1LDKにお部屋が1つプラスされ、ずいぶんと余裕のできた2LDK。
しかしグレードアップした部屋に住むには、しっかりとレイアウトを考えてから生活に臨みたいものです。
そこで今回は2人暮らしに焦点を絞り、各部レイアウトの例をご紹介したいと思います。
このページでわかること
1. 2LDKに2人暮らしするためのレイアウト①間取りの選び方
間取りはいくつかパターンが存在し、物件によってお部屋の形状も変わってきます。
しかし重要なのはお部屋の形状より、あくまで各部屋と廊下の配置です。
お部屋の形は、家具の配置に気を配ればどんな形だろうと活かす事ができますが、部屋の配置はそうはいきません。
それでは、2人暮らし向きの間取りとは一体どんなものなのでしょうか?
まず、廊下でLDKと寝室が区切られているかという点について見てみましょう。
2人暮らしにおいて大切なのは、お互い干渉しすぎず、ある程度プライベートな時間を保つ、ということですね。
2LDKには様々な間取りがありますが、2つの部屋がLDKに隣接している構造はあまりおすすめしません。
これではリビングから間を置かずすぐに寝室となってしまい、プライバシーが守りづらいからです。
できる限り、寝室とLDKが離れたタイプの間取りが好ましいでしょう。
次にお部屋の形状についてですが、代表的な3パターンを元にそれぞれの特徴をご紹介します。
・L字型
キッチンのあるスペースはダイニング、もう片方はくつろぐスペース、というようにはっきり分ける事ができるので、とても使いやすい例です。
2LDKはお部屋数に余裕がありますので、作業部屋は別に作ってLDKは広々とさせ、複数人のための団らんスペースにしたいですね。
・縦長型
縦に細長い形状のお部屋は、一見扱いにくいように見えますが、家具も一緒に細長いデザインのものを選ぶと一気にハイセンスに仕上がります。
主要な家具は全て壁に沿わせるように置くとしっかりと動線を確保できますし、玄関から見て手前がダイニング、奥側がゆったりと過ごすスペースという配置にすればメリハリが付いて、好感の持てるお部屋になります。
・真四角型
誰もがイメージしやすい割に、意外と扱いにくいのがこの真四角型です。
ダイニングスペースとリビングスペースをはっきり分けることができないので、なかなかレイアウトは難航します。
食事用・くつろぎ用両方のシーンを想定したインテリアコーディネートで雰囲気を良くすることはできますが、やはりちゃんとリビングとダイニングを分けたいという方にはあまりおすすめできない構造です。
ただし、もし選んだお部屋が真四角型だったとしても、対面キッチン+カウンターが付いているのであれば話は別です。
カウンターを簡易的なダイニングとし、残りのスペースをリビングとして活用すれば問題は解消されます。
以上の点を踏まえ、間取りは各部屋の配置をやや重視しながら、立地・防犯など他の条件も絡めて検討しましょう。
2. 2LDKに2人暮らしするためのレイアウト②寝室の使い方
2人暮らしにおける寝室の使い方で中心となるのは、ベッドの配置ですね。
広々としたスペースでのびのびと就寝するにはどうしてもダブル、クイーンサイズのベッドが必要となります。
この大きなベッドは、部屋の片隅に寄せる、真ん中に置く、という2つの設置方法があります。
ポイントとしては、
・ベッド以外に何か置くものがあるか
・2人の就寝・起床時間が離れているか
という2点を考慮します。
もしベッドの他に、大きめの机や収納家具を置きたい場合は、必然的にベッドは片側に寄せることとなります。
もう片方の空いたスペースに家具を置くことになります。
この時留意したいのは、しっかりと出口までの動線を確保することと、壁側の1人が先に起床してしまうとベッドを出るのが少し面倒になるという点です。
ベッドの足側のスペースを充分に確保する、起床時間に合わせて位置を交代する、ツインベッドにするなどの方法で対処しましょう。
これに対して、寝室は寝るだけの部屋として物を置かない、また就寝・起床時間が2人別々という場合は、ベッドを部屋の中央に配置します。
残りのスペースはずいぶん狭くなりますが、その代わりベッドへの出入りはこちらの方が格段に楽です。
朝起きた時、夜寝る時、互いに気を使わずに過ごすことができます。
3. 2LDKに2人暮らしするためのレイアウト③インテリアの配置
部屋の間取り、ベッドの位置を決めたら、いよいよインテリアの配置にかかります。
ベッド、ソファ、ダイニングテーブルと椅子などが主なものとなりますが、これらを全て置くと内見の印象よりグッと狭く感じる事となります。
部屋の形状に合わせて、うまく配置場所を考えましょう。
お部屋の形状別にこれらインテリアの配置例を挙げますので、参考にしてください。
・L字型
L字型のお部屋では、キッチン側のスペースにダイニングテーブルと椅子、もう片側のスペースにソファとテーブル(必要であればTVとTVラック)を配置します。
ダイニングテーブルのサイズは、2人暮らしなのであまり大きくなくて結構です。
また、動線をふさぐとストレスになりますので、壁に沿わせる形が理想でしょう。
リビング側のソファは良いとして、広々とした印象を持たせるためにテーブルはできる限りコンパクトなものを選びましょう。
こうすることで、くつろぐスペースとして開放感を持たせることができます。
・縦長型
縦長のお部屋には、前述の通り細長い家具を壁に沿わせる形で配置します。
入って手前のキッチン側にダイニングテーブルと椅子を配置し、奥のリビングスペースにソファと細長いデザインのテーブルを置けば、まっすぐな動線を確保しながら機能性のあるお部屋に仕上がります。
これは後半でも述べますが、リビングスペースにはカーペットを敷いておくと、より明確なフロア分離となります。
対面キッチンとカウンターがある場合は、スツールを置いてダイニングスペースとして活用すれば、ダイニングテーブルがない分、リビングスペースをより広く取ることができます。
来客のためにテーブルを少し大きめにして、ソファをL字型にテーブルへ沿わせるように設置すれば、スペース・機能ともに何ら問題のない空間が完成します。
・真四角型
前述の通り、真四角型のお部屋はリビングスペースとダイニングの切り分けが難しいため、基本的には食事兼用のソファ・テーブル配置となります。
ただし対面キッチン+カウンターがある場合はスツールを置いてダイニングとし、空いたスペースをリビングとします。
テーブルは比較的大きな物を置き、ソファはL字型に配置することで、使い勝手の良い万能スペースに仕上げることができるのでおすすめです。
ご自身の生活スタイルを考え、心理的な要素を忘れずに最適な配置を考えましょう。
4. 2LDKに2人暮らしするためのレイアウト④収納家具の配置
何でもしまえて色々なデザインも楽しむことのできる収納家具ですが、1つ落とし穴があります。
それは、好きなものを好きなように、好きな数だけ置いてしまうと、予想以上の圧迫感が生まれてしまうということです。
収納家具は厳選してあまり数を置かず、足りない収納は部屋のデッドスペースを利用する事がコツです。
ソファやテーブル、椅子、ベッドの下にバスケットを置き、壁掛け収納も利用すると良いでしょう。
・間仕切りとしての収納家具
それでは厳選した収納家具を、部屋に効果的に配置するにはどうしたらよいのでしょうか?
まずは収納家具を間仕切りとして活用することです。
ダイニングスペースとリビングの間、また寝室に作業スペースを設けている時はベッドとの間に、ついたてのような要領で本棚やラックなどを配置すると良いでしょう。
こうすることでお部屋に明確な間の感覚が生まれメリハリが付きますし、そのうえ収納までできるという好展開になります。
もしお部屋の隅から隅まで見渡せるオープンさが欲しい場合は、ロータイプの収納家具を置きます。
こうすると、間仕切りとしての機能は失わないまま、さりげなく収納スペースを作ることができます。
また、よりさりげなく、間仕切りとしての役割を持った収納家具を置きたい場合は、縦に突っ張り棒を構えるタイプのオープンラックをおすすめします。
ここに小物を置く他、ジャケットやコートを吊す事も可能ですし、さらに置く物の量で、間仕切りとして透過性を自身で調整することもできるスグレモノになります。
是非採用を検討してみてください。
5. 2LDKに2人暮らしするためのレイアウト⑤キッチンの使い方
キッチンは見た目にはスッキリしておいてほしいものの、機能性は充分に、と思う方が多いのではないでしょうか。
さらにキッチンは、お料理をする人にとって、嬉しいスペースでなければなりません。
2人暮らしのキッチンでは、多段ラックが大活躍します。
これは、炊飯器や電気レンジなどの調理家電、その他キッチン用品や常温保存食品を入れておくラックです。
実はあともう1種類、ここにしまっておきたいアイテムがあります。
それはなんと「食器」です。
2人暮らしの生活において食器は数量を揃える必要はなく、また一種類あたりの個数も少なくて済みます。
この状況でやたらと大きい食器棚を配置してしまっては、スペースばかり取ってしまい、機能は果たさないという、最悪の状況になってしまいます。
多段ラックの中段に小さなバスケットをたくさん配置し、それぞれ種類ごとに食器を分類しておきましょう。
こうすることで見た目もすっきり、ほしい食器をすぐに取り出せて片付けもラクラクという嬉しい収納スペースに早変わりします。
また、調味料やその他調理器具は、シンク下の棚に伸縮式ラックと書類立てを置いて収納しましょう。
こうする事により棚の中のデッドスペース、特に上部の空間が有効活用され、キッチンまわりに余計な物を置く必要が無くなります。
台所の引き出しの中も、同様に小型ボックスで区切り、機能化を図ります。
コツはキッチン器具の形に合わせたボックスを配置することです。
形状別に分けておけば片付け、取り出しともに楽になり、見栄えも良くなりますね。
キッチン上には小さなトレイを一枚置き、そこに塩コショウ・ダシの素など最も使用頻度の高いものを置きます。
それ以外のサブアイテム、棚や引き出しの中にしまえなかったアイテムがある場合は、壁掛け収納を活用します。
雑然とした印象になってしまうので、間違えても冷蔵庫の上に置いたり、新たな収納家具を置いたりするのはやめましょう。
細々とした収納グッズでいかに既にあるスペースを活用するかが、ムダ防止とキッチン全体のすっきり感につながるのです。
6. 2LDKに2人暮らしするためのレイアウト⑥リビングの使い方
リビングは前半にお伝えしたとおり、収納家具を抑えていかに動線を守りながら配置するかということと、スペースごとに用途を分けられるよう考えられているか、という2点が重要になってきます。
もし上手く使い分けを効かせられない時や、お部屋が小さな真四角状でどうしてもリビング・ダイニング兼用のソファ・テーブルを使わざるを得ない時は、間接照明が大きな効果を発揮します。
お好みのフロアライトやスタンドライトをリビングスペースに設置し、夜間は天井照明を抑え間接照明を使用すると、お部屋の雰囲気が一気に変わってメリハリが生まれます。
また強い光を避けられるので目に優しく、快眠にもつながることでしょう。
別の手段としては、カーペットやマット、テーブルクロスなどでも、スペースを無駄にせず生活スタイルを切り分ける事ができます。
LDKにテーブルが1つしかない場合は、食事の際はお好きな柄のテーブルクロスを敷き、それ以外の時は畳んで足元のバスケットにしまっておきます。
この方法を使う時は、テーブルはガラストップや金属製だと効果的でしょう。
温かみが欲しい時はクロス、シックさが欲しい時はクロス無しといった使い分けが、使用するアイテムはたった1つのまま可能となります。
同じようにマットやカーペットも、温かみを演出したいスペースに敷くと良いでしょう。
LDK内のどこで過ごすかによって、心理的な切り替えが生まれます。
7. まとめ
いかがでしたでしょうか?
部屋の多い2LDKですが、上手く使えば充実した生活に、油断するとスペースを広くしたのに雑然としてストレスを感じるスペースになってしまいます。
いかに収納をデッドスペース内に抑えるか、そしてインテリアの配置・センスでどう明確に雰囲気を切り替えるか、という点が大切ですね。
以上のポイントを押さえ、グッズの購入前に一度部屋を見渡してイメージを明確に持つことが、迷わない買い物・機能的なレイアウト作りを生みます。




