家族3人で生活をする場合、どれくらいの広さが必要でしょうか?
色々な考え方がありますが、2LDK(※)が理想とも最小サイズとも言われています。
理由としては、子どもが小さい内はどこにいても目の届く範囲に確認することができますし、成長しても2つの居室を子どもの個室と両親の寝室に確保できるからです。
また、賃貸物件の場合は家賃を最小限に抑えることができるのも大きなメリットと言えます。
もちろん、家族の成長や変化で手狭になってしまうことも考えられますが、実はちょっとした工夫をすれば、それでも快適に過ごせる可能性が大きくなります。
部屋の広さ自体は変えられませんが、インテリアの選び方やレイアウトを変えることで、部屋を広く便利に使えるようになります。
そこで今回は、3人家族で2LDKに住む際にオススメのインテリアやレイアウトについて、ご紹介します。
(※)2LDK
「LDK=リビング・ダイニング・キッチン」と居室が2部屋ある間取りのこと。
「DK(ダイニング・キッチン)」との違いは広さによるもので、10畳以上の場合はLDK、それ以下の場合はDKとなる。
このページでわかること
1. 3人家族でも2LDKを広く使うためのインテリアの選び方
1-1. 必要な家具の全てを好みのサイズで購入しない
LDKに必要と言われる家具のうち、ソファ、テーブル、それに合った椅子を合わせると、かなりの場所をとってしまいます。
広さや開放感を感じさせるLDKづくりには、ある程度の抜け感とスペースが必要になるので、暮らしの中で最も重要なエリアはどこなのかを選んでみてください。
自分の家族にとって重要なエリアはどこなのかが分かると、どの家具は好みのサイズで購入できるのか、どの家具は小さめサイズを選べば良いのかが分かります。
特に、家族それぞれの荷物が多い場合は、可能な限り小さい家具を統一して選び、空間を確保するのがオススメです。
荷物が少ない場合はできるだけ背の低い家具で統一することによって、開放感が生まれるため、息苦しさを感じない広々とした空間を作ることができます。
棚やキャビネットを置く場合には、ものをあまり詰め込み過ぎない事も部屋をスッキリ見せるポイントとなります。
1-2. テーブルと収納の悩みを同時に解決
家族での食事に、テーブルは欠かせません。
特に子どもがいる場合は大きめのダイニング・テーブルが欲しくなりがちですが、思い切ってカウンターテーブルを使うという考え方もあります。
ソファなどが多少大きめのサイズでも、テーブルにしているキッチンカウンターがキッチンの一部として見えるため、部屋を広く感じさせてくれます。
さらに、カウンターテーブルの場合はテーブル下のスペースも活用できるため、収納の悩みも解決してくれます。
キッチンとカウンターのトップの高さを合わせる事で統一感が生まれ、まとまりのあるLDKになります。
また、余談ですがシンプルに部屋を広く使いたい場合はソファも置かずカーペットだけ敷くなど、最低限のものしか置かない、という考え方もあります。
広いとはいえ、さすがに味気ない部屋になってしまうことは想像できますが、実は現実的なメリットもあります。
子どもがまだ小さいご家庭の場合、何も置かないことで子どもが自由に動き回ることができる広いスペースを確保できますし、掃除がしやすくなります。
「何も置かない」というのは極端な考え方ですが、本当に必要最低限のものをできるだけコンパクトサイズで使う、というのは1つの考え方と言えるのではないでしょうか。
1-3. 2LDKに暮らす3人家族におすすめのインテリア
小さい子どもを含めた3人家族ならば、2LDKの広さでもそこまで手狭にはなりません。
しかし、子どもも成長すれば大人と変わらない背丈となり、荷物も相応に増えますので、どうしても手狭に感じるようになってきます。
部屋の広さを確保するには荷物を減らすのが一番の解決策ですが、それ以外でも家具の色合いや素材の選び方で、見た目の印象は大きく変わってきます。
たとえば収納などの家具を選ぶ際に、軽い質感を感じさせる木目調にすることで、圧迫感を感じないすっきりとした雰囲気の空間を作ることができます。
またアイアンやガラスなどといった、厚みが少なく、解放感のある素材の家具を使えば、家の中を広く見せる事が可能です。
ただし子どもがまだ小さい場合、アイアンやガラスといった硬い素材はぶつかってケガをする心配もありますので、クッション材などを使ってガードしましょう。
同じ機能や収納力でも、素材が違うだけで空間の雰囲気は大きく変わりますので、できるだけ広く見える色合いや素材のインテリアを選ぶことをオススメします。
2. 2LDKに3人家族で暮らす場合のおすすめインテリアレイアウト
2-1. リビングにメリハリを作る
LDKは、くつろぐ場所(L:リビングルーム)と食事をする場所(D:ダイニングルーム)とが同じ部屋にあるのが特徴です。
さらにオープンタイプのキッチンであれば、LとDに加えて調理をする場所(K:キッチン)という3つのエリアが、同じ部屋の中に存在してしまいます。
子どもが小さい場合は、キッチンにいながらリビングの様子が見渡せるといったメリットもありますが、メリハリが欲しい場合もありますよね。
しかし、そのために部屋の中央に高さのある家具を置くのは、地震の事などを考えると倒れてくる危険があります。
そこで、通常壁に沿って配置される事の多いソファを使用し、ダイニングとリビングを隔てる間仕切りにしてみてはいかがでしょうか。
ロータイプのソファを使用すれば、部屋の動線を遮らず、開放感を残しながら各エリアのメリハリを作ることができます。
また、他にもLDKにあえてソファを置かず、大きめのDKとして使うことで、自由に使える空間を増やすといった方法もあります。
2-2. 寝室のベッドの配置
現代は和室のない住居が増えているため、寝る時に布団ではなくベッドを使う人が多くなっていますが、ベッドはシングルサイズでもそれなりの大きさがあります。
2LDKの場合、多くの家のLDK以外の2部屋は良くて6畳、狭いと4、5畳という場合が多く、その中にベッドを置くと空間がほとんど埋まってしまいます。
動線を確保しながら空間を上手に使うためには、「収納の前にベッドを置かない」「ベランダに出る窓からはベッドを離す」といったことを意識しましょう。
クローゼットや押入れを有効利用するため、収納の扉からはできるだけ離れた位置にベッドを置くことが重要です。
またベランダに出やすくするために、ベランダに出る窓の前とベッドの間には50cm以上の空間を作りましょう。
2-3. 自分専用のスペースが欲しい場合
大切な家族と暮らしていても、仕事や趣味などで1人きりになりたい時も出てくるかもしれません。
2人暮らしならば、お互いに部屋を持つことで1人の時間を過ごす事も可能ですが、3人家族となるとそれも難しくなります。
そんな時には部屋を区切ってくれるパーティションを使うことで、1人の空間を作り出すことができます。
家具などを間仕切りとして使うより場所を取らず、脚部にキャスターが付いていたり折りたたみができるものなら、未使用時には部屋の隅に収納できます。
3. まとめ
ここまで、3人家族で2LDKに住む際にオススメのインテリアやレイアウトについて、ご説明してきました。
2LDKの広さや家族の荷物の量は様々ですが、インテリアの選び方や配置によって空間を有効に使えることがご理解いただけたのではないでしょうか。
3人家族で暮らすにあたり2LDKの広さは最小サイズと言えますが、家族の成長や変化に合わせて、同じ広さでも雰囲気は変わってきてしまうものです。
また、将来的には子どもが成長して家を出たり、親と同居することになったり、様々な可能性が考えられます。
どんな場面においても快適な生活を送れるよう、ぜひ選び方の参考にしてくださいね。




