家賃は一度契約すると、引っ越しをしない限り節約できない固定費です。
東京では10万円以上の家賃が一般的だというイメージがありますが、7.5万円でも満足できる物件探しが可能です。
年収400万円程の方は7.5万円の家賃がおすすめの理由と、7.5万円でどんな暮らしができそうなのか、平均的な家計支出と物件情報からみていきましょう。
このページでわかること
1. 家賃7.5万の賃貸マンションは年収400万円の人たちに最適!
家賃は生活費の中でも決まった支出ですから、抑えておきたいと考える人も多いですね。
ただあまり安すぎると不満が多く引っ越し回数が増えてしまいますし、収入に釣り合った価格帯から絞っていくのがおすすめです。
1-1. 賃貸選びの年収目安(最適家賃)とは?
よく言われるのは、住宅費は収入の3割を目安にするという話です。
大手不動産業者が取ったアンケートでは、2割程度に抑えて暮らしたいと考える人が多く、3割という割合ギリギリの金額を考えるとキツイと感じるでしょう。
公務員などで収入の予想が立てやすい場合にはボーナスをあてにした予算が組めますが、ボーナスの増減が激しい場合には、ボーナスがなくてもやりくりできる予算を組んだほうが安全です。
また、年収は会社の支払い額で、社会保障費や税金を差し引く前の金額です。
実際に手元にくる金額は、年収の8割程度となります。
1-2. 家賃7.5万円に必要な手取りはいくら?
【月給31.25万円(手取り25万円)】
年収全額を1ヶ月あたりにならして、家賃7.5万円が手取り額の3割以下になる境界線を計算した結果です。
・年収の1/12が月給になるときの計算
「年収×0.8÷12×0.2~0.3 ≧ 1ヶ月の家賃7.5万円」
⇒年収375万円~562万円程度⇒手取り万円300万円~449万円です。
・3割からやや余裕を持って手取りの28%が7.5万円になる場合の年収はおよそ401万円
・3割から余裕を持って手取りの25%が7.5万円になる場合の年収はおよそ450万円
サラリーマンの平均年収は420万円程度と言われています。
東京では物価が高いこともあり、20代の平均年収が350万円~420万円程度、30代では490万円~590万円です。
平均的な年収のひとにちょうどマッチする家賃が7.5万円なのです。
2. 家賃7.5万円の賃貸に住む場合の生活シミュレーション
家賃7.5万円の賃貸に住む時の予算を具体的にみていきましょう。
手取り25万円の単身者が平均的な生活費支出をしたとしてシミュレーションしていきます。
2-1. 初期費用
【52万円~65万円くらい】
引っ越しを決めたら、不動産屋との契約時に支払う費用と、荷物を運ぶ費用、生活用品をそろえるための費用がかかります。
・不動産屋での支払い
【34万円~37.5万円くらい】
賃貸契約を結ぶ時に必要な金額は家賃の4.5ヶ月分~5ヶ月です。
最近は敷金礼金がない物件など条件が独特な契約方法があり、もう少し安い場合もあります。
敷金礼金・前家賃の他に、仲介手数料、火災保険料などを合計すると、34万円~37.5万円になります。
・引っ越しや家財道具
【引っ越し4万円~・家財14万円~】
引っ越し業者は単身パックでも、移動距離が他県にまたがる場合や引っ越しシーズンにあたると10万円、20万円という金額になるケースがあります。
家財道具は、寝具・冷蔵庫・電子レンジ・カーテン・テレビ・炊飯器・台所用品・電気ケトル・収納(棚や衣装ケース)として14万円程度。
家具付き物件なら引っ越し・家財道具準備費用はもう少し安くできるかもしれません。
2-2. 電気・光熱費
【11,380円】
総務省の家計調査によると、平成29年度単身世帯の光熱水道代は11,380円でした。
自炊頻度が高い、お風呂やシャワーをよく使う、洗濯をマメにしている場合にはもう少し高くなります。
ちなみに2人世帯では2万円を超える金額が平均値です。
2-3. その他の生活費
【129,563円】
総務省の家計調査の消費支出額から住居費と光熱水道代を差し引くと129,563円でした。
主な内訳は……
・食費34,649円
・家事家具用品5,044円
・被服 5,661円
・保健医療7,044円
・交通通信 18,815円
・教養娯楽 18,813円
・その他 39,537円
1ヶ月の支出額が生活費と光熱費で14万円くらいかかるとすると、7.5万円の家賃をプラスすると、21.5万円です。
月あたりの手取りが25万円あると貯金や積立の余裕がありますが、21.5万円以下だとどこかを切り詰めなくては厳しくなりそうです。
貯金が52万円以上ない状況で引っ越しすると、カード払いやローンを組む部分がでてくることにも配慮しておきたいですね。
年収400万、月収25万円くらいあると、家賃7.5万円を無理なく支払えるのではないでしょうか。
3. 家賃7.5万円、年収400万円なら、こんな間取りの賃貸がおすすめ!
東京では家賃が全国一高く、都心ではワンルーム・1Kで10万円前後、LDKでは20万円~30万円という価格帯の物件が一般的なほどです。
しかし、23区内でも立地や築年数、間取りによっては7.5万円前後の予算でお部屋を見つけられます。
家賃7.5万円の予算では、どんな間取りの賃貸物件があるでしょうか。
東京23区内に勤め先があると考えて物件の例をみていきましょう。
(参考サイト:スーモ、ライフルホームズ2018年11月調べ)
3-1. 一人暮らしにおすすめの1Kの場合
築年数10年未満の比較的新しい物件が品川、大田区の京急線沿いに豊富です。
山手線になると西側の新宿から品川の間は7.5万円に収めようと思うと、やや築年数が経っているか専有面積が20平方メートルを下回るものになります。
23区内でも1Kなら十分に探すことができます。
1DKならダイニングキッチンが個室と分けやすく、都心エリアでも専有面積が20平方メートル以上のものが見つかります。
ただし、築浅物件はほとんどありませんから、築年数よりも都心でゆとりのある間取りを求める人におすすめの間取りといえます。
3-2. ゆったり暮らしたい人におすすめの1LDKの場合
1LDKならリビング・ダイニング・キッチンの他に1部屋あり、専有面積も30平方メートル以上確保できるのでゆったりしています。
一人暮らしでゆったり暮らしたい場合はもちろん、カップルでも対応可能な間取りです。
しかし、都心の新宿周辺では15万円前後が当たり前で、築30年クラスならようやく見つかるといったところです。
専有面積であまり変わらない2DK(ダイニングキッチンと2つの個室がある間取り)に条件を広げると、もう少し見つけやすくなりますが、築年数が浅いものは望めません。
築浅物件で同じくらいの面積なら、LDKになっているケースが多いからです。
しかし、ダイニングキッチンとつなげて使える間取りになっていれば、1LDKと同じような使い方ができますから、都心部や山手線沿線で見つけたいときには2DKも検討してみると良いでしょう。
7.5万円で築年数20年以内を見つけるには、物件数が豊富な区を探すと選択肢が広がります。
23区内で7万円~7.5万円で1LDKが100件以上登録されているのは、足立区、葛飾区、江戸川区など東部エリアに多くなっています。
3-3. カップルや新婚さんもOKな2LDKの場合
2LDKはリビング・ダイニング・キッチンの他に2室ある作りなので、子どもがいるファミリーにも対応可能な間取りです。
現在一人暮らしでも結婚が近い、同棲の予定があるという場合には2LDKにしたいと思うでしょう。
23区で2LDKを家賃7.5万円で探すのは難しくなりますが、足立区(148件)、葛飾区(44件)では比較的物件数があります。
駅から遠くなってしまう、希望沿線が不便な場合には、23区にこだわるよりも、都下の他のエリアも検討してみましょう。
八王子市(801件)、町田市(497件)、東大和市(294件)、武蔵村山市(214件)と、かなりの物件数があります。
2LDK以上になると、神奈川、埼玉、千葉の希望路線駅近くを検索してみるのもおすすめです。
4. 家賃7.5万円の賃貸に最適な年収まとめ
・年収400万円は月収25万円ほどになり家賃7.5万円がちょうどよい
・家賃7.5万円なら東京都への通勤通学に対応可能
・2LDKなど広い物件を考えるなら交通の便利の良さで検討
家賃7.5万円は、平均的な生活支出でやりくりができる目安が年収400万円くらいになります。
これよりも年収が高ければもう少し予算を上乗せして条件の良い物件にできるという目安にもなりますね。




