いざ引越し先を探すとなったら、インターネットや不動産屋さんで資料を見て、問い合わせをして、次は内見(内部見学)!
実際にお部屋を見てみると、インターネット上の情報や不動産屋さんとの会話だけではわからない部分がたくさん見つかりますよね。
やはり自分の目で見て確かめることが大切です。
ところで、現地についたら、知らない部屋に靴下のまま上がり込んでいいのでしょうか?
ほとんどの場合、不動産会社もしくは物件のオーナーがスリッパを準備しているもの。
しかし、そうではない場合は? スリッパを持参するべきなのでしょうか? それとも靴下のまま部屋を見ていいのでしょうか?
こんな疑問を抱くこともあるはず。
そこで、この記事では内見時のスリッパについて、徹底解説!
じつは、スリッパを有効活用することで、お目当ての部屋や建物について、より深く知ることができるんです。
以下では、スリッパで物件の良し悪しを見分ける方法についても解説していきますので、参考にしてくださいね。
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このページでわかること
1. 内見時にはスリッパを持参すべき?
1-1. スリッパなしの内見は要注意
アパートやマンションを内見する際、スリッパは持参すべきなのでしょうか?
スリッパは、不動産会社の担当者が内見の案内時に持ち歩くもの、もしくは物件のオーナーが玄関に備えておくもので、内見する側は持参しないのが一般的です。
ですから、内見するときに持参する必要は必ずしもありません。
もし、スリッパがなくても、靴下のまま部屋に上がってしまっていいんです。
ただ、だからといって、スリッパを持っていかなくていいかというと、そうではないのです。
お目当ての物件にスリッパが用意されていないのであれば、スリッパは持参したほうがよいです。
なぜなら、もしもスリッパが準備されていなかった場合は、汚れた床やベランダに靴下で踏み入れないといけなくなるおそれがあるからです。
1-2. スリッパがないと困ること
万が一スリッパがなかった場合、以下のような点で困るおそれがあります。
- 床面やベランダが汚れている
- 床面が冷たい
- 床面に湿気・ベタつきなどがある
とくに要注意になるのが前の住人の方の退去から時間が経っていない場合。
部屋のクリーニングが行われていないことがあり、床や壁に黒ずみ汚れや、目で見えるぐらいの埃がたまっていたりします。
また、意外に盲点になるのがベランダです。
ベランダは、クリーニング済みの物件であっても、汚れがたまりやすい場所。
雨が降った後など、濡れていることもあります。
スリッパがないと、自分の靴下がひどく汚れてしまうおそれがあるんですね。
ですから、スリッパなしの内見は要注意なんです。
さらに、上記に加えて、スリッパがないと、自分の足元のよごれなどで床面を汚してしまうおそれもあります。
物件のオーナーや不動産会社さん、ほかの内見希望者の方への配慮としても、スリッパは大きな役割を果たします。
1-3. 不動産会社に確認しよう!
そこで、もし聞けるのであれば、内見の前に、不動産会社さんの担当者に「スリッパを持参したほうが良いですか?」とズバリ聞いてみるのがオススメです。
「いいえ、こちらで用意します」という不動産会社さんであれば、安心してスリッパを持参しないで内見にいきましょう。
ただ、複数人で内見する場合は、人数分のスリッパがあるかわかりませんので、きちんと内見人数を伝えるのがオススメです。
一方、もし「はい、スリッパは用意していないので、用意してください」という回答だった場合、使い捨てタイプなど簡易的なスリッパを人数分こちらで用意するのがいいでしょう。
とはいえ、素直に「スリッパは用意していない」と答えられてしまうと、ちょっとその不動産仲介業者さんに疑問をもってしまうかもしれません。
お客さんや部屋を大切にしていないように感じられてしまうからですね。
じつは、このように、スリッパの用意の有無は、物件や不動産会社の判断材料の一つになるんです。
そこで、以下では、「内見時にスリッパが用意されていない物件」の注意点を解説します。
2. スリッパでわかる!? お目当ての物件の問題点
たいていの方は「スリッパの有無で物件の良し悪しを決めつけたりしない。そんなことすべてが決まるわけではない」と思うことでしょう。
たしかに、それだけで判断するのは短絡的ですが、スリッパの有無が判断材料となることもあるのです。
じつは、「内見時にスリッパが用意されていない物件」には以下のような問題点が考えられるんです。
2-1. 不動産担当者やオーナーの配慮不足
まず、内見時にスリッパの用意がない物件の問題点は、「不動産仲介会社もしくはオーナーが雑な対応をしている」ということです。
物件そのものというよりも、入居を検討している人に対しての細やかな心配りが行き届いていないということです。
「スリッパがないぐらいで、それは言いすぎじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、スリッパだけの問題であれば小さなことですが、配慮の行き届かなさが、ほかの場面の配慮不足につながっている可能性があるんです。
最悪の場合、配慮不足から契約時に「ある」といっていたものがないことだってありえます。
また、たとえ入居を確約していなくても、お客さんに対していわゆる「おもてなしの精神」に欠けている可能性も考えられます。
もちろん、クリーニング済みで、明らかにスリッパが不要な物件もあり、担当者もそれをふまえて行動している場合などもありますので、すべてに当てはまるわけではありません。
ただ、内見時にスリッパの準備がされていなかった場合は、そういったリスクの可能性を頭の片隅に置きつつ、担当者やオーナーの対応を注視する必要があると言えるでしょう。
2-2. 靴下が真っ黒になるような物件も
内見時にスリッパが準備されていなくても、クリーニング済みであればさほど気にならないという人がほとんどでしょう。
しかし、なかには、スリッパが準備されていない上に、靴下が真っ黒になるほど床が汚れている物件もあるんです!
こちらも前項で述べたことと重なり、物件そのものではなく不動産会社の担当者もしくは物件のオーナーの配慮が行き届いていない、ということになります。
内見の予約が入った場合、前もってスリッパを用意し、靴下が汚れない状態とする、または靴下からの汚れで部屋を汚さないようにするのが常識的な対応です。
もし、前の入居者さんが退去されたばかりで、クリーニングが入っていない場合は、そのように伝えるべきですよね。
でも、内見を「単なる間取りと日当たりの確認」としか捉えていない不動産仲介会社やオーナーさんだと、そのような配慮が不十分なことがあるんです。
2-3. 「スリッパなし+床汚れ」物件への対処法
もし、内見でこのような「スリッパなし+床が汚れている」物件に案内されてしまった場合は、入居についても慎重になりましょう。
入居者への配慮不足が、入居時の手続きの雑さや入居後にトラブルが生じた場合のずさんな対応につながっているおそれがあるからです。
また、同じ物件を、ほかの担当者や不動産仲介業者に紹介してもらうようにするのも良い方法です。
ただ、そうはいっても、その不動産会社さんでしか紹介できない物件の場合は、あきらめるしかありません。
営業マンがたくさんいる仲介会社ならまだしも、その不動産会社のみしか紹介できないという物件は、地元密着型の古くからの不動産会社に多いですので、担当を変えたところで状況は変わらない可能性が高いです。
さらに、その不動産会社が管理もしている場合は、ちゃんと管理されているか不安なところです。
スリッパ一つで・・・とお思いになるかもしれませんが、そういう細かい気遣いが、ほかの点での対応にもつながってきますので、気をつけるにこしたことはないのです。
3. スリッパを脱いだほうが効果的! 内見時のチェックポイント
次に、少し視点を変えましょう。
これまで、スリッパがないことの問題点を挙げてきましたが、そうはいっても、スリッパに頼りすぎるのも要注意なんです。
じつは、“スリッパを履かないからこそ見える部屋の状態”があるんです。
そこで、内見をする場合には、スリッパを持参しておいて、必要なときには、スリッパを脱いで自分の足で立ったり歩いたりして、部屋を確認するのが大切になります。
「スリッパを履かないからこそ見える部屋のポイント」とは以下の3点です。
- 床面の傾き
- フローリングの浮き、凹み、傷
- 室内を実際に歩いたときの足音
これらは、スリッパを脱いだ足の感触でしか判断できない点です。
特に、築年数の古い物件では慎重に確認する必要があります。
入居した場合の住み心地に大きく関わるポイントでもあるので、必ずスリッパを脱いだ状態で歩いてみるなどして、確認しましょう。
4. 内見時に持参すると便利な道具リスト
最後に、スリッパ以外で、内見時にあると便利な道具を紹介していきます。
内見は、物件の気になった点を自分の目で確かめるチャンス。
営業担当者任せにせず、より効率的に行うためにも以下の道具の持参をおすすめします。
4-1.メジャー
冷蔵庫や洗濯機といった大型家電の配置場所の広さを測るのはもちろんですが、意外と見落とされがちなのがカーテンの採寸です。
現住居のカーテンが合わない場合は、新しいものを準備しなくてはならないので、注意しましょう。
カーテンを設置するスペースの高さを測るには、3~5m程度のメジャーがあると良いでしょう。
4-2.家具の寸法メモ
せっかくメジャーを持参して家具の設置場所を測っても、手持ちの家具の寸法が分からなければ検証しようがない…これでは、内見も二度手間になってしまいますね。
内見を効率的に行うためにも、前もって主要な家具の寸法はメモに控えておきましょう。
4-3.カメラ
室内風景を自分の目にしっかりと焼き付けたつもりでいても、家に帰るころには記憶は薄れてしまうものです。
そのため、内見時にカメラでの室内の撮影はもはや不可欠です。
スマートフォンでも十分ですが、広角でなるべく部屋一帯が写真に収まる撮影機能が使えるものが望ましいですね。
また、入室時の印象や入居した際の日々の目線をシミュレーションするために、玄関から室内にかけての動画を撮影するのも良いでしょう。
4-4.図面
通常、部屋の図面は入店時に不動産会社からもらえます。
「内見前に、間取りを頭の中に叩き込む!」という人もいるかもしれませんが、内見時には忘れずに持参しましょう。
なぜなら図面を作成するのは学生のアルバイト、制作費の安い外国への発注など、不動産会社の社員でない人間が多く、中には実際とはまったく異なる図面に仕上がっている可能性もあるからです。
図面上は大きな窓があり、内見するまでとても期待していたところ、いざ部屋を見たらただの壁だった…ということも多々あります。
まさか…とお思いになるかもしれませんが、本当に多いのです。
営業担当者もそれに気づかず、後に問題になった…というケースもあるので、図面との見比べができるように準備して臨みましょう。
5.まとめ
いかがでしたか?
内見時のスリッパの有無が、不動産会社やオーナーの内面をはじめ、入居後にも影響するリスクにつながる可能性もあるのです。
たかがスリッパとあなどらず、慎重に部屋探しを進める上での判断材料にしてみてくださいね。




