住宅は、人生の中で個人がする一番大きな買い物と言われています。
普段買い物するものであれば、だいたいいくらなのか把握しているので、相場感があるでしょう。
しかし、家を買うとなると「いくらあればどれだけのものが買えるのか?」というのはわかりづらいですね。
子供がいる家庭では、一戸建てなら4LDKの間取りが人気ですが、実際にはいくらになるのかイメージが湧かないと思います。
そこで、人気の間取り「4LDK」の一戸建ての建築相場や費用などを紹介していきます。
このページでわかること
1. 4LDK新築一戸建ての建築費用の相場とは?
実際に4LDKの新築一戸建ては、いくらくらいで建つのでしょうか?
この問いは、意外と難しい質問です。
というのも一口に一戸建てと言っても、色々な条件で建築費用が変わってしまうため、「4LDKならいくら」とは一概には言いにくいのです。
「4LDKの新築一戸建てはいくら?」という質問は、「4人乗りの車はいくら?」と言われて、「色々な種類の車があるから、いくらとは言えない」というのと同じです。
建築費用が変わる理由は以下の要素が関わってきます。
・床面積
家の広さですね。
4LDKでも、とても狭い家から、一つ一つの部屋がかなり広い家まであり、広ければ広いほど高くなります。
・階数
平屋の4LDKと4階建ての4LDKでは、金額が違います。
一般的には2階建てが一番安いと言われているので、2階建ての一戸建てが多いのです。
平屋は、部屋数を増やすと2階建てよりも割高になりがちです。
・工法
一般的な一戸建ては木造ですが、他にも鉄骨造や鉄筋コンクリート造など様々な工法があります。
一番安いのは木造です。
・設備
家の中に豪華な設備を入れると、建築費は高騰します。
3階建ての家にエレベーターを入れると高くなったり、玄関ドアを輸入品にしたり、食洗機を海外製の大型のものにしたりと、設備を豪華にすると建築費が高くなります。
土地をあらたに購入する場合は、土地の価格によっても総額が変わってきます。
このように戸建ての条件によって、建築費は様々です。
そこで、わかりやすいように目安を紹介いたします。
2. 4LDKの一戸建てを建築費用1,000万円台で建てる場合
2-1. 延べ床面積の目安
土地無しで1,000万円台となると、かなり厳しいです。
土地が安い地域なら1,000万円台の後半、1,980万円くらいで新築の建売住宅もありますが、注文住宅だと、まずは安い土地を探すことが大切です。
シンプルな家で、延べ床面積は100㎡前後になるでしょう。
2-2. 土地の平均坪数と坪単価
坪単価が20万円だとしたら、40坪くらいにはおさめたいところですね。
それ以上の広さになると、土地だけで1,000万円を超えてくるので、建物まで予算が回らなくなります。
3. 4LDKの一戸建てを建築費用2,000万円台で建てる場合
3-1. 延べ床面積の目安
2,000万円台というと、2,000万円から2,999万円の予算になります。
これでも土地を買って戸建てを建てると考えると、厳しい予算です。
土地代を1,000万円前後に抑えられれば、建物に2,000万円近くの予算ができるので、延床は110㎡くらいまで考えられるようになります。
3-2. 土地の平均坪数と坪単価
土地の坪単価が20万円だとしたら、40坪から50坪くらいまででしょう。
40坪あれば車2台分の駐車場を作れますし、50坪あれば庭を作ることもできます。
多少敷地に余裕が出てくる予算です。
4. 4LDKの一戸建てを建築費用3,000万円台で建てる場合
4-1. 延べ床面積の目安
3,000万円から3,999万円まで予算があれば、金額ばかり気にしなくても比較的自由に検討できるようになります。
延床面積は120~130㎡確保することができて、ゆとりのある室内空間を得ることができます。
これ以下の予算では木造以外選択肢がなかったのですが、土地の費用によっては鉄骨造も検討できるようになってきます。
4-2. 土地の平均坪数と坪単価
50坪くらいが一番多いようです。
予算が増えることで、坪単価の高いエリアも選択できるようになるので、利便性の良い地域を選ぶことができるようになります。
坪単価20万円で50坪なら1,000万円で、坪単価30万円で50坪なら1,500万円と、ある程度土地にお金をかけられるようになってきます。
5. 4LDKの一戸建てを建築費用4,000万円台で建てる場合
5-1. 延べ床面積の目安
4,000万円から4,999万円まであれば、木造、鉄工など工法が選べます。
広さは130〜150㎡など、かなり余裕のある空間を作ることができます。
これだけ予算があれば、室内の設備も自分の好きなものを入れられるようになります。
大手の住宅メーカーも選べますし、地元の工務店に依頼すれば、余裕を持って建てられる金額です。
5-2. 土地の平均坪数と坪単価
坪単価20万円で60坪なら1,200万円。
4,800万円で、土地1,800万円と考えれば、坪単価30万円でも60坪の土地を購入できます。
坪単価によっては70坪、80坪の土地を手に入れることもできますが、税金も高くなってしまうので、60坪くらいが多いようです。
実際、70坪、80坪くらいになると、土地の総額が高くなって売れづらいので、坪単価は安くなってきます。
6. 4LDK一戸建ての建築費用の違い
6-1. ハウスメーカー
テレビでCMをやっていたり、全国に住宅展示場を構えていたりするのがハウスメーカーです。
住宅展示場に行けば、豪華なモデルルームで出迎えてくれて、ビシッとした営業の人が新切丁寧に接客してくれるという至れり尽くせりの環境です。
その分のコストが建築価格に反映されてくるので、やはり高くなりがちです。
坪単価は40~60万円くらいになります。
鉄筋コンクリートや鉄骨造になれば、坪80万円くらいする場合もあります。
99㎡で33坪なら、坪50万円で1,650万円となり、坪60万円なら1,980万円となります。
とはいえ、知名度や大手の安心感からか、比較的人気があります。
家を建てると「どこで建てたの?」と聞かれますが、やはりそのときに誰もが知っているメーカーというのは、一種のステータスにもなるので、そういったブランド価値としての魅力もあるでしょう。
6-2. 工務店
地元の工務店で建てるという選択肢もあります。
地元の工務店の中には、大手のハウスメーカーの下請けの仕事をしているところもあり、そういう場合は、大手のメーカーが作っているような住宅を安く建てることができます。
モデルルームを持っていない場合がほとんどなので、どういった住宅を建てたのか見たい場合は、工務店に依頼して以前に建築したお客さんの家を見せてもらったりします。
坪単価はハウスメーカーより安くて30万円台くらいです。
細かい注文の対応の場合に、大手のハウスメーカーと違って小回りがきくこともあります。
6-3. 設計事務所
住宅を建てる場合には、家を設計するのですが、その設計をする「設計事務所」に直接依頼する方法もあります。
住宅メーカーの場合は、社内に設計の人がいるので、営業と一緒に打ち合わせをして、設計の人に図面を書いてもらいますが、設計事務所に依頼すると、営業の人がいなくて、いきなり設計者と打ち合わせをする場合がほとんどです。
依頼者の意思が直接設計者に伝わるので、デザインや間取りを重視したい人に人気です。
実際の施工段階に入ると、地元の工務店に依頼する場合がほとんどなので、金額的には地元工務店に頼んだ場合と同じような感じになります。
設計事務所に依頼すると、建築業者は別になるので、図面が決まったあとに建築業者を決めるためにコンペをして安い業者を選定する場合もあります。
そういった作業も設計事務所に依頼できます。
6-4. ローコスト住宅
ローコスト住宅というのは、とにかく住宅の価格を安くすることに特化した住宅メーカーのことです。
大手で有名なのは「タマホーム」です。
一時期、木村拓哉を使ったテレビCMも放送していましたね。
ローコスト住宅であれば、土地と建物合わせても1,000万円台でも施工できます。
ローコスト住宅の特徴は、シンプルな外観です。
家の形がシンプルであればあるほど、作るのが楽ですし、材料も減らすことができるので、安くなります。
豪華なモデルハウスやパンフレットを作らないことで、経費を削減していたり、大量に同じ設備を発注することで安くしたりしています。
その反面、設備を選ぶ選択肢が少なくなるなどのデメリットもあります。
坪単価30~40万円で新築の戸建てが建てられるのが最大の魅力です。
延床面積99㎡なら33坪で、最安なら1,000万円くらいの予算で済みます。
7. まとめ
4LDKの一戸建ての建築費用の相場についてまとめると、
- 住宅の面積、高さで増減する
- 施工方法で増減する
- 室内設備で増減する
- 依頼する業者によって増減する
ということになり、条件によって金額が変わります。
そのため、もし4LDKで一戸建てを建てたいと考えるのなら、まず最初に「予算」を決めると良いでしょう。
ただし「総額〇〇千万円」と言っても、金額が大きすぎてイメージがわかないと思うので、まずは、月々いくらという形に落とし込んだ方が良いですよ。
手順としては、まず、ネットで「フラット35」という35年間ローンの返済金額が変わらない商品の金利を調べましょう。
そして、ローンの計算ができるホームページに数値を打ち込んで、いくら借りたら毎月いくらの支払いがあるかというのをシミュレーションすると、現実的な数字が出てきてます。
ローンのシミュレーションができるアプリが無料であるので、検索してみると良いでしょう。




