東京郊外の人口と住民層|住みやすい街はどこ?

「子育てがしやすい場所に住みたい」「自然に囲まれた暮らしがしたい」「気持ちにゆとりのある生活に憧れる」のような暮らしに関する理想は、住まい選びをする時には必ず出てくるものですよね。

でも東京都内に住んでいる限り、半ばあきらめている人の方が多いはずです。

そんな時にふと思うのが「東京郊外の暮らし」ではないでしょうか?

でも東京郊外といってもどのあたりを郊外というのか、境目が分かりにくく都内と比べにくいのも本音ですよね?

そこで今回は東京郊外での暮らしに興味があるあなたのために、住みやすくて人気がある東京郊外の街を紹介!

人口や住民層情報などをもとにあなたの理想の街探しのヒントを紹介します!

 

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東京郊外の人口と住民層

東京都心とはどこ?

「東京都心」というと東京都の中心地のイメージがありますが、実際にはちゃんと区別されています。

東京都には「23区内」と」「区外」に分かれています。

区外は当然ですが都心とは言いません。

かといって東京のシンボルともいえる東京駅があるあたりを「東京の都心」と言うわけでもありません。

実は東京都心は「千代田区」「中央区」「港区」の3区を言います。

一般的にこの3区を「東京都心」といい、それとは別に「新宿副都心」「渋谷副都心」「池袋副都心」「上野・浅草副都心」「錦糸町・亀戸副都心」「大崎副都心」「臨海副都心」があります。

 

東京郊外とはどこ?

「東京郊外がどこなのか」という疑問ですが、これには定義がありません。

「オフィスビルや高層マンションよりも自然の方が目立つようになったら郊外」という人もいますが、これだと境目の判断をする基準というにはあいまいな気がします。

そこで最近はもう少し踏み込んだ条件から、都心と東京郊外の区別をつける方法があります。

それが「都心からの距離」と「都心までの通勤時間」です。

この考え方で言うと、都心郊外は都心から25㎞より遠いエリアのことを「東京郊外」としています。

ただこれだけでは都心からの距離が25㎞以上あるエリアはすべて東京郊外となってしまいます。

そこでもう一つの目安となるのが「都心までの通勤時間」です。

都心まで電車で30分前後の距離であれば、通勤通学としても不便を感じません。

しかも人口が集中している地域であれば、都心への電車のアクセスもかなり整備されています。

ですから都心からかなり離れた地域であっても快速特急や急行電車に乗れば、30分前後で都心まで移動することが出来ます。

また「通勤時間30分前後」「東京から離れた暮らし」という条件があれば、そこに魅力を感じる人たちが自然と集まります。

こうしてできた新しいコミュニティは「東京郊外のベッドタウン」と呼ばれます。

ですから「都心から25㎞」「都心までの通勤時間が30分前後」の2つの条件から考えてみると、はこれまでのアバウトだった「東京郊外」のイメージがクリアに見えてきます。

そこで今回はこの2つを満たしていることを「東京郊外の定義」として、おすすめの東京郊外・地域情報を紹介していきます。

また「都心からの通勤時間」をより正確にわかりやすくするため、基準となる駅を千代田区にある「東京駅」とします。

 

調布

調布市で最もアクセスに便利な駅といえば「調布駅」です。

調布駅から東京駅までは乗り換えありで約30分です。

調布駅からは【IR中央線特別快速 新宿行】がありますので、この電車に乗れば新宿まで16分です。

さらに新宿駅から【JR中央線特別快速 東京行】に乗れば13分で東京駅に到着します。

乗り換え時間も考えれば東京郊外の定義「通勤時間30分前後」にピッタリ合います。

 

住民層

総面積21.58㎢内に約23.7万人が住んでいます。

人口密度としては11,012人/㎢です。

夜間と昼間の人口を比較すると昼間の人口の方が約3万人少ないことから、このエリアに住んでいる住人の勤務地は市外または都心エリアが多いことがわかります。

もともと農地が多く存在したエリアを都市開発しているので、今でも農業に携わっている人も多いです。

また地元の企業で働く人は、食品製造業関連会社に勤めていることが多いです。

ただ調布市は昔からベッドタウンとして人気上がる地域のため、地価価格が安い23区内も高いです。

物価も都内とほぼ変わりませんので、低所得世帯はあまりいません。

どちらかというと年収500~600万円の世帯が多いです。

 

治安

歴史ある神社仏閣や武蔵野の豊かな自然に囲まれている調布市の住環境は良いです。

特に閑静な住宅街では凶悪な犯罪の発生率はほとんどありません。

ただし駅周辺など商業施設が集中しているエリアでは、窃盗などのような盗難系の犯罪が目立ちます。

治安面を重視するのであれば商業エリアを避けるのがポイントです。

 

武蔵野台

武蔵野市にある「武蔵野台」も東京都心までの移動時間が30分前後で東京のベッドタウンとして人気があるエリアです。

武蔵野台駅は各駅停車しか止まらないのですが、都心へのアクセスに便利な調布駅が隣の駅となるので人気があります。

東京駅まで行くにはまずは武蔵野台駅から【京王線 新宿行(各駅停車)】に乗ります。

調布駅からは新宿駅まで16分で移動が出来る【JR中央線特別急行 新宿行】に乗ります。

新宿駅からは【JR中央線特別快速 東京行】で東京駅まで13分です。

各駅停車しか止まらない武蔵野台駅ですが、特別急行と特別快速を利用すれば電車に乗っている時間は30分以内です。

各駅停車しか留まらないので、都心に通勤するには必ず乗り換えが必要です。

そのため乗り換えの不便さを避けたい人は調布エリアを選ぶのですが、節約を重視したい人は武蔵野台を選ぶ傾向があります。

お隣の調布駅周辺と比べると武蔵野台駅は「各駅停車しか留まらない」という条件が付くので、土地価格相場はややお得です。

ただ調布市の土地価格は東京23区内の穴場の地域よりも高いので、その点でいえばあなたのイメージに近い「東京郊外の土地価格=武蔵野台」と言えます。

 

住民層

多摩地区東部に位置する武蔵野市ですが、武蔵野台駅は各駅停車しか止まらないため調布駅よりも土地価格や家賃相場が安いです。

ですから東京郊外でも穴場エリアとなっていて、比較的若い子育て世帯に人気があります。

ただし昼間と夜間の人口を比較すると昼間の方が人口は減ります。

そのため都心エリアで働くサラリーマンや都内の大学・短大に通う学生が多いです。

一般的なサラリーマンの収入でも無理なく土地を購入することが出来る地域なので、比較的若い世帯が多いのが武蔵野台の特徴です。

 

治安

武蔵野市のメイン駅である調布駅から近い距離にあるのですが、各駅停車のみしか留まらないので比較的駅周辺の治安も安全です。

住宅街も「昔ながらの住宅街」が多いので、地域が中心となって行う見回りパトロールも活発です。

 

三鷹市

三鷹市はメイン駅となる三鷹駅から乗り換えなしで東京駅まで30分未満という好立地が魅力です。

【JR中央線 東京行】があり特別快速に乗れば東京駅まで26分、快速でも28分で東京駅に到着します。

しかも面倒な乗り換えが1度もありませんし、東京駅行の特別快速・快速の本数も通勤・通学時間帯には3~5分おきに三鷹駅から出発しています。

そのため東京郊外としてはとても人気があります。

 

住民層

都心へのアクセスに便利な三鷹駅周辺は、朝夕の通勤時間帯には通勤ラッシュが起こります。

ただし三鷹市内には大学・短大などが多いので、都心から三鷹市内に移動する若者も日中は多いです。

こうしたこともあって平日と日・祝祭日の街の雰囲気が違うのも、こうした事情が関係しています。

ただし70年代ごろに東京のベッドタウンとして開発されたので、すでに一部の地域では高齢世帯が大半を占める集合住宅もあります。

新たに開発された地域では現役世代が多いのですが、築年数の古い住宅が集まっている地域は年金生活をしている高齢者の方が多いです。

そのため住民層を年齢別にみた時に、地域によって大きな差があるのがこの地域の特徴です。

 

治安

商業エリアにおいては自動車窃盗などの軽犯罪が多いです。

現役世代が多く住む地域では日中留守宅が多いので、空き巣などもおこります。

ただしエリア全体の治安を見ると、東京郊外でも良い方に分類されています。

 

登戸

新宿駅と町田駅のちょうど中央あたりに位置するのが「登戸」です。

登戸駅は小田急小田原線が通っており、快速急行・急行が停車するため東京駅までの移動時間が30分未満です。

最短で東京駅まで行くのであれば、登戸駅から【小田急小田原線快速急行 新宿行】に乗ります。

16分で新宿駅に到着しますので、ここで【JR中央線快速 東京行】に乗り換えます。

新宿駅から東京駅までの移動時間は快速で13分です。

ですから乗り換え時間を含めでも30分前後で東京駅まで移動できます。

 

住民層

東京郊外に位置する登戸は東京副都心まで乗り換えなしで移動が出来るほか路線バスも充実しているので、比較的若い住人が多いエリアです。

大学や短大もあるので学生や子育て世帯が多いのです。

隣の駅には高度経済成長期に東京のベッドタウンとして都市開発された向ヶ丘遊園駅があるのですが、向ヶ丘遊園周辺は都心への人口流出がここ数年続き一部ゴーストタウン化しています。

ただし登戸の住民層は向ケ丘遊園周辺の住民層とは違い若い世代が多いです。

 

治安

街全体がのんびりとした雰囲気があります。

もともと住宅街だったので地元住民同士のつながりがいまだに根強く残っています。

そのため小・中学校周辺はボランティアの見回りパトロールが定期的に行われています。

 

武蔵小金井

武蔵小金井は、【JR中央線快速 東京行】が停車する駅です。

東京駅までの乗車時間は快速で37分ですが、乗り換えなしで東京駅まで移動が出来るので乗り換えありのエリアよりも人気があります。

各駅停車も止まりますが快速に乗っても東京23区内の主要エリアである【吉祥寺駅】【中野駅】【新宿駅】【四ツ谷駅】【御茶ノ水駅】【神田駅】にも立ち寄ります。

ですから副都心エリアへ通勤・通学をする人にも人気があります。

 

住民層

東京へのアクセスが便利なので、都心へ通勤・通学をする若い世帯が多い街です。

古くから桜の名所としても有名な場所なので、街全体がのんびりとした風情のある街となっています。

そのため市外から移り住んできた住人も多いですが、古くから代々住み続けている人も多いです。

戸建て住宅の場合は代々武蔵小金井に住んでいる人の方が多いですし、農業に従事している人も多いです。

そのため比較的金銭的にゆとりがある住人が多いです。

これに対して新たに流入してくる住人は若い世代が多いです。

ファミリーの場合も共働き世帯が多いので、中所得層が多いのが特徴です。

 

治安

アクセスに便利なターミナル駅がある武蔵小金井ですが、駅周辺においても緑や自然が多くのんびりとした雰囲気があります。

ただ高架化工事が行われて以降、駅周辺には高層マンションが多く建設されています。

そのため古くからの住宅街の印象と都市開発された地域での印象は大きく違います。

特に都市開発された地域では商業エリアも兼ねているため、駅周辺の一部では盗難系の犯罪が多発しています。

ただし強姦・暴行のような危険な犯罪はほとんど発生していません。

 

東京郊外の最近の人口変化

かつては東京都心よりも東京郊外の方が土地の販売価格や家賃がお得なので、都心へのアクセスを重視するサラリーマンに人気がありました。

ところがライフスタイルが多様化している今、古い団地や住宅をリノベーションして家にかかる費用を抑えることで都心での暮らしを満喫する人が増えています。

そのため古い物件であっても環境に魅力がある地域では東京郊外でも人気があります。

ただしマイカーを持っていない人や免許を自主返納した高齢者世帯は暮らしにくさを感じる傾向があります。

車のある生活は車の維持費が生活費として負担となるので、長期的に見ると東京都心の方が生活費を節約できるともいえます。

そのためかつて東京郊外はベッドタウンとしてとても人気がありましたが、最近は東京郊外から都心へ移る人が増える傾向にあります。

 

東京郊外と都心の住みやすさの違い

東京暮らしを満喫したいのなら都心がおすすめ

東京都心であれば、公共交通機関が十分に整備されています。

しかもコンパクトなエリアで不便を感じることなく暮らすことができるのが魅力です。

ショッピングも各駅周辺に集中していますし、娯楽施設も充実しています。

ですから一人暮らしをしても不便に感じたり、飽きることがありません。

さらに便利さだけが都心も魅力ではありません。

都心にはステータスを重視したい人に人気がある眺望重視のタワーマンションも多く、高層エリアから見ることが出来る景色は自然の美しさとは全く違った魅力があります。

ですから「東京でしか味わえない暮らしをしたい」という人には、東京郊外よりも都心の暮らしの方がおすすめです。

無理なく自分らしい暮らしを楽しみたい人には東京郊外がおすすめ

東京郊外での暮らしは「暮らしの質を求める人」にはぴったりです。

都心へのアクセスが便利ですので、都心から距離が離れていても通勤・通学で不便を感じることはありません。

しかも都心の同じ価格の物件と比べると、土地の価格が抑えられていることもあって専有面積が広いです。

ですから家で過ごす時間を充実させたい人にとっては、東京郊外の暮らしは「ゆとりのある暮らし」と言えます。

そのかわり、東京郊外は不便さもあります。

そもそも戸建て住宅が多いエリアを土地開発して住宅地にしていますので、車がなければ不便を感じることも多いです。

特に日常生活の買い物や病院などが駅から離れた場所にあることが多いですし、公共交通機関も都心ほど充実していません。

そのため車を持たない暮らしを続けることに不便を感じることも多いです。

その不便さを逆に東京郊外に住む魅力と捉え「自分らしい暮らしを楽しむ」というのであれば、都心よりも東京郊外の暮らしの方が合っています。

東京郊外の人口動向まとめ

東京郊外と都心の人口の流れは、ここ数年動きが出ています。

ライフスタイルの多様化によって「都会の暮らしに魅力を感じる人」と「都心に近くても自分らしい暮らし方をしたい人」に分かれています。

最近では都心から東京郊外に移り住んだものの、再び都心での暮らしに戻る人も増えています。

また都心でも「古い建物をリノベーションして暮らす」という新しいスタイルが人気となっており、家賃を抑えつつ自分らしい暮らし方を手に入れる人も増えています。

ですからこれからの東京郊外は「新しい暮らし方」も頭に入れながら考えてみるのがポイント!

そのうえで都心と東京郊外を比較してみるのが、令和時代における住まい探しのポイントと言えますよ。