カップルやファミリーに人気がある2LDKのマンションはどれくらいの専有面積があるとよいのでしょうか?
ここでは専有面積についての解説や計算方法に加えて、世帯ごとにおすすめの専有面積や家賃の相場についても解説をしています。
これから新しい生活に向けて動き始める人や、住み替え・将来設計を検討中の人に向けて役立つ情報を集めています。
どんな物件に住もうか、広さはどれくらいが適しているのかなど、住んでみないとわからないことに悩んでいる場合はぜひお役立てください。
このページでわかること
1. 2LDKマンションの専有面積の目安
2LDKの間取りと一言で言っても広さは物件によって違い、同じ2LDKでも広く感じたり狭く感じたりします。
窓の大きさや間取りによっても感じ方が変わってきますが、生活スペースの広さを一番確実に知るには「専有面積」を確認するのがおすすめです。
専有面積について解説し、2LDKのマンションにおける平均的な専有面積についても解説していきます。
1-1. 専有面積とは?
専有面積とは不動産業界では「区分所有者が単独で占有している部分の床面積」とされます。
これだけだと何のことを言っているのか分かりづらいですが、簡単に言ってしまうと「物件を借りている人が専有しているプライベート空間」のことです。
専有というのは借主だけの空間になっていることが条件なので、マンションのエントランス・エレベーターホール・階段・廊下などほかの住民も使用する場所は専有面積には入りませんバルコニーも共有部分とされることが多いため、専有面積には含まれていないことが多いです。
また、床面積として計算がされるので、ロフトや屋根裏・床下収納は専有面積には含まれません。
専有面積は広さの目安にはなりますが、作りや収納の場所によっては専有面積よりも広く使えると感じることもあります。
1-2. 専有面積の計算式
専有面積の計算方法は「壁芯面積」で計算する方法と「内法面積」で計算する方法の2つがあります。
どちらの計算法を採用するかによって空間の広さに差が生まれるので、物件を探すときにはどちらで計算された専有面積であるのかを確認するようにしましょう。
それぞれの計算方法の違いは以下の通りです。
- 壁芯面積
柱の中心~柱の中心の距離を元に面積を算出しています。
柱の太さや壁の厚みを含んだ面積になるので、実際には生活スペースとしては使えない部分も含んでいます。
そのため、壁や柱の厚みによっては壁芯面積で計算された専有面積は、実際に物件の中に入ってみると少し狭く感じることがあります。
- 内法面積
柱や壁の内側(部屋の中側)の寸法を元に出した面積で、実際に生活したときに使えるスペースとほぼ同じです。
家具の配置を考えたり、正確な生活スペースの広さを知りたかったりする時は内法面積で算出されている数値を参考にした方が間違いありません。
物件情報への記載は壁芯面積・内法面積のどちらでもよいことになっています。
また、ロフトやバルコニーがある場合は、専有面積にプラスして「ロフト〇㎡ + バルコニー〇㎡」と記載するのが正解です。
わからない場合は不動産業者に確認し、実際に生活スペースとして使える広さを正しく把握するようにしてくださいね。
1-3. 2LDKマンションの平均専有面積
同じ2LDKの間取りのマンションでも、専有面積によって生活スペースは異なります。
小さい物件の方が家賃は安くなりますが、生活スペースが十分に取れていないと快適な暮らしを送ることができません。
特に複数人で住む場合はある程度の広さがないと非常に窮屈な思いをすることになってしまいます。
2LDKの間取りに2人以上で住む場合は、以下の専有面積があると快適と言われます。
- 最低限欲しい専有面積…40㎡
- 狭さを感じない専有面積…45~50㎡
- ゆとりのある専有面積…55㎡以上
カップルや夫婦だけで済む場合は45㎡あればゆとりのある生活がしやすいですが、子どもがいる場合は50㎡以上欲しいところです。
配置する家具や間取りによっても広さの感じ方は異なりますが、図面上で広さを見る場合は上記広さを目安として考えてみてくださいね。
2. 2LDKマンション(専有面積40㎡以下)の賃貸価格
東京都内や大阪、その他の地方都市にある2LDKのマンションで専有面積が40㎡のコンパクトな物件の賃貸価格と快適に暮らせる世帯のタイプは以下の通りです。
2-1. 賃貸価格の相場
- 東京23区 9万3,000~29万6,000円
- 大阪 7~16万円
- 地方平均 4万~7万7,000円
40㎡以下の物件は2LDKのマンションの中では家賃が安めですが、それでも東京23区内だと9万円前後が最低のラインでした。
地方に行くと半分以下の価格になりますが、築年数や利便性によっても大きく左右されます。
2-2. 専有面積40㎡で快適に暮らせる世帯
専有面積が40㎡以下の物件の場合は、カップルや夫婦の二人暮らしや小さな子ども1人までであれば快適に暮らしやすいです。
ただしあまり余裕はないので、子どもがいる場合はソファを小さいものにしたり、家具の高さを全体的に抑えたりして空間を広くしないと狭さを感じてしまうかもしれません。
3. 2LDKマンション(専有面積40〜50㎡)の賃貸価格
専有面積が40~50㎡の2LDKマンションの賃貸価格と快適に暮らせる世帯構成は以下の通りになります。
広さに余裕が出てきますが、その分家賃も高くなりはじめます。
3-1. 賃貸価格の相場
- 東京23区 9万8,000~31万円
- 大阪 8万~17万5,000円
- 地方平均 5万~8万2,000円
40~50㎡の広さになると東京23区では人気の都心3区以外でも10万円以上の物件がほとんどになります。
大阪は少し安く、さらにに地方の都市にいくと10万円以下が相場になってくるので、家賃の差が顕著に表れてきます。
3-2. 専有面積40〜50㎡で快適に暮らせる世帯
40~50㎡の専有面積がある2LDKのマンションは、ワンルームや1Kと比べると部屋にゆとりが出てきます。
リビングダイニングが広めに取られている間取りの場合は、かなりの空間を感じることもできるでしょう。
3人が暮らしていても窮屈さは感じにくい広さなので、子どもが成長してからも不自由がないサイズです。
ただし、間取りや家具のサイズによっては大人3人になると少し狭さを感じることが出てくるかもしれません。
4. 2LDKマンション(専有面積50〜60㎡)の賃貸価格
50~60㎡の専有面積がある2LDKのマンションの家賃や快適に暮らせる世帯構成は以下の通りとなります。
生活スペースにはかなり余裕がありますが、家賃は高めで東京23区内ではタワーマンションや大型のマンションが増えてきます。
4-1. 賃貸価格の相場
- 東京23区 11万1,000~34万3,000円
- 大阪 9万5,000~18万7,000円
- 地方平均 5万3,000~9万円
東京23区の家賃は11万1,000~34万3,000円と記載しましたが、千代田区や中央区など都心3区の最新マンションの場合はさらにに高くなることもあり、家賃の上限は見えない状態です。
大阪や地方都市はある程度落ち着いていますが、50㎡以上の大きめの物件になると7~18万円の物件がほとんどになってきます。
4-2. 専有面積50〜60㎡で快適に暮らせる世帯
専有面積が50~60㎡ある2LDKのマンションは大人3人や夫婦と子ども2人でも狭さを感じにくい広さです。
キッチン・ダイニング・リビングも大きな空間なので解放感もあり、ファミリー向けのサイズといえるでしょう。
ですが、どんなに広くてもリビングダイニングの他には2部屋しかないので、子どもが成長したり個人の空間を大切にする家庭の場合は広さよりも部屋数の問題で生活のしにくさを感じ始める可能性があります。
5. 2LDKマンションの専有面積と賃貸価格まとめ
二人暮らし~ファミリーでも住みやすい2LDKの間取りは人気が高く、多くの賃貸マンションに見られます。
しかし、専有面積によって住み心地は大きくことなり、同じ2LDKでも広さによって全く違う生活環境になります。
自宅にいることが少なかったり、家具や家電が少なかったりする場合は3人以上でも小さめの物件で問題ありませんが、そうでない場合は3人以上が一緒に暮らす場合は55㎡以上の専有面積を有する物件がおすすめです。
また、同じような専有面積でも物件の形によって住み心地が大きく左右されます。
細長い作りや斜めの壁がある間取りは実際の専有面積よりも狭く感じ、デッドスペースも生まれやすいです。
そういった物件の家賃は安めなので、あえてそう言った物件を選んで工夫して快適に過ごすという手もありますが、内覧をしたときに狭いと感じるような場合は違う物件を探した方が後悔しません。
十分な生活スペースは暮らしを豊かにしてくれますので、予算や周辺環境尾と合わせてよく考えてみてくださいね。




