1DKとはダイニングキッチンと、部屋が一つある間取りです。
1DKは一人暮らしではなく、二人暮らしを希望する人も多いです。
しかし、1DKは二人暮らしをする上で広さ的にはギリギリです。
そのため家具の配置などを工夫する必要があります。
そこで1DKに2人暮らしをするために知っておくと便利なレイアウトのポイントを紹介します。
このページでわかること
1. 間取りの選び方
1-1. 「I型」
1DKで一番最初に思いつく間取りは「I型」ではないでしょうか。
「I型」とは、玄関を入って、すぐにダイニング・キッチンがあり、その奥に寝室があるタイプの間取りです。
部屋が南北に長いものがほとんどで、部屋は南向きの場合が多いです。
この間取りは玄関から部屋の奥にいくまでの、生活動線が一直線になっているのが特徴です。
そのため、動線になる場所には家具を置くことができません。
ふたり暮らしをするのであれば、キッチンにダイニングテーブルを置くと思いますが、間取りによっては置けないこともあるので、部屋の内覧のときに確認しておいた方が良いです。
I型の間取りはダイニング・キッチンに窓がついてない場合がほとんどです。
角部屋にはついている場合もありますが、基本的にダイニングキッチンは暗いものと考えておいた方が良いでしょう。
玄関から部屋の奥まで直線に並んでいるので、玄関を開けたときに中の扉を閉めておかないと、部屋の奥まで見えてしまうのもマイナスポイントです。
一人暮らしなら気にならなくても、二人暮らしの場合は相手のことも気にしなければいけないので、ダイニングキッチンと部屋の間仕切りがしっかりしている部屋を選ぶべきです。
「I型」は欠点が多いので、安い物件が多いというメリットもあります。
1-2. 「L型」
1DKは「I型」以外に「L型」の間取りもあります。
「L型」は、玄関を開けてダイニングキッチンがあって、その横に部屋があるという間取り。
玄関を開けても正面に部屋がないので、プライベートの空間を隠しやすいのがポイントです。
「I型」と違って、間取りによってはダイニングキッチンにも窓がついています。
「L型」は動線が一直線にならないので、家具のレイアウトに自由度があります。
部屋のアレンジやインテリアにこだわりたい方は「I型」よりも「L型」の間取りの方がおすすめです。
デメリットといえば、「I型」の部屋よりも「L型」の部屋の方が家具配置で自由度が高いため、家賃が高くなりがちです。
物件も新しい物件が多いのですが、その分家賃が高い場合が多いので、注意しましょう。
1DKで二人暮らしをするのであれば、「収納」がとても大事です。
部屋を見たときには「これくらいの広さでいいかな」と思っていても、引っ越したら一瞬で埋まるのが収納。
1DKならだいたい一つはクローゼットがついているのですが、2人で暮らすのであれば二人分の服を収納しなければいけません。
服を収納できる家具を後から購入して設置するという方法もありますが、1DKで二人暮らしをするのであれば、あまり現実的ではありません。
1DKで二人暮らしをするのであれば、最初に2人分の荷物の量を計算して、どの収納にどれくらい入るか考えておくと良いです。
2. 寝室の使い方
1DKに2人暮らしをするためには、寝室をうまく使うことがポイントです。
寝室とはいえ、日常生活で使う空間でもあるので、なるべく家具は減らしたいところ。
セミダブルベッドやダブルベッド、テレビ、リビングテーブル、ソファがおければ最高ですが、それだけ置いてしまうと部屋がちょっと窮屈になってしまいがちです。
そういう場合には、部屋を広く使うために工夫する必要があります。
まずは、テレビを壁掛けにする。
最近は、ホッチキスだけでテレビを壁掛けにできる金具が売られていたりして、テレビを壁掛にするハードルが下がりました。
壁をできるだけ傷つけないように工夫されている商品も多いです。
テレビを壁にかけることで、テレビ台が要らなくなり、部屋を広く使えます。
また、寝室にテレビを置かず、ダイニングキッチンに置くというのも一つの方法です。
二人暮らしならテレビを置かないという選択肢もあります。
一人暮らしだとさみしくてついついつけてしまうテレビですが、二人暮らしだと意外と見ないという人も。
テレビをなくすことで、2人の会話が増えたり、NHKの料金を払う必要もなくなり、毎月の生活費が安くなるなどのメリットもあります。
リビング用のテーブルも折りたたみのものにすれば、必要がないときには収納できるので便利です。
ソファも置きたいところですが、さきほどの「I型」の部屋の場合は、ベッドを置くとその横がベランダに出るための動線になってしまいます。
そのため、ソファを置くのはかなり難しくなると考えておいた方が良いです。
3. インテリアの配置
1DKに二人暮らしをするためにはインテリアの配置に気をつけたいです。
特に「I型」の部屋の場合は、玄関からベランダまでの一直線は動線として使うので、インテリアを配置せずに空間を確保したいです。
ダイニング・キッチンにダイニングテーブルを置くなら、壁につけて置きます。
寝室にはベッドを置くと思いますが、ベッドを置く位置は収納の位置などの関係で、窓の近くになってしまうことが多いです。
ですが窓の近くは光が入りやすく、明るい事で眠りが邪魔されがちです。
また二人暮らしの場合は、一人の時と違い隣で寝ている相手のことも考えないといけません。
相手の仕事が夜勤の場合もあるでしょう。
そういう時でもぐっすり眠れるようにカーテンは厚手の遮光カーテンを取り付けておいた方が良いです。
サイズもきっちり測って、光がもれないようにしましょう。
ベッドのヘッド部分は壁につけて置けないことも多いので、ヘッドボードのあるベッドがおすすめです。
寝室が和室の場合は、ベッドを置かないで、布団を寝る時だけ出すようにすれば、部屋が広く使えます。
しかし、最近は和室の寝室の物件は少ないです。
ベッドを置く場合は、部屋の一番奥に置いた方が良いです。
一人のときと違って、2人暮らしの場合は寝るタイミングが違うこともあります。
一人が先に寝ていてもう一人が後から帰ってきた場合に、手前にベッドがあると、着替えをしたりするために寝ている横を通って部屋の奥までいかなければいけません。
寝ている人の横を通ると、起こしてしまう可能性が増えます。
一人が先に寝ているけど自分はまだ起きていたいという場合にも、ベッドは奥にあった方が、相手を起こさずに本を読んだりテレビを見たりしやすいです。
4. 収納家具の配置
4-1. ダイニングテーブル
ダイニング・キッチンにはダイニングテーブルを置くのが一般的です。
しかし、あえてダイニングテーブルを置かないで、寝室に置いたテーブルで床に座って食事を取るというのも一つの方法。
そうすることで部屋を広く使えますし、あまったダイニングキッチンのスペースを収納に使えます。
最近は、簡単に壁面収納にするためのグッズや家具が多く売られています。
ダイニング・キッチンの空いたスペースを壁面収納にすることで、部屋を有効的に使えるようになるのでおすすめです。
4-2. ベッド
ベッドを囲うように収納家具を配置するのも良いです。
二人暮らしの場合は、一人が寝て、一人が起きているというシチュエーションも多いと思います。
部屋が一つしかない1DKの場合は、寝室で一人が寝ている時は同じ部屋でくつろぐ事になります。
そんな時は、ベッドの周りに収納家具を配置することで、寝ている空間に光をもらさず邪魔になりません。
ただし、あまり背の高い収納家具を配置するのは危険です。
地震のときに倒れてくる可能性があります。
4-3. 壁面収納
ラブリコやディアウォールという商品を利用して壁面収納をするのも良いです。
この2つの商品は、ツーバイフォーと呼ばれるサイズの木材を使用することで、床と天井に突っ張り棒のような形で柱をつくることができます。
柱を2本立てて、その間に棚を作るだけで場所を取らない壁面収納を作ることができます。
4-4. ソファ
二人暮らしならソファを置きたいと思いますが、1DKだとなかなか置くだけのスペースを確保できない。
そういう場合には、座面の下が収納になっているソファがおすすめです。
普段はソファとして利用できて、椅子の下の広い収納スペースには季節モノの衣類などを収納するのがおすすめです。
スツールのような感じで背もたれがないものや、背もたれが簡易的なものが多いので、壁に接するように置くのが良いです。
-荷物は放って置くと際限なく増えてしまいます。
一人の場合なら自分の荷物だけを管理すれば良いですが、二人暮らしになると二人分の荷物が部屋に置かれることになります。
そうなると「自分の荷物は減らしているのに、相手の荷物が多くて部屋が片付かない」なんてことも良くある話です。
そのせいで喧嘩に発展してしまうこともしばしば。
そうならないために、事前にそれぞれお互いの収納の位置を決めておくと良いです。
「ここからここまでは自分、ここからは相手、この収納家具は自分用、これは相手用」などと先にじっくり話し合って決めておくことで、余計なトラブルがなくなります。
狭い部屋に2人で暮らすので、ただでさえトラブルになりやすいです。
決めごとは事前に話し合っておくのが、トラブルなく2人で暮らす秘訣です。
5. キッチンの使い方
1DKで快適に二人暮らしをするためにはキッチンを有効に使うのがポイントです。
先程も説明しましたが、あえてダイニングテーブルをおかずに収納にするのも良いです。
が、キッチンは料理をする場所なので、収納品に脂やホコリが付着しやすくなります。
キッチンに収納家具を設置する場合には、
- 扉がついているものを使う
- 料理をするときには必ず換気扇を回す
- 汚れが気になるものを置かないように気をつける
などのポイントに注意しましょう。
1DKの場合、部屋は寝室も兼ねているので、あまり大きくて地震のときに倒れてくるような家具は置けません。
そのかわり、ダイニング・キッチンなら、大きな家具を配置したり、高いところにものを収納したりもしやすいです。
特に冷蔵庫の上は効率的につかいましょう。
冷蔵庫の上には電子レンジ、トースターなどを置くと思いますが、そのうえに無印のユニットシェルフなどの柱が細い収納を使って効率的に収納すると良いです。
また、冷蔵庫のスペースがきっちり区切られているのであれば、突っ張り棒を使うだけで収納ができます。
突っ張り棒だと重たいものはあまり置けませんが、買い置きのティッシュやトイレットペーパーなどを置くのに便利です。
1DKの間取りにもよりますが、部屋とダイニングキッチンの境目を曖昧にして、一つの部屋として使うのも有効です。
そうすることで、家具の配置の自由度がかなり高まります。
寝室にはテーブルを置かずリビングダイニングにテーブルを置くという使い方もあります。
学生だったり、職業柄勉強が必要だったりする場合は、机が欲しくなります。
寝室に小さなテーブルを置いて勉強しても良いのですが、そうすると相手が部屋で寝ている時に気を使います。
その点、ダイニングであれば扉を閉めてしまえば相手に気を使わずに勉強できます。
勉強や夜中に持ち帰りの仕事をしたい場合は、ダイニングテーブルがあると良いです。
最近は、使う時だけ広くできる、端が折りたたみできたり、伸びたりするテーブルがあります。
そういうテーブルなら普段は場所を取らず、大きく広げて作業をしたい時でも簡単に広いスペースを作れるので、おすすめです。
6. まとめ
1DKの2人暮らしのレイアウトについてまとめると、
- 間取りはI型とL型がある
- 間取りは収納が大切
- 寝室は家具を減らす
- インテリアの配置は動線を意識する
- もう一人が寝ている状態を想像する
- 収納家具の配置はダイニングも使う
- 収納家具は壁面収納がおすすめ
- お互いの収納場所を決めておく
- キッチンは収納でも使う
- 狭いスペースも効率的に収納
- ダイニングテーブルでも仕事や勉強はできる
というのがポイントです。
1DKは二人暮らしをするには正直ちょっと狭いですが、間取りや収納、家具のレイアウトなどを工夫することで、家賃を節約しながら快適に暮らすことができます。




