2LDKの間取りをDIYでオシャレにする方法

カフェのようなステキなインテリアに囲まれた暮らしに憧れる、という方は多いのではないでしょうか。

「家を建てたらできるのに」と、賃貸の2LDKではDIYができないと諦めていた方も、釘打ちなしでできる方法なら、チャレンジの価値ありですね。

ここでは、お部屋のおしゃれ度をアップしてくれる、2LDKにおすすめのDIYの方法をご紹介しましょう。

1. 2LDKの間取りをDIYでオシャレにする方法5選

少し古い物件でも、DIYでひと手間かけると印象が大きく変わります。

手作りの造作で使い勝手を良くするだけでなく、存在感や魅力あるインテリアとして、コーディネートのセンスアップができるDIYのアイディアをご紹介しますね。

1-1. タイルでカバーしてイメージアップ

賃貸の場合には、退去のときに原状復帰が原則、という条件をクリアしなくてはいけません。

したがって、釘が打てない、柱に傷をつけてはいけないといった制約が出てきます。

入れ替えは難しい年代物のキッチンも、あとで撤去しやすい工夫をしてタイルでカバーしてしまえば、カワイイおしゃれな雰囲気に変身させられますよ。

タイル細工の基本を覚えておけば、押入れリメイクや洗面台周りのイメージアップにも使えます。

・DIY方法

キッチンの天板に使う場合には、下地にクッションフロアーマットを使うと良いでしょう。

両面テープで止めて安定させる方法なら、撤去時もテープはがしでキレイに現状回復できますよ。

広い壁面を覆うなら、ベニヤ板などを下地に使ってタイルを貼り、板をホチキスや石膏ボード用の細い釘で止める方法なら、あとが残りにくくておすすめです。

タイル風シートを使う方法もありますが、質感にこだわるなら、シート状にまとめられたタイルを貼り付けるやり方にチャレンジしてみましょう。

下地材に接着剤を塗りつけタイルを敷き詰め、乾いたところで目地を埋めるので、汚したくない部分にはマスキングテープなどを使って養生しながら作業します。

・費用

  • 下地用クッションフロアー:1,820mm幅 1メートルあたり1,000円前後
  • 下地用木材:920mm×1,830mmで1,000円前後
  • 接着剤:500円前後から
  • 目地材:500円前後
  • タイル:30センチ四方のシート状のもので1000~1500円くらい(必要量)
  • 養生用テープ:3メートル200円前後

材料費で考えると、台所の天板程度の大きさでは1万円程度になるでしょう。

また、タイルの質や種類によって費用が変わってきます。

1-2. 照明付きのガラスの飾り棚

家具を置くにはちょっと狭いけれど、何か置けないかな…そんな壁面があるなら、ディスプレイコーナーにしてみるのも素敵ですよ。

板をはめ込んで突っ張ることができるディアウォールを活用すると、壁に傷をつけることなく設置可能です。

ガラス棚はショップのような雰囲気がありますし、お気に入りのフィギュアやミニサボテンなどを飾るコーナーがあると、個性が出せるおしゃれなポイントになります。

さらに、照明が仕込まれていると完璧ですね。

リビングの一角はもちろん、柱を突っ張り設置で追加する方法なら通路突き当りや、ちょっとしたデッドスペースに作ることができますよ。

・DIY方法

ディアウォールのように突っ張る部材がある柱を使うと、釘穴は困るという場合も、簡単に設置できます。

もし普通の柱材を使うのなら、見切り板にビス止めする、石膏ボード用の細い釘で固定するなど、必要な強度が出るように工夫して設置します。

柱材をしっかりつけることができれば、金属製の棚受け用レールを柱材に固定し、棚受けフックにガラス板をわたして棚を作ります。

部屋のテイストやイメージカラーにあわせて塗装して使うと、満足度が高まりますよ。

ステインで着色するなら、着色してからレールを取り付けて使います。

また照明を仕込む場合には、電源と配線を柱板の裏に埋め込んでスッキリさせると、よりショップのような仕上がりになります。

・費用

  • ディアウォール:900円前後2~3セット
  • ツーバイフォー材:2~3本 7,000円程度
  • ステイン塗料:500円くらい
  • 棚受けレール:2本 1,500円くらい
  • 棚受け:3セットくらい3,000円くらい
  • ガラス板:1枚3,000円として3枚なら9,000円
  • 照明:2,000円くらい

ディアウォールでツーバイフォーの柱を立て、棚受けレールと棚受け部材でガラス棚を作った場合、2~3万円くらいの費用になります。

1-3. 仕事スペースをリビングにつくる

2LDKでは、夫婦2人暮らしなら1室を寝室、もう1部屋はどちらかの部屋、もしくは共有スペースにする部屋割りが一般的ですが、小学生以上のお子さんがいる場合には、子供部屋と大人部屋という使い方になってくるでしょう。

そうなると家で仕事をしたくても、ダイニングテーブルやリビングの片隅でしなければなりません。

資料を置く場所がない、プリンターや文房具、カバンの居場所が決まらず、散らかりがちになって、おしゃれなコーディネートも残念な感じになってしまいます。

そんなときは、パーティションでスペースを区切って仕事コーナーを作るとスッキリします。

・DIY方法

リビングの中の2畳ほどのスペースをパーティションで区切り、中にテーブル、椅子、書類棚をセットできるようにします。

突っ張り式のパーティションなら、仕切りと背中合わせにソファやテレビが置かれてもスッキリ配置できますよ。

ラック付きのタイプなら、内側にラックを持ってくることで、書類棚代わりに使うこともできますね。

リビング側に収納がほしい配置なら、収納をリビング側に向けて雑誌やCDのディスプレイ場所にしても良いでしょう。

また、仕切ってしまうと光が入りにくくなるので、仕事場内にも照明やスタンドを設置します。

・費用

市販品のラック付き間仕切りを使うと、間仕切りとスタンドだけで2万円くらいになります。

照明器具のデザイン性が高くなるほど高価なイメージがありますが、瓶をくり抜いたものをシェードにして、IKEAの電球を仕込んでしまうという上級者もいますから、工夫してみてくださいね。

また、ディアウォールを使ってツーバイフォー材を突っ張り、有孔ボードをネジ止めして間仕切りにする方法では1万円程度で収まるでしょう。

1-4. 玄関の収納力をお洒落にアップ

2LDKは、夫婦2人暮らしから子育てファミリーまで応用しやすい間取りですが、家族の変化から使い勝手に不満を感じることがあります。

玄関周りはお子さんがいるとごちゃつきやすく、悩みのタネです。

おしゃれでスッキリした空間でお客様を迎えるには、靴の居場所を決めること、DIYで使い勝手にフィットした目隠しを作って、見せる場所・隠す場所のメリハリをつけるのが鉄則です。

・DIY方法

玄関のシューズボックスが土間部分に収まるように置く場合、上がり口のところにデッドスペースができてしまうことがありますね。

ここにカラーボックスを置くだけでは一体感に欠けるので、シューズボックスの上から天板が1枚でつながるようにおいて、カラーボックスにもフラップをつけて目隠しします。

自分で購入したボックスや木材なので、ビス止めや釘打ちしても原状回復で困ることもありませんね。

天板の高さとカラーボックスの高さが合わないなら、カッティングサービスでぴったりサイズになるように加工してもらうと、きれいに突き合わせられて安定感が出ます。

・費用

  • 天板用板:4,000円前後(必要な大きさによる)
  • カラーボックス:1,500円くらい
  • フラップ・カバー用板:6,000円前後

シューズボックスは、奥行37センチ、高さ90~100センチくらいで室内床と合わせることができます。

天板の高さと市販のカラーボックスとの高さが合う場合はそのまま使えますが、合わないときは天板に足をつけてボックス状に組んで棚板をつける造作になります。

収納したいものの大きさに合わせて自由に仕切れば、DIYのメリットも最大限に活かせます。

仕上げは、好みの取っ手、モール、ステンシルなど、何でも自由に飾ってください。

1-5. 子供部屋を間仕切りして使う

2LDKの個室のうち1部屋を、男女2人の子供部屋として間仕切りして使いたい場合がありますね。

そんな場合にも、パーティションを活用するとうまく使えます。

窓際に机を並べて勉強コーナー、ベッドスペースのみ間仕切りするだけでも違いますよ。

8畳以上ある部屋なら、入り口は一緒でもロフトベッドを両脇に寄せて配置する方法で個室化できます。

6畳以下なら寝る場所と、持ち物を収納する場所と割り切って、勉強はダイニングでする配置も考えられますね。

また、2DKの間取りをパーティションで2LDK化する、3K・3DKに間仕切りを加えて2LDK化することで、子供部屋スペースを確保しつつ、今風のおしゃれなレイアウトにすることが可能です。

・DIY方法

1室を子供スペースにし、半分ずつにパーティションで分けて個室化します。

ツーバイフォー材をディアウォールで突っ張る方法なら、有孔ボードを取り付けて段違いの飾り棚を設ける、好きなポスターを自由に貼る、ということが気兼ねなくできます。

有孔ボードなら、使い勝手に合わせて自由にフックや棚が増やせ、ネジ止めや釘うちもできます。

子供の作品を飾るなど、見せる収納で楽しいコーディネートが可能になりますよ。

自分の物を片付ける指定の場所があれば、リビングに物があふれるのを防ぐことができ、リビングは大人テイストにしやすくなるというメリットもあります。

・費用

  • 柱用ツーバイフォー材:3本(1本2,000円前後)
  • ディアウォール:3セット(1セット900円前後)
  • 有孔ボード:(1枚2,000円程度)またはベニヤ板(1枚600円前後)

パーティションを有孔ボードで作るとして、12,000円くらいの費用になるでしょう。

ここに、棚板やラック用の部材を足して考えると2万円くらいになるケースもありますが、市販のパーティションで仕切るより、区切る面積が広いときには、DIYのほうが少し安くなるでしょう。

2. 今の間取りをDIYで2LDKに変更する方法

2LDKは、10畳以上のリビング・ダイニング・キッチンのほかに個室が2つある間取りです。

少し古いアパートやマンションでは、2DKや3K・3DKといったキッチンが別で、和室が2~3部屋という間取りがあります。

都心では、立地や環境が良いのに開発されないままで、家賃が割安になっている2DKや3K・3DKはちょっとした穴場として注目されています。

ただ、ダイニングテーブル、ソファ、ベッドを使う生活スタイルでは、使いにくいと感じる場合もあります。

そこで、パーティションや家具の配置を利用して、2LDKに変更すると使い勝手が良くなります。

次は、DIYで2LDKに変更する方法を紹介しましょう。

・2DKの場合

2DKは、ダイニングキッチンに2つの個室がある間取りです。

2つの個室があるものの、LDKとして使うにはダイニングキッチンが狭いので、ダイニングキッチンとひとつづきにできる部屋を、パーティションで区切って広げ、奥をベッドスペースの個室として使います。

・3K・3DKの場合

3K・3DKでは、個室が3つありますが、キッチンが4.5畳程度とダイニングテーブルを置くには少し手狭な間取りです。

キッチンとつなげて使える部屋を1つダイニングキッチン、リビングダイニングとして配置すると、しっかり個室が2室取れる間取りです。

キッチンとリビングダイニングの一体感を増すためには、床の段差を解消してひと続きにすることと、壁のテイストや色・質感に連続性をもたせることがポイントになります。

畳の上にウッドカーペットを敷き詰めると、洋室らしい雰囲気が整いますよ。

DIY上級者には、畳をはがして床を上げ、段差を解消することも可能ですね。

原状回復のことを考えなければならない場合には、ウッドカーペットやパーティションを使った間取り変更がおすすめです。

3. DIYで部屋をオシャレにする場合の注意点

お部屋を自分好みにコーディネートするのは楽しいですし、DIYでのもの作りが趣味だと言う人も増えています。

DIYでは、自分の暮らしにあわせたテイスト、サイズを思い通りにできるメリットがありますが、賃貸の場合には、原状回復など条件を気にしなくてはなりません。

壁にネジや釘を使ってしまうと穴があいてしまいますし、風通しをさえぎってしまうと、カビが発生することもあります。

そこで、DIYのときに気をつけなければならないポイントをみていきましょう。

3-1. 賃貸マンション、アパートの場合

賃貸マンションやアパートでは、ほとんどが原状回復を条件にしています。

基本的には、釘やネジ止めをすること、壁やドアを外すことで傷がついてしまうような加工は、やめておいたほうが良いでしょう。

・釘打ちはせずパネルやパーティションを利用

市販の突っ張りパーティション、ツーバイフォー材をディアウォールで突っ張ってビス止めできる柱を立てると、物件の壁に傷をつけずにDIY要素の高い模様替えを楽しむことができます。

ツーバイフォー材の柱を立てると、有孔ボードで好きな位置に棚を作ったり、観葉植物を置く場所を確保したり、空間を自由に使え、ショップのようなおしゃれなレイアウトが可能になります。

直接ネジ止めできると、棚づくりだけでなく、照明などを好きな位置に固定するときにも便利ですし、タイル貼りの下地を止めるための芯に使うこともできます。

・タイルパネル設置・塗装では養生する

DIYするときには、室内で組み立てや塗装作業をすることがありますね。

室内を汚したり傷をつけないように養生しないと、床や壁を汚したり傷つけたりしてしまうので注意しなければなりません。

・大きく壁を覆うときは通気に注意する

設置したパネルが通気口をふさいでしまうと、湿気が抜けなくなり、カビが発生しやすくなります。

空気の流れが悪くなることがカビの原因になるので、大きな間仕切りパネルをたくさん立てるときには、通気がうまく行っているか気をつけましょう。

畳の上にクッションフロアーやウッドカーペットを敷いて使うときも、何年も敷きっぱなしで使うとカビが心配です。

・ふすまを外した場合傷めないように保存しておく

DIYでの間取り変更では、ふすまを外して2間を通して使うことがあります。

退去するときには、元あったふすまをもとに戻さなくてはいけませんから、傷まないように保存しておかなければなりません。

倉庫にしまっておくか、パーティションの中に隠して片付けておこうか、など頭を悩ませることになってしまいます。

築年数が古い場合には、物件オーナーにDIYの許可がもらえないか交渉してみると、OKがでることがあります。

ですから、無断で手を加える前に相談してみましょう。

3-2. 団地の場合

団地とよばれる築年数の古いタイプの大型集合住宅では、はじめからDIYを認めている物件があります。

いわゆる団地タイプと呼ばれるような2DKや3K・3DKで、リビングダイニングのない間取りになっており、2LDKのように使いたい場合、工夫が必要です。

ただし、UR機構の団地の中にも原状復帰の必要なしの物件があります。

釘打ちやクロスの張替えが気兼ねなくできるので、DIYを思う存分に楽しみたい場合には、こうした物件を探すのも手です。

4. 2LDKのDIY方法と注意点まとめ

  • もともと違う間取りでも、家具の配置やDIYで2LDKのように使うことができる
  • 原状復帰の制約がある賃貸物件では、壁や床に傷をつけないよう工夫する
  • DIYで思い通りのレイアウトをしたいなら、DIYがOKの物件を探す

2LDKの間取りは、カップル、ファミリーなどい、ろいろな暮らし方にフィットしやすく、レイアウトを考えるときの基本になります。

おしゃれなイメージ通りのおへやをDIYで実現したいと思うなら、はじめからDIYを許可している物件を選んでみると良いですね。