2LDK賃貸に引っ越す場合に必要な初期費用の相場とは?

賃貸物件を探す場合に、どうしても気になるのが初期費用です。

初期費用は間取りが広くなり、家賃が高くなるほど、高くなります。

ワンルームなどを探す場合と比べると、2LDKでは高額になりがちで、どうしても気になってしまいますよね。

そこで、この記事では、2LDK初期費用の目安をご紹介!

詳しい内訳や初期費用を安くする方法もまとめましたので、良かったら参考にしてみてください。

(2019年9月18日更新/2018年10月11日公開)

1. 2LDK賃貸に引越す場合に必要な初期費用の相場

まず、初期費用とはどういう費用なのか、2LDKの初期費用相場はいくらなのかを確認しましょう。

1-1. 初期費用の相場

  • 2LDKの初期費用は72万円!?

初期費用は、賃貸物件の入居時に不動産会社や大家さんに支払わなければいけない費用のことです。

住む物件の家賃などによって大きく変わってくる費用で、一般に“家賃の56倍が必要”と言われています。

東京で2LDKですと、家賃は11万円程度が平均的。すると、初期費用は52万円から72万円ということになります。

内訳は以下となります。

東京・2LDK家賃11万円の場合(モデルケース)

敷金 110,000円(家賃1ヶ月分)
礼金 110,000円(同上)
仲介手数料 110,000円(同上)
前家賃 110,000円(同上)
日割り家賃 0110,000円(入居日により変動)
保証会社利用料 55,000110,000円(家賃50%100%
火災保険料 20,000
鍵交換費用 10,00020,000
駐車場代 020,000
合計 525,000720,000

1-2. 別途引越し費用なども必要

また、ここでいう初期費用は、あくまで“不動産会社や大家さんに支払わなければいけない費用”です。

具体的には、敷金、礼金、仲介手数料などを指します。

このほかにも、2LDKで新生活をはじめるにあたってかかる費用として、引越し費用、家具・家電代などが必要になります。

そこまで考えると、2LDKで新生活をはじめるにあたって必要となる費用は、もっと大きくなるんですね。

初期費用は入居時に一括で支払うことがほとんどなので、ある程度まとまったお金を用意していくことが必要となります。

けっこうなお金が必要ということになりますよね。

1-3. 初期費用を安くする方法あり!

ただし、これはあくまで目安。

物件の条件や交渉次第で安くできるケースや敷金・礼金が無料というケースもあるんです!

そこで、以下では初期費用の各項目ごとに初期費用を抑えるためのポイントを確認していきましょう。

これから引っ越しを考える方はぜひ参考にしてください。

2. 2LDK賃貸の初期費用の内訳詳細

2-1. 敷金

敷金は、退去時の原状回復などに使う費用です。

しき‐きん【敷金】

1 不動産、特に家屋の賃貸借にさいして賃料などの債務の担保にする目的で、賃借人が賃貸人に預けておく保証金。しきがね。

出典 小学館デジタル大辞泉

具体的には、入居していたときに床についた傷をなおしたり、お風呂やトイレの汚れをきれいにしたりするために使われる費用です。

敷金の相場は、家賃の1ヶ月分~2ヶ月分。

LDK家賃が11万円とすると、敷金は1122万円かかることになります。

ペット可の物件の場合、汚れ具合に関係なく敷金が積み増しとなるケースがあります。

また、床や風呂・トイレの傷や汚れであっても、劣化が激しい場合は、追加で請求されることもあります。

そのほか、物件によっては、ハウスクリーニング代や暖房メンテナンス代を敷金からではなく、別に支払うようになっている場合もあります。しっかり契約書で確認しましょう。

ただ、あまり汚さずに済めば敷金を使い切ることなく余った分は返してもらえるのが敷金のうれしいところです。敷金ゼロの物件もあります。

2-2. 礼金

礼金は、大家さんに対して「よろしくお願いします」という気持ちを込めて渡す謝礼です。

れいきん【礼金】

  • 謝礼として出す金銭。
  • 家や部屋を借りる際に、家主に謝礼として支払う金銭

出典 小学館デジタル大辞泉

礼金の相場は、家賃の1ヶ月~2ヶ月分。

LDK家賃が11万円とすると、敷金は1122万円かかることになります。

敷金とちがって退去時に返金されないので、物件を探すときにはかなり気になる項目です。

ただ、最近は、賃貸物件がたくさんある地域だと空室が出ないように礼金を払わなくてもいい物件も増えてきました。

礼金ゼロの物件を探して、初期費用を抑えるのがおすすめです。

2-3. 仲介手数料

仲介手数料とは、賃貸物件を紹介してくれた仲介業者さんに支払う手数料です。

仲介手数料は最大で家賃1ヶ月分と法令で定められています(宅地建物取引業法)。

LDK家賃が11万円とすると、仲介手数料は最大11万円ということですね。

ただ、じっさいの手数料は各社によってばらばら。

最近では「仲介手数料無料!」というケースもあります。

不動産会社に確認して、仲介手数料がかからない物件を探せば、初期費用を抑えることができます。

なお、仲介手数料は契約しなければ発生しない金額なので、物件をたくさん見学しても問題ありません。

2-4. 前家賃

前家賃は、翌月分の家賃のことです。

たとえば、3月の途中に入居する場合は、4月分の家賃を先に「前家賃」として支払うことになります。

2LDKの家賃が11万円の場合、前家賃は11万円となります。

初期費用として敷金などと一緒に支払いをします。

基本的に、毎月の家賃と同じことですので、支払うことに抵抗は感じない費用だと思いますが、後述するフリーレント物件ですと、ここが無料になることもあります。

前家賃を抑えたい場合は、フリーレント物件を探すとよいでしょう。

ただし、フリーレント物件でも前家賃が別に必要になるケースもありますので、よく確認しましょう。

2-5. 日割り家賃

日割り家賃とは、入居日から月末までの当月分の家賃です。

月の途中から入居する場合に必要になる費用で、家賃1ヶ月分を住む日にち分で割って算出します。

2LDKの家賃が11万円として、910日に入居した場合、日割り家賃は月末までの20日分が必要で、約73,000円となります(1ヶ月30日で計算)。

ただし、計算方法は大家さんや不動産会社によってまちまち。

1ヶ月の日にちを固定で30日や31日と設定しているケースもあれば、毎月のカレンダーに合わせているケースもありますので、契約時などに確認しましょう。

ちなみに、日割り家賃を抑えるポイントとしては、月末に入居する方法があります。

月末に入居すれば、日割り家賃は1日分で済むからですね。

また、フリーレント物件ですと、前家賃と同じく無料や割引になるケースがあります。確認しましょう。

2-6. 保証会社利用料

保証会社利用料は、保証会社に支払う料金です。単に保証料という場合もあります。

保証会社利用料の相場は、家賃の0.5ヶ月分~1ヶ月分。

2LDKの家賃が11万円の場合、保証料は55000円~11万円となります。

保証会社は、家賃の滞納などがあった場合に、借主にかわって家賃を保証する会社で、連帯保証人の代わりになるものです。

一般に個人が賃貸物件を契約する時は、ほとんどの物件で連帯保証人が必要といわれてきましたが、最近では、連帯保証人の代わりに保証会社の保証に加入が必要と書かれている物件が少なくありません。

注意点としては、保証会社を利用する場合は、審査が必要となる場合が多いこと、保証料は返金されないこと、借主が家賃を払えなくて立て替えた分は保証会社から後で請求されることなどを理解しておくことが大切です。

保証会社利用料を抑えるポイントとしては、連帯保証人を用意するという方法があります。

連帯保証人を用意することで、保証料が不要となるケースがあるのです。

ただ、連帯保証人がいたとしても、保証会社加入が別途必要になるケースもありますので、契約時によく確認しましょう。

2-7. 火災保険料

火災保険は、損害保険の一種で、火災が起きたときに保険料で助けてくれるものです。

加入料は15千円~2万円程度となり、2年更新が一般的です。

ほとんどの賃貸物件で加入が必須となっています。

個人契約が可能なケースもありますが、なかなか知り合いでもいない限り難しいので、不動産会社経由の契約が多くなります。

2-8. 鍵交換費用

鍵交換費用は、防犯などのために、前の入居者のものとは別の新しい鍵をつくるための費用です。

鍵交換費用は、間取りにかかわらず、約1万円~15千円が一般的。

オートロックの場合はもう少し上がり、約15千円~25千円ぐらいかかる場合もあります。

最近では、より防犯性を高めたディンプルキーなども人気で、こちらは2万円以上するケースが多いです。

ただ、鍵交換費用は、各管理会社や大家さんによって扱いにちがいがあり、交換が不要な物件もありますし、大家さんが負担するケースもあります。

また、入居時ではなく退去時に必要になるパターンもあります。

大家さんが負担してくれたり、退去時に支払う場合では、初期費用を抑えることができますね。契約時に確認しましょう。

2-9. 駐車場代

車をお持ちの人は駐車場代が必要になってきます。

契約の形は色々ですが、賃貸物件の敷地内に設置された駐車場であれば、比較的安めに借りることができます。

都市部になると敷地内にはない場合が多いので、自分で探すか、駐車場も扱っている仲介業者なら経由して契約ということもできます。

敷地外に別に駐車場を契約した場合の金額は地域によっても変わりますが、都市部は約15千円~3万円、その他の地域は3千円~1万円ほどと考えておきましょう。

また、駐車場を利用する場合、駐車場用の敷金がかかる場合があるので、注意が必要です。

敷金はほとんどの物件が1ヶ月分、何事もなければ退去時に返金されます。

賃貸物件の敷地内の場合は、個別の敷金はかからず毎月の支払いも家賃と一緒に支払うことが多いです。

3. 2LDKに引っ越すための初期費用以外に必要になる出費

3-1. 部屋の照明器具

意外と忘れがちな照明器具。

照明器具が付いている賃貸物件も多いですが、少し古い物件になると付いていなかったりするので部屋の数の照明を揃える必要があります。

照明器具は、簡易なタイプで約4千円~7千円ぐらいです。

ただ、照明器具は思っているよりも大きく場所をとります。

引越しが多い家庭は、最初から照明器具付きの賃貸物件をおすすめします。

3-2. カーテン

入居する前に必ず揃えておきたいのがカーテンです。

オーダーカーテン(6千円~2万5千円レースなし)やカーテンとレースがセット(1つの窓あたり2千円~8千円)になっているタイプもあります。

地域や寝室などの用途で遮光タイプや遮熱・防音タイプのカーテンを選択するのも大事です。

賃貸物件を見学した時に気に入ったところは、窓の寸法を測っておきましょう。

3-3. ご挨拶の品物

最近は近所付き合いも少なくなってきましたが、逆に賃貸物件に限らずマンションなどの騒音苦情や事件も起きたりしています。

特に小さいお子さんや生活が不規則な人は、気になったりするのではないでしょうか?

近くに大家さんがいる物件やマンションなら上下左右は、ご挨拶しておくとこちらも向こうも穏やかな気持ちでいられるはずです。

金額の目安は大家さん500円~千円・ご近所500円~600円ぐらいが相場です。

3-4. その他日用品の購入

賃貸物件はトイレの形が違うのでトイレマットを使用している人は買い替えが必要です。

3点セットで2千円前後~5千円ぐらい。

あとはカーペット・玄関マット・お風呂用品・物干し竿・台所用品・バスタオル・ハンドタオルなど。

3-5. 引越し費用

まず引越し業者が運ぶ荷物の量を把握するために見積もりに来ます。

そして引越し当日に運ぶ荷物の量と引越し先の住所をもとに移動距離やかかる時間に応じた基礎運賃やトラックのサイズ・台数が決まります。

この全てが引越し業者に支払う費用に影響してきます。

さらに梱包資材費(ダンボールや緩衝材・布団カバーなど)、人件費(スタッフの人数)、交通費(有料道路や高速道路・本州から北海道など遠距離の時に利用する列車のコンテナ代など)の料金が基本的にはかかります。

2LDKの引っ越し費用の相場は、100km以内6万円~13万円、300km以内8万5千円~30万円ぐらいになります。

引越し費用が高くなってしまう条件は、3~4月の繁忙期・土日祝・午前中、さらに繁忙期で県外になると引っ越し荷物を運びだしてから転居先までその日には到着しないので、その分も割高になります。

そして自分たちの交通費や宿泊費も必要になってきます。

3-6. 引越し費用のオプション

引越し業者には、オプションもあります。

もちろん引越し業者には頼まずに個人で業者に頼む人もいますので、状況により選んで下さい。

下記に書いてあるのは、大体の金額になります。

引越し業者や専門とする業者、それぞれ金額も変わってきます。

見積もりなどで比較してみるということも選ぶ基準になりそうです。

  • BS・CSアンテナ取り外し5千円前後・取り付け8千円~1万円
  • ウォシュレット取り外し6千円~7千円・取り付け8千円~1万円
  • 食器洗浄機取り外し3千円前後・取り付け6千円~7千円
  • ドラム式洗濯機取り外し3千円前後・取り付け7千円~8千円
  • エアコン取り外し5千円前後・取り付け1万円~1万5千円、業者に頼むと必ずエアコンクリーニングを進められますが、必要なければはっきり断ってください。
  • 車の陸送代(距離による) 2万5千円~5万円、雪国に運ぶ場合はスノータイヤも先に用意します。

4. 2LDKに引っ越したいけど…初期費用が高い場合に抑える方法は?

4-1. 敷金・礼金無料の物件を探す

2LDKの賃貸物件で初期費用を安くするには、敷金0、礼金0の物件を探すことをおすすめします。

敷金はなかなか難しいかもしれませんが、謝礼にあたる礼金は0の物件もよくあるので比較的探しやすくなっています。

さらに礼金がある物件でも減額や0にしてもらう交渉に対応してくれる場合もあります。

4-2. フリーレント物件を探す

最近よく見かけるようになったフリーレント物件は、家賃を1ヶ月(中には3ヶ月)分を無料にしてくれる賃貸物件です。

理由は空室をうめるためだと言われています。

毎月の家賃を値引きするよりも大家さんにとってもお得になります。

そのため賃貸物件を探すときに仲介手数料やフリーレント物件に限定して探すと、いい物件が見つかるかもしれません。

ただしフリーレント物件には気を付けたいこともあります。

中には一定期間内(例えば更新の多い2年間)に賃貸契約の解約をすると違約金が発生することがあります。

ちゃんと仲介業者から説明はあると思いますが、印鑑を押す前にしっかり契約書にも目を通して確認しましょう。

4-3. 設備の充実を交渉する

もし初期費用の減額が難しい場合は、せめて快適に暮らせるように室内の設備の充実を交渉してみましょう。

たとえば普通のトイレをウォシュレットに交換、古くなった洗面台をシャワー付きにして欲しいなど、次に貸す時にアピールできることであれば、新しい設備への交換に応じてくれるかもしれません。

こうすることで新生活をはじめる場合に必要になる費用を抑えることができるかもしれません。

4-4. 初期費用を分割払いする

賃貸物件の契約する時の初期費用は、家賃の約5~6倍と言われています。

今までは先にまとめて払うのが一般的でしたが、最近は分割払いができる仲介業者が増えてきています。

ただし、仲介業者によっては条件もあります。

使えるクレジットカードが決まっていたり、礼金や敷金はできても前家賃はできなかったりするケースもあるので、契約前にしっかり確認しておきましょう。

4-5. 敷金・礼金などの減額を交渉する

最後の手段、敷金や礼金などの初期費用を減額にするために交渉もできます。

大家さんのほうとしても、空室よりも家賃が入った方がいいので交渉に応じてくれるかもしれません。

特に5月~9月ぐらいの閑散期はなかなか人が入らないので交渉時期にはピッタリ。

また、月の途中に入居する場合は、日割り家賃の交渉をしてみましょう。

特に月の終わりぐらいなら大きい金額ではないので、交渉に応じてくれるかもしれません。

少しでも初期費用を下げたい時に使いたいテクニックです。

5. 2LDK賃貸に快適に暮らせる家族の人数

賃貸物件でも年単位で住むならやっぱり快適に居心地のいい家にしたいです。

LDKの広さにもよりますが、2LDKの大きさは55~65m2ぐらいになります。

夫婦2人暮らしならゆったり過ごせる広さです。

お子さんがいる場合は、小さいうちはいいですが大きくなると個室が必要になってきます。

お子さんが1人ならば快適に暮らせますが、2人になると3LDKの方がいいのかもしれません。

そこで2LDKやその他の間取りの快適に暮らせる人数や家賃相場などをまとめてみました。

今回は首都圏に住むことを想定した相場についてまとめていますので、他の地方の場合には当てはまりませんのでご了承ください。

5-1. 2LDKなら2人から3人 家賃相場 6万円~20万円

2LDKの場合、基本的には2人から3人で暮らすのが最も快適に暮らせる人数だと言えるでしょう。

2人暮らしならばライフステージを問わず基本的に快適に暮らすことができます。

しかし3人暮らしの場合、例えば子供が大きくなって小学生、中学生になったような場合には3人では手狭になることも考えられます。

家賃相場に関しては首都圏でも開きがかなり大きく、6万円から20万円までの範囲となっています。

都心から電車で1時間以上離れる場合には2LDKでも6万円台ほどから選ぶことができます。

通勤時間が少し長くなってしまっても構わないという方は「東京都心から電車で1時間以上」を目安にして考えるとよいでしょう。

また前述した条件を満たしていても、例えば青梅市の2LDKの家賃相場は7万円ほど、平塚市の2LDKの家賃相場は7.5万円ほどと、東京・神奈川エリアの場合にはより相場が高くなることも押さえておきましょう。

都心に近い場所で2LDKに住もうと思う場合には、条件にもよりますが最低でも12~15万円ほどの家賃負担を覚悟しておいた方が良いでしょう。

東京23区で最も人気エリアの港区の場合には、2LDKの場合家賃の額が20万円を超える物件が普通です。

5-2. 2LDK以外の場合

間取り 家族の人数 家賃相場
1LDK 1人 5万5千円~17万円
2DK 1人~2人 5万5千円~11万円
3DK 2人~3人 5万7千円~13万円
3LDK 2人~4人 8万円~25万円

6. 2LDKの初期費用相場まとめ

2LDKの初期費用の相場をご紹介しました。

地域によって家賃の金額はさまざまですが、どこに行っても初期費用にはまとまった金額がかかってしまいます。

少しでも初期費用を安くするには、礼金や敷金の低い物件がおすすめです。

今回の引越しの費用にかかるオプションや内訳・安く抑える方法などを参考にしていただいて快適な暮らしを楽しんでください。