1LDKと2Kの4つの違いとは?間取りの選び方まとめ

1LDKと2Kは、ゆとりのある1人暮らしをしたい人から、コンパクトな暮らしをしたいファミリーにまで人気がある間取りです。

もちろんそれぞれの間取りには広さの違いもありますが、それだけが1LDKと2Kの違いではありません。

そこで今回は、1LDKと2Kの4つの違いを解説します!

あなたの理想にピッタリの間取りを選ぶヒントをご紹介します。

1. 1LDKと2Kの違いとは?

1LDKと2Kの大きな違いは、「居室の数」にあります。

そもそも1LDKの「LDK」は「リビングダイニングキッチン」の略で、2Kの「K」は「キッチン」の略です。

どちらも大きな意味でいえば、「キッチンを含むスペース」と言えるので、使い方としては共通点があります。

ただし居室の数で見ると、1LDKと2Kでは違いがあります。

居室の数は、「LDK」または「K」の前についている数字が表します。

ですから1LDKの場合は「1室」、2Kの場合は「2室」となります。

居室の数は、同じ家に暮らす人数や暮らし方にも関係します。

そのため、この2つの違いは大きいのです。

でもこれだけの違いでは、あなたの理想にピッタリの間取りを選ぶヒントとしては少し心細いですよね?

そこでここからは、1LDKと2Kの違いを4つのテーマに分けて詳しく解説していきます。

2. 1LDKと2Kの違い①「間取り・広さ」

2-1. キッチンの広さの違い

1LDKと2Kでは、キッチンの広さに違いがあります。

1LDKの「LDK」は「リビング+ダイニングキッチン」の略ですから、キッチンのみの「2K」よりも広いことが分かります。

問題は、それぞれの広さの目安です。

2Kの場合、キッチンの広さは6.98㎡(4.5畳)未満です。

これに対して1LDKの場合のLDKの広さは、12.4㎡(8畳)以上となります。

この広さの違いは、部屋の使い方にも大きく関係してきます。

2-2. 1LDKの部屋の形の特徴

1LDKは、比較的新しい間取りです。

1980年以降にブームになった間取りになので、築浅物件に多く見られます。

しかも1LDKの部屋の形は、バリエーションが多いのも特徴です。

オーソドックスな形は、「玄関とLDKがつながっているタイプ」です。

賃貸住宅では、水回りはまとまって配置されるので、玄関を入ってすぐにキッチンがあればその近くにトイレとお風呂もあります。

キッチンスペースは、LDKにつながる通路としての役割もあるので、キッチンの奥にリビングダイニングルームがあります。

居室は玄関側から見るとお風呂・トイレの後ろ側にあるので、玄関からプライベートルームが見えないようになっています。

もう一つの定番パターンが、「直線型タイプ」です。

こちらも玄関の近くに水回りが集まっています。

1LDKですから玄関に面した部屋がLDK(リビングダイニングキッチン)になります。

LDKの先にあるのが居室となっていて、仕切りがなければ、玄関から奥の居室が見えるようになっています。

この2つのタイプは、築年数が古い物件に多く見られます。

もともとは、和室の2Kだった部屋をリフォームして洋室の1LDKにしたものが多く、中には「LDKはフローリング、居室は和室」というケースもあります。

もちろん、この他にも様々な形があるのが1LDKです。

形によっても使い方に違いが出て来るので、どのようなレイアウトにしたいのかによって、部屋の形を選ぶことが1LDK選びのポイントになります。

2-3. 2Kの部屋の形の特徴

2Kの部屋の形は、「V字型」と「直線型」の2つがあります。

どちらも2Kの間取りのスタンダードな形なのですが、住む人の人数によって使いやすさが変わります。

まずV字型の2Kの場合、玄関を入るとすぐそばにキッチンがあります。

水回りはキッチンの周りに集中するので、浴室とトイレも玄関またはキッチンの横にあります。

2つの居室の入口は、それぞれ別にあるのがV字型2Kの特徴なのでで、2つの居室はきちんと独立しています。

これに対して直線型の2Kの場合、キッチンから2つの居室が1直線に並んでいます。

しかもこのタイプは和室がほとんどで、それぞれの居室はふすまで仕切られています。

ですからふすまをすべて開けると、玄関から一番奥の居室までが丸見えになります。

この形の違いは、暮らし方にも関係します。

V字型の場合は居室が独立しているので、ファミリーでも暮らしやすいです。

ところが、直線型の場合は居室がすべてつながっているので、キッチンに近い居室は「奥の部屋に行くための通路」になってしまいます。

これではせっかく居室が2室あっても、ファミリーが暮らすには不便です。

ただ1人暮らしの場合は、直線型の方が使い方のバリエーションが増えます。

例えばキッチンに面した居室をリビングルームにすると、狭いキッチンがLDKに変わります。

そしてその奥の部屋を寝室にすればよいので、実際には1LDKと同じような使い方ができます。

3. 1LDKと2Kの違い②「快適に過ごせる人数と家族構成」

1LDKと2Kでは、部屋の広さによって快適に過ごせる人数と家族構成が変わってきます。

ここでのポイントは、「LDK」と「K」の広さの目安にあります。

2Kの場合、キッチンの広さは6.98㎡(4.5畳)未満ですから、かなりコンパクトです。

1人暮らしであれば、それほど気にならないかもしれませんが、1人暮らしでも「料理が趣味」「家電調理器にはまっている」という人には、このスペースは窮屈です。

ということは、「家族4人分の料理をするスペースとしては狭い」といえます。

これは、ファミリーにとっては大きな問題ですよね?

では1LDKの場合はどうかというと、こちらに関しては上限がありません。

広さの目安として「12.4㎡(8畳)以上」とあるので、場合によっては30㎡(約20畳)のLDKという場合もあります。

これだけの広さがあれば、居室が1つしかなくても、家族で暮らすスペースは十分あります。

とはいえ、これだけの広さがある1LDKとなると、家賃も相当高くなります。

そのため一般的な1LDKとして考えると、18.58㎡(12畳)が平均的な広さだといえます。

これを前提にして考えると、1LDKでは「子供1人の3人家族」または「未就学児の子供がいるファミリー」までが快適に暮らせる人数といえます。

これに対して2Kは、「同棲・新婚カップル」または「小学生(食費がそれほどかからない年齢)の子供2人がいる4人家族」までが快適に暮らせる人数といえるでしょう。

4. 1LDKと2Kの違い③「賃貸アパート・マンションの家賃」

1LDKと2Kの間取りは、それぞれブームになった時期が違います。

古くからある間取りは2Kなので、賃貸アパートや築年数の古い物件によく見られます。

これに対して、1LDKはブームになってから20年ほどしかたっていないので、古い物件であっても築30年以上のものはあまりありません。

そのため、比較的新しいマンションや築浅物件に多いのです。

このような違いもあって、居室の数が2部屋ある2Kよりも1LDKの方が家賃は高めです。

家賃を重視したいのであれば、この違いに注目して選ぶのもおすすめです。

5. 1LDKと2Kの違い④「ライフスタイル」

1LDKと2Kでは、キッチンの広さに大きな違いがあります。

キッチンは毎日の食事とも関係するので、使いやすさがあなたのライフスタイルに合っているということが、暮らしやすさにもつながります。

たとえば1人暮らしをするにしても、「基本は自炊派」という人と「ほとんど外食(または中食)」という人では、キッチンの重要度も変わります。

ほとんど外食で、自炊をするのは月に1~2度であれば、調理器具もそれほど必要ありませんね。

冷蔵庫もコンパクトな1人暮らし用サイズで十分間に合います。

これであれば、4.5畳のキッチンでも十分な広さといえます。

ところが「基本は自炊」となると、調理器具の種類も数も多くなります。

冷蔵庫も食材をストックするために、やや大きめのサイズのものになります。

これだけの器具を収納するスペースは、残念ながら4.5畳のキッチンには望めません。

つまり自炊派の人にとって、2Kは1人暮らしでも狭いといえます。

これは、ファミリーにおいても同じことが言えます。

子供が2人いても、小さいうちは一度に作る食事の量もそれほど多くありません。

ですから4.5畳のキッチンでも工夫次第で何とか乗り切れるはずです。

ところが中学生になると一気に食慾が増し、一度に作る食事の量も増えます。

さらに節約のために、家族全員分のお弁当を作るとなると、お弁当箱を4つ広げるスペースも確保しなければいけません。

さすがに、これだけのスペースを4.5畳のキッチンの中で確保するのは無理です。

こうしたことも考えてみると、家族の人数だけでなく、あなたやその家族のライフスタイルによっても、1LDKと2Kでは選び方が変わるといえます。

6. 1LDKと2Kの違いまとめ

1LDKも2Kも、広さや形にバリエーションがあります。

ただし、1LDKと2Kの4つの違いに注目しながら暮らし方をイメージしてみると、思っている以上に大きな違いがあることが分かります。

この違いは暮らしの楽しみ方にも関係してくるので、ぜひ間取り選びのヒントにしてくださいね。