に駐車しなければいけないなどの制約がでてきます。
接道状況も間取りの設計に影響を与えるので、注意が必要です。
7. まとめ
4LDKの一戸建てを建てるために必要な土地についてまとめると、
- 建ぺい率が大切
- 最低でも25坪は必要
- 建ぺい率によってはもっと狭くても建てられるかも
- 生活を想像して間取りを作成
- 生活の動線を考えて間取りを作成
- 狭小住宅でも4LDKは建つ
- 坪数以外にも大切なことがある土地選び
という感じでした。
土地の広さが狭くても、間取りを工夫することによって快適に生活できる4LDKの戸建て住宅を建てることができます。
土地が狭くてもあきらめないで、専門家に相談して、納得のいく住宅を建てましょう。





