広々としたリビングダイニングに居室が3部屋ある3LDKは若い子育て世代に人気の間取りです。
しかし、家族構成や人数によっては狭いと感じる人も多い間取りでもあります。
ただ暮らしやすさには部屋の広さだけでなく環境なども関係し、「狭い」という理由だけで引っ越しには踏み切るのは難しいですよね。
そこで今回は3LDKで狭いと感じた時におすすめの解決法をわかりやすく解説!
工夫して住み続ける場合も、思い切って広い部屋に引っ越しをする場合も、知っていると得する方法を紹介していきます。
このページでわかること
1. 3LDKが狭い問題を解決する方法
3LDKが狭いと感じる理由は1つとは限りません。
狭さを感じる原因は家族の人数だけでなく、家族構成や子供の成長によって家族の暮らし方に変化が出来るからです。
もちろん部屋の間取りには、快適に暮らすことが出来る人数の目安もあります。
しかも「部屋の数と家族の人数が同じであれば快適に暮らすことが出来る」というわけでもありません。
だからこそあなたが3LDKを「狭い」と感じる本当の理由を見つけることが、問題を解決する第一歩になります。
1-1. 3LDKで快適に暮らせる人数や家族構成
子育て世帯は「LDKをどう使うか」で3LDKの快適度が変わる
子育て世帯に人気がある3LDKですが、子供の成長とともに「子供部屋をどうするか」という問題が出てきます。
子供は成長とともに考え方や家での過ごし方が変わってきます。
子供部屋を作るタイミングとして最も多いのが「小学校入学のタイミング」です。
しかし、あえてこのタイミングだからこそ「子供部屋を作らない」選択もあります。
なぜなら勉強机を子供部屋においても、自宅で勉強習慣がつくまでには時間がかかります。
そのため子供部屋があったとしても、小学生低学年まではリビングのダイニングテーブルを勉強机代わりにしている子供が多いです。
つまり子育て世帯であってもLDKの使い方次第でもっと自由に3つの部屋を使うことが出来るのです。
もちろんLDKを勉強机代わりにさせることは、親側にもメリットがあります。
家事をしながら子供の様子を常に確認することが出来ますから、忙しい家事の合間に子供の勉強を見ることもできます。
1人1室ずつ子供部屋を与えると「人数×部屋数」が最低限必要になる
家庭を持って子供が出来ると、「将来は子供のための部屋を…」と思う気持ちは親であればだれもが感じることでしょう。
でも子供は授かりもの。
結婚当初の計画では「子供2人の4人家族」だったとしても、気が付いたら子供がもう一人…ということもよくある話です。
たしかに子供2人の4人家族で3LDKであれば子供1人に1室ずつ子供部屋を作ってもあと1部屋ありますから、子供のプライベートだけでなく夫婦のプライベートも確保することができます。
ただ子供が3人になると、子供部屋だけで3LDKの3部屋がすべて埋まってしまいます。
そうなると夫婦のプライベートルームどころか寝室さえもリビングルームに移さなければならなくなってしまいます。
家族の共有スペースと夫婦のプライベートルーム兼寝室が一緒になるのは、さすがに快適とはいいがたいです。
ですから「子供の人数×子供部屋の数」としたいのであれば、「子供の人数が3人以上で3LDKの間取りは狭い」となります。
2世帯同居は問題が多い
高齢の親の介護をきっかけに二世帯同居に踏み切るケースが増えていますが、この二世帯同居は何かとトラブルが起こりやすいです。
なかでもマンションや平屋の戸建て住宅の場合は、水回りが共有になっている点がトラブルのもとになっています。
水回りの施設は日常生活に欠かせないものですから、少しでもストレスを感じると細かく不満が蓄積していきます。
特に継父母に対しては不満があった場合も我慢しなければいけない風潮が日本にはあります。
そして配偶者が気付いた時には収拾がつかないほどの大きな親子・家族問題に発展してしまっていることもよくあります。
ただこうした問題が起きているときに、当事者がストレートに問題の原因を家族にぶつけることはほとんどありません。
間接的に現状にストレスを感じていることを表現する手段として「家が狭い」という表現を使います。
このような場合は間取りが広い部屋に引っ越しをしても、根本的な問題が解決しませんから何も意味がありません。
それどころかさらに問題が悪い方向に進んでしまうこともあります。
1-2. 間取りの広い部屋に引っ越す
子供の人数が理由で間取りの広い部屋に引っ越す場合に注意しなければいけないのが、「子供が独立した後の暮らし方」です。
子供は成長に伴って自立心が強くなってきます。
そのため家の中でも共有スペースよりもプライベートな個室で過ごす時間が長くなります。
この時点では「子供の人数に合わせて間取りの広い部屋に引っ越す」は正しい選択といえます。
ただし子供が独立し家を出た場合、主がいなくなった子供部屋は不要な部屋になります。
戸建て住宅や分譲マンションであれば資産としてそのままにすることもできますが、賃貸マンション・アパートの場合は無駄な部屋はそのまま家計の負担になります。
間取りが広い部屋になるほど家賃は高く、物件数も減っていく
間取りが広い部屋が必要になる頃には、マイホームを購入する人が増えます。
そのため賃貸物件の数が多いのは、小規模家族が快適に過ごすことが出来る間取りです。
ただ問題なのは「間取りが広い部屋」の方です。
間取りが狭い部屋の場合は、ゆとりが欲しい新婚家庭から小規模家族までニーズがありますから賃貸物件の数も多いです。
ところが間取りの広い部屋となると「大人数の家族」または「経済的に裕福で暮らしにゆとりが欲しい人」など限定的なニーズになります。
つまり物件の数も少なくなりますし、家賃も高くなります。
ですから「狭い」という理由だけで引っ越しを考えるのであれば、この機会にマイホームを購入することを考えてみては?
それであれば将来的には資産として手元に残りますし、間取りも自由に選ぶことが出来ます。
1-3. 3LDKで快適に暮らす工夫をする
家族の人数が増えれば、物も必然的に増えます。
物が増えれば収納スペースが必要になります。
ところが収納スペースも賃貸物件の場合は限りがあります。
そのため「物が仕舞えない=家が狭い」ということもあります。
定期的に断捨離(だんしゃり)をする習慣をつけましょう
収納スペースにゆとりがあると、ついつい物が増えていってしまいます。
しかもシーズン物のかさばる衣類などは収納スペースの大敵。
わずか数か月しか使わないのに収納するにはかなりのスペースを要します。
特に成長期の子供の服はあっという間に着れなくなってしまいます。
こうした衣類も捨てずにとっておくと必要な収納スペースさえなくなってしまいます。
だからこそ定期的に断捨離をする習慣を家族全体で身に着けるようにするのが、3LDKを快適に暮らすポイントです。
2. 狭い3LDKから広い間取りに引っ越す場合に必要な費用目安
2-1. 引っ越し料金は荷物の量だけで決まるものではない
引っ越し費用は、荷物の量だけで決まるものではありません。
確かに荷物の量が多ければ移動に必要なトラックの大きさも変わります。
ですから荷物の量が費用に関係することは間違いありません。
ただし引っ越し費用は「運賃」と「人件費」がかかります。
引っ越し先までの移動距離が長い場合は移動時間も長くなりますから、移送にかかる運賃だけでなく移送のための人件費もかかります。
さらに家具や荷物を運ぶ作業員の人件費も必要になります。
家族の人数が多いということは運び出す家具の数も多くなります。
しかもエレベーターがない場合や入口が狭く専門の技術がないと家具の運搬が出来ないケースもあります。
このような場合はさらに人件費がかかります。
2-2. エアコンの取り外し・取り付けも費用が掛かる
エアコンの取り外しや新居での取り付けが必要になる場合は、オプションメニューとなるので追加料金がかかります。
2-3. 引っ越しシーズンだと通常料金よりも高くなる
引っ越しシーズンの場合は、通常料金よりも割増しになる場合があります。
とはいえ入居先が決まっていれば出来るだけ早く入居しなければ、家賃が二重にかかることになります。
そのため割増料金だったとしても希望する日程で引っ越しが出来るように契約をした方が、トータルで見たときに安くなることもあります。
とはいえ3LDKの家からの引っ越しとなれば荷物の量も大量になりますから、一括で支払う引っ越し費用はかなりの高額になります。
なので少しでも費用を節約して引っ越しをするのであれば、引っ越しシーズンを避けるということが大事なポイントになります。
3. 狭い3LDKの部屋を広く使う3つのコツ
3-1. インテリアの選び方やレイアウト
高さの低い家具で広さを演出
高さのある家具を部屋に配置してしまうと、部屋に圧迫感が出てしまいます。
ところが背の低い家具を配置すると、視線が部屋の奥へと進んで行くので実際よりも広く見えます。
特にリビングとキッチンの間に食器棚などを置いてしまうと、せっかくの共有スペースが圧迫感のある狭い空間になってしまいます。
広々としたリビングダイニングに見せたいのであれば、キッチンからリビングまで視線を遮るものを置かないようにするのがポイントです。
インテリアの素材を統一する
部屋に置くインテリアの素材は、出来るだけ統一するのが広く部屋を見せるポイントです。
素材を揃えるのが難しい場合は、家具のテイストを揃えるだけでもOK。
ゴチャゴチャした印象があると部屋は狭く見えますが、全体のテイストが統一されていれば広く見えます。
また素材の異なる家具であっても、テイストが同じものであればまとまり感が出てきます。
これならば異なる素材を組み合わせたとしてもスッキリとした印象になります。
3-2. 部屋を広く感じさせる色使い
ホワイト系は部屋を明るく広く見せる効果がある
ホワイト系は部屋を明るく見せるだけでなく、広く見せる効果もあります。
アクセントにグリーンを配置すれば清潔感がある明るい部屋に見えます。
濃いカラーを使う場合は床に近い部分にまとめると広く見える
フローリングの色などはさすがに変更するのが難しい部分ですよね?
このような場合は床に近い方に濃いカラーのアイテムを置き、天井に近づくにつれてホワイト系のカラーに変えていきましょう。
このように色の配置を高さによって変化させると、視線が縦方向に移動します。
しかも天井方向に向かって明るいホワイト系に色を変化しているので、天井が広く見えるだけでなく相乗効果で部屋を広く見せることもできます。
3-3. 収納術
見せる収納も積極的に取り入れる
収納というと全てを隠すというイメージがありますが「あえて見せる」というのも収納術の一つです。
特に4人家族の場合、すべての物を隠して収納するとなれば相当広い収納スペースが必要になります。
でも収納棚やクローゼットを後付けすればその分スペースが必要になりますので、かえって部屋を狭く見せてしまう原因になります。
このような場合は「見せる収納」に切り替えることで部屋全体をスッキリと見せることが出来ます。
見せる収納にするためには「色をそろえる」「大きさをそろえる」「テイストをそろえる」の3つがポイントです。
たった3つのポイントを意識するだけで、ただの収納が部屋のインテリアに変わります。
4. 3LDKが狭い問題を解決する2つの方法まとめ
3LDKが狭いと感じた場合も、工夫次第で引っ越しをしなくても快適な空間に変えることが出来ます。
もちろん間取りの広い部屋に引っ越すという解決法もありますが、それよりは「狭さを我慢する代わりにマイホームの購入資金を貯める」に切り替えてみるのもおすすめです。
「家が狭いと感じる」ということは、家族の暮らし方が変わった証拠です。
暮らし方を見直してみれば、今の家族にとってなにが一番必要なのかがわかるようになります。
せっかくですからこのタイミングにあなたも家族とこれからの暮らし方について話してみてはいかがですか?
「家族の意見を取り入れた家」も、家族が快適に暮らすことが出来る家のポイントですよ。




