2LDKのレイアウト実例と寝室の使い方まとめ

2LDKとは、リビング・ダイニング・キッチン兼用のLDKとお部屋が2つという間取です。

グレードアップして少し贅沢な1人暮らし、恋人との同棲や子どもが生まれたばかりの夫婦生活、など様々な利用例がありますね。

今回は、2LDKにおけるLDK部分は別にして、2つのお部屋のどちらを寝室として使うのか、また実際に使うのにはどのようなレイアウトが良いのか、という点に注目して見ていきましょう。

1. 2LDKのレイアウトの決め方「寝室」はどこにする?

2LDKと一口に言っても、お部屋の間取りは物件により様々です。

LDKを除いた他の2つのお部屋がどこにあるか、家自体がどういった条件なのかによって、使い方や寝室の位置は変わってきます。

それでは、寝室に向くレイアウトとはどのようなものなのかについて、ポイントを見ていきましょう。

1-1. 壁を挟んですぐの隣室は避ける

もし主寝室としたいお部屋が、壁一枚隔てて別の部屋と隣接している場合は要注意です。

壁の厚さにもよりますが、防音マンションやアパートでない限り、お隣のお部屋からの音を完全にシャットアウトする事は不可能です。

物件によっては、音楽や話し声が丸聞こえの場合もあるのです。

ここで、「じゃあ家の人ならまだしも」…と思われるかもしれませんが、寝ている時、特に深夜帯は人間の聴覚は鋭くなるのが常です。

予想以上に音が大きくなって聞こえてくるので、たとえ家族や恋人であっても、できる限りすぐお隣のお部屋で寝るのは避けた方が良いでしょう。

また物件の立地にもよりますが、ご自身がよく寝る時間帯の環境音も考慮に入れてください。

もし寝室が道路側だったり、日中に寝るのに工事していたら…おおよその察しはつきますね…

このように想像力をどんどん働かせていき、「かもしれない」をポイントにして避けていきましょう。

1-2. 共用廊下、リビングの隣は避ける

1-1.と似通っているようですが、注目ポイントは家の「中」の人の活動時間帯です。

恋人や夫婦が一緒に寝起きする場合は別かもしれませんが、そうではない時、特に活動時間帯が異なっている場合は赤信号です。

お子さんがいらっしゃる場合は、廊下を走る音や部屋のドアを閉める音がどうしても耳障りになりますし、相手が大人でも、夜寝ている時にリビングから電話やテレビの音が聞こえてきてしまうかもしれません。

どうしても寝室がリビングのお隣になってしまう場合は、全員が節度を保ち、寝室側の壁際にテレビを置かないなどの配慮も必要となるでしょう。

上記全ては難しいと思いますが、まず壁を挟んで隣人という状況は避け、そこからご自身の就寝中の家族の活動を視野に入れてお部屋を決めると良いでしょう。

1-3. 基本的には北側のお部屋を

お部屋と言えば太陽の当たる南側の方が良いイメージがありますが…

寝室は寝るためのお部屋なので、暗い方がストレスフリーな睡眠を得られます。

特に、夏は日の出が早いので重要です。

日当たりの良いお部屋は日中の生活で本領を発揮するので、それ用に取っておきましょう。

1-4. ベッドを入れるとどうか

内見の時は広く見えたのに、実際住むとかなり狭く感じる…こんな経験はありませんか?

そう、お気付きの通り、内見時はお部屋が実際以上に広く見えてしまうものです。

家具も置いていませんしね。

「何となくこのくらい」と、どんぶり勘定で計算していると、後で後悔することになります。

可能であれば、実際に使用するベッドのサイズを計測・調査してからお部屋決めに臨みましょう。

心理的にも、家具というのは置くだけで、そこに圧迫感が生じてしまいます。

これは後半でも述べますが、可能な限りサイズには余裕を持って、ゆったりとした気分で寝られるよう、特に足側のスペースがしっかり確保できるかを見ておきましょう。

もし先にお部屋の位置を決めてしまって、家具をひととおり置ききってから問題が起きると一苦労です。

ただでさえ面倒な引越し作業が延長されるのはイヤですよね…

そうならないためにも、細心の注意を払ってお部屋決定に臨んでください。

2. 2LDKの寝室を上手に使うおすすめレイアウト

どのお部屋を主寝室にするか決めたら、いよいよ寝室内の設計に移ります。

この時にも気をつけたいポイントがあるので、この後の項目をしっかり確認した上で家具配置に進みましょう。

2-1. ベッド以外の家具は可能な限り使用を控える

前半でもお話した通り、家具は置いてあるだけで場所を取り、心理的にも圧迫感を感じさせるものです。

「これは絶対に必要!」というよほどの物を除いて、できる限り他の家具の設置・使用は控えましょう。

2LDKなので、焦らなくともお部屋はもう1つあります。

本棚や大きな机・椅子はそちらに置いてしまって、できる事ならドレッサーも移します。

結果的に寝室に置くことになるのは、ベッド、読書灯や間接照明、ナイトテーブル、くらいシンプルなのが理想です。

どうしても収納スペースが欲しい場合は、代案として収納付きベッドの購入、またはベッド下にバスケットなどを置いてデッドスペースを活用するなどで、対策を施しましょう。

2-2. 敷布団も視野に入れる

寝る方法はベッドのみにこだわらず、条件によっては敷布団を使用することも視野に入れましょう。

そもそもお部屋が狭い場合や、寝るだけでなく別の用途で寝室を使う場合は、特に真剣に考えてみてください。

敷布団は使用前後の準備・片付けは面倒かもしれませんが、ある程度の大きさのクローゼットや押入れが有れば問題ありません。

キャスター付きの台などを用意して、布団をそこに畳んで置き、そのまま収納に向けて転がすだけで済みますよ。

この方法なら重いお布団をわざわざ持ち上げることなく、サッと簡単に布団が出し入れできます。

敷布団は薄いとどうしても床の硬さが身体に伝わってしまうので、スポーツ用のマットレスなども一緒に下に敷くとより快適になるでしょう。

3. 快適な寝室レイアウトのコツ

今までの基本的な注意項目に加え、より良い寝室、より良い就寝を目指すためのさらなるポイントとコツをご紹介します。

3-1. 動線の確保

意外と忘れがちなのが、動線の確保です。

そしておろそかにすると、予想以上にストレスになってしまうのもこの点です。

前半で「寝室は寝るための部屋だから」と言ったものの、ベッドに出入りする時の動線が良くないと、せっかくのリラックスタイムは台無しになります。

そうならないためのポイントは、部屋に対しての「ベッドの足側」の動線を十分に確保することです。

ここに気を付けるだけで、部屋への出入りがしやすくなり、また寝る時もお部屋を広く見る事ができ、のびのび感が一気に上がります。

3-2. 窓の位置

寝る時に頭の近くに窓があると、何だか気持ち良さそうに思えますが、実はそうでもありません。

朝に太陽光がじかに顔に降り注いだ時の不快感や、目へのダメージは想像を超えるもので、健康面でも心理的にも良くありません…

そのうえ夏は暑く、冬場は寒さでとても耐えられません。

よほどの事がない限り、窓側にベッドの頭部分が来るような配置は避けましょう!

3-3. ベッドの位置や向き

ベッドの位置は、前述の通り頭側に窓が来ないよう避けながら、お部屋の中央か片隅に配置します。

もし2人以上の人数で同じお部屋を寝室を設定するのであれば、まず重要なのが就寝・起床時間が同じであるかという点です。

時間が同じであれば、ベッドは部屋の隅に置くと良いでしょう。

個人差はありますが、多くの場合壁際の方が落ち着いて就寝できますし、また片側に寄せた分他のスペースを広くすることができます。

反対に、就寝・起床時間が一緒に寝る人により違っている場合は、ベッドを部屋の中央に配置します。

他のスペースはどうしても狭くなってしまいますが、こちらの方が寝起きの際に相手に気を使わずに済みます。

重ねて述べますが、ベッドの出入りの際の動線はみなさんが思っているより重要なのです。

もし何らかの事情で就寝・起床時間がそれぞれ異なっているのに、ベッドを片側に寄せなければならない場合は、日によって寝る位置を交代するか、ベット自体を中心部分の空いたツインベッドにするなどの対策が必要となるでしょう。

さらに、ベッド位置を考えるときにもう一つ考慮したいのが、他にインテリアがあるかということです。

もし別の家具を置かなければならない場合は、必然的にベッドを部屋の片側に寄せてスペースを確保しなければなりません。

反対に特に何も必要がない場合は、ベッドを中央に配置して、他の動線を用意しておくと使いやすいでしょう。

家具を置く場合の注意点として、家具を頭部と平行に置いたり、寝た時の視界に入る場所に設置することは避けましょう。

こちらもやはり家具は見た目にも非常に圧迫感を感じさせ、心理的に落ち着いた睡眠を妨げてしまうからです。

続いて、ベッドの向きについて説明しましょう。

縦に置くにしろ横に置くにしろ、ベッドの足側のスペースが十分に取れることをまず確認します。

こちらが狭いと、格段に移動のストレスが増してしまいますので、最低でも50cmのスペースを確保しておきましょう。

あとは前述の家具や窓の位置を気にしながら、壁の側面に沿わせるか部屋の中央・頭側を壁に寄せて配置します。

大げさに思えるかもしれまえせんが、事実なのは、人生の3分の1は睡眠だということです。

残りの3分の2を快くフル活動できるように、所詮ベッドだと侮ることなく、十分よく考えてから配置しましょう。

後になって動かすことになると大変面倒ですしね…

4. どうしても騒音が気になる場合の対策は

それでも、防音機能の薄いお部屋や集合住宅地などの都市部の騒音が降りかかるアパートもあります。

こういった住まいを選ばざるをえない場合や、間取りとしてどうしても騒音が避けがたい場合というのはやはり存在します。

家に贅沢を言っていられない、でもこんな時、自分でできる対策がもしあるなら是非行っておきたいですよね。

そんな方のために、少しの手間とお金で簡単にできる防音対策をいくつかご紹介します。

閑静な住宅街に負けない快眠で、どこよりもラグジュアリーな生活を構築しましょう!

4-1. お部屋にカーペットやマットを敷く

え、こんな事で?…と思われるかもしれませんが、カーペットやマットなど敷物を使用することで、かなりの吸音効果が期待できます。

分厚いものを敷くと、その分ご自身の階下に対する騒音も防げます。

ここでおすすめなのが、市販のコルクマットです。

コルクとスポンジの二層で構成され、四辺がパズルのピースのようになっている製品です。

コルクなので見た目に大きな変化無く、軽く加工しやすいので大変便利です。

好きな形に自在に組み合わせ、壁際に設置するマットの端は、ハサミやカッターで調節すればピッタリと収めることができます。

4-2. 窓やサッシの変更

すでに付いている窓やサッシを、防音効果のある窓や二重サッシに付け替える方法です。

部屋の内外の騒音抜けは窓からのものがほとんとで、窓付近を見直すことで安定した効果を得ることができます。

費用としては安くはありませんが、先々のことを考えると決して無駄な投資ではありません。

取り扱い店舗やリフォームの方法にもよりますが、窓一枚につき5~6万円前後の費用を見ておきましょう。

4-3. 防音カーテンの使用

前述の通り、外部との騒音関係において、窓からの音漏れは非常に高くなっています。

そこで考えられる対策が、防音カーテンの使用です。

カーテンはそれ自体にある程度の防音効果が期待できますが、それでも不安な場合は防音性能の高いカーテンを選ぶと良いでしょう。

防音・遮音性にはカーテンごとにグレードがあるので、騒音の程度によってランクを選択します。

もちろん性能が高いものほど値段が高く、遮音性の高いカーテンの購入には1枚5,000~10,000円ほどを見ておきましょう。

さて、ここまでは非常に手軽な方法ですが、次にさらに本格的な方法をご紹介します。

4-4. お部屋を防音加工する

究極の手段、お部屋自体に防音機能を持たせてしまうという方法です。

防音パネルや防音材を壁中に貼るDIYから、専門家に依頼する方法まで様々ですが、予算としては、ご自身でする場合は防音材と固定枠を調達して10~30万円前後、業者に依頼する場合は200万円ほどを見ておきましょう。

かなりお値段に幅がありますね…

ちなみに防音パネルを使用するよりは防音材を加工する方が、非常に手間はかかるものの大幅に安くなります。

手間とお値段がここまで反比例したお買い物も、防音室以外あまりないでしょう。

しかし、もし部屋条件が許した上で予算に余裕がある方は、あながち無駄なお買い物ではありません。

一度の投資で隣室・自室ともにストレスフリーで過ごせることを考えると、決して非常識な値段ではないはずです。

5. 2LDKのレイアウト実例と寝室の使い方まとめ

いかがでしたでしょうか?

2LDKの寝室の設定から中のレイアウト、生活向上につながるコツをいくつかご紹介しました。

騒音が気にならず、足側にしっかりと動線を取るというのが基礎中の基礎であり、最重要ポイントでしたね。

せっかく2LDKをお持ちなのであれば、理想の快眠を目指して、試行錯誤しながら良い寝室づくりを目指しましょう!