家賃7万円に一人暮らしは高い?安い?必要な年収やおすすめの間取りとは?

賃貸マンションで一人暮らしをするなら、どのくらいの家賃の物件を選ぶとよいのでしょうか。

ここでは、家賃7万円は高いか安いかということを考えてみたいと思います。

また、家賃7万円の物件を借りる場合に必要な年収、東京都内における家賃7万円の物件に多い間取りについても見ていきましょう。

1. 家賃7万円は一人暮らしには高い?安い?

20代の一人暮らしの家賃の平均は、6万5千円ほどです。

東京都などの首都圏では、7万円ほどが平均です。

このことから、家賃7万円は平均的だということがわかります。

しかし、平均的だからといってちょうどよいとは限りません。

毎月の収入の中から家賃を支払い、その他の生活費を支払い、さらに将来のために貯金をする必要があります。

家賃と生活費を支払ったらほとんどお金が手元に残らないというのでは、将来の生活が心配です。

一人暮らしのかたにとって、家賃7万円は高いか安いかを検討するにあたっては、家賃以外にかかる生活費と毎月の貯金額を考える必要があるということがわかりますね。

家賃以外にかかる生活費には、水道光熱費(電気代、ガス代、水道代)、食費、通信費、洋服代、交際費、交通費、医療費などがあります。

水道光熱費のうち、電気代とガス代は季節によって大きく変動します。

電気代は寒い時期と暑い時期、つまり冷暖房を使用する時期に高くなります。

冷暖房を使用しない時期は3千円ほど、使用する時期は1万円ほどです。

ガス代は冬場に高くなります。

夏は千円を切ることもあるなど非常に安いですが、冬場は4千円ほどかかります。

電気代やガス代とは異なり、水道代は季節による変動があまりなく、毎月2~3千円ほどでしょう。

季節によって異なりますが、水道光熱費は1万2千円として計算します。

次に、食費です。

食費は人によって大きく違いが出るところです。

毎食自炊をする人なら1万5千円程度で済みますが、外食が多い人なら5万円かかるかもしれません。

毎食自炊とまではいかなくても、昼だけ外食し、朝と夜は自炊すると決めれば、3万円くらいにおさまるでしょう。

通信費とは、スマートフォンの利用料金のことです。

また、郵便代も通信費の一部です。

年賀状を送る12月は、通信費が少し増えます。

スマートフォンの料金プランによって異なりますが、1万円くらいが平均とされています。

洋服代も人によって異なります。洋服代は、1ヶ月単位ではなく、季節ごとに分けて考えるとわかりやすいです。

1年の中には、洋服をまったく買わない月もあれば、たくさん買う月もあります。

季節の変わり目はたくさん洋服を買うので洋服代がかかりますが、そこから次の季節になるまでは少し買い足すくらいなのであまり洋服代がかからない、というのが一般的でしょう。

季節ごと(3ヶ月ごと)に3~6万円ほどなので、1ヶ月あたり1~2万円の洋服代がかかります。

次に、交際費です。交際費も人によって異なりますが、1~2万円です。

忘年会や新年会が行われる時期に高くなります。

交通費は、会社から支給されるのが通常ですが、支給されない会社もあるので、ここでは1万円とします。

医療費は、数ヶ月に1回の歯のクリーニング代のみなど、ほとんどかからないかたもいるでしょう。

ここでは、多めに見積もって1万円とします。

家賃以外にかかる生活費の合計金額を計算してみましょう。

幅があるものは、多い方の金額にしています。

水道光熱費1万2千円+食費5万円+通信費1万千円+洋服代2万円+交際費2万円+交通費1万円+医療費1万円=13万3千円

また、毎月の収入の中から2万円くらいは将来のために貯金したいものです。

この2万円を足すと、15万3千円が家賃以外に毎月必要となるお金であることがわかります。

あなたの手取り月収から15万3千円を引くと、何円残るでしょうか。

その金額があなたに適した家賃ということです。

このとき、残業代は除いて考えるようにしてください。

手取り月収が22万3千円(15万3千円+7万円)の方は、家賃7万円がちょうど適した家賃ということになります。

手取り月収が22万3千円を超えていれば家賃7万円は安い、22万3千円未満であれば家賃7万円は高い、というのが結論です。

家賃以外にかかる生活費には、人によって金額が異なるものがたくさんありましたね。

また、毎月貯金したい金額も人それぞれでしょう。

実際にかかっている生活費や貯金したい金額を書き出して、上記と同じように計算すれば、より正確な「あなたに適した家賃」の計算ができるので、ぜひ試してみてください。

2. 家賃7万円で一人暮らしするために必要な年収は?

1で見たように、手取り月収が22万3千円の方は家賃7万円の物件が適しています。

この金額を使って、家賃7万円で一人暮らしするために必要な年収を計算してみると、次のようになります。

22万3千円÷0.8×12ヶ月=334万5千円

0.8で割るのは、手取り月収は額面の約8割とされているからです。

家賃7万円の賃貸マンションで一人暮らしをするためには、334万5千円の年収が必要であることがわかりました。

3. 東京都内で家賃7万円の一人暮らしだと、どんな間取りが選べる?

東京都内で家賃7万円の賃貸マンションを探すとなると、エリアが非常に限られます。

たとえば、中央区や港区では、どの間取りでも家賃相場が10万円以上です。

6.6万円以上7万円以内が家賃相場であるエリアを間取りごとに見ていきましょう。

家賃相場情報が検索できるサイト『CHINTAI』を参考にしました。(2018年12月18日現在。日々情報更新されています。)

・ワンルーム

  • 墨田区:7.00万円
  • 世田谷区:6.90万円

・1K

  • 杉並区:6.90万円
  • 練馬区:6.70万円
  • 武蔵野市:6.70万円

・1DK

  • 足立区:6.80万円
  • 西東京市:6.80万円
  • 国立市:6.60万円

・1LDK

  • 武蔵村山市:6.80万円

・2K/2DK

  • 足立区:7.00万円
  • 葛飾区:7.00万円
  • 小金井市:7.00万円
  • 国分寺市:7.00万円
  • 西東京市:6.95万円
  • 稲城市:6.80万円
  • 立川市:6.70万円

ワンルーム、1K、1LDKの間取りに比べて、1DK、2K、2DKの間取りのほうが選択できるエリアが広いということがわかります。

23区外が多いので、23区内に住みたい場合はさらにエリアが限られることになります。

ちなみに、ワンルームは独立したキッチンスペースがない間取り、1Kは独立したキッチンスペースがある間取りです。

1DKは、食事をする場所と調理をする場所がひとつになったダイニングキッチンスペースがある間取り、1LDKは、くつろぐ場所と食事をする場所と調理をする場所がひとつになったリビングダイニングキッチンスペースがある間取りです。

1Kと2K、1DKと2DKそれぞれの違いは、部屋の数です。

キッチンスペースを除いた部屋の数、ダイニングキッチンスペースを除いた部屋の数が1つか2つかという違いがあります。

4. まとめ

家賃7万円が高いか安いかという問いに対する答えは、手取り月収によって異なるということがお分かりいただけたと思います。

手取り月収が22万3千円よりも少ない場合は家賃7万円は高く、22万3千円よりも多い場合は安い、ということでしたね。

家賃の平均はどのくらい、という話は聞いたことがあるかもしれませんが、手取り月収によって最適な家賃がわかるという話は新鮮だったのではないでしょうか。

家賃は毎月支払うものなので、できるだけ安く抑えたいという気持ちはわかりますが、安いほどよいというわけでもありません。

家賃が安い物件を見つけても、そこで快適に過ごすことができるのかをよく検討する必要があります。

新築のきれいなマンションに住みたいなら、家賃以外にかかる生活費を節約し、その分を家賃に回すことも視野に入れましょう。

あなたに適した家賃を知ることで、スムーズなお部屋探しができ、快適な一人暮らしを手に入れられるはずです。