マンション(間取り:2LDK)を⾼く売却するコツ

住み替えや⼾建の新築といった理由で、これまで住んでいた2LDKのマンションを売却することに なったら、気になるのはやはり「どれくらいの⾦額で売れるのか」ということでしょう。

マンション の場合は資産価値や専有⾯積などの要素を考慮しながら売却価格を設定していくことが必要です。

この記事では、2LDKのマンションをより⾼く売却するためのコツについてお伝えしていきます。

1. 2LDKマンションの売却例

まず、実際に2LDKのマンションはどれくらいの価格で売却されているのかを知っておきましょう。

都内の場合、2LDKもしくは2LDK+Sという間取りで70㎡台の専有⾯積があるマンションだと、 築年数10年前後で3300〜3900万円というケースが多いです。

⼤阪府の場合だと、前述と同様の条件のマンションで1500〜2000万円前半、他の政令指定都 市の場合だと1000〜1200万円あたりが売却価格の相場です。

中古マンションの売却価格は、さまざまな条件によって上下しやすいものです。

売却予定のマンションの 有利な点、つまりメリットを前⾯に打ち出して売却価格を上げていく⼯夫が必要になってきます。

2. 2LDKマンションの資産価値と売却価格の⾒極め

不動産はその物件の資産価値によって売却価格が⼤きく変わります。

資産価値とは、建物や⼟地が資 産として⽣かせる価値のことです。

マンションは、敷地を所有者が専有できる⼾建とは違って、各住⼾の所有者全員で敷地を共有してい ます。

そのため⼟地の資産価値はほぼありません。

ということは、建物そのものの資産価値が売却価 格に影響を与えることになります。

売却価格を⾒極めるためにチェックしたいマンションの資産価値の要素には次のようなものがありま す。

2-1. 利便性

利便性とは、駅に近いという交通⾯での利便性や、スーパーや病院・⾦融機関などが⽣活圏内にある という⽣活⾯での利便性などをさします。

駅が近いと、都⼼部を中⼼としたビジネスエリアへの通勤や出張時に新幹線の利⽤がしやすいため資産価値が⾼くなります。

また、⽇常⽣活に必要な施設がひと通りそろっているエリアに⽴つマンショ ンも資産価値が⾼いと⾔えます。

通常マンションは築年数が経つほど資産価値が下がり、売却価格も下がる傾向にあります。

しかし利 便性が⾼いマンションは、間取りや設備のようにリフォーム等で対応できるものではないため、築年 数が経っても資産価値は低下しにくいのが特徴です。

2-2. 専有⾯積

⼀⼝に2LDKといっても、⽣活する場としての広さである専有⾯積が広い⽅が資産価値は上がりま す。

単に⾯積が広いだけでなく、収納スペースが充実しているかという点も含めてチェックする必要 があります。

2-3. 住宅設備

住宅設備は常に新しい商品が出続けることもあり、築年数が古いほど住宅設備のグレードも低いのが ⼀般的です。

たとえば、トイレのウォシュレット便座は築年数が浅ければたいてい標準設置になって いますが、築年数が経っているマンションだと設置されていないことがあります。

住宅設備はいわば消耗品ですから経年劣化が避けられません。

つまりリフォームで⾃分の希望する商 品に交換できる種類のものですから、必ずしも最新の住宅設備である必要はなく、売却価格の⾒極め においては⼤きな影響を与えることはあまりありません。

あくまでも売却価格の決定の⼀要素としてとらえておくといいでしょう。

2-4. 防犯や防災に関する設備

共有部分の監視カメラや管理⼈の常駐の有無、オートロック設備の有無など防犯に関する設備も売却 価格に影響を与える要素のひとつです。

また、最近は阪神淡路⼤震災や東⽇本⼤震災の教訓から防災に関する設備への関⼼が⾼いため、建物 の構造や⾃然災害発⽣時に活⽤できる設備の有無がポイントになる場合があります。

マンションそのものの⽴地と密接に関係してくるので、ハザードマップで⽴地の安全性をあらかじめ チェックし、安全性が⾼い場所の物件であればその点をアピールするといいでしょう。

上記の他、管理体制や共⽤スペースの機能、駐⾞場や⾃転⾞置き場などの共⽤施設のグレードなども 資産価値の⼀部になります。

これらを考慮しながら売却価格を⾒極めていくことになります。

3. 2LDKマンションの専有⾯積と売却価格の設定

2LDKのマンションを売却する場合、「専有⾯積が広いほど売却価格も上がる」のが⼀般的です。

6 0㎡台の部屋と80㎡台の部屋とでは、同じ2LDKでもLDや個室の広さが⼤きく変わるからです。

キッチンや浴室、洗⾯室などの⽔まわりのスペースの広さはそう⼤きな差はありません。

全体の専有 ⾯積に⽐例して広さが変わるのはLDや個室といった居室部分です。

居室部分の広さは⼀般的にして おいて収納スペースが広くとってある場合もあります。

いずれにしても、同じ2LDKであれば、専有⾯積が⼤きいほどゆったりと住みやすく、収納スペース も充実しているため、売却価格を上げやすいと⾔えるでしょう。

ただし、専有⾯積が広くても⽇当たりが悪かったり、周辺環境が不便だったりといった要素があれ ば、売却価格は下がります。

また、所有者のライフスタイルに合わせて個性的な間取りにリフォーム していると、家具の配置やプライバシーの点から購⼊者が決まりにくい場合があり、売却価格が下が る可能性があります。

単純に広ければ⾼く売れるというわけではありませんので、注意が必要です。

4. 2LDKのマンション需要があるターゲット世代

世帯に売却する 2LDKのマンションを求めているターゲット世代は、コンパクトながら快適に住みたいと 考えているDINSや、育児を終えたシニア世代の夫婦です。

LDKと寝室と来客⽤寝室、も しくはLDKと2⼈それぞれの個室といった使い⽅ができるため、これらの世代からのニー ズは⾼いです。

対して、3⼈以上の世帯であるファミリー層は、LDK以外に居室が2室では部屋数が⾜り ません。

2LDKはそもそも購⼊検討の対象になりにくいので、売却のターゲットとしての 優先順位を下げてもいいでしょう。

DINSやシニア世代の夫婦は、仕事や趣味などで忙しい毎⽇を送っていて、⼊居したらす ぐに快適な⽣活をはじめたいと考えているケースが多いです。

そのため、内装や住宅設備 などはリフォームしておく⽅が、売却価格が多少⾼くなっても売れやすいと⾔えます。

5. 2LDKマンションを売却するコツとまとめ

2LDKのマンションを少しでも⾼く売却するには、物件の資産価値を冷静に分析した上で メリットを上⼿にアピールすること、ニーズのあるターゲット世代に合わせて必要ならリ フォームをすることがコツです。

売却価格の設定はさまざまな要素がからみあうので、「こうすれば必ず売れる」という正 解はありませんが、より早く、そしてより⾼く売却するために、今回ご紹介した内容をぜ ひ参考にしてください。